クラブシーンとチャートを席巻しただけでなく、バンドは、アメリカのスムース・ジャズ界のヒーローにもなった。1992年、サード・アルバム「Tribes, Vibes & Scribes」では、Stevie Wonderの「Don’t You Worry ’Bout a Thing」をカヴァーし、ラジオから大ヒットを記録した。
本作の鍵となったのは、今でもIncognitoのサウンドのキーパーソンであるRichard Bullのドラム・プログラミング、ボルチモア出身のMaysa(Maysa Leak)による艶やかで甘美なボーカルの導入だった。「Tribes, Vibes & Scribes」のリリース以降も精力的に活動を行い、国際的な人気バンドの地位に確固たるものとした。1993年にリリースした「Positivity」では、「Still a Friend of Mine」や「Givin’ It Up」などの世界的なヒット曲を含む、洗練された楽曲が満載のアルバムで世界中で100万枚近くを売り上げた。
サウスロンドン出身の新進気鋭プロデューサー Mom Tudieが、tavesとのコラボ曲「Don’t Hate Me」を2025年10月24日(金)にリリースします。
独学でプロデュースを学んだMom Tudieは、ジャズ、R&B、ヒップホップ、ソウルを自在に横断する独自のスタイルを “DIYジャズR&B” と名付け、そのサウンドはBBC Radio 1、1Xtra、6Music、NTSをはじめ、ComplexやClashといったメディアからも高い評価を受けている。これまでにTom Misch、Tiana Major9、Jaz Karis、Kwaku AsanteといったUKの才能あるアーティストと共演し、ロンドン・ペッカムのTolaやOmearaでのライブは、そのエネルギーと温かさで観客を魅了してきた。
今回フィーチャリングで参加したのは、ナイジェリア出身のシンガーソングライター taves(テイヴス)。アフロポップ、R&B、フォークをミックスしたスタイルで注目を集め、ナイジェリア・イバダンで育ちながら、Asa、Khalid、The Weekndといったアーティストに影響を受けてきた。デビューEP『Are You Listening?』では愛と失恋をテーマに描き、今回の「Don’t Hate Me」でも飾らない言葉で語りかけるように、過ちと許しをめぐる物語を紡ぎ出している。
「この曲には本当に温かいフィーリングがある。tavesが彼の柔らかく包み込むようなヴォーカルを乗せてくれて、曲全体がより温かく、ウェルカムなものになったと思う。パーカッションにはスタジオの机を叩いた音やアコースティックギターのボディ、金属のビスケット缶など、ナチュラルな音を多用して、DIY感覚を強く意識した。tavesがこのビートでどんな表現をするか本当に楽しみだったけど、想像を超える仕上がりになった。まさに国境を越えたコラボレーションの成果だと思う」 ──Mom Tudie
・温もりと光沢をまとったベルベットのようなサウンドNYC発フューチャーソウル・バンド The Love Experimentが放つ集大成
ニューヨークを拠点に活動するフューチャーソウルバンド/コレクティブ、The Love Experimentがニューアルバム『Velvet』を本日、2025年10月10日(金)にリリースします。
個々のメンバーがプロデューサー、ソングライター、ミュージシャンとしてソウル/R&B、ジャズ、ヒップホップシーンで活躍し、これまでにLauryn Hill、Nas、Anderson .Paak、Solange、Corey Henryといったビッグネームから、Amber Mark、Poppy Ajudha、Standing on the Cornerといった気鋭アーティストまで、幅広い共演歴を誇る。
2016年のセルフタイトルのデビューアルバム『The Love Experiment』以来となるニューアルバム『Velvet』は、生々しいバンドグルーヴとコズミックなサウンドデザインが交わり、温もりと光沢感を併せ持つベルベットのように、肌触りのよいラグジュアリーな心地をまとっている。
コレクティブとしての側面も持つLEXは、今作で新たにニューヨークのアヴァンギャルド・ジャズ~ヒップホップコレクティブ、Standing on the CornerのメンバーでもあるSyl DuBenion(サックス/ヴォーカル)をローテーションに加え、Kim Mayo(ヴォーカル)とのツインヴォーカルスタイルを採用。新たなLEXの可能性を提示する一作となった。
フィーチャリングには、元LEXのメンバーで、Chance the Rapper「No Problem」への作詞提供でグラミー賞を受賞し、ニューヨークを代表するジャムセッション<The Lesson>のホストバンドでヴォーカリストも務めるJ. Hoardに加え、「これまでで一番ヒップホップ色が強い」と語るCharles Burchell(リーダー/ドラム)の言葉の通り、USアンダーグラウンド・ラップシーンを牽引するPink Siifuをはじめ、JSWISS、C-Redといった個性溢れるラッパーも参加。
ラ・ハヴァスは3枚のスタジオアルバムで評価を得た。『Is Your Love Big Enough?』(2012年)、『Blood』(2015年)、そしてセルフタイトル『Lianne La Havas』(2021年)で評価を得た。彼女の特徴的なスタイルは、ソウル、ジャズ、フォークを繊細なプロダクションと極めて情感豊かなボーカルで融合させることに基づいている。各アルバムは、現代の英国音楽シーンにおいて最も本物で繊細なアーティストの一人としての彼女の地位を築き上げてきた。
NYを拠点に活動するフューチャーソウル・バンド、The Love Experiment(ラヴ・エクスペリメント、以下LEX)が、ニューシングル「Believe (feat. Pink Siifu)」を2025年10月3日にリリースします。
LEXのメンバーは、プロデューサー、ソングライター、ミュージシャンとしてそれぞれのキャリアを広げ、ソウル/R&B、ジャズ、ヒップホップのシーンで幅広く活躍。Lauryn Hill、Nas、Anderson .Paak、Solange、Corey Henryといったビッグネームから、Amber Mark、Poppy Ajudha、Standing on the Cornerなどの新進気鋭のアーティストまで、多彩なコラボレーションが、彼らの実力と柔軟性を物語っている。
LEXが今作でフィーチャーしたのは、USアンダーグラウンド・ラップシーンの異端児、Pink Siifu。今年の「Stones Throw Japan Tour」でゲストとして初来日し話題となった彼は、ジャンルにとらわれず、プロジェクトごとに大胆に音楽性や表現を変える多才さで、唯一無二の存在感を放っている。
ファーストシングル「House Boat」、セカンドシングル「Who’s Gonna Save the World」、続いて今作「Believe」と、LEXの新たな音楽世界が段階的に姿を現しています。これらのリリースを経て、いよいよ10月リリースのニューアルバム『Velvet』へのカウントダウンが始まります。
The Love Experiment「Believe (feat. Pink Siifu)」-New Single
ニューアルバム『Freak Out City』は、ロサンゼルスとニュージーランドの両方でレコーディングされ、ブレットと長年のコラボレーターであるミッキー・ペトラリアが共同プロデュースした。
このアルバムでは、70、80年代のブルーアイドソウルが彼持ち前の良質なメロディセンスと融合している。オープニングを飾る「Bethnal Green Blues」は、ビートルズやマージービートなどで知られる弾みのあるエレクトリック・ピアノに合わせて、ブレット・マッケンジーのややソウルフルな歌声が披露される。聴いていると、なんだかシンガーの雰囲気に釣り込まれて楽しげな気分になるでしょう。 気持ちがほんわかするようなハートウォーミングな楽曲です。前回のアルバムはソロシンガーとしての作品でしたが、今回はバンドアンサンブルの性質がより強調されています。ブレットのボーカルだけではなく、バンドとしての演奏も粋な雰囲気がある。和やかに始まったこの一曲目だが、2分半頃からほろりとさせるような切ないハーモニーが顕著になる。ビートルズタイプのメロディは、喩えれば「煙に目が染みる」かのようである。この曲では、人生の中にある悲喜こもごもを巧みなソングライティングによって体現しています。
ブレット・マッケンジーは俳優/コメディアンとしても活動してきましたが、コメディ番組で使用されるような曲もある。タイトル曲「Freak Out City」はその好例でしょう。 おどけたようなエレクトリックピアノの演奏を取り巻くようにして、マッケンジーはボーカルと語りの中間に属するユニークな歌声を披露しています。ジャズの要素も含まれていて、それがコミカルな音楽と結びつき、軽快な音楽に昇華されている。曲の展開にはコミカルな笑いがあり、ホーンの後に抑揚のあるボーカルがユニークに続く。音楽はサーカスのようにアトラクティヴになり、音楽の楽しい側面が強調されます。そういった中で、渋いジャズフォークバラード「The Only Dream I Know」が鋭いコントラスを描く。女性ボーカルとのデュエット形式の曲は、浜辺のランデブーのように温和な空気感に浸されている。アコースティックギターの演奏とデュエットの歌が折り重なるようにし、伸びやかなハーモニーを作り上げている。海辺の夕陽のような美しさ。
70年代のByrds、Mott The Hoopleのようなブルース色の強いフォークロックが現代的に復刻されている。それらのリバイバルに属する渋いフォーク・ロックがこのアルバムの中盤の核となる。「All The TIme」はブルージーなロックで、サザン・ロックの色合いをどこかに残している。エレクトリックピアノとアコースティックギターがブレットのビートルズ・ライクなボーカルとうまく融和しているのを感じました。とりわけ、新しい音楽のタイプではないですが、こういった曲にはなぜか懐古的なノスタルジアを感じ、そしてほんわかしてしまうものがある。
前作のアルバムより音楽性が幅広くなり、音楽的な楽しみも増えたように思えます。例えば、南米かカリブ地域の伝統音楽のような要素が、これらのフォーク・ロックと結びつくことがある。「That's The Way that World Goes Round」は、Buena Vista Social Clubのようなキューバ音楽、フォークやロックが結びつき、マッケンジーのブルーアイドソウルに根ざした温かさのある歌声と混ざり合う。この曲に含まれている複数の地域の伝統音楽の融合は、最終的にジャジーな雰囲気を持つムード音楽として導きだされます。楽器としては、金管楽器やマラカス、ボンゴの演奏を取り入れることで、音楽性に奥行きを与えています。この曲は、最終的には、フォーク、ソウル、ロックを越えて、ビッグ・バンドのようなジャジーな音楽にたどり着きます。デューク・エリントンやカウント・ベイシーほどには派手ではないものの、それらに比する楽しげなジャズやエスニックの雰囲気を伝えようとしています。 ボーカルのコーラスもかなり楽しい。
ブルースロックやサザンロックの本格的な再現に挑んだ「All I Need」はこのアルバムのハイライトの一つ。ブレット・マッケンジーの家族に向けた愛情が渋いファンクの影響をとどめたブルースロックの中に表現されています。前作は、レコーディングスタジオ向けの曲が多かったですが、今回のアルバムではよりスタジオのライブ感覚を重視し、ライブを意識した曲作りへと変わったという印象を覚えます。この曲では、モータウン以降のソウル、そしてブルーアイドソウルまでを含めたR&Bを下地にして、こぶしの効いた渋〜い歌唱が披露されています。特にギター、ベース、エレピの組み合わせは、70年代のファンクバンドのような迫力が宿る。こういった中で、マッケンジーは力感のこもった歌声を披露、そして背景のゴージャスなゴスペル風の女性コーラスと絶妙にマッチしています。特に、この曲の表向きのブルースロックやファンクロックのイメージもさることながら、R&Bのハーモニーの美しさに焦点が置かれているようです。
アルバムの以降の二曲も渋い良い曲が続いているので聴き逃せません。「Eyes On The Sun」は繊細なフィンガーピッキングのアコースティックギターから始まり、Wilcoのジェフ・トゥウィーディーのソングライティングを彷彿とさせるようなインディーフォークが続いている。やがて、そのフォークソングは、エレクトリック・ピアノで和声を縁取られ、ゴージャスな感覚を持つようになる。その中でも根本となる音楽は変わりません。程よく力の抜けてほんわかしたようなフォーク・ソングの魅力をブレット・マッケンジーはこの曲で伝えようとしています。
エンリオ・モリコーネ・サウンドのサウンドトラックのような口笛で始まる「High And Lovers」もまたブレット・マッケンジーのニューアルバム『Freak Out City』の音楽性の魅力の一端を担っています。マカロニ・ウエスタン風に始まったこの曲は、リゾート気分に満ち溢れたトロピカルな音楽へと次第に変化していきます。この曲に満ちわたるリラックスした感覚は、このアルバム全体に共通している音楽的な性質です。ブレットの家族に対する愛情が音楽に上手く浸透したと言えるでしょう。最後はピアノ・バラードで来るか!?………と思いきや、クローズ「Shouldna Come Here Tonight」は動きのあるフォークロックで締めくくれられます。聴いていると、気分が良くなるアルバムです。ブルースロックのような珍しい音楽性だけではなく、このシンガーの持つエンターテイナーとしての魅力を存分に味わえる一枚となっています。
その後、メンバーはプロデューサー、ソングライター、ミュージシャンとして、それぞれのキャリアを広げ、ソウル/R&B、ジャズ、ヒップホップシーンで活躍。Lauryn Hill、Nas、Anderson .Paak、Solange、Corey Henryなどのビッグネームから、Amber Mark、Poppy Ajudha、Standing on the Cornerなどの新進気鋭のアーティストまで、幅広くコラボレーションを重ねてきた。
NYを拠点に活動するフューチャーソウルバンド/コレクティブ、The Love Experiment(ラブ・エクスペリメント、以下LEX)。チャールス・バーチェル(ドラム)、パーカー・マクアリスター(ベース)、アンドリュー・バーグラス(ギター)、デヴォン・ディクソン Jr.(キーボード)、シル・デュベニオン(サクスフォン/ボーカル)、キム・マヨ(ボーカル)で構成される。
2 0 1 7 年から2 0 1 8 年にか けて、東 京を拠 点に活 動 するエクスペリメンタル・ソウルバンド、WONKとのコラボアルバム『BINARY』をリリースし、東京・大阪・名古屋でツーマンツアーも成功させた。その後、個々のメンバーはプロデューサー、ソングライター、ミュージシャンとしてソウル/ R & B 、ジャズ、ヒップホップの 各シーンで活躍。
L a u r y n H i l l 、N a s 、Anderson .Paak、Solange、Corey Henryなどのビッグネームから、Amber MarkやPoppy Ajudhaといった新進気鋭のアーティストまで、幅広い共演歴を誇る。
コレクティブとしての側面も強いLEXは、新たにニューヨークのアヴァンギャルド・ジャズ~ヒップホップコレクティブ、Standing on the CornerのメンバーでもあるSyl DuBenion(サックス&ヴォーカル)をローテーションに加え、Kim Mayo(ヴォーカル)とのツインヴォーカルスタイルを採用。新たな編成で、LEXの可能性を広げている。ソングライティングやプロダクションにおいて、各メンバーが変幻自在に役割を変えながら、多彩なフィーチャリングアーティストをクルーに迎え、LEXが見上げる宇宙へとスペースシップが飛び立つ。
オークランドのソウル・エレクトロニック・コレクティヴ、LEISURE(レジャー)が新作アルバム『Welcome To The Mood』のリリースを発表した。ジャズ、ソウル/ファンクをベースに、ベイエリアのヨットロックのようにゆったりとしたリラックス感溢れる音楽性を展開する。テキサスのKhruangbinを彷彿とさせる親密なスタジオセッションが魅力である。レジャーの楽曲は、家でのまったりとした視聴に向いているのはもちろん、ドライブのBGMにも最適です。
ニューアルバム『Welcome To The Mood』は、ソウルフルでスロウバーニングな彼らの美学をさらに研ぎ澄まし、「共にあること」「創造の自由」、「バンドとして本質的に進化するという生きた実感」を軸に、よりオーガニックでライブ感のある録音手法を取り入れて制作された。
ニューヨークのブルックリンを拠点とするガールズバンド、Say She Sheは、ピヤ・マリク、サブリナ・ミレオ・カニンガム、ニャ・ガゼル・ブラウンによって率いられている。そのサウンドはナイル・ロジャースやシックと比較されることもある。
トリオは三作目のアルバム『Cut & Rewind』を発表した。本作は10月3日にdrink sum wtrから発売され、同時に国内盤も発売される。セイ・シー・シーの象徴的なサウンドであるディスコソウル、ファンク、社会意識が融合したサウンドを楽しめる。アルバムのタイトル曲のミュージックビデオは下記よりご覧ください。
脈打つディスコビート/スペイシーなホイッスルトーン/耳に残るメロディが融合するサイケデリックな音世界。 The Meters風のジャムや、Booker T. & The M.G.’sのスタジオでの規律のある行動、さらにリキッド・リキッドのSal Principatoとのポストパンク即興バンド経験を持つマリクの影響が感じられる。
「Cut & Rewind」
Say She She 『Cut & Rewind』
アーティスト : Say She She (セイ・シー・シー) タイトル : Cut & Rewind (カット・アンド・リウィンド) レーベル : drink sum wtr 発売日 : 2025年10月3日(金) ジャンル : SOUL
Tracklist:
1. Cut & Rewind 2. Under the Sun 3. Disco Life 4. Chapters 5. Possibilities 6. Take It All 7. She Who Dares 8. Shop Boy 9. Bandit 10. Little Kisses 11. Do All Things With Love 12. Make It Known
ご存知の通り、ヤヤ・ベイは、ヒップホップとR&Bの中間にある音楽的なアプローチで知られている。『do it afraind』にも、それは明瞭に引き継がれている。ただ、全般的な音楽性は、ソフトで聴きやすいネオソウルのトラックがおおい。元々ソウルに傾倒した歌手であることを考え合わせたとしても、近年のヒップホップはよりマイルドでソフトな音楽性が流行している。それに加えて、ヤヤ・ベイがアーティスト的なキャラクターとして打ち出すラグジュアリーなイメージが音楽を通して体現されている。しかし、安らぎと癒やしというヒップホップの意外な局面を刻印した今作には、表向きの印象とは裏腹にシリアスなテーマが内在しているという。
ヤヤ・ベイは、これまでミュージシャンという職業、それにまつわる倫理観について誰よりも考えてきた。このアルバムは端的に言えば、見世物になることを忌避し、本格派のソウルシンガーになる過程を描いている。「1-wake up bitch」はマイルドなヒップホップトラックに乗せて世の中の女性に対して、たくましい精神を持つようにと勇ましく鼓舞し啓発するかのようだ。それがリラックスしたリズム/ビートに乗せてラップが乗せられる。この巧みなリリック裁きのトラックを聴けば、女性版のケンドリックはベイであることが理解していただけるだろう。 とりわけコーラスに力が入っていて、独特なピッチのゆらめきは幻想的なソウルの世界へと誘う。
ベイの作曲はいつも独特な雰囲気がある。古典的なソウルをベースに、それらを現代のニューヨークのフィールドに持ち込む力がある。つまり、聞き手を別の空間に誘うパワーがあるわけだ。 「2- end of the world」は、移民的な感情が含まれているのだろうか。しかし、対象的に、曲はダブステップのリズムを生かしたアーバンなR&Bである。この曲では、ボーカルや背景のシンセのシークエンスのハーモニーが重要視され、コラボレーターのハミングやエレクトリック・ピアノ/エレクトーンと合致している。この曲は、往年のソウルミュージックの名曲にも劣らない。続く「3-real years unite」も素晴らしいトラックで、ラップとニュアンスの中間にあるメロディアスなボーカルが複合的に組み合わされて、美しいコーラスワークを作り出している。
アルバムは決してシリアスになりすぎることはない。ミュージシャンとしての遊び心も満載である。「8-merlot and grigolo」はトロピカルな音楽で、彼女のアフロカリビアンのルーツを伺わせる。デモトラックのようにラフな質感のレコーディングだが、ミュージシャンのユニークな一面を垣間見れる。その後、ジャズとヒップホップのクロスオーバーが続く。「9-beakthrough」は完全には洗練されていないものの、ラグタイムジャズのリズムとヒップホップのイディオムを結びつけ、ブラックミュージックの最新の形式を示唆している。「10- a surrender」はテクノとネオソウルを融合したトラックで、やはりこのシンガーらしいファッショナブルでスタイリッシュな感覚に満ちている。その後、ヤヤ・ベイの多趣味な音楽性が反映され、無限に音楽性が敷衍していく。以降は、ポピュラーで聴きやすいダンスミュージックが続き、 「11-in a circle」、「12-aye noche」はアグレッシヴなダンスミュージックがお好きなリスナーにおすすめしたい。「13-not for real, wtf?」はケンドリックの「Mother I Sober」を彷彿とさせる。
モータウン・サウンド(ノーザン・ソウル)か、もしくはサザン・ソウルなのか。60~70年代のオーティス・レディングのようなソウルミュージックもある。これらの拳の効いた古典的なソウルミュージックがヤヤ・ベイにとって非常に大きな存在であることは、「14-blicky」、「15-ask the question」を聴けば明らかだろう。前者は、言葉が過剰になりすぎた印象もあるが、後者はファンクとして秀逸だ。リズミカルなベースとギターのカッティングが心地よい空気感を作り出している。これらは、1970年代ごろのファンクバンドの音楽的なスタイルを踏襲している。
ニューシングル 「Baby 」とB面 「Friends 2day Enemies 2morrow 」をリリースするに当たって、ニューヨークの謎めいたアンサンブル、Standing On The Cornerは次のように問いかける。 ”Don't you love me no more? (もうこれ以上私を愛してくれないのかい?)”
スタンディング・オン・ザ・コーナーの詩の世界への正式なデビューは、「R u Scared? 」と題された自由詩によるものだ。楽譜なしで録音され、アンサンブルのあまり知られていないフォーリー練習を取り入れたこの作品は、最近ではラット・ミーヴスによる2022年製作の『ザ・ギャットマン』でゴッサム・シティに音の武器を提供した。
フレンチーのデビューアルバムは、そういった「自由貿易の時代の産物」である。「Can I Lean On You」ではUKソウルを下地にして、メロウなエレクトリック・ピアノがストリングスやリズムの輪郭を際立たせるドラム、そしてフレンチーのボーカル、そして同じように美麗なコーラスが溶け合い、重厚なソウルミュージックが作り上げられる。近年、米国のソウルはディープになりがちだが、フレンチーの音楽はどこまでも軽快でソフト。しかし、ニュートラルな音楽には陥らない。そして、それは何より、メロディーやリズムのセンスの良さだけではなく、ファンクの要素がポピュラーソングと上手く干渉し、ハイセンスなソウルミュージックが作り上げられていく。この曲はガール・レイのようなイギリスのバンド形式のソウルの録音の影響が含まれ、ソロシンガーとしての性質を保ちながら、バンドの音楽にもなっているのである。
結局、バリエーションという要素が曲の中で生きてくるのは、根幹となる音楽性がしっかりと定まっている場合に限定される。その点においてフレンチーは、バンドとともに本格派としてのソウルを構築している。アルバムの後半には遊び心のある曲が多い。「Shower Argument」はアコースティックギターを用いたボサを聴くことができ、小野リサのようなブラジル音楽を彷彿とさせる。かと思えば、音楽そのものは軽くなりすぎることはない。「It' Not Funny」ではしっとりしたピアノバラードを慎ましく歌い上げている。この点は、例えば、ブルーノートに所属するSSW、ノラ・ジョーンズのようなシンガーにも何か共鳴するものがあるのではないかと思う。
音楽が移り気になろうとも、全体の水準が下がらない。これはおそらく歌手としての卓越した才覚をさりげなく示唆しているのではないだろうか。「Que Je T'aime」はボサノヴァをワールドミュージックとして再考している。この曲ではゲンスブールのようなフランスの音楽を受け継いでいる。クローズもフレンチポップの気配が濃い。しかし、現代的なUKソウルの要素が音楽自体を前の時代に埋没させることがない。音楽が明るく、スタイリッシュな感覚に満ちている。
A classically trained Los Angeles-based musician with a skyscraping voice and unapologetic hustle and attitude, Cooper Phillip asserts herself as a bold, blunt, and boundary-breaking force for pop music and culture. The artist’s outsized personality matches her towering vocal range and instinctual musical intuition. As such, she’s independently emerged as a buzzing presence on her own terms, tallying millions of streams and earning acclaim from the likes of WONDERLAND., American Songwriter, Earmilk, and Hollywood Life, to name a few.
Now, Cooper amplifies her voice on the global stage like never before with a series of 2024 singles and much more to come.
“I went through some quiet time of transformation, but I know who I truly am as an artist now,” she exclaims. “I’m making honest music and talking about things that matter.”
As a kid, she called the provincial city of Saratov home. With mom on tour as a classical violinist, Cooper grew up under the watch of her aunt and grandmother. Nevertheless, she naturally absorbed her mother’s passion for music. Early on, she picked up piano and harp in addition to honing her voice in choir. As if split between worlds, she immersed herself in the timeless compositions of Tchaikovsky and Puccini as well as the vocal acrobatics of R&B superstars a la Mariah Carey and Whitney Houston. A prodigy in her own right, she gained admission into the prestigious Moscow State Classical Academy, studying piano, music theory, harp, jazz, blues, voice, and ballet and working towards a Master’s Degree. Invited to New York City by some friends, she wound up cutting her teeth in the Big Apple scene at barely 19-years-old. In order to survive, shesang anywhere she could—from local clubs to weddings. “I was in survival mode, just hustling, learning, and struggling,” she recalls.
As if manifesting the future through a diligent commitment to her craft, she accepted an opportunity to record in Los Angeles and never left. Sheevolved one single at a time and gained palpable traction, building an audience of over 300K on Instagram. “Party By Myself” accumulated north of 1.6 million Spotify streams followed by “Not Perfect” with 561K Spotify streams. WONDERLAND spotlighted her and hailed “Head Over Heels” as “a feel-good party with empowering trumpets and glittering synths.” American Songwriter promised, “It entices the listener into an almost otherworldly place and time.” 2022’s “Masterpiece” attracted praise from Digital High, Celeb Mix, and The Fox Magazine who proclaimed, “With her intense drive, soaring vocals, and passionate songwriting, Phillip is elevating herself to the top of her genre.”
Now she has released "Last One", a song about how precious time is. She shares, "The song is a reminder to live fully, to cherish every second, and to embrace life with love and care. Too often, we get caught up in distractions, holding onto negativity or expending energy on things that don’t serve us. But in the grand scheme, every day is an opportunity—to create, to love, to grow, and to bring joy to those around us."
Cooper Phillip is also founder and creator of Biophonics, a vocal teaching method that has taught over 50,000 singers in over 70 countries.
In the end, Cooper transmits an uplifting and undeniable message at the heart of her music.
“I’m just a free soul with lots of ideas on how to make this world a happier place,” she leaves off. “When you listen to me, I hope you take away self-observation and power. I want you to know you can listen to your gut and your heart. Believe, create, be happy, and make your own decisions. I want to show you it’s possible to be strong.”
Her new single ”Last One" combines West Coast and East Coast urban imagery with her musical sensibilities to create a stylish banger of a pop song. It is sure to attract attention as a post-Gaga release.
2016年のデビュー作『For All We Know』では、ボイスノートとシルキーでシンセの効いたファンクで埋め尽くし、謎めいたジャイ・ポールとその兄弟AKポールと仕事をした。 絶え間ないアウトプットに執着する業界の異端児であるジャイ・ポールの遺産は、2007年のマイスペースのデモ曲『BTSTU』という、大きな影響力を持つ1曲によって大きく後押しされている。
続く「We All Win」ではイビサ島のバレアリックのサウンドを踏襲し、EDMの高らかな感覚を表現する。ユーロビート、レイヴ、ハウスを合致させ、ハリのあるサウンドを生み出す。この曲でもリゾートのダンスフロアの音楽性が維持され、リラックスした空気感を放っている。続いて、「Poolside」も同じ系譜に属するが、この曲ではよりポピュラーソングの側面が生かされ、サビでのアンセミックな響きが強調される。踊ることも聞き入ることも出来る絶妙な一曲である。
ソロシンガーとしての威風堂々たる雰囲気を捉えることも出来るのがアルバムの表題曲「Jupiiter」。おそらく、これは前作まではなかったオーラのようなものが身についた瞬間ではないか。アルバムの終盤はどうだろうか。グリッチを突き出したダンストラック「All of Me」ではチャペル・ローンのような2020年代のトレンドの歌手に引けを取らない実力を発揮する。アルバムのクローズはアコースティックギターをフィーチャーしたR&Bソングだ。前衛的なアプローチを図ったオルタネイトなR&Bも大きな魅力を感じるけれど、むしろ、こういったストレートな曲こそが、現代のUKソウルの最前線を象徴づけるといっても過言ではないでしょう。