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ロンドンを拠点に活動するダニエル・カニンガムによるプロジェクト、Actress(アクトレス)が昨年の『LXXXVIII』に続く作品を発表した。タイトルは『Statik』で、Smalltown Supersoundから6月7日に発売される。

 

本日、シングル「Dolphin Spray」、「Static」が先行公開された。前者はモジュラーシンセを駆使したミニマル・テクノ/アシッド・ハウスで、後者は、抽象的なアンビエント/ドローンである。

 

アルバムについての声明で、カニンガムは次のように書いている。これはアーティストによる現代詩としても読めなくもない。

 


暗い森の中、血に染まった松の向こうに、静かなプール(ポータル)が煌めく。

見つめて。目を凝らして。心の目をグリッチする。

煙に包まれた空に静止した新月を見る。

不気味だ。あなたはここに映っていない。

(あなたはここにはいない)。

水が渦を巻いても目をそらさないで。

より深く見つめ、より近づき、その流れに身を委ねるんだ。

落ちる。

(落ちる)

落ちる...

地獄でも楽園でもない

銀のモノクロームの壮大な幻影が明滅する。

オリハルカムの鉢の中で炎が踊り、大理石の広間には反射池が並ぶ。

この廃墟のような寺院には、いまだに驚かされる。静まれ。

静まれ。聞け。ここには恐怖はない。

聞け。生きてきた瞬間のスペクトラルな響きに耳を澄ますんだ:

メロディー、モチーフ、リフレインが滴り、飛び散り、流れ落ちる。

ポセイドンの壁にアズド・レインが降り注ぎ、輝く玉座の前に薪がそびえ立つ。

儀式(レクイエム)が始まる。

絹のような音と水色の靄に包まれ、青黒い炎の上に浮かび上がる。

上へ下へ、下へ上へ。上へ下へ、無限の海へ。

波の下の鳩グレーの空では、突き刺すような月の光の中でイルカがおしゃべりし、水しぶきを上げる。

木々や森や土や血の下で、この鳩のようにまろやかな場所こそ、あなたがいる(映し出される)場所だ。

今も、これからも

 

 

「Dolphin Spray」

 

 

カニンガムの最新アルバムは、自由と静寂の感覚に満ちている。構想から制作、リリースに至るまで、「スタティック」は不自然なほどのシンプルさがある。アルバムの大半をフロー状態で書き上げたアクトレスにとって、この天空のように広大なプロジェクトは芸術的解放の証なのだ。



昨年の『LXXXVIII』(ニンジャ・チューンからリリース)に続く、繊細かつ荘厳な『Statik』は、アクトレスにとってSmalltown Supersoundからリリースする初のフルアルバムとなる。

 
カニンガムとオスロを拠点とする高音質サウンドを提供する尊敬すべきアーティストとのコラボレーションに注目。アクトレスがカルメン・ヴィラン(北欧のダブ・ステップの急峰。きわめて前衛的な作風で知られる)のカットを”Only Love From Now On LP”の12インチ用にリミックスした。


「Statik」



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ACTRESS 『Statik』


Label: Smalltown Supersound

Release: 2024/06/07

 

Tracklist:


1. Hell

2. Static

3. My Ways

4. Rainlines

5. Ray

6. Six

7. Cafe Del Mars

8. Dolphin Spray

9. System Verse

10. Doves Over Atlantis

11. Mello Checx

ニューヨークを拠点に活動するギタリスト/ロックシンガー、Margaret Glaspy(マーガレット・グラスピー)は、明日(4月26日)にEP『The Sun Doesn't Think』をリリースする。昨年の『エコー・ザ・ダイアモンド』に続くこの作品集は、トラック「24/7′」がリードしている。


「”エコー・ザ・ダイアモンド”のツアー中に、このEPを書いていた。オーディエンスに囲まれ、彼らのカリスマ性やストーリーを体験することでインスピレーションを受けた。そのおかげで、彼らにもっと音楽を届けたい、彼らの創成期に近いレコードをリリースしたいと思うようになりました」


「この曲は、私の子供時代の糸が、私が着ている大人の衣装をいかに織り上げてきたかを理解しようとする私の試みを体現している」と彼女は「24/7′」について語る。「愛と人生に対する私の信念が、幼い頃から進化していないことを痛感しはじめた。それは、私自身の心配や不安の感覚と直接的な繋がりがあった」さらにグラスピーは続けた。「私は大人であることを愛している」

 


マーガレット・グラスピーは昨年、フルアルバム『Echo The Diamond』を8月にリリースした。レビューはこちらからお読み下さい。



Margaret Glaspy 『The Sun Doesn’t Think EP』


Label: ATO

Release: 2024/04/26


Tracklist:

 

1. 24/7

2. Bathtub

3. I Need Help

4. Would You Be My Man?

5. The Sun Doesn’t Think


シカゴのエモコアバンド、Into It. Over It. は新作アルバム『Interesting Decisions: Into It. Over It. Songs 』を発表した。2007年にエヴァン・ワイスを中心に結成され、エモ/インディーロックバンドとして日本でも根強い人気を誇る。昨年、バンドは大阪と東京で来日公演を行った。

 

このアンソロジーには、彼らがスプリットや単発リリースで発表した曲に加え、3曲の新曲を収録している。発表と合わせてシングル「Bandelier」を含む三作のシングルがリリースされた。以下からチェックしてみよう。


「'Bandelier'はニューメキシコにあるバンドリエ国立州立公園を訪れたことを歌っている」エヴァン・ワイスは声明の中で述べている。

 

「失われた古代文明の中をハイキングできる。かつて人々の住居だった岩の中を這うことができるんだ。風と水によって削られた空間は、何千年もの間、この土地に住む先住民の住居として生き続けてきた。それは美しい。歩いたり探検したりするいたるところで、気配を感じられた」

 

「私たちはマイホームを購入して間もなく、ここで新しい年を迎えた。私たちがいなくなった後、どんな人たちが私たちの家を通るのだろうと考えていた。私たちのことをどう思うか? 私たちの存在を感じるだろうか? そう思ううちに時間はどんどん過ぎていった」

 

ニューアルバムについて、エヴァン・ワイスは次のように説明している。


「フィギュアの作曲とリリースを終えて、アダムと私はIOIの現在のラインナップ(私、アダム、ジョー・ジョージ、マット・フランク)を固めることができた」

 

「ケミストリー、信頼、創造性は、これまでのどのラインナップでもこれほど自然でポジティブなものはなかったんだ。自分とドラマーだけでなく、グループでクリエイティブなプロセスがどのように機能するかを確かめるには、今がベストなタイミングじゃないかと考えていた。フィギュアの作曲セッションで書き留めたアイデアや断片から曲を作り始めたんだ。1曲が2曲になり、2曲が4曲になった。やがて私たちのプロセスはダイヤル式になっていった」


「アダムと私はIOIとのクリエイティブな関係を定義していたけれど、マットとジョーは、IOIの作曲にはなかったスタイルと視点を音楽にもたらしてくれた。これらのレコーディングで、私たちがどれだけ楽しんでいるか分かってもらえると思う。それぞれのテイストが曲に反映されているのが。そして私たち全員が実験しているのがね。自分らしくアイディアを試す。IIOIの寿命が尽きようとする今の時点で、作家としてミュージシャンとして自分たちをプッシュし続けながら、最も純粋な自分たちでいることほど、クリエイティブで楽しいことはないと思うんだ」

 

 

 

 

『Interesting Decisions: Into It. Over It. Songs』 (2020 – 2023) 



Label:  Storm Chasers LTD/Big Scary Monsters

Release: 2024年5月3日

 

 

Tracklist:


1. A Trip Around The Sun

2. My Goddamn Subconscious

3. The Focus. The Compass. The Contract In Hand.

4. Akron, OH

5. The Car’s Still Running Out Front

6. Home Is The Gift

7. New Addictions

8. The Designated Place At The Designated Time

9. Miyajima, JP

10. The Captain Setting Course From Where We Met

11. Bandelier


アイルランドの5人組ロックバンド、フォンテインズD.C.がニューアルバム『Romance』を発表した。『Romance』はXL Recordingsから8月23日にリリースされる予定で、Partisanからの移籍第一作となる。

 

バンドはアルバムのリードシングル「スターバースター」を配信した。「Starburster」のビデオはオーブ・ペリーが監督を務めた。アルバムのトラックリストとジャケットアートワークは以下の通り。


『Romance』はバンドにとって4枚目のアルバムで、2022年の『Skinty Fia』(UKとアイルランドのアルバム・チャートで1位を獲得)、2020年のグラミー賞ノミネート作『A Hero's Death』、2019年のマーキュリー賞ノミネート作『Dogrel』に続く作品となる。本作で彼らは初めてプロデューサーのジェームス・フォードと仕事をすることになる。


バンドはダブリンで結成されたが、現在はロンドンを拠点に活動しており、グリアン・チャッテン(ヴォーカル)、カルロス・オコネル(ギター)、コナー・カーリー(ギター)、コナー・ディーガン(ベース)、トム・コル(ドラム)が参加している。アークティック・モンキーズのメンバーとして、アメリカとメキシコをツアーしている間に、ニュー・アルバムのアイデアが生まれ始めた。その後、メンバーはしばらく別々の道を歩んでいたが、北ロンドンのスタジオで3週間のプリプロダクションを行い、パリ近郊のシャトーで1ヶ月のレコーディングを行った。


プレスリリースの中で、コナー・ディーガンはアルバムタイトルについて次のように語っている。

 

「私たちは常に理想主義とロマンスを抱いてきた。アルバムごとに、ドグレルと同じようにアイルランドというレンズを通して、その観察から遠ざかっていく。セカンド・アルバムはその離隔について、そしてサード・アルバムはディアスポラのなかに取り残されたアイルランドらしさについてだ。今、私たちはロマンチックであるために他に何があるのか、どこに目を向けている」


グリアン・チャッテンは、このアルバムのテーマを1988年の大友克洋監督の名作アニメ映画『AKIRA』と関連付けている。プレスリリースによれば、この映画では、「登場人物の周囲には技術的劣化と政治的腐敗の渦があるにもかかわらず、愛の炎が燃え上がる」のだという。


「"世界の終わりに恋に落ちる "ということに魅了された。このアルバムは、その小さな炎を守ることをテーマにしている。ハルマゲドンが大きく迫れば迫るほど、それはより貴重なものになるはずなんだ」


カルロス・オコネルはこう付け加えた。「このアルバムは、現実の世界と心の中の世界、どちらがファンタジーなのかを決めるためのものだ。どちらがより現実を表しているか。それは僕らにとってほとんどスピリチュアルなことなんだよ」

 

 

 「Starburster」



Fountaines D.C 『Romance』



Label: XL Recordings

Release: 2024/08/23


 Tracklist:


1. Romance

2. Starburster

3. Here’s the Thing

4. Desire

5. In the Modern World

6. Bug

7. Motorcycle Boy

8. Sundowner

9. Horseness is the Whatness

10. Death Kink

11. Favourite

 



オハイオの伝説的なインディーロックバンド、Guided By Voices(ガイド・バイ・ヴォイセズ)の、特にここ数年の活動については多作という言葉では表現しきれないものがある。バンドは今回、40枚目のアルバムを発表した。意外なことに、2024年にリリースする唯一のアルバムになるという。


GBVの新作アルバム『Strut of Kings』は6月28日にRockathon Records / GBV Inc.からリリースされる。2023年の『Nowhere to Go but Up』、『Welshpool Frillies』、『La La Land』に続く。

 

このアルバムは「Serene King」でプレビューされている。アルバムのトラックリストも公表された。


フロントマン/ボーカリストのロバート・ポラードは、Stereogumに対して次のように説明している。「僕は集中力のないアルバムが好きなんだけど、このアルバムはより集中しているように思える。構成がまとまっているんだ。僕が好きなロックのジャンルのバランスもいい。素敵なパワーポップの曲もあれば、かなりクレイジーな曲もある。ヘビーとライトのバランスもいい」



「Serene King」

 

 

・カレッジロック特集:


College Rock Essencial Guide  オルタナティヴロックを形作るラジオカルチャー カレッジロックとは??  



 

Guided By Voices 『Strut of Kings』


Label: / GBV Inc.

Release: 2024/06/28


Tracklist:


1. Show Me the Castle

2. Dear Onion

3. This Will Go On

4. Fictional Environment Dream

5. Olympus Cock in Radiana

6. Caveman Running Naked

7. Timing Voice

8. Bit of a Crunch

9. Serene King

10. Bicycle Garden

 

©Emily Cross


Lomaが3枚目のアルバム『How Will I Live Without A Body?2020年の『Don't Shy Away』に続くこの作品は、Sub Popから6月28日にリリースされる。Lomaはエミリー・クロス、ダン・ドゥジンスキー、ジョナサン・マイバーグによるトリオ。

 

アルバムのファーストシングル「How It Starts」は、エミリーが監督・出演したビデオとともに本日公開された。また、リサ・クラインによるアルバム・ジャケットとトラックリストは以下を参照のこと。


ニュー・アルバムを制作するため、バンドはイギリスの小さな石造りの家で再集結した。「重いコートを着て小さな電気ラジエーターを囲んで座っていると、私たちはお互いにどれだけ会いたかったか、そして一緒にいること自体が貴重なことだと気づいたのです」とマイブルグは回想する。


「”How Will I Live Without A Body?"は、ローリー・アンダーソンに触発され、彼女の作品のトレーニングを受けたAIと仕事をするチャンスを与えられた。マイバーグが2枚の写真を送ると、アンダーソンのAIが2つの詩を返信してきた。私たちはこれらの詩の断片を『How It Starts』と『Affinity』に使用しました」と彼は説明した。

 

「AIのセリフのひとつ、"身体なしでどうやって生きていくのか?"がアルバムの名前にぴったりだと気づいたんだ」

 

 

 「How It Starts」




Loma 『How Will I Live Without A Body?』



Label: Sub Pop

Release: 2024/06/28


Tracklist:


1. Please, Come In

2. Arrhythmia

3. Unbraiding

4. I Swallowed a Stone

5. How It Starts

6. Dark Trio

7. A Steady Mind

8. Pink Sky

 

©Daisuke Murakami

 

日本人シンガーソングライター/クリエイター、Ai Kahiharaが二部作の第一弾となるEP『IN』のリリースを発表した。このEPは5月17日にGeabox Recordsから発売され、全世界で配信予定。

 

この発表と同時に、4月20日(土)、24日(水)、及び、『IN』のリリース記念パーティー、5月26日(日)のライブスケジュールの詳細が発表された。アーティストは続いて、6月9日に”Wax Works”にも出演する予定だ。イベントの詳細についても下記よりご覧下さい。

 

 Ai Kakihiraのサウンドは、チル・ウェイヴ、ディスコ、ソウル、テクノ、グローバル・ミュージック、ドリーム・ポップなどの要素を巧みに取り入れたユニークなサイケデリック・ブレンド。

 

彼女が生み出す繊細なヴォーカルとメロディは、濃密でありながら複雑でダイナミックなアレ
ンジに満ちている。

 

「私は音楽制作において、古いものと新しいもの、自然と人為など、異質性が高い要素や対照的なものを混ぜ合わせ、なおかつポップに鳴らすことをとても大事にしています。その過程で感じる魔法のような感覚は、私を常に新たなる音楽の探求へと駆り立て、未来の音楽シーンに向けて前進する原動力となっています。新しい日本の響きを楽しんでいただけたら何よりです」と本人は話す。
 

 

日本から多くの先駆的なアーティストが世界へと羽ばたいている昨今、Ai Kakihiraが多くのジャンルや境界を越えざるを得ないのも不思議ではない。

 

今作『IN』では、彼女がリスナーを魅了し続ける一方で、自身のサウンドをシュールで独特なテンションで新たな音楽領域へと導いている。なお、『IN』は5月17日にデジタル・リリースされ、今年後半(秋頃)にはセカンド・デジタルEPのリリースも予定されている。こちらも乞うご期待。

 

EPの収録曲「懲りずに信じていいですか」のオーディオ・ビデオが公開されている。下記よりチェックしてみよう。

 

 

 

アーティスト名: Ai Kakihira(カキヒラ・アイ) 

タイトル名: IN(イン)


配信開始日: 2024年5月17日(金) 



レーベル: Gearbox Records

 



<トラックリスト> 

1. INTRO 

2.懲りずに信じていいですか
 

3.ご自愛ください 

4.キテレツ 

5.エンジョイサマー 

 

配信リンク: https://bfan.link/in 



ライブ情報:

 

・2024年4月20日(土) 


~7th floor anniversary party~ 


Open/Start 18:00 at 渋谷7thFLOOR 


ACT:


HUGEN


Ai Kakihira


Saboten

Neon House

mizunotabibito 


TICKET
¥2000+1D 

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・2024年4月24日(水) 

 
~名月や~ 

 
Open 18:40 / Start 19:00 at 下北沢LIVE HAUS 

 

ACT:

Living Rita 

Ai Kakihira 

Wuinguin 


TICKET
Adv ¥2400+1D / Door ¥2900+1D Student ¥1900+1D 

 

イベントの詳細: https://shorturl.at/gvAO8

 

・2024年5月26日(日)


~Ai Kakihira “IN”release party~ 

 
Open/Start 18:00 at 渋谷7th FLOOR 


Live


・Ai Kakihira
・yobai suspects 

・Low fu(DJ set) 


DJ 

カルロスまーちゃん
FOOD
チキン野郎
Adv ¥2900+1D / Door ¥3400+1D 

 

イベントの詳細: https://tiget.net/events/308526 

 

 

 
※イベント当日、受付にてチケットを提示して 料金をお支払いください 

 

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2024年6月9日(日) ~WAX WORKS~ 

 
at 京都Ace Hotel

 

詳細: TBC

 


Ai Kakihara:


Ai Kakihira。長崎県出身、東京在住の音楽家。ハウスやテクノ、民族音楽、チル・ウェイヴ、ディ スコ、ソウル、ドリーム・ポップなどの要素を巧みに取り入れたサイケデリックな独自のサウンド、 日本語の響きを生かしたメロディと繊細な歌声は耳に残りやすく、豊かな音のレイヤーと緻密な 編曲によって、幻想的な世界へと誘う。プロデューサーやリミキサーとしても活動しており、他の アーティストのサポートやドキュメンタリー、広告などの映像作品にも音楽を提供している。 2024年5月、UKのギアボックス・レコーズから初となるEP『IN』をリリース。

 

©Pooneh Ghana

Cassandra Jenkins(カサンドラ・ジェンキンス)はデッド・オーシャンズと契約を結んだと発表。同時に、7月12日にニューアルバム『My Light, My Destroyer』をリリースすると発表した。

 

2021年にリリースされた『An Overview on Phenomenal Nature』に続く本作は、リディア・ファインとトニー・ブラッドが監督を務めた新曲「Only One」が収録。以下よりチェックしてほしい。


「この曲は、グラウンドホッグ・デイ効果、何度も何度も同じ状況に置かれて、そのループから抜け出す方法がよくわからないこと。そしてある意味、状況に目を奪われてサイクルを断ち切ろることが出来ないことに関して歌っている」とジェンキンスは声明で語っている。冒頭の "seasick dawn "は、彼女の友人であるクリスティン・アンドレアセンにインスパイアされた曲で、"眠れない夜が続く中、乾いた目で、新しい日を迎えるときの気持ち悪さ"を表現しているという。


前作『An Overview on Phenomenal Nature』の2年間に及ぶツアーを終えたジェンキンスは、すぐさま次作の録音に取り掛かった。

 

次の作品のレコーディングに関して、ジェンキンスはこう説明する。「私は燃え尽きて枯渇しているところから来ていて、セッションの後の数ヶ月は、作ったばかりのレコードが好きではないことを受け入れるのに苦労した。インスピレーションがないように感じたので、やり直した」

 

『マイ・ライト、マイ・デストロイヤー』のプロデューサー、アンドリュー・ラッピンと協力して、彼女は『マイ・ライト、マイ・デストロイヤー』の再構築を始めた。「最初の日にコントロール・ルームで音源を聴き直したとき、レコード棚のスペースが開き始めたのがわかった。その火花が残りのアルバムの青写真になり、その完成は新たな勢いに後押しされたんだ」


アルバムには、複数のコラボレーターが参加している。ポリバイナルに所属するシンガーソングライター、PalehoundのEl Kempner、Hand HabitsのMeg Duffy、元Strange RangerのIsaac Eiger、Katie Von Schleicher、Zoë Brecher(Hushpuppy)、Daniel McDowell(Amen Dunes)、プロデューサー兼楽器奏者のJosh Kaufman(ジョシュ・カウフマン)が参加。

 

プロデューサーのステファニー・マルツィアーノ(ヘイリー・ウィリアムス、バーティーズ・ストレンジ)、そして、ジェンキンズの友人で映画監督/俳優/ジャーナリストのヘイリー・ベントン・ゲイツ(アン・オーバービューの「Hailey」にインスピレーションを与え、冗談でニュー・アルバムのエンディング・トラックのタイトル「Hayley」を提案したこともあった)


「畏敬の念は、私たちがつながりを失わないようにする自然の機能です」とジェンキンスは話している。

 

「畏敬の念、その光に触れ続けることは、恐怖、そして恐怖で我々をコントロールしようとする力に対する最高の解毒剤。その意味で、畏敬の念に触れ続けることは、自分の光を無傷に保つことであり、自分自身や自分を取り巻く世界の、危害をもたらす可能性のある部分を破壊し、解体するための最大の手段。正直なところ、これが私を辞めさせない理由であり、一歩立ち止まって、この地球上にあるすべての混沌と美の時間に感謝することを思い出させてくれる。

 

 

「Only One」




Cassandra Jenkins 『My Light, My Destroyer』


Label: Dead Oceans

Release: 2023/07/12

 

Tracklist:


1.Devotion

2.Clams Casino

3.Delphinium Blue

4.Shatner’s Theme

5.Aurora, IL

6.Betelgeuse

7.Omakase

8.Music??

9.Petco

10.Attente Téléphonique

11.Tape and Tissue

12.Only One

13.Hayley

 

ポートランドのプロデューサー、Elijah Knutsenがニューアルバムのリリースを発表した。また、アーティストのレーベルは、シンコー・ミュージックとサブパブリッシング契約を結んだと発表した。

 

「Because I Love You」は、イライジャ・クヌッセンによるアンビエントポップアルバム。遊園地やカーニバルの鏡、回転する頭、震える手を連想させる、めくるめく恋のバラード。ニューオーダー風の脈打つベースラインとパンチの効いたドラムマシンのマーチの上を、幽玄なプラックが浮遊する。宙返りするオルガンがメロディーを包み込み、突然、素晴らしいものになる。


イライジャ・クヌッツェンは、オレゴン州ポートランド出身の多彩なアンビエント/エクスペリメンタル・プロデューサー。

 

彼の作品は、日本の環境アンビエントから、実験的なノイズ、灼熱のスローコア/シューゲイザーまで多岐にわたる。エフェクトを多用したギター、DX-7シンセサイザーのチャイム、ユニークなフィールド・レコーディング/サウンド・デザインを駆使した作品を発表している。イライジャは、自身のレコードレーベル、Memory Colorからアルバムをリリースしている。

 

イライジャは、ハロルド・バッド、井上哲、吉村弘、ザ・キュアー、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、レッド・ハウス・ペインターズ、コクトー・ツインズ/ロビン・ガスリーの作品に多大な影響を受けている。



"イライジャの最新アルバムは『Maybe Someday』。日本の最北の島々が、孤独のハミングと相まって、想像の目的地となっている。イライジャのアンビエント・ミュージック以前の音楽制作で重要な役割を担っていたギターが、彼のプロダクションの武器に戻り、アルバムにヴィクトリアランドのような味わいを加える。日本の自然環境、田舎町、日常生活から抽出されたアトモスフェリックな録音。

 

先行シングルの試聴は下記より。Elijah Knutsenのインタビューはこちらからお読み下さい。

 

©Alexa Viscius

良質なソングライターとして名高いアンドリュー・バード(Andrew Bird)がニューアルバム『Sunday Morning Put-On』を発表した。5月24日にリリースされるこのアルバムは、ジャズ・スタンダードの曲が中心となっているらしい。''大人のためのポップス''とも称すべき渋みのあるソングライティングを行うバード。前作では、人生の苦悩を交えた作風であったが、今回、アーティストは、音楽が持つ喜びや演奏することの愉楽に焦点をおいているように思える。そして、バードのシカゴ時代の若き日のラジオにまつわる思い出がジャズの文脈の中に組み込まれる。

 

今作は、アンドリュー・バード、ドラマーのテッド・ポア、ベーシストのアラン・ハンプトンによる”アンドリュー・バード・トリオ”として初のリリースとなる。彼らの「I Fall in Love Too Easily」と「I've Grown Accustomed to Her Face」のテイクを以下で聴くことができる。


「Sunday Morning Put-On」はカリフォルニアのヴァレンタイン・スタジオでライヴ録音され、ジェフ・パーカーのギターとラリー・ゴールディングスのピアノも加わっている。アンドリュー・バードは、このアルバムについて以下のように述べている。


「20代の頃、シカゴのエッジウォーター地区にある古いアパートメントホテルに住んでいた。そこは安くて、近くのロヨラ大学のイエズス会の司祭や修道女を引退した人たちが住んでいた」

 

「ジムには古いシュウィンの10段変速の自転車が置いてあって、低料金のペロトン用だった。古いプールではオペラが演奏され、スチームルームは地元のロシアンマフィアのクラブハウスだった。土曜日の夜はたいてい、午前12時から4時までWBEZの『Blues Before Sunrise』というラジオ番組を聴きながら起きていた」

 

「DJのスティーブ・クッシングは、ブルース、ジャズ、ゴスペルの古いレアな78回転レコードを流していた。それから数時間ほど眠り、目が覚めると、同じくWBEZのディック・バックリーの番組で、彼が30~40年代の「Golden Era」と呼ぶジャズを特集していた。20世紀半ばまでのある時代のジャズに対する私の愛着は、私自身の仕事(その大部分はジャズではない)において何度も変容を遂げながらも不変だった。ある時期、私はこの時代と自分との間に距離を取っていた」

 

 

 「I Fall in Love Too Easily」

 

 

 「I've Grown Accustomed to Her Face」

 



Andrew Bird 『Sunday Morning Put-On』



 Tracklist:


1. I Didn’t Know What Time It Was

2. Caravan

3. I Fall in Love Too Easily

4. You’d Be So Nice to Come Home to

5. My Ideal

6. Django

7. I Cover the Waterfront

8. Softly, As a Morning Sunrise

9. I’ve Grown Accustomed to Her Face

10. Ballon de Peut-etre


Deerhoofのドラマー/ボーカルとして知られるGreg Saunier(グレッグ・ソーニア)がソロ・デビュー・アルバム『We Sang, Therefore We Were』を4月末にリリースすることを発表した。アルバムのタイトルは、ルネ・デカルトの”我思う故に我あり”のニュアンスに近いものが感じられる。


「サトミ、エド、ジョンと僕は、12月初旬にオースティンで行われたライヴの合間に話をしていたんだ。彼らは僕一人でレコードを作ることを勧めてくれた。自分しか喜ばせる人がいなかったから、いつもより早くまとまったんだ。基本的にはその次の休暇までに完成したんだ」


ローリング・ストーンズの新譜は "怒った "サウンドになるという発表に興奮していた。そうだ、私も怒っているんだ』と思った。


「でも、”ハックニー・ダイアモンド”は、パンクロックというよりも、少し綿菓子のように甘かったよね。だから、今回、ニルヴァーナに戻ることに決めた。巨大なディストーションに乗ったキャッチーなメロディ、単純なメジャースケールやマイナースケールへの適合を拒む彼らの歌、ファシズムが蔓延するこの時代にも普遍的に響く暗い皮肉が、私はいつも好きだったんだ」


本日、彼はアルバムのリードシングル「Grow Like A Plant」を公開した。この曲についてのソーニアのコメントは以下の通り。


「この曲は、ホモサピエンスの心の厄介な癖である、自分は宇宙の他の部分よりも質の高い分子でできていると思い込んでいることを歌っている」


「何千年もの間、文明は儀式によってこの自殺的な傲慢さを何とか抑えてきたのだった。500年前までは、一握りの自称専門家が啓蒙思想を生み出し、人間は十分な陰鬱さや物理的暴力があれば、どんな問題も解決できる、宇宙は実は私たちが売り買いするための不活性な物質の塊にすぎない、と提唱した」


「しかし、もしこれがすべて間違っているとしたらどうだろう? 人間こそが、縄張りや食べ物や仲間を奪い合う、愚かな本能の機械であり、植物界や動物界こそが、密かに考えることや楽しむことを知っているとしたらどうだろう?」

 

 


Greg Saunier 『We Sang, Therefore We Were』


Label: Joyful Noise

Release: 2024/04/26


Tracklist:


1. There Were Rebels

2. Front-load the Fun

3. Yeah You, Person

4. Don’t Design Yourself This Way

5. Furrowed Sugarloaf

6. Rip the Atmosphere from the Wind

7. Grow Like a Plant

8. No One Displayed the Vigor Necessary to Avert Disaster’s Approach

9. Blame Yourself

10. Instead of Queen

11. Not for Mating, Not for Pleasure, Not for Territory

12. Playing Tunes of Victory on the Instruments of Our Defeat

 

 

「Grow Like A Plant」

 



ヴィッキー・フェアウェル(Vicky Farewell)の2ndアルバム『Give a Damn』はMac's Record Labelから5月10日にリリースされる。その名の通り、LAを拠点とするこのアーティストを、スウィートなヴォーカルに彩られたR&Bのスロージャムと官能的なシンセファンクの立役者として紹介している。


アルバムの最新シングル "Push It "は、彼女の最もシュガーコーティングされた作品のひとつに数えられる。ミニマルな催眠インストゥルメンタルが、昔の恋愛を回想するファーウェルのクーイング・ヴォーカルの土台を築く。


「この曲では、『ジョパディ!』のテーマ・ソングの私なりのひねったバージョンを目指していたの」と彼女はこの曲のシンプルで効果的なメロディについて話している。歌詞についてこう続ける。


「停滞することへのフラストレーションを表現したかった。時には、みんなを一緒に連れて行くことができない、という悲痛な現実に直面することもあるのだから。ポール・サイモンの『Still Crazy After All These Years』という曲をいつも思い出す。この特別な曲をどの視点から見るかにもよるけれど、『Push It』はそれを私が翻案したものなの」


この曲と一緒に、フェアウェルはアルバムジャケットにある西海岸の雰囲気を見事にアニメーション化したミュージックビデオを公開している。

 

 

「Push It」 

 




Vicky Farewell 『Give A Down』


Label : Mac's Record Label

Release: 2024年5月10日

 

Tracklist:

1. Intro (Remember Me)

2. Semi Auto

3. Make Me

4. Push It

5. Textbook

6. Isn't It Strange

7. Tern Me On

8. Luxury Hellscape

9. Love Ya Like Me

10. Always There

 


米国のフォークバンド、Bonnie Light Horseman(ボニー・ライト・ホースマン)が、20曲入りの2枚組アルバム『Keep Me On Your Mind/See You Free』を発表した。このアルバムは6月7日にJagujaguwarからリリースされる。


バンドメンバーのアナイス・ミッチェル、エリック・D・ジョンソン、ジョシュ・カウフマンは、ベーシストのキャメロン・ラルストン、ドラマーのJT・ベイツは、アイルランドの100年以上の歴史を持つ由緒あるパブ、”リーヴィス・コーナー・ハウス”で3日間の大半をレコーディングに費やした。その3日目には、ライブ・オーディエンスを招き、演奏とレコーディングを行いながら彼らのエネルギーを吸収した。

 

今作は、ジョシュ・カウフマンがプロデュースし、D・ジェイムズ・グッドウィンがミキシングを担当し、ニューヨーク北部のドリームランド・レコーディング・スタジオで完成させた。Bon Iver(ボン・イヴェール)のマイク・ルイスがベースとテナー・サックスを演奏し、さらにアニー・ネロがアップライト・ベースとバッキング・ハーモニーを担当した。


アルバムには最近のシングル曲 「When I Was Younger 」とリリースされたばかりの 「I Know You Know」が収録されている。

 

ボニー・ライト・ホースマンらしいユニークなインディー・フォークのテイストを帯びるリード曲は、トリオ初のミュージック・ビデオと合わせて公開された。エリック・D・ジョンソンはこう説明している。


「ボニー・ライト・ホースマン初の(!!)ミュージックビデオの監督を考えた時、キンバリー・スタックウィッシュが頭に浮かんだ。彼女の挑発的な作品の長年のファンだったし、僕らのバンドにとって、彼女なら "わかってくれるかも "と感じた。人生の多元的な世界、喜びと苦しみの二面性、私たちの選択によって、どちらか一方への道を歩むことになる。モハベ砂漠の平原で、夕日と塩辛いコヨーテの群れから逃れようと、砂漠のペリカンに見守られながら撮影したんだ」

 


「I Know You Know」




Bonnie Light Horseman 『Keep Me On Your Mind/See You Free』

Label: Jagujaguwar

Release: 2024/06/07


Tracklist

1. Keep Me on Your Mind

2. Lover Take It Easy

3. I Know You Know

4. grinch/funeral

5. Old Dutch

6. When I Was Younger

7. Waiting and Waiting

8. Hare and Hound

9. Rock the Cradle

10. Singing to the Mandolin

11. The Clover

12. Into the O

13. Don’t Know Why You Move Me

14. Speak to Me Muse

15. think of the royalties, lads

16. Tumblin Down

17. I Wanna Be Where You Are

18. Over the Pass

19. Your Arms (All the Time)

20. See You Free


Billie Eillish(ビリー・アイリッシュ)が3枚目のスタジオ・アルバム『Hit me Hard and Soft』の制作を発表した。Darkroom / Interscope Recordsから5月17日にリリースされる。アルバムの先行シングルは配信されないとの情報。


『Hit me Hard and Soft』は彼女のこれまでで最も大胆な作品であり、多様でありながらまとまりのある曲のコレクション。彼女の弟で、唯一のコラボレーターであるフィニアスの協力を得て、ふたりは地元ロサンゼルスでアルバムの作曲、レコーディング、プロデュースを行なった。今作は、大成功を収めた2枚のアルバム『When We All Fall Asleep, Where do We Go?"』と『Happier Than Ever』に続き、ビリー・アイリッシュの世界をさらに発展させる内容となっている。


ビリー・アイリッシュは、インスタグラムの「Close Friends」のストーリーにフォロワー全員を追加して、ティーザーとしてソーシャルに投稿した後、2019年のデビュー作『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DOE WE GO?"』の成功に続く、2021年の『Happier Than Ever』の続編を発表した。


2月、彼女はアルバムが完成したことを報告し、「私のアルバムはマスタリング完了」と書いた。彼女のセカンド・アルバムは、2022年のグラミー賞で年間最優秀アルバム賞、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞、年間最優秀楽曲賞、年間最優秀レコード賞を含む7部門にノミネートされた。


そして今回、アイリッシュはインスタグラムで3枚目のスタジオ・アルバムを発表した。「so crazy to be writing this right now I'm nervyyyyy & exciteddd not doing singles I wanna give it to all at once you :PPP」( このことを皆に報告することはすごくクレイジー。先行シングルは配信されません。発売日に合わせて、全てをあなたがたの元に届けたいと思うから、とした上で、ビリー・アイリッシュは次のようにファンに書いている。フィニアスと私は本当にこのアルバムをこれ以上ないほど誇りに思っています。)



Trailor




Billie Eilish 『Hit me Hard and Soft』


Label: Darkroom / Interscope Records

Release: 2024/05/17


*収録曲は未定



Billie Eilish:


ビリー・アイリッシュ(2001年12月18日生まれ)はアメリカのシンガーソングライター。2015年、デビュー・シングル「Ocean Eyes」で世間の注目を浴びる。この曲の作詞・作曲・プロデュースは、彼女が楽曲やライブでコラボレーションしている兄のフィニアス・オコネルが担当。2017年には『Don't Smile at Me』というタイトルのデビュー・エクステンデッド・プレイ(EP)をリリースした。


アイリッシュのファースト・スタジオ・アルバム『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?(2019年)は、USビルボード200とUKアルバム・チャートで首位デビューを果たした。5枚目のシングル「Bad Guy」の成功に後押しされ、アイリッシュにとって初の全米ビルボード・ホット100での1位を獲得し、今年最も売れたアルバムのひとつとなった。


このヒットにより、アイリッシュは21世紀生まれのアーティストとして初めてチャート1位を獲得した。翌年、アイリッシュは同名のジェームズ・ボンド映画の主題歌「No Time to Die」を披露し、全英シングル・チャートの首位を獲得、2022年度アカデミー賞オリジナル楽曲賞を受賞した。その後のシングル「Everything I Wanted」、「My Future」、「Therefore I Am」、「Your Power」は全米と全英でトップ10入りを果たした。セカンド・スタジオ・アルバム『Happier Than Ever』(2021年)は25カ国のチャートで首位を獲得。

 

石若駿&畠山地平
 

日本を代表するアンビエント/ドローン·ミュージック・シーンを牽引する存在となったChihei Hatakeyamaこと畠山地平が、この度ジャズ・ドラマーの石若駿とのコラボレーションを発表した。 

 

ラジオ番組の収録で出会って以来、ライヴ活動などでステージを共にすることはあった2人だが、作品を発表するのは今回が初めて。

 

『Magnificent Little Dudes』と名付けられた今作は、2部作となっており、2024年5月に”ヴォリューム1”が、同夏に”ヴォリューム2”がリリース予定となっている。

 

 
その場、その日、季節、天気などからインスピレーションを得て演奏すること」をコンセプトに、あえて事前に準備することはせず、あくまでも即興演奏を収録。

 

ファースト・シングル「M4」には日本人ヴォーカリスト、Hatis Noitをゲストに迎えた。ギター・ドローンの演奏をしていると、その音色が女性ヴォーカルのように聞こえる瞬間があることから、いつか女性ヴォーカルとのコラボレーションをしたいと思っていた畠山。

 

今回の石若駿との録音でその時が来たように感じたので、即興レコーディングの演奏中、いつもは使っている音域やスペースを空けてギターを演奏しました。ちょうどこのレコーディングの3週間くらい前に彼女のライヴ観ていたので、Hatis Noitさんの声をイメージしてギターを演奏しました」と話す。

 

畠山地平、石若駿、Hatis Noit、世界を股にかけて活動する日本人アーティスト3組のコラボレーションが実現した『Magnificent Little Dudes Vol.1』は、日本国内外で話題となること間違い無い。

 

 

昨年、掲載された畠山地平のロングインタビューはこちらよりお読みいただけます。

 

 

 

Chihei Hatakeyama & Shun Ishiwaka(畠山地平&石若駿)
  『Magnificent Little Dudes Vol.1』(マグニィフィセント・リトル・デューズ・ヴォリューム 1)

 


※日本先行発売(予定)
レーベル: Gearbox Records



発売日: 2024年5月22日(水) 

品番 (CD/LP):GB1594CD / GB1594


価格 (CD/LP):2,500円(+税)/ 4,000円(+税)

 

 

Tracklist(収録曲):

 1. M0 

2. M1.1 

3. M1.2 

4. M4 (feat. Hatis Noit) 

5. M7




Biography:

 
<Chihei Hatakeyama> 

 

2006年に前衛音楽専門レーベルとして定評のあるアメリカの<Kranky>より、ファースト・アルバ ムをリリース。以後、オーストラリア<Room40>、ルクセンブルク<Own Records>、イギリス <Under The Spire>、<hibernate>、日本<Home Normal>など、国内外のレーベルから現在にいたるまで多数の作品を発表している。デジタルとアナログの機材を駆使したサウンドが構築する、 美しいアンビエント・ドローン作品を特徴としており、主に海外での人気が高く、Spotifyの2017 年「海外で最も再生された国内アーティスト」ではトップ10にランクインした。

 

2021年4月、イギ リス<Gearbox Records>からの第一弾リリースとなるアルバム『Late Spring』を発表。その後、 2023年5月にはドキュメンタリー映画 『ライフ・イズ・クライミング!』の劇中音楽集もリリー ス。

 

映画音楽では他にも、松村浩行監督作品『TOCHKA』の環境音を使用したCD作品『The Secret distance of TOCHKA』を発表。第86回アカデミー賞<長編ドキュメンタリー部門>にノミ ネートされた篠原有司男を描いたザカリー・ハインザーリング監督作品『キューティー&ボクサー』(2013年)でも楽曲が使用された。


また、NHKアニメワールド:プチプチ・アニメ『エんエんニコリ』の音楽を担当。2010年以来、世界中でツアーを精力的に行なっており、2022 年には全米15箇所に及ぶUS ツアーを、2023年は2回に渡りヨーロッパ・ツアーを敢行した。

 


<Shun Ishiwaka> 

 

 1992年北海道生まれ。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校打楽器専攻を経て、同大学を卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。2006年、日野皓正special quintetのメンバーと して札幌にてライヴを行なう。2012年、アニメ『坂道のアポロン』 の川渕千太郎役ドラム演奏、 モーションを担当。

 

2015年には初のリーダー作となるアルバム「Cleanup」を発表した。また同世 代の仲間である小西遼、小田朋美らとCRCK/LCKSも結成。さらに2016年からは「うた」をテー マにしたプロジェクト「Songbook」も始動させている。近年はゲスト・ミュージシャンとしても 評価が高く、くるり、KID FRESINOなど幅広いジャンルの作品やライヴに参加している。2019年 には新たなプロジェクトAnswer To Rememberをスタートさせた。2023年公開の劇場アニメ 『BLUE GIANT』では、登場人物の玉田俊二が作中で担当するドラムパートの実演奏を手がけた。

 

©Park Jong Ha


ロンドンを拠点に活動するDJ/プロデューサー、レーベルのオーナーと多彩な表情を持つペギー・グー(Peggy Gou)がデビュー・アルバムを発表した。『I Hear You』はXL Recordingsから6月7日にリリースされる。


グーは、ドイツ/ハイデルベルグの伝説的なプロデューサー、D Man (Move D?)と親交を持ち、ジャーマン・エレクトロニックの薫陶を受けた。その後、ロンドンのクラブシーンに馴染み、自主レーベルを立ち上げた他、ソロアーティストとしても活躍している。

 

新作アルバムには、先行リリースされた「(It Goes Like) Nanana」、及び、レニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)とのコラボ曲「I Believe in Love Again」に加え、ニューシングル「1+1=11」が収録。オラファー・エリアソンが監督したビデオは以下よりチェック。


「”I Hear You”は単なるデビュー・アルバムではありません」とペギー・グー。「このアルバムは、時代を超越したものを創り出すための私の旅における数え切れないほどの献身的な時間を具現化したものであり、自分自身とお互いに耳を傾けることの力の証です」


さらに同時公開されたミュージックビデオについて、エリアソンは次のようにコメントしている。


「ダンスは変容をもたらすもの! 時間と空間との関係をねじ曲げ、再構築してくれるんです。私が10代の頃、ブレイクダンスが私の人生を変えました。ポッピングやロボットのような動き、エレクトリック・ブギに夢中でした。ストリートダンスによって、私は自分の身体と周りの世界との関係を探ることができた。動くことで、空間を変えられることに気がつきました。見るもの、感じるものを変えられた。そして、これらの経験は、その後の私の芸術活動の基礎となったのです」


 「彫刻とダンスは、いずれも非言語的な言語です。コミュニケーションをとるためには、ただ動くしかないこともある。ペギーと初めて会ったときもそうだった。私たちは昼食をとりながら、サイコソニックス、リズム、ムーブメントといった共通の関心事について話していたんだ」


アーティストはフジロックフェスティバル 2024に出演が決定している。スマッシュのプロモーターとしての慧眼には大いに敬意を表します。

 


「1+1=11」

 

 

 

Peggy Gou 『 I Hear You』


Label: XL Recordings

Release: 2024/06/07


Tracklist:


1. Your Art

2. Back To One

3. I Believe In Love Again (with Lenny Kravitz)

4. All That (feat. Villano Antillano)

5. (It Goes Like) Nanana

6. Lobster Telephone

7. Seoulsi Peggygou (서울시페기구)

8. I Go

9. Purple Ho


サウスロンドンのWu-Luは、ソロ名義でありながらコレクティヴの形で活動している。彼らはバンドになったかと思えば、次の瞬間、グループで熾烈なラップバトルをステージで繰り広げる。形やスタイルにとらわれない。その流動性こそがアーティスト、ひいてはロンドンのカルチャーの魅力なのだ。


Wu-Luはラップとグランジを融合させた劇的なシングル「South」で同地のシーンに名乗りを上げ、徐々に知名度を獲得していった。その後、WARPと契約し、新作アルバム「Loggerhead』をリリースした。リリース後にはフランスのメディアにも出演し、BBCでもライブパフォーマンスを披露した。


Wu-Luは新作アルバム『Learning To Swim on Empty』の制作を発表した。このアルバムはWARPから5月17日にリリースされる。おそらく2024年の注目作の一つとなりそうだ。


待望のニューアルバム「Learning To Swim On Empty」は、ウー・ルーのサウンドの深みと幅が増していることを示している。反ジェントリフィケーションのアンセム「South」でブレイクし、アルバム『LOGGERHEAD』は爆発的なエネルギーを持ち、広く賞賛されたが、タイトル曲でWu-Luがよりニュアンスに富んだ個人的なアプローチをとっていることがわかる。


アルバムの最初のシングル「Daylight Song」の試聴は下記より。各種ストリーミングはこちら




Wu-Lu「Learning To Swim On Empty」


Label: WARP

Release: 2024/05/17


Tracklist:


01.Young Swimmer

02.Daylight Song

03.Sinner

04.Mount Ash

05.Blunted Strings

06.Last Night With You

07.Crow's Nest


 

LA Priest(別名: サム・イーストゲート)は、新曲「City Warm Heart 」と共に、近日リリース予定のEP『La Fusion』を発表した。このEPはDomino Recordingsから5月3日に発売される。

 

P昨年リリースされたサード・スタジオ・アルバム『フェイズ・ルナ』に続き、LAプリーストは次作『ラ・フュージョン』の詳細を発表した。前作は、イリノイ大学で教授を務めたダニエル・L・エヴェレット(Daniel L eonard Everett)の著作『Don't Sleep There Are Snakes (邦題: ピダハン』のように、コスタリカにアーティストが数ヶ月滞在し、その土地の文化性を汲み取り、それを音楽として昇華させた。(ちなみに、この著作の中で、ダニエル・エヴェレット教授は、文化的なプログラムの一貫として、キリスト教の伝道師としてアマゾンに家族と一緒に滞在する。逆に、ピダハン族の人間として生きることの智慧に感化されてしまったのである)

 

サム・イーストゲートの音楽の場合もフュージョンという手法を通じて、そこには白人社会から見る固有の土地性、スペシャリティーという内在的なテーマが含まれる。そこに、キューバの作家/音楽評論家、アレホ・カルペンティエル(Alejo Carpentier)の『Los pasos perdidos(邦題: 失われた足跡)のような、ナラティヴな試みが含まれていると見ても違和感がない。

 

少なくとも、LA Priestは、見知らぬ場所に馴染み、その土地から見える音楽や文化性を探求していたのである。イーストゲートは、新作EPのリードシングルについて次のように解き明かしている。


「コスタリカのジャングルで、再び世界の都市を回るために戻ってくる自分を思い描きながら書いた曲だ。この曲は、そういう場所から外の世界と向き合うためのマントラのようなものだよ」

 

付属のビデオについて、彼はこう付け加えた。「レコーディングのセットアップや曲の録り方を少し見せられたらいいなと思ったんだ。このビデオは、この曲を作っている間に僕がやったことを、できる限り再現したものだから、いつもの僕のようなものよりも正直なビデオになっている」


『La Fusion』は、イーストゲートがコスタリカのジャングルに住んでいた時期の終わりに書かれたもので、2023年にリリースされた評価の高いアルバム『フェイズ・ルナ』の大部分もそこで書かれた。

 

「フュージョンを他の何かとブレンドすることはできないんだ。フュージョンそのものが、現実の融合でもある。これらは、ジャングルでは録音できなかったアイデアなんだ。大都会の曲かもしれない。外側から内側に向かって書いたアイデアを、内側から外側に向かって完成させたんだ」


LAプリーストは今年5月から6月にかけて、『La Fusion』を携えてイギリスとヨーロッパ・ツアーを行う。

 

 

 「City Warm Heart」

 

 

 

LA Priest 『La Fusion』EP  


Label: Domino

Release: 2024/05/03


Pre-save/Pre-add:

https://lapriest.ffm.to/lafusion 

 


アイルランドの新進気鋭バンド、カーディナルス(Cardinals)がこの夏、デビューEPをリリースする。この新作はSo Youngから6月7日に発売される。


「このEPは、僕たちがコークに住んで演奏していた時に書いた曲のコレクションなんだ。この曲はポップ・ミュージックの核をなすもので、個人的で、若々しく、そして、もしあなたがカオスとノイズの向こう側を見ることができるなら、とても温かいものとなるだろう。それを探す心があれば、物語がある。これは僕らの最初のEPで、みんなに聴いてもらえるのを楽しみにしているよ」

 

ニュー・シングル「If I Could Make You Care」は、彼らの核となる価値観に触れ、渦巻くようなミニマルなアレンジがカージナルスを最も魅力的に見せている。歌詞にはシナトラへの微妙な言及があり、パフォーマンスにはある種のドラマが込められている。

 

フロントマンのユアン・マニングが、この曲について次のように付け加えている。

 

「この曲の歌詞については、フランク・シナトラの『I Could Make You Care』から引用したタイトルを除けば、多くを語ることはない。この曲は私とオスカルの共作で、私たちの間で特別なものになるまで黙々と取り組んだ。バンドとのアレンジがドラマとスケールをもたらし、予想以上に大きなものになった。この曲を書いたときは、人生のある部分に終止符を打ったような、大きな安堵感があったんだ」

 

「If I Could Make You Care」



Cardinals 『Cardinals』 EP


Label: So Young

Release: 2024/06/07

 

Tracklist:

1.Twist and Turn

2.Unreal

3.Roseland

4.Amphetamines

5.Nineteen

6.If I Could Make You Care


 Pre-order:


https://cardinals.lnk.to/cardinalsEP

 

 


今日、デヴィッド・バザンによるインディーロックプロジェクト、ペドロ・ザ・ライオン(Pedro The Lion)は6月7日発売のアルバム『Santa Cruz』を発表した。2022年の前作『Havasu』はハザンが若い時代を過ごしたアリゾナを訪れ、その追憶と共に書かれた作品だった。このアルバムには「Teenage Sequencer」を始め、素晴らしいインディーロックナンバーが収録されていた。


続いて、10代の目覚めの不安な興奮が波打つアルバム『Santa Cruz』は、その続編のような意味を持つ。彼が13歳になった直後から「大人」の頂点に立つ21歳頃までの約10年間をカバーしている。


ファースト・シングルの「Modest」は、彼の人生で最も変貌を遂げた体験となった、モデスト市での半年間の滞在を描いている。


悲しい女性たちに掃除機を売るのをやめた彼は、ギター店でギターを弾くことになり、そこで地元のバンドからローファイ・ワザードの鮮明な作品を聴く。ビートルズ並みの啓示を受けたかのような瞬間、つまり、自分が望むだけの小さなスケールで音楽を作っても良いという許可証のような瞬間、彼は最初のペドロ・ザ・ライオンの曲を書く。このカタルシス溢れるゴージャスな曲のクライマックスで、彼はシアトルに戻り、バンドを組み、恋をし、自分らしく生きることを誓う。


この曲についてハザンは次のように説明している。


「このアルバムに収録されている曲の中で、自分の意志を表現した曲は他にないと思う。自分が何をしたいのか、本当に選択できたのはこの曲が初めてだった。モデストに住んでいたあの6ヵ月間で、他の仕事はしたくない、音楽をやってみたいという気持ちがはっきりしたんだ。この曲は間違いなく、僕が選んだ人生の出発点のような気がする」


コディ・クラウド監督によるミュージック・ビデオは以下から。ペドロ・ザ・ライオンはこの夏、全米でヘッドラインツアーを務める。



「Modest」





Pedro The Lion 『Santa Cruz』


Label: Polyvinyl
Release: 2024/06//07


Tracklist

1. It’ll All Work Out
2. Santa Cruz
3. Little Help
4. Tall Pines
5. Don’t Cry Now
6. Remembering
7. Teacher’s Pet
8. Parting
9. Modesto
10. Spend Time
11. Only Yesterday



Santa Cruz Tour: