エレクトロ・ポップデュオ、シルヴァン・エッソは、先週末にニューポート・フォーク・フェスティバルで演奏を行った後、ニューシングル "Didn't Care" とともに4枚目のアルバム『No Rules Sandy』を発表しました。


「Didn't Care」は「Sunburn」、「Your Reality 」に続く先行シングルで、週末にニューポート・フォーク・フェスティバルで全曲演奏したデュオの4thアルバム『No Rules Sandy』のニュースとともに発表された。『No Rules Stugy』は、2020年のアルバム『Free Love』に続く作品となる。デュオの最初の3枚のアルバムは、3部作とされている。


アメリア・ミースは新作について「私たちが実際に誰であるかのように感じられる」と明かしている。「私たちのように感じる。型にはめようとはしていなくて、ただ楽しくフリークな自分たちでいる」 と語っている。 

 


新作はSylvan Essoが作曲とプロデュースを担当し、TJ Maianiがドラムを、Gabriel Kahaneがストリングスのアレンジを、Sam Gendelがサックスを担当している。昨年、8月、Sylvan EssoのAmelia Meath(アメリア・ミース)とNick Sanborn(ニック・サンボーン)は、レーベル「Psychic Hotline」を立ち上げました。


Sylvan Essoの4thアルバム『No Rules Sandy』は、Loma Vista Recordingsから8月12日にリリースされます。

 

 

 

Sylvan Esso 『No Rules Sandy』

 



Tracklist

 

  1. Moving
  2. Look at Me
  3. (Bad Fills)
  4. Echo Party
  5. How Did You Know
  6. (Betty's, May 4, 2022)
  7. Didn't Care
  8. (Vegas // Dad)
  9. Your Reality 
  10. (#1vm)
  11. Cloud Walker
  12. Sunburn
  13. (?)
  14. Alarm
  15. (No Rules Sandy)
  16. Coming Back to You


故Peter Rehbergの一周忌を期に、シェルタープレスとINA-GRMの協力により、彼のライブ録音が初めて発売されました。


先週、7月22日に発売された『Peter Rehberg At GRM』は、レーバーグのレーベルであるEditions Megoと共同でリリースされたレーベル、Shelter PressとINA-GRMから発売されたもので、ピーター・レーバーグが所属していたレーベルがリリースした数々のレコードが収録されています。


合計約22分と約18分のライブ録音は、いずれも2009年と2016年にパリで行われたINA-GRMのフェスティバル「Présences Électronique」におけるレーバーグのパフォーマンスから抜粋されたものだ。一方は「ラップトップ・ミュージック」を駆使し、もう一方はレーバーグがモジュラー・シンセシスを探求している。レコードとデジタル・フォーマットで発売されるこの作品には、レーバーグのコラボレーターでありSunn O)))のメンバーでもあるスティーヴン・オマリーがスリーブ・デザインを担当しています。


Peter Rehberg At GRMの発表に伴うプレスリリースで、Shelter PressとINA-GRMは次のように述べています。「2009年3月15日にパリのラジオ会館で行われた最初のコンサートは、Peter RehbergとGRMの最初のコラボレーションであり、長く実りある友情の始まりとなりました。2回目のコンサートは2016年3月6日に行われた。この2つのコンサートの間に7年が経過し、ピーター・レーバーグとGRMの絆が強まった7年、ピーター・レーバーグの音楽が開花した7年でした」


影響力のあるレーベルEditions Megoの創設者であり、自身も多くの実験音楽家であったPeter Rehbergは、昨年7月に急逝した。当時、INA-GRMは、彼の死を確認する声明の中で次のように述べています。


「音のエネルギーと密度を、研ぎ澄まされたメランコリックな音楽感覚と巧みに融合させることのできる音楽家は、他にいないでしょう。ソロであれ、ピタであれ、あるいは共同プロジェクトであれ、ピーター・レーバーグは何十年にもわたって国際的な実験音楽シーンにその足跡を残してきた。我々は親愛なる友を失った」


 



Peter Rehberg At GRM』はShelter Press / INA-GRMから現在発売中。






 Jay Wood 『Slingshot』

 


 

  Label: Captured Tracks/Mountain Records

 

  Release Date:  2022年7月15日


 

 Review

 

キャプチャード・トラックスから先週末にリリースされたジェイ・ウッドの『slingshot』は彼のデビュー作であるとともに、このインディペンデントレーベルの分岐点ともいえるような作品となる。

 

ジェイ・ウッドは、カナダのマニトバ州という白人中心のコミュニティーで育ったという。彼は、この作品の中で、ファンタジックなストーリー、実生活に根ざした黒人としてのアイデンティティの探求を音楽を通して表現しようと試みている。表向きには、サイケ・ソウルというジャンルが掲げられているが、この多義的なR&Bジャンルに象徴される幅広い表現が見いだされ、ヒップホップ、インディーロック、ファンク、サイケ、ジェイ・ウッドの多様な音楽のバックグランドが伺える。

 

そのクロスオーバー性は、サイケファンクの流儀ともいえ、トロ・イ・モアのような多彩なアプローチが展開されている。ジェイ・ウッドのソウルミュージックは、ファンカデリックやスライ・ストーンといった王道のファンクを下地にして、強いヒップホップ的な要素をそこに付け加えたものである。

 

アルバム発売前までは、ジョージ・フロイドの死に触発された「Shine」が収録されているので、バーティーズ・ストレンジの「Farm To Tabel」に近い作風かと思っていたが、この作品とはそれとまったく異なるR&Bである。確かに本作には、黒人としてのアイデンティティの探求というテーマが込められているように思えるが、バーティーズ・ストレンジほど深刻な雰囲気はない。メロウで聞きやすいソウルミュージックが麗しく展開されているので、リラックスした雰囲気を味わえる。それに加え、ジェイ・ウッドの楽曲は、DJのスクラッチ的なクールな手法により、アシッド・ハウスに近いコアな領域に踏み込んでいく場合もあり、取っ掛かりやすいアルバムであるとともに、すごく聴き応えのある内容に仕上がっているという印象を受ける。

 

このアルバムは現時点では、一般的な関心が薄く、海外メディアにも取り上げられていないのがとても残念でならない。アルバムの音楽には上記のような黒人として白人コミュニティーの中で生きること、そして近年、母親を亡くした哀しみという様々な人生のテーマも込められているが、それは押し付けがましいものではなく、ごく自然な形でこのアーティストの考えが取り入れられてい、親しみやすさがある。さらに、このアルバムには、ジェイ・ウッドのブラックミュージックの愛情に根ざした、このアーティストしか生み出すことの出来ない温もりのあふれたサイケ・ファンク、ディスコ・ソウル、ネオ・ソウル、ヒップホップの魅力が濃密に詰めこまれている。つまり、『Slingshot』は、心にじんわりと響くものであると共に、フロアで人を踊らせるエネルギーを持っており、一般的なリスナーの耳にもすぐに馴染む作品であると思える。

 

これまで、ニューヨークのキャプチャード・トラックスは、Wild Nothing,Mac de Marco、Beach Fossils,DIIVといった白人の良質なインディーロックアーティストの作品を中心にリリースし、所謂、”Nu Gaze”シーンの象徴的なレーベルとして日本でも認められてきたが、今後は、より多彩でバラエティに富んだカタログのリリースを計画している気配が感じられる。その新たな旅路の出発として、ジェイ・ウッドの「Slingsot」は、記念碑のような意味を持つ作品で、レーベルの最も重要な意義を持つリリースになると思われる。このインディペンデントレーベルからは、今後、ジェイ・ウッドの登場を契機とし、続々と魅力的な黒人アーティストの台頭が予感される。 

 

 

Featured Track 「Shine」 

 

 

 

 

Rating: 85/100 

 

 

Listen/Stream official:    

 

https://jaywood.ffm.to/slingshot.otw

 

 


現代のアバンギャルドロックを象徴するロンドンのトリオ、ブラック・ミディは、2018年にはすでに完全に音楽的に洗練されていた。彼らはサウスロンドンのパブやダイブ、スウェットボックスのステージに、カウボーイハットの影に顔を隠したティーンエイジャーとしてロンドンのシーンに台頭しようとしていた。「ロンドンで最高のバンド」とポスト・パンク界の重鎮、シェイムは宣言し、不穏なほど素晴らしく強大なグループを見るためにライブに足を運ぶよう人々に要求したのだった。


さて、ブラック・ミディが英国のリアルなシーンに登場した瞬間、オンラインには1曲も存在しなかった。バンドの出自に関する情報もほとんどない中、ブラックミディの伝説は口コミと希少性から広まっていった。どんなビデオも、どんなパフォーマンスも、それがどんなに不合理な時間や場所であったとしても、貪欲にそのバックボーンを求めて音楽は解体されていった。イギリスの大手音楽メディアNMEの2018年の見出しには、ーブラック・ミディの正体:誰も知らない「ロンドン最高のバンド」ーとセンセーショナルな言葉が銘打たれていた。しかし、NMEの見立ては当たっていた。この後にブリット・アワードにノミネートされ、「bm bm bm」の狂気的なライブステージを行い、観客を熱狂の渦に取り込むまでの道筋がここに見えていたのだった。


どんなバンドでも、これだけの存外な注目を浴びれば、過分のプレッシャーにさらされることは必然。しかし、black midiにとって幸運だったのは、その負担を肩代わりする天賦の才に恵まれていた。2019年に公開されたアメリカの放送局『KEXP』での演奏は、なぜ彼らがファンの憧れの的であったのかがよく理解できるものであった。クラウト・ロックの後継者として台頭したブラック・ミディの音楽は一種の現代詩であり、技術的、文章的な不調和のめくるめく大混乱である。

 

これは誇張ではない。アメリカの音楽メディア、Pitchforkは、black midiのマーキュリー賞にノミネートされたデビュー作『Schlagenheim』のレビューで次のように評した。「見ていてすぐにわかることが2つある:black midiの全員がおよそ8歳のように見え、彼らのドラマーは絶対的な伝説である。このグループのあらゆる要素がそうであるように、並べると意味が不可解である」

 

ボーカル・ギタリストのグリープは、いつも英国紳士を思わせるファッションに身を包んでいる。いつもきちんとしたシャツとズボンを身につけ、一昔前の前衛作家や哲学者のように、不思議な貴族的な雰囲気を漂わせている。しかし、最も最初にこのバンドを聞いた際に印象に残るのは、どこにでもいるような、あるいは、どこにもいないような、そして、曲ごとにキャラクターが七変化する英国訛りのある彼の特徴的なボーカルである。マイクの前では、スプーンからこぼれ落ちる糖蜜のように音節が流れ、言葉を不気味な形に変形させたり、ありえないフレーズを作ったり、それはシアトリカルで、演劇のような壮大さをもって言葉を投げかける。


バンドのベーシストであり、時にはボーカリストでもあるピクトンは、ベーシストにありがちな控えめな性格で、静かに自分の意見を述べ、考えを終える前に途切れさせる傾向がある。しかし、彼の楽器を介してのフレージング、実際の演奏は、精密機械のように精確に行われ、その能力を極限まで引き出し、そして常に最前線を行くものである。アーチェリー、ドラム演奏、戦闘機など、あらゆるゲームで、彼がリーダーボードのトップに立つのは、驚くべきことかもしれない。


そして、多くのファンを魅了した脅威のドラマー、シンプソンは、楽しむためには妥協を許さない楽観主義者で、おおらかに演奏を楽しんでいる。彼の演奏を見ていると、その表情は幸福感に包まれ、自分のパートを完璧にし、そして神業のような速さでこなす。彼らは音楽的なアーミーナイフのような鋭さで、曲そのものを分解し、聴いている人たちを完全に圧倒してしまうのだ。


しかし、black midiのようなバンドを、彼らのサウンドを育む土壌となったライブ環境でのパフォーマンスから取り除くと、何が残るのだろう??

 

最新アルバム「Hell Fire」が制作されたロックダウンの2年間は、「バンドにとって最高の2年間だった」とジョーディー・グリープは語っている。シュラーゲンハイム後の熱狂的な勢いと絶え間ない世界的なツアーによって、めったに許されない贅沢な時間になってしまう恐れがあったのだ。


2枚目のレコード『Cavalcade』の制作がひとくぎりついたのは、2020年3月に先立つ数ヶ月のことだった。この時点で、バンドは新しい方向性、新しいダイナミズムを培っていた。そのため、CavalcadeとHellfireは、血のつながった兄弟であり、新鮮でオペラティックなセンスを持った同じ光景のための第二幕となる。「Cavalcadeをリリースした後、無期限の休みを取ったことで、私たちは基本的に、音楽とカットを考え出す方法の全体のダイナミズムをシフトしました」とグリープは説明する。「それはまた、僕らを前へ前へと押し出していき、底知れない穴の中へと入っていくようなものだった」


彼らは曲に専心して取り組み、その後、散発的なリハーサル・セッションで一緒に、そのアイデアを形にして曲としての練度を高めていった。「ファースト・アルバムでは、セクションを無限に追加していける感じがしたという。「一人でやっていると、曲に対してもっと野心的になれる」とグリープは付け加えている。「ちゃんとした、とても複雑なコード進行やシークエンスができるし、もっと時間をかけて物事を解決することが出来る。それぞれのコードチェンジがどこで終わるかを議論したり、迷子になったり、全体的なまとまりがなくなったりすると、全体が変わってしまう。また、より、決定的なことができる。そうだ、この曲だと簡単に言える。一方、全員が一緒に作業しているときは、お互いを持ち上げようとする傾向がよくあるんだ」。


彼のやり方はまた、効率的な方法であることが証明された。シュラーゲンハイムに命を吹き込んだとき、彼らは曲のすべてのセクションやリフについて他の意見を伺うという退屈な作業をしなければならず、最終的に曲を決定するためには、数ヶ月とは言わないまでも、数週間はかかった。

 

「Schlagenheimを完成させた後、2曲作るのに1年かかったのに対して、このアルバムでは15曲作るのに6ヶ月で十分だった」とピクトンは言う。そして、結果、『Hellfire』は野心と経験の個人的な欠片から作られた記念碑となった。「もしパンデミックが起こらなかったら、世界的な悲劇であることは明らかだけど、最近の2枚のアルバムは作られなかっただろう。だから、正直なところ、本当に利己的でクリエイティブな観点からは、とても素晴らしいことだったんだ」と話す。


しかし、何よりも、パンデミックは、ミュージシャンとしての互いの信頼関係を強化するのに役立った。「そもそも僕らがバンドである理由なんだ」とグリープは言う。「お互いのやること、考えることを貴重なこととして受け止めている。だから、もし、誰かが自分の書いた曲を持って来て、それに強いこだわりを感じたら、実際に一緒に行って、見栄えがするところまでディレクションさせる」と言う。彼らの好みはブラックミディの中にも散在しており、音楽に対する評価は、非常にアカデミックで、北アフリカのフラメンコ・フュージョンと並んでイゴール・ストラヴィンスキーの『春の祭典」のように聞こえても大きな間違いとも言いがたいのである。


Black Midiのストーリーテリング、世界観の確立の才能は、『Hellfire』でこれまで以上に前面に押し出されており、様々な意味で、この分野の最近のレコードの中で最もプログレッシヴ・ロックであり、演劇に近いものとなっている。このアルバムでは、ドラマチックなモノローグが盛り込まれており、それぞれの曲は、どんどん広がっていくアンソロジーの中の短編小説のようなものである。

 

この作品、Hellfireは、音楽的な功績をもたらしたのと同時に、文学的な業績をもたらしている。短編小説のように歌詞を書くことは、常に意図していたことだとジョーディ・グリープは話している。「一文を無駄にすることができないので、本当に立派なジャンルだと思います。たった10ページで、信じられる具体的な世界を構築できるなんて、本当にすごいことだと思います」


彼は以前にも文学への愛について幅広く語っており、ウラジミール・ナボコフの『ペール・ファイアー』やジョン・チーバー、リチャード・イェーツの作品を挙げ、作詞家としての彼独自の声を形成してきたと述べている。「特にイェーツは、一般的にはかなり鬱陶しいと思われている作家の一人なんだ」


笑っていいのか、呆れていいのかわからない、というシュールできわどい感覚は、black midiの歌詞の中心に置かれているものである。ジョーディー・グリープは、売春宿を描いた "The Defence "の歌詞について、「ユーモアとよく練られた詩が、かろうじて隠されている堕落から目を逸らしていると指摘する。「キャメロンの曲は、もう少しストレートなんだ」と彼は言う。


彼らのディスコグラフィーの各レコードと同様、ピクトンは、ボーカリストおよびリリシストとして光を放つトラックを1、2曲持ち込んでおり、それらはしばしばバンドの最高の瞬間の一部となっている。「そう、'Still'は基本的に別れの曲だから、ちょっとした引き立て役にはなる。それから『Eat Men Eat』は、殺された男たちがワインになる話だけど、真ん中にラブストーリーがあって、それがすべてを上手くまとめている。別れは大量殺人ほど深刻ではないけれど、どちらも光と闇がある」。シンプソンはさらに「戦いの最中にはそうかもしれない」とジョークを飛ばす。


最新アルバム『ヘルファイア』の登場人物の大半が、よく言えばアンチヒーロー、悪く言えば完全な悪役という、道徳的に欠陥のある人物なのはなぜなのか。それは、「ユーモアとペーソスというか、そういうものを出すのにいい機会だから。最高のキャラクター、本当に好きなキャラクターの多くは、本当に見てみると、かなりひどい人間で、かなり欠点があるんだ」というのだ。

 

そして、グリープは、これらの奇想天外な作風について、実生活を暗示するものだとも述べている。「基本的に、僕がやっているすべての曲は、実際の考えや状況、感情から始まり、それがひどく誇張されているんだ。その多くは、僕が考えたり経験したことなんだけど、より面白くするために極限まで誇張している」

 

さらに、この不可解にも思えるグリープという人物を最も歪みなく映し出していると思われる楽曲が「27 Questions」である。「27 Questions は彼の視点から見て、アルバムの中で最もパーソナルなトラックなのかと言う点については、「そうかもしれない、そうかもしれない」と肯定もせず、否定もしない、この思わせぶりなところがグリープという人物の魅力一側面なのである。


こういったバンドのファンによく見受けられることは、新作アルバムはファンの間でも様々な解釈が行われており、また、様々な分析が行われている。black midiのファン層はほとんどカルト的な熱狂ぶりを見せており、彼らがオンラインで投げてくるヒントを分析するのが何よりの楽しみなのだそう。彼らの3枚のアルバムにまたがる、この交差する物語の広い世界をじっくりと堪能することは、人生を退屈させないための一つの方法だとピクトンは教えてくれた。ジョーディー・グリープは、「これは小さなカンニングペーパーであり、また将来の曲のための担保のようなものを提供します」と説明する。「すでに書いた曲と漠然とした関連性を持たせることで、より深みのある曲に見える。そうすることで、実際よりもずっと大きなものに見えるんだ」と。

 

 


 

 

 『Hellfire』を書いたとき、彼らはオーディエンスを意識していなかったのだろうか。もし、不幸なヘンゼルとグレーテルにパンくずの跡を残すような手法で書かれたのであるとするなら・・・。「そうでもない。これは自分たちのために書いただけだ」とグリープは述べている。「でも、少なくとも、常に曲を書くときには3人の観客がいるわけだし、半々かもしれないね。世間では、ブラックミディの方が自分たちよりも真剣に受け止められている」「うん、ある種の人たちは、僕たちの音楽を理解するのにすごく苦労しているかもしれない」とシンプソンは言う。「レコーディングでは楽器に打ち込みながら、一方でステージでは笑顔で飛び跳ねたり、おどけたりするバンドはそうそういない。それが理解されない理由のひとつと思う。でも、そんなことはどうでもいい。結局、自分たちがやっていることをただ楽しめればいいんだよ」


ジョーディー・グリープは、さらに付け加える。「僕たちは、音楽を真剣にやっているけど、自分たちのことは真剣にやっちゃいない。どの曲も、歌詞の中では適当なことをやっているように見えるかもしれないけど、決して適当なことをやっているわけじゃないんだよ。僕らの音楽は常に考え抜かれている。そのことが評価されるのか、それとも不利になるのかはわからないことだけど」


耳の肥えた国内外の批評家から、一貫して熱狂的な喝采を受けてきたバンドとして、彼らが20代になったばかりの3人の若者であると考えると、アルバムをリリースする毎に、クリアすべき期待のハードルは不当に高くなっているのではないだろうか、とも思われるが、「私は、自分たちが作っているもの以外のことは気にすべきではないと思う」とシンプソンは述べている。「誰かが自分の曲について言ったことを気にして、眠れない夜を何日も過ごす必要はないでしょう? プロのアーティストになるということは、自分が作ったものに対して人々が意見を持つことにみずからサインすることなのだから。そのことに大きなストレスを感じたり、心配したりする必要はないんだ」


グリープは「そういうのは避けられないから仕方がない」とシンプソンの考えを肯定している。「誰にでもここをこうしておけばとかいう自責の念というか、そういうものはたしかにあるんだけど、だいたい頭の中の声が "誰が気にするんだ、そんなこと!! お前、しっかりしろよ!! って言ってくれるんだ」ドラマーのシンプソンは、グリープの言い回しに怪訝そうにする。「ええ、頭の声だって...?」その時、グリープは一瞬、友人たちに向けるような本来の威厳を取り戻す。「ああ、その声は、時に必要なんだ」とまるでバーで酒を飲み干すマフィアのように、多くの人格のひとつになりきろうとする。「一般的には、その肯定的な声が是非とも必要なんだ」と。


ブラックミディがミュージックシーンに登場した2019年、多くの誤解があったように思える。でもこれは、常に空白を残すことに満足しているバンドの必然的な結果である。まず、第一に、このバンドが評判を高めるための方法には、何の計画性もなかったということ。彼らは、イメージやソーシャルメディアのフォロワーを獲得するための典型的なルールに絶対に従わなかった。それは、彼らにとってバンドとして成長していく過程で自然なことではなかったという単純な理由による。トリオの強みは、楽器の性能を最大限に引き出すこと、一緒に楽しく演奏することにつきた。ブリクストンのザ・ウィンドミルなどでの50人規模のライブを経て、彼らはパンデミック中に名声を得た多くのアーティストが欠いていたパフォーマーとしての足腰を鍛え、強い基盤を着々と築き上げていく。ファンの裾野をイギリス国内にだけでなく海外にも広げていったのだ。


また、ブラックミディの作品に利己心が感じられないのは、現在の音楽のあり方に対する抵抗である。ピクトンは振り返る。「ツアー中、多くの人が僕らのところにやってきて、『とても奇妙だな、君たちは40歳の男だとばかり思っていたよ』って言われるんだ」しかし、肝心なのは、メンバー個人はバンドの目的とは関係がないということ。だから、TikTokでメンバーの個性を表現するのは時間の無駄、しかも、ソーシャルメディアで自己アピールを続けることが第一義になること、それは彼らのファンやオーディエンスがブラックミディに真に求めているものではないと彼らは痛感している。自分たちの使命に忠実な彼らは一度もバンドであることに妥協を強いられたことがない。


 さらに、このバンドを語る上で欠かせないのが、南ロンドンにある有名だがあまり知られていないパフォーミングアートスクール「BRITスクール」の存在だ。既に世界的なミュージシャン、アデル、エイミー・ワインハウス、FKAツイッグスなどの卒業生を輩出し、その評判は、この学校に通えば素晴らしいキャリアが手に入るという、特権的な学校であるかのような錯覚に陥らせる。多くの人は、ブラックミディのBRITスクールとの関わりを、彼らの信用を損なうものとして看過し、中には卒業生が業界内の観葉植物であるとまで指摘する人もいる。「20歳未満で音楽業界で何らかの成功を収めている人は、それがどんなに真っ当で合法的なものであっても、レーベルの後押しがあったとしても、みんなとても疑ってかかるんだ」とピクトンは述べている。

 

グリープは、「まず、第一に、ここは私立の学校ではなく、無料なんです」と強調する。多くの人は、そこに行けばメジャーレーベルと契約できると思っていて、コースを修了すると、ここに血でサインしろ、これがお前のレコード契約だ、なんて笑っちゃうような冗談を言われるんだけど、そこにいる人のほとんどは、結局、音楽とは何の関係もないんです」。バンドは、この学校が自分たちの音楽へのアプローチ、キャリアの軌跡に、直接的な責任があったとまでは言いたがらないが、それでも彼らが心から愛した環境であり、この学校なしにはブラックミディも存在しなかったことは疑いを入れる余地はない。「この機関が多くの人に恩恵を与えているし、他の国でももっと利用されてもいいはずなのに、まるで邪道であるかのように言われるのはとても不思議ですね」とピクトン。「でも、それが何であるかということは、あんまり理解されていない。英国政府は、クリエーターに資金を提供しようとせず、STEMに注力しているんです。だから、BRITのような学校は一般的に悪いものと思われているのかもしれませんね」と。


このバンドに定着しつつあるブラックミディは本質が捉えにくいバンドなのかという問題については、フロントマンのグリープはこの考えを否定する。「そんなの関係ない。僕らが音楽を作っている唯一の理由は、それが僕らが本当に”聴きたい音楽”だからだ。それは自己中心的であったり、少し近視眼的であると思われるかもしれません。けど、ともかく、結局の、それは誰もが持っている同じ態度でしょう?」 シンプソンは次のように述べている。「一般的に言って、ブラックミディの音楽を最初の数回聴いた後、慣れてくるとすべてが手に取るようにわかるようになると思います。試行錯誤を続けたくなければそれで終わりでいいんだけど、僕らが信じているのは、素晴らしい音楽の中には、最初は把握しきれないものも常に存在するということ。でも、セッションの試行錯誤の過程で本当に好きなものを見つけることができる、それは作り手として報われる感覚なんです」と。「目は閉じても、耳は閉じられない、というのは本当なんだ」


ブラック・ミディの新作の題名は、『地獄の業火』と銘打たれている。それは私達が信じている迷妄のようものを、目に見えるような形で現したものなのか。地獄を信じるのか? それとも信じないのか?? でも、そのことはこの作品を語る上で重要とはいいがたい。フロントマンのジョーディ・グリープはこの作品のテーマに、人生の中で、何かを体験を通して発見するということに重点をおいているからだ。聞き手は、きっと、幾つかの曲を通じて、このトリオの超絶的な演奏で地獄という奇妙な世界を体験するだろう。「僕たちは、まず自分の人生を生きた上で、それから、そのことは発見されると思う」とグリープはこの作品を結論づけている。「ただ、これを面白い装置か何かと思うだろう?? いや、それよりも、僕たちみんなにいつか起こる絶望、寂寥感という重要なテーマについて書いている。つまり、ここで言いたいのは、僕たちはみんな、ある種の地獄の炎を一度くらいは感じたことがあるってわけなんだ」




Black Midi「Hellfire」 

 

 

 



Listen/Buy Official:


https://blackmidi.ffm.to/hellfire

 

 

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今年リリースされた記念すべきデビュー・アルバム「Preacher's Daughter」に続いて、Ethel Cain(エセル・ケイン)は、アルバム収録曲「American Teenager」のミュージックビデオを公開しました。

 

「幼い頃、私はナスカーやロックンロール、そして、全てを変えてしまうような存在になるといったビジョンに囲まれていた」とエセル・ケインはこう語っている。

 

「彼らは、それがすべて実現可能で、何もなければ、少なくとも死ぬほど努力するべきだと思わせる。でも、国があなたを必要としている以上に、あなたは隣人を必要としているということは教えてくれない。この曲は、"American Teenager "がそうであるべきなのに、実際にはそうなるチャンスがないことに対するフラストレーションを表現するために書いたものなんです」


「このミュージックビデオは、母のチアリーディング時代の古いユニフォームにオマージュを捧げようと思った(それと、ミッドウエスト・エモの神々にも・・・。 アメリカン・フットボールよ、永遠に!)」。皆さん、見てくれてありがとう、楽しんでもらえると嬉しい!!」


 


ベルリンのインディーロックバンド、Ponte Pilasがニューシングル「San Ignacio」を先週末公開した。このシングルは8月26日に発売予定の次作アルバム『Old Enough to Know Better』に収録されている。


2017年に結成された彼らは、チープなサウンドからは想像できないワイルドなライブですぐに注目を集めました。メロディーに彩られたインディー・パンクで、初期のリリースは高い評価と熱狂的なファンを獲得し、パンチが効いていて力強く、どの曲も肌に染み込むような印象を与えた。


ポンテ・ピラスのデビュー・アルバム「Old Enough To Know Better」は、ザ・ストロークスの代表的なファースト・アルバム2枚を手がけた尊敬すべきゴードン・ラファエルと共に制作された。


このアルバムにスパイスを加え、一連のシングルがロックンロールの道を切り開いた。新作「San Ignacio」は、Iggy Popをロック堕落の守護聖人として描いており、彼自身が今日まで持ち続けている反逆のスタンスである。



ポンテピラスは「San Ignacio」について語っている。


ポピュラー音楽の世界に残る彼の遺産を信頼し、この曲はIggyを聖書の光の中に投影している。60年代に無防備な音楽ファンに向けて放たれた彼の変幻自在のゴスペルは、歴史の流れを変えた。ロックンロールの信奉者たちにとっての聖人、あとはこう言うだけだ。サン・イグナシオ、万歳!!





Ponte Pilas  『Old Enough To Know Better』

 

1.Breakfast on Champions

2.I'll Never Be a Cowboy

3.the Truthrider

4.Be Your Girl

5.Vegetable Soup

6.Rue Britannia

7.Existential Cigarette

8.San Ignacio

9.Better Off

10.Impatient

11.Berlin Is Gonna Be the Death Of Me



 



ロサンゼルスを拠点にするインディーロックバンド、Local Nativesが2曲の新曲「Desert Snow」と「Hourglass」を先週末にリリースしました。ぜひ、まだチェックしていない方は聴いてみてください。これらは、ロサンゼルスのバンドにとって、2020年の『Sour Lemon EP』以来のオリジナル楽曲となります。今回発表されたこの両A面シングルは、7月29日のOsheaga Music & Arts Festivalを皮切りに行われる3年ぶりのツアーの発表と同時に到着した。


「過去数年間の失恋と狂気の後、ようやく再び音楽を作るために集まった時、これらの曲は私たちを再び結びつけ、燃え上がらせてくれました」とLocal Nativesは声明でコメントしています。さらに、『Hourglass』について、彼らはこう付け加えている。


この曲は、愛する人々との時間が有限であることを知りながら、彼らから分断され孤立していると感じることの難しさを探求しており、私たちのお気に入りのLNの歌詞がいくつか含まれています。


今知っていることは、当時は知らなかったこと/。

忘れたいのはわかるけど

私たちは砂の中に線を引いている / 砂時計の中に

砂時計の中に


この曲は、私たちが本当に困難な時期を乗り越え、一緒に音楽を演奏することにどれだけの喜びを感じることができるかを思い出させてくれました。2年ぶりのツアーでこれらの曲を共有し、ライブで演奏できることにこれ以上ない喜びを感じています。

 

 Desert Snow

 

 「Hourglass」

 


昨年、Local NativesはRoxy Music、Gerry Rafferty、Michael McDonald、10ccの楽曲をカバーしたEPを発表しています。




Manic Street Preachersは、6枚目のスタジオ・アルバム『Know Your Enemy』のリミックスバージョンを9月9日にコロンビアからリリースします。

 

このアルバムは、2001年にリリースされ、新しく完全にリミックスがおこなわれ、デラックスバージョンのCDとして再構築される。この新バージョンには、バンドの未発表曲2曲も含まれています。

 

このアルバムの新リリースは、バンドのコラボレーターのロビン・ターナーのスリーブノートで、"Know Your Enemyのディレクターズカット版 "と説明されています。彼は、"映像は丹念に修復され、クリーンアップされ、明るくなっている "と付け加え、"オリジナルに取って代わることを目的としていないものの、最も確実に価値を高めている "と述べている。このリイシューは、デジタル・フォーマット、ダブル・ビニール、ダブルCD、トリプルCDのパッケージでリリースされ、後者にはカセットとスタジオ・リハーサルのデモを収録したディスクが追加されます。


 
 
・『Know Your Enemy』(3XCD BOOK)
 

 
CD One - Door To The River

The Year of Purification
Ocean Spray
So Why So Sad (Avalanches Sean Penn Mix)
Door To The River
Rosebud
Just a Kid
His Last Painting
Let Robeson Sing
Groundhog Days
Epicentre
His Last Painting (LA Mix)
Epicentre (TLA Mix)
So Why So Sad (Original KYE Version)
Royal Correspondent
 
CD Two - Solidarity

Intravenous Agnostic
Found That Soul (TLA Mix)
We Are All Bourgeois Now
Freedom of Speech Won't Feed My Children
The Convalescent
Baby Elian
Masses Against The Classes
My Guernica
Studies In Paralysis
Dead Martyrs
Wattsville Blues
Miss Europa Disco Dancer
Fear Of Motion
Pedestal
Didn’t My Lord Deliver Daniel
Locust Valley
Masking Tape
Ballad of the Bangkok Novotel
 
CD Three - Demos

Ocean Spray (Studio Demo)
So Why So Sad (Cassette Demo)
Door To The River (Cassette Demo)
His Last Painting (Air Version Home Cassette Demo)
Let Robeson Sing (Home Cassette Demo)
Groundhog Days (Home Cassette Demo)
Epicentre (Cassette Demo)
Intravenous Agnostic (Home Cassette Demo)
Freedom Of Speech Won’t Feed My Children (Studio Demo)
The Convalescent (Studio Rehearsal Demo)
His Last Painting Baby Elian (Studio Demo)
Masses Against The Classes (Studio Demo)
My Guernica No 1 (Home Acoustic Demo)
My Guernica (Studio Demo)
Dead Martyrs (Home Cassette Demo)
Wattsville Blues (Home Cassette Demo)


 
・『Know Your Enemy』(DELUXE 2XLP)
 
Vinyl 1 - Door To The River
Side A

The Year of Purification
Ocean Spray
So Why So Sad (Avalanches Sean Penn Mix)
Door To The River
Rosebud
 
Vinyl 1 - Door To The River
Side B

Just a Kid
His Last Painting
Let Robeson Sing
Groundhog Days
Epicentre
 
 
Vinyl 2 - Solidarity
Side C

Intravenous Agnostic
Found That Soul
We Are All Bourgeois Now
Freedom of Speech Won't Feed My Children
The Convalescent
Baby Elian
 
Vinyl 2 - Solidarity
Side D

Masses Against The Classes
My Guernica
Studies In Paralysis
Dead Martyrs
Wattsville Blues
Miss Europa Disco Dancer


 

Red Hot Chilli Peppers


2021年にロックの殿堂入りを果たしているロックバンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズが、2022年の2枚目のスタジオ・アルバムの制作を発表した。

 

昨晩、¥サプライズ公表された新作『Return of the Dream Canteen』は、ワーナー・レコードから10月14日に発売される。2022年4月のアルバム『Unlimited Love』を手掛けたリック・ルービンが引き続きプロデュースを担当する。フロントマンのAnthony Kiedis(アンソニー・キーディス)は、土曜日の夜、コロラド州デンバーのEmpower Fieldの公演でこの晴れやかな一報をファンに最初に伝えた。公開解禁となったアルバムのカバーアートは以下よりご確認ください。


プレス・ステートメントの中で、レッド・ホット・チリ・ペッパーズは次のように説明している。


僕たちは、自分たちがどういうわけかいつもそうであったようなバンドであることを探しに行ったんだ。ただ楽しむために、私たちはジャムって古い曲をいくつか覚えました。やがて、私たちは新しい曲を作るという神秘的なプロセスを開始しました。

 

その過程で、何百回となく私たちと親交を深めてきた、美しい化学のお節介。一度、音とビジョンのスリップストリームを見つけると、私たちはただ採掘し続けた。時間がオーバーサイズの下着のゴム紐のようになった今、私たちは作曲とロックを止める理由はありませんでした。

 

それは夢のように感じられた。すべてが終わったとき、私たちのお互いへのムーディーな愛と音楽の魔法は、私たちが何をしたらいいかわからないほど多くの曲をプレゼントしてくれたのです。

 

さて、我々はそれを理解した。2枚のダブル・アルバムを立て続けにリリースした。そのうちの2枚目は、1枚目と同じくらい、いや、逆というべきか、簡単に意味のあるものになった。「Return of the Dream Canteen」は私たちの全てであり、今まで夢見てきたものでもある。全てが詰め込まれている。いわば、私たちの心の血で作られたものです。


さらに、このバンドの声明に続いて、ベーシストのマイケル・フリー・バルザリーは、インスタグラムを通じて、「創造的なプロセスは人生に意味と目的を与えてくれるんだ!」と付け加えた。

 

僕らは4ヶ月ほど前に『Unlimited Love』というダブルアルバムを出したばかりなんだ。あのアルバムは大好きで、みんなと共有できてとても気分が良かった。そして、次作のアルバムは、僕らが何者であるかの絶対的な表明となるベストアルバムだ! 10月14日にこの最高のアルバムをリリースできるなんて、本当に感激だよ。パワー・トゥ・ザ・ピープル(多くの人たちに力を)。それが心に響くことを願っているよ!!



『Return of the Dream Canteen』 Artwork

 



Joey clough


 シンガーソングライター、Amelia MurrayのプロジェクトであるFazerdazeがsection1と契約し、その発表に伴いニューシングル「Come Apart」を発表しました。この作品は、2017年のデビュー作『Morningside』に続く、5年ぶりのリリースとなる。新曲は以下よりご確認ください。


「”Come Apart”は、私の人生の中で人と離れていくことへの怒りに満ちた降伏です」と、マレーはプレスリリースで説明している。

 

この曲は、親しい人たちとの関係がうまくいっていないことを受け入れていなかった時期に書いたものです。私は他の人に合わせて自分を歪めていました。関係を維持するためにできることは何でもしていましたが、その関係が終わり、終わったものであることを認めていませんでした。この曲は、私の潜在意識が私に降伏するように、そして私の人生において物事が終わることを許可するように叫んでいたのだと思います。


2018年末に『Morningside』をサポートするツアーを終えた後、マレーは深い燃え尽き感から執筆に苦労した。「その間、私は多くの自信を失い、自分自身の感覚が本当に侵食されました」と彼女は付け加えました

 

結局、私は仕事でも個人的にも、自分が置かれている有毒な状況の真実に身を委ねるしかなかったのです。もうこれ以上、ストイックになる必要なんてない。私の人生でうまくいっていない人々や物事に見切りをつけることは、この大きな感情の解放でした。ようやく、自分が背負っていた重荷を下ろすことができた。それ以来、物事は私の人生で再び上手く流れるようになった。自分の直感が聞こえるようになり、曲もすらすら書けるようになり、クリエイティブになりました。レコード契約もしたし、自分の家にも引っ越したし、良いことが起こる門が開いたみたいな感じ。


 


 

現在、ブルックリンを拠点に活動するシンガーソングライター、Scout Gillett(スカウト・ジレット)が、デビュー・アルバム『no roof no floor』をCaptured Tracksより10月28日にリリースすると発表した。また、このアルバムリリースを記念する夏の全米ツアーの開催も決定している。


デビューアルバムの制作発表と同時にリード・シングル 「signal」のミュージックビデオも公開された。このビデオは、アルバムのトラックリストとカバーアートは以下でご覧いただけます。



 

 

Scout Gillet(スカウト・ジレット)は¥プレスリリースを通じて次のように語っています。

 

「この曲は、新しくできた恋愛の結果を過剰に期待していた時に書いた。私は答えを探し、愛を肯定する信号を探していた。むしろ、ただ手放し、物事をそのままにするよりかはそちらのほうがよいと思って」


さらに、スカウト・ジレットは、「signal」のミュージックビデオについて以下のように説明しています。

 

「この映像は、欲望の対象を、恋人ではなく、サンドイッチのようにしたのです。チャーリー・チャップリンのドタバタコメディーをイメージしています。結局、いつまでたっても、サンドイッチは見つからず、パントマイマーが食べるふりをするだけ。軽さとは、手放しで不確実性を受け入れることで得られるものだと思うのです。笑いと受容で終わるビデオのように、委ねることに喜びがあるのです」

 




『No roof no floor』は、Nick Kinseyがプロデュースを手掛けており、さらにPalehoundのEllen Kempner、David Lizmi、Kevin Copelandがアルバムのレコーディングに参加している。

 


 

Scout Gillet  『No Roof No Floor』

 

 

Tracklist:

 

1.lonesome dove

2.slow dancin'

3.no roof no floor

4.444 marcy ave

5.signal

6.hush,stay quiet

7.mother of myself

8.strangers in Silence

9.western eyes

10.crooked




 

 

Scout Gillett 2022 Live Dates:

 

07/29 - Brooklyn, NY - TV Eye+
08/03 - Philadelphia, PA - Kung Fu Necktie
08/04 - Raleigh, NC - Longleaf
08/05 - Asheville, NC - Static Age
08/06 - Knoxville, TN - Pilot Light
08/07 - Nashville, TN - East Room
08/08 - St. Louis, MO - The Sinkhole
08/09 - Davenport, IA - Racoon Motel
08/11 - Fargo, ND - The Aquarium
08/12 - Winnipeg, MB - The Beer Can
08/13 - Minneapolis, MN - The Bronze
08/14 - Milwaukee, WI - House Show
08/15 - Chicago, IL - Schubas
08/16 - Louisville, KY - The Flamingo Lounge
08/25 - Queens, NY - Windjammer
09/15 - Brooklyn, NY - Sultan Room
09/24 - Brooklyn, NY - The Broadway
10/28 - Brooklyn, NY - Union Pool

 

 

+Headliner with JOSEPHINE, The Silk War, AMMO



 


R&Bの巨匠、カーティス・メイフィールドの1972年の傑作『Super Fly』は、70年代の同名のブラックスプロイテーション映画のサウンドトラックとしてリリースされたが、発売から50周年を記念してヴァイナル盤のリイシューが決定した。『Super Fly 50th Anniversary Edition Black Vinly』は、8月26日からRhinoの公式オンラインショップにて販売が開始される。


カーティス・メイフィールドは、この映画の脚本を参考にしながらアルバムを制作し、歌詞に社会的な意識を吹き込み、アメリカ国内における公民権運動の文化的指導者としての役割を確立させた。


このゴールド・ヴァイナル盤はウォルマート限定で発売された後、ボーナス・トラック、限定写真、映画ポスター、スリップマットを含むデラックス・ボックスセット盤は8月26日から一般発売される。

 

また、このレコードの再発に伴い、キャップ、キーホルダー、アパレル品が特典として付属する新しいカプセル・コレクションもリリースされる予定です。


アートワークとトラックリストは下記をご覧下さい。また、カプセルコレクションはRhinoのレーベルストアでご覧いただけます。



Curtis Mayfield 『Super Fly』 Reissue 

 



Tracklist:

1. Little Child Runnin’ Wild
2. Pusherman
3. Freddie’s Dead
4. Junkie Chase
5. Give Me Your Love (Love Song)
6. Eddie You Should Know Better
7. No Thing On Me (Cocaine Song)
8. Think
9. Superfly


 


イギリスの自転車会社、Brompton Bicycle、そして、イギリスのダンスロックバンド、Foalsは、BromptonのC Lineフレームを使用した世界に1台しかないバイセクル・コラボレーションを発表しました。

 

このユニークな自転車は、1枚で5ポンド、3枚で10ポンド、8枚で20ポンドの懸賞くじで手に入れることが可能だという。この抽選会は既に開始しており、8月25日まで開催され、当選者はランダムに選出されるという。抽選時に集まった募金は全額Mental Health Foundationに寄付されるという。


フォールズのドラマー、Jack Bevanは、今回の意外なコラボレーションについて、「ブロンプトンとコラボレーションして、さらにメンタルヘルス財団のためにFoalsの世界で1台限りの自転車を作ることができて、とてもうれしいです。実は、私は何年もブロンプトンの自転車に乗っていて、彼らの自転車が大好きなので、彼らと何かユニークなものを作るのはとても光栄なことです。

 


Foalsは、今回のコレボレーション自転車の販売抽選会の発表と同時に、London Contemporary Orchestraをフィーチャーした、2019年のアルバム『Everything Not Saved Will Be Lost - Part II』収録のタイトル曲「Life Is Yours」「2001」「Wash Off」のバージョンを含む、「Apple Music Home Session」を発表している。こちらも下記にてチェックしてみて下さい!!


 


ジャズ界の巨匠、Sun Ra Arkestra(サン・ラ)は、今年の10月7日にOmni Soundより『Living Sky』というタイトルの新譜をリリースします。今年98歳になったアルトサックス奏者マーシャル・アレンが指揮を執るこの新録音には、19人のミュージシャンが参加しています。


この発表と同時に、サン・ラはアルバムからのファースト・シングル「Somebody Else's Idea」を公開した。


 


この曲「Somebody Else's Idea」はサン・ラーによって書かれたもので、1955年に録音され、1970年に再び録音された(1971年の『My Brother The Wind, Vol II』に収録された)。この曲は、ジューン・タイソンのヴォーカルを除いたインストゥルメンタルの形で初めて収録された。


『Living Sky』は、2021年にリリースされた前作『Swirling』に続く作品です。アートワークと全トラックリストは以下よりご覧ください。



Sun Ra Arkestra『Living Sky』





Tracklist

A1. Chopin (Frédéric Chopin)
A2. Somebody Else’s Idea (Sun Ra)
B1. Day of the Living Sky (Marshall Allen)
B2. Marshall’s Groove (Marshall Allen)

C1. Night of the Living Sky (Sun Ra)
D1. Firefly (Marshall Allen)
D2. Wish Upon a Star (Leigh Harline)

 


マンチェスターのインディーポップバンド、Porij(ポリッジ)が、9月7日にリリースするニューEP「outlines」の制作を発表。また、EPのリリース発表に併せて「Automatic」を公開している。


このシングルについてEggyは話している。「リリックは今まで書いたものの中で最も生々しいものだと思う」と語っている。僕は何も隠していないんだ。この1年、僕たちはたくさんの経験をして、それは強烈なものだったと思う。そして、その声を見つけるのは本当にエキサイティングなことだ」 


さらに、Porijは、「”Automatic”は、初めてクールだと感じた時のことを思い出すための曲なんだ。この曲は、その感覚がいかに病みつきになるかを、自分を深刻に捉えようとすることなく表現しているんだ」と語っている。