フランス/パリのKate Staplesによるポップ・プロジェクト、This Is The Kitがラフ・トレードから6月9日に発売する新作アルバム『Careful Of Your Keepers』の2ndシングル「More Change」を公開しました。この曲はアルバム発表時の1stシングル「Inside Outside」に続く作品です。
オーストラリアのロックバンド、King Gizzard and the Lizard Wizardは、昨年3作のフルアルバムに続く次作アルバムのタイトルとアートワークを発表しました。
ヘビーメタルのコンセプトアルバムのように見え、聖書の黙示録に依拠しているようにも見えるこのアルバム。タイトルの長さもギネス記録級で、『PetroDragonic Apocalypse or Dawn of Eternal Night:An Annihilation of Planet Earth and the Beginning of Merciless Damnation」となっている。
Captured Tracksの説明によると、サイモン・アンド・ガーファンクル、アーサー・ラッセル、ムーンドックと個性的なミュージシャンに触発されたとのこと。 確かにオープニング曲「When Winter Come Around」には、サウンド・オブ・サイレンスの後に解散してしまった伝説的なポップデュオがその後も活動を続けていたら、こういった曲を書いたのではないかと想像させる。70年代のフォーク・ミュージックを愛する音楽ファンの顔を綻ばせるような一曲である。「When Winter Come Around」は、ダダリオ兄弟がソングライティングの際に良いメロディーとコードを重視していること、そして、彼らがトッド・ラングレンのような現地のレジェンドミュージシャンと関わりがあること、さらに、若い時代にブロードウェイのカルチャーの中で音楽観を形成していったこと。これらの3つの要素が絡み合って出来た美しい結晶でもある。ノスタルジックなフォークソングではあるが、ブロードウェイの雰囲気も感じられる面白いオープニングだ。
そして、ダダリオ兄弟の音楽性の根底には、サイモン&ガーファンクルを彷彿とさせる良質なフォークソングの影響の他に、 パワーポップやマージービート、チェンバーポップの影響があることも指摘しておかねばならないだろう。緩やかな雰囲気で始まったアルバムの二曲目「In My Head」では、The Beatlesの時代と前後して登場したRaspberries、Bad Finger、The Rubinoosといったパワー・ポップバンドの切ない音楽性を踏襲したトラックである。ダダリオ兄弟のコーラスのハーモニーは絶妙な合致を果たし、Beach Boysに匹敵する青春の雰囲気と甘い情緒性を堪能することが出来る。そしてギターのアルペジオはこの曲の持つ爽やかさを最大限に引き出している。
続く三曲目「Corner Of My Eyeys」は、チェレスタの音色が切ない雰囲気を醸し出すバラードソングである。この曲でのダダリオ兄弟のソングライティングはガーファンクルやビートルズの初期の楽曲に根ざしたものと思われるが、彼らのコーラスのハーモニーはやはり独特である。フォーク・ミュージックの要素とブロードウェイの音楽の影響を絡めた音楽は、古めかしくもある一方、新しさも感じさせる。まさにダダリオ兄弟の個性が最も良く反映された一曲と言える。
パワーポップソングとして秀逸なトラックが「What You Were Doing」で、この曲のなかでダダリオ兄弟は比較的パンキッシュなロックを展開させている。The Whoのハードロックバンドとしての表情とは別のモッズロックバンド/パワー・ポップバンドとしての本領を発揮した「The Legal Matter」や「Kids Are Alright」を想起させるパンチの聴いたロックンロールを書いている。そして、70年代のロンドンにパンクが登場する以前のおしゃれなロックの魅力を再現させている。
他にも、アメリカの最初のインディーロックスター、アレックス・チルトンを擁するBig Starの影響を感じさせる「Everything Days In The Worst Days Of My Life」も聞き逃すことが出来ない。セルフタイトルのデビュー・アルバムでアレックス・チルトンは、「Thirteen」という素晴らしいフォークバラードの金字塔を打ち立てたが、ダダリオ兄弟は、チルトンへ最大限のリスペクトを示し、そしてまた彼らはBig Starの音楽性に加えサイモン&ガーファンクルのような美麗なコーラスを交える。曲の最後には、フレーズのリフレインが独特な高揚感を生み出している。
他にも、アルバムの中で、フォークバラードの佳曲として目を惹くのが「Still It's Not Enough」で、前半部の曲に比べると、瞑想的な雰囲気が味わえる一曲となっている。繊細で艷やかなアコースティックギターのアルペジオと、ダダリオ兄弟の甘いコーラスワークは、バックトラックに響くシンセのストリングスと融合し、叙情的で切ない雰囲気に彩られ、その最後には、熱くドラマティックな展開へと繋がっていく。レモン・ツイッグスのキャリアの中でダダリオ兄弟の作曲の才能が見事に開花した一曲で、リードシンガーが二人いるような形で、別のフレーズを同時に紡ぐことにより、シド・バレットのような陶酔的な空気感を呼び覚ましている。
アルバムの後半部にも楽しめる曲が満載である。とりわけ「Ghost Run Free」は、往年のパワー・ポップファンを悶絶させること必須だ。青春の雰囲気、叙情性、さらにパンチの聴いたビートを絡み合わせることにより、ザ・レモン・ツイッグスのダダリオ兄弟はロックンロールの真骨頂を体現させている。この曲でも、RaspberriesやThe Rubinoosを思い起こさせる清涼感と甘いメロディーの融合を体感することが出来るはずだ。また、兄弟のボーカルの掛け合いはグラム・ロックに近く、チープ・トリックのデビュー作『In Color』の収録曲「Come On,Come On」にも近い熱狂性を帯びている。
ピーター・ガブリエルは、近日発売のアルバム『i/o』から最新シングルとして「Four Kinds of Horses」を発表した。これまでの「Panopticon」、「The Court」、「Playing for Time」、タイトル曲に続くこの曲は、シンセサイザーにBrian Eno、バックボーカルにガブリエルの娘Melanieが参加しています。以下、お聴きください。
「Four Kinds of Horses」はXL Recordsの創設者であるリチャード・ラッセルと一緒に制作したもので、もともとは彼のEverything Is Recordedプロジェクトのために作られた。"彼は友人(XL Recordsの創設者)で、彼のスタジオに飛び込むように頼まれた"とガブリエルは声明で説明している。
ATUMは、2020年のアルバム『CYR』に続く作品です。シングル「Beguiled」と「Spellbinding」に加え、バンドはビリー・コーガンがYungbloodやTegan and Saraといったゲストと共に自身の影響を語るポッドキャスト「Thirty-Three」でこのアルバムを予告している。
1983年、ザ・スタイル・カウンシルが発足した最初の年に、彼と新しい仲間であるミック・タルボットは、ポールのソウルとファンクの愛に根ざした、それぞれ全く異なる作品を次々と発表し、水面下でテストを行っていました。ミニLP「Introducing the Style Councile」は、これらの初期の作品をまとめたものだが、本格的なデビューアルバムの発売は、バンド結成から1年後になる。
一方、12月18日にロンドンのアポロシアターで行われたCND(The Campaign for Nuclear Disarmament)の「The Big One」(平和のための演劇ショー)にザ・スタイル・カウンシルが参加した際、ウェラーの新曲の方向性について示唆する声が聞かれました。この公演では、ゲストのディジー・ハイツを迎えてのラップ「A Gospel」や、エルビス・コステロがデュエットした「My Ever Changing Moods」のアコースティック演奏など、5曲を披露しました。
しかし、1984年には失業率が急上昇し、2万人の(主に)女性がグリーナム・コモンで米巡洋艦の設置計画に抗議するデモを行った。この時代を通じ、ポール・ウェラーはCND(The Campaign for Nuclear Disarmament)の協力の下、イベントやTVに出演し、平和のためのキャンペーンを行った。
スウィーピング・プロミス(Sweeping Promises)の2ndフルアルバムが発表された。『Good Living Is Coming For You』 はサブ・ポップから6月30日にリリースされる。「Eraser」は、2020年の「Hunger for A Way Out」に続く作品で、アルバムのアートワークとトラックリストは以下からチェックできる。
「My version of Speak Now will be out July 7 (just in time for July 9th, iykyk. 」と彼女はTwitterに書きました。「私が最初に『Speak Now』を作ったのは、18歳から20歳の間に、完全に自作したものです。私の人生のこの時期から生まれた曲は、その残酷な正直さ、フィルターを通さない日記的な告白、野生の切なさが特徴でした」
『Speak Now (Taylor's Version)』は、2021年に発売された『Fearless (Taylor's Version)』と『Red (Taylor's Version)』に続くものです。スウィフトは昨年、10枚目のスタジオ・アルバム『ミッドナイツ』をリリースしている。
It fills me with such pride and joy to announce that my version of Speak Now will be out July 7 (just in time for July 9th, iykyk 😆) I first made Speak Now, completely self-written, between the ages of 18 and 20. The songs that came from this time in my life were marked by their… pic.twitter.com/oa0Vs5kszr
アトモスフィアの本質は、音楽的な羊飼いであり、人生というものを通して何世代にもわたってリスナーを導いてきた。2023年の最新アルバム『So Many Other Realities Exist Simultaneously』は、おそらくアトモスフィアにとってこれまでで最も個人的な作品を収録している。リードオフ・トラックの "Okay "は、リスナーを慰め、安心させることに重点を置いている。最近の作品よりも穏やかなアプローチでこの壮大なオデッセイは始まる。
「Dotted Lines」のような繊細なパニックから「In My Head」のようなあからさまな不安まで、各曲の不安は紛れもないものである。ただそのなかで涙が溢れてきたとえしても、「Still Life」のような曲で再び解決できる。
一方、「So Many Other Realities」のリズムはアトモスフィアのキャリアの中でも最も独創的だ。「In My Head」でのAntの遊び心溢れるパーカッションは、荒れ狂う楽曲の良いカウンターウェイトとして機能しており、「Holding My Breath」と「Bigger Pictures」でのドラムパターンは、Slugのフローに遊びを加え、このアルバムを牽引する不安感を強調する。
アトモスフィアのキャリアの中で最も新しいこのアルバムは、家族、兄弟愛、目的といった人生の最も意味のある部分を強調しているが、『So Many Other Realities』は、市民の不安でいっぱいになったパンデミックに疲れた社会の一般的な倦怠感からインスピレーションを得て、ある種のパラノイアを発掘した作品である。これらの曲の緊張感は手に取るようにわかるが、このアルバムが存在するだけで、最もストレスの多いエピファニーの根底にある希望が証明されるのである。
「In My Head」は、モダンなラテン音楽の気風を受けたラップソングだが、70年代周辺の懐古的な音楽の影響を反映させている。さらにデュオは、Bad Bunnyのように、レゲトンやアーバンフラメンコに近いノリを意識しつつも、オールドスクールの熱っぽい雰囲気をラップの中に織り混ぜている。続く「Crop Circles」は、その続編となっていて、アトモスフィアはサイケデリアの要素を交えた世界を探究する。トラックの中に挿入される逆再生のディレイは、AntのDJとしての技術の高さと、ターンテーブル回しのセンスの良さを感じ取ることができる。
アルバムの前半部は、アトモスフィアの多彩な音楽の背景を伺わせるヒップホップが展開されていく。これはデュオの旧作や前作のアルバム『Word?』とそれほど大きな差異はないように感じられる。ところが、中盤に差し掛かると、旧来のファンが意外に思うようなスタイルへと足取りを進める。特に、アルバムの中では前衛的なアプローチである「It Happened Last Morning」では、Kraftwerkやジャーマン・テクノと現代のラップミュージックを融合させ、前衛的な音楽を生み出している。Slugのライムは勇ましく希望に満ちている。
ループの要素を持つ女性ボーカルのセクシャリティーと、それとは相反するSlugの迫力があるフロウの融合は多幸感をもたらし、クライマックスのカオティックな展開へと劇的に引き継がれ、その最後には「Don’t Never Die」というフレーズが繰り返される。真夜中から明け方にかけてのダンスフロアのような狂乱の雰囲気にまみれた曲が終わり、静寂が訪れた後、リスナーは我にかえり、パンデミックの時代が背後に遠ざかったという事実を悟る。表向きにはダンサンブルな快楽性を重視した曲でありながら、哲学的な意味を持ち合わせた画期的なトラックだ。
以後、アルバムは二枚組の作品のような形で、無尽蔵のジャンルを網羅し、その後の展開へと抽象的なストーリー性を交えながら繋げられる。「Talk Talk」、「It Happened Last Morning」は同じくデュオのテクノ趣味が反映されている。さらに「Watercolors」では、エキゾチックな雰囲気を交えたラップミュージックが展開される。
「Holding My Breath」において、アトモスフィアは、オールドスクールヒップホップの魅力を呼び覚ます。この曲では、デュオのレゲエに対するリスペクトが捧げられ、Linton Kwesi Johnson(リントン・クェシ・ジョンソン)を彷彿とさせる古典的な風味のダブが展開される。デュオはバックビートに音色にリチューンをかけ、ジャンクな雰囲気を加味している。リズムやビートはジャマイカの音楽の基本形を準えているが、一方でトーンの揺らし方には画期的なものがある。
『So Many Other Realities』は重厚感があり、聴き応えも凄いが、何より大切なのは、レーベルが”Odyssey"と称するように、アトモスフィアの集大成に近い意味を持つ作品ということである。ニューヨークのアウトサイダー・アートの巨匠、Jackson Pollock(ジャクソン・ポロック)のアクション・ペインティングを想起させる前衛的なアートワークはもとより、タイトルに込められた”同じ瞬間には複数の現実が存在する”という複雑性を擁する哲学的なテーマもまた、このレコードの魅力をこの上なく高めているといえるのではないだろうか。
90/100
Weekend Featured Track「It Happened Last Morning」
現在、Atmosphere の最新作『So Many Other Realities Exist Simultaneously』は、Rhymesayers Entertainmentより発売中です。
以前からその噂は流れていたものの、American Footballは所属するPolyvinyl Recordsと共同でファーストアルバムのカバーアートに描かれたイリノイ州の物件を新たに購入したと公式に発表している。正確にいうと、LIESはつい先月のこと、イギリスの音楽メディア”Line Of Best Fit”の取材に応じた際に、この家をレーベルが購入する可能性があると言及していました。
アメリカン・フットボールが最初に解散したのは、1999年の最初のアルバムをリリースした直後でした。しかし、2016年に2ndアルバムで再結成した際、そのジャケットに、同じ家の内部ショットを使用した。素人目には確かに「The American Football House」は特別なものには見えないが、なぜか非常に大きな意味を持つことになる音楽のエネルギーをとらえることに成功している。
「Never Meant」
American Footballの3枚目の最新アルバム(タイトルも『American Football』)は、2019年にリリースされました。今年の初めには、バンドメンバー/いとこのマイクとネイト・キンセラが、LIESという名義で一緒に、エレクトロポップを主体としたセルフタイトルのデビューアルバムを同レーベルからリリースした。