©︎El Hardwick


The Big Moonが、10月14日にFiction Recordsからリリースされるアルバム『Here Is Everything』から2曲目となる「Trouble」を公開しました。この曲は、先に公開されたシングル「Wide Eyes」に続くものです。下記よりお聴きください。


このニューシングルについて、バンドのジュリエット・ジャクソンは声明の中で次のように説明している。


「Trouble」は、出産のために鉄道橋の上を歩いて病院へ行くことを思い出す話です。この橋は毎日渡る橋なんだけど、あの日の記憶ではなぜか、オズの魔法使いのジャングルの風景の中にある峡谷にかかる橋のように思えたの。巨大な葉っぱとか、ぼやけたエッジとか、過飽和な色彩とか。しかし、それはただの小便臭い落書きだらけのサウスロンドンの歩道橋だ。そして、思い出はいつも正しいとは限らないし、それにしがみついて永遠にトラウマになる必要はない、ということを学ぶための曲です。


それ以来、この曲は私にとって歌以上のもの、つまり癒しの曲であることに気づかされました。出産は、どのような方法であれトラウマになるものですが、私にとって母になったばかりの数ヶ月は、さらにトラウマになるものでした。母乳育児がどれほど大変かは誰も教えてくれません。その経験を楽しそうに話して、親友と何度も演じることで、その時期の記憶を再構築する方法を見つけたような気がします。忘れることも、違う形で思い出すことも、癒すことも、生きることもできるのです。


 

© Viðar Logi

Björkが、次作『Fossora』からのリード・シングル「Atopos」のPVを公開しました。Viðar Logiが監督したこのクリップには、サイケデリックなキノコの森でビョークとバスクラリネットの6重奏、そしてGabber Modus OperandiのDJ Kasimynが映し出されています。以下、視聴・試聴できます。


"私のニューアルバムからのファーストシングル "atopos "のビデオは明日公開される予定ですが、これは良いイントロです...fossoraのパスポートのようなものです。音的にはヘヴィーなボトムエンドのベースの世界」とビョークは昨日(9月5日)ツイッターに書き込んでいる。"6本のバスクラリネット、パンチの効いたサブが掘削され、巣立ち、私たちを掘り進んでいく" 今日、彼女は、「歌詞は、ローランド・バーチスが分類不能のOTHERと表現したものにインスパイアされている 」と付け加えている。


©︎Tom Oxley

Pixiesが次作Doggerelからの新曲「Dregs of the Wine」を公開しました。ギタリストのJoey Santiagoが作曲を手がけたPixies初の楽曲で、これまでのシングル「There's a Moon On」「Vault of Heaven」に続くものとなっています。下記よりお聴きください。


Black Francisによると、この曲は「90年代に当時の妻とロサンゼルスに住んでいて、Joeyと彼の元妻とつるんで、ラスベガスにたくさん行って、たくさん飲んで、少しドラッグをして、本当に楽しい時間を過ごした」ことを歌っているとのことです。


この曲について、ジョーイ・サンティアゴは次のように語っている。「僕はある種のゾンビ状態で、ただ演奏していたんだと思う。演奏が終わった後、時間を置いて、"時間の無駄だったな、俺はなんてクズなんだ "って思ったんだ。何度も自分を責めたけど、僕の彼女はそうとは知らずに僕の曲をこっそり録音していたんだ。彼女が後でそれを再生してくれて、「くそっ!」と思った。ちょっと待てよ!』って。この曲はいい!』ってね」。


 




Doggerelは9月30日にBMGからリリースされる。


 ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)は、同国における人道的支援活動が評価されたことにより、「ウクライナ平和賞」を受賞したとMusic Week誌が報じています。

 

ウクライナ平和賞 授賞式の様子


同賞は、Volodymyr Zelensky大統領に代わり、ウクライナ欧州・大西洋統合担当副首相のOlha Stefanishyna女史(上写真、左)によって授与されました。UMGの中央ヨーロッパ、およびドイツ・グラモフォンの会長兼CEOであるフランク・ブリーグマン(右)は、ブリュッセルのユニバーサルミュージック・ベルギーのオフィスで行われた特別式典でこの大きな名誉に浴しています。


Olha Stefanishynaは、「ウクライナは、ユニ バーサル・ミュージック・グループの継続的な支援に感謝しています。同社は、いち早くウクライナを支援し、対ロシア制裁に参加しました。このような賞を受賞した音楽会社はUMGが世界で初めてです。本格的な侵攻が始まって以来、ユニバーサルミュージックは、彼らがウクライナの真の友人であり、エンターテインメント/文化圏は戦争を傍観すべきではないことを証明してきました」との声明を提出している。


さらに、ドイツ・グラモフォンの会長兼CEOフランク・ブリーグマン氏は、次のようにコメントしている。「歴史を通して、音楽はインスピレーションと希望と癒しの道標として、そして暴力に影響された人々に平和をもたらす手助けをしてきました。ウクライナにおけるロシア軍の侵攻は、食糧や水、シェルターや衣服に至るまで、緊急の人道的ニーズを抱える何百万人もの人々に影響を及ぼしています。ユニバーサルミュージックとその従業員、アーティストは、最も弱い立場の人々に救命と人道的支援を提供する現場にいるグループを支援できることを誇りに思います」


ここ数カ月、ユニバーサル・ミュージック・グループは、ワールド・セントラル・キッチンから国際赤十字まで、ウクライナの難民に援助を提供するさまざまなNGOを支援してきた。また、UMGはGlobal CitizenのStand Up For Ukraineソーシャルメディア・イニシアチブを支援し、Decca Classics(デッカ・クラシックス)とDeutsche Grammophon(ドイツ・グラモフォン)はニューヨークのMetropolitan Opera(メトロポリタン・オペラ)と共同で『A Concert For Ukraine」をリリースしました。 


一方、UMGのスターであるスティングは、1985年のシングル「Russians」を再録音し、その収益を”HelpUkraine.Center”に寄付しています。


また、ドイツ・ベルリンでのSound Of Peace、ポーランド・チャリティー・コンサート、アンネ・ゾフィー・ムター、ロランド・ビラゾン、ダニエル・バレンボイムが出演するイベントやリリースなど、多くのコンサートを通して資金調達に貢献しています。

©︎Ross Halfin

 

 オジー・オズボーンが、今週金曜日に発売される新作アルバム『Patient Number 9』収録のラスト・プレビュー「Nothing Feels Right」を公開しました。この曲は全盛期の名曲「Shot In The Dark」時代の音楽性を想起させるもので、抒情性と暗鬱さを兼ね備えたオズボーンらしいシングルです。

 

これで新作発売前の先行曲は全て出揃い、後はアルバム『Patient Number 9』の到着を待つばかり。シングルリリースに合わせてオフィシャルビジュアライザーが公開されていますので、下記より御覧下さい。

 

最新シングル「Nothing Feels Right」は、ランディー・ローズの後任としてオジー・オズボーンバンドに加入して以来、数十年にわたり共に演奏してきた盟友、Zakk Wylde(ザック・ワイルド)をフィーチャーしています。依然としてザック・ワイルドのギター・ソロの鋭い輝きは健在です。


先週末、オズボーン・ファミリーを取材した「Home To Roost」というドキュメンタリー番組がBBCにより来年放映されることが発表された。また、オジー・オズボーンは、木曜日の夜のNFLの開幕戦mロサンゼルス・ラムズ対バッファロー・ビルズのハーフタイム・ショーにゲスト出演する予定。同日、彼のZane Loweによるインタビューが一般公開される予定となっています。


 

Yungblood

イギリス国内のアルバムの売上チャートを集計するOfficial Chartsのレポートに拠ると、次世代のロックスターと称される、YUNGBLUD(ヤング・ブラッド)は、先週末9月2日に発売されたばかりのセルフタイトル3枚目のスタジオ・アルバム「YUNFGBLUD」によって、通算2枚目のUKナンバー1を獲得し、今週半ばのチャートの首位に躍り出る可能性が高まっている。


ドンカスター生まれのロッカー、本名ドミニク・ハリソンは、現在、英国内で人気急上昇中のクイア・アーティストである。他の5枚の新作も今週トップ10デビューを視野に入れているため、現在、セルフタイトル『YUNGBLUD』で公式アルバム・チャートの上位入りがほぼ確実視されている。


前回、YUNGBLUDがオフィシャルアルバムチャート1位を獲得した際、彼は、バンクシーに肖ってか、アルバムチャート1位のトロフィーを溶かし、150個の特注安全ピンを作り、それをファンに配るという非常にユニークな手法で祝福した。YUNGBLUDは、2枚目のアルバムでどんなサプライズを用意しているのだろう? 再び、トロフィーが溶けなければ良いと願うばかりだ・・・・、


アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、Megadethの最新作の堅調な売上もこのバンドの根強い人気を象徴づけるものとなっている。同じく先週末9月2日に発売された通算16枚目のスタジオアルバム『The Sick, The Dying... And The Dead!』でメガデスはキャリア最高のスコアを記録し、週半ばにはチャート2位を目指すことになる見込みである。

 

Megadethの新作アルバム『The Sick, The Dying... And The Dead!』は、イギリスのリスナーに好意的に受け入れられており、1994年の『Youthanasia』(6位)以来、28年ぶりの全英トップ10入りとなる見込みが高い。Dave Mustaine、James LoMenzo、Kiko Loureiro、Dirk Verbeurenからなるバンドは、約40年にわたるキャリアを通じて11枚のアルバムをUKトップ40圏内に送り込んでいる。

 

キーン(Keane)のフロントマン、トム・チャップリンの3枚目のスタジオ・アルバム『Midpoint』は、今週3位を獲得する予定だ。シンガーソングライターの3枚目のアルバムは、ソロ作として2枚目のトップ10アルバムとなり、キャリア全体で通算9枚目のトップ10入りとなりそうである。


元ジェネシスの伝説的ギタリスト、スティーブ・ハケットは、今週(4日)『ジェネシス・リヴィジテッド・ライヴ~セカンズ・アウト&モア』で、トップ5デビューを果たす可能性がある。72歳のこのシンガー、ソングライター、レコード・プロデューサーは、過去に12枚の全英トップ40アルバムを発表しており、最後のアルバムは2021年の『サレンダー・オブ・サイレンス』である。


かのマドンナも新作アルバムの登場によって復活の兆しを伺わせており、虎視眈々と首座を狙おうとしている。リミックス・コンピレーション『Finally Enough Love - 50 Number Ones』は、3枚組CDのリリースに伴い、10ランクアップし、トップ10に返り咲きそうだ(8)。トム・ジョーンズの元第1位アルバム『サラウンド・バイ・タイム』は、週末の『ザ・ヴォイス』で亡き妻への感動的なトリビュートを行っているため、今週トップ10に返り咲く可能性もある。


その他、英仏のポップ・グループ、Stereolab(ステレオラブ)の『Pulse Of The Early Brain - Switched On』が、25年ぶりに5枚目のUKトップ40にチャートイン(15位)となる可能性が高まった。バンドが最後にトップ40入りを果たしたのは、1997年にリリースされた『Dots and Loops』(19)以来である。


スコットランドのシンガーソングライター、Nina Lindberg Nesbitt(ニーナ・リンドバーグ・ネスビット)は『Älskar』(16)で自身2枚目のトップ20入りを果たし、ロキシー・ミュージックのキャリア集『The Best Of』はレコード盤の再発によってトップ20入りしそうな勢いだ(18)。2001年にオリジナル発売された同コレクションは、UKチャート最高12位を記録している。


Foo Fightersの「Best Of You - Greatest Hits」は、先週土曜、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたTaylor Hawkins Tribute Concertを受け、今週半ばに30位まで上昇した(32位)。このコンサートでは、フロントマンのデイヴ・グロールと友人が、今年初めに50歳で他界したバンドメイトを追悼した。このヒット曲集は2004年に発売され、最高位4位を記録している。


米・ミズーリ州で結成されたヘヴィロック・グループ、Kings Xも意外な形で快進撃を続けている、今週、キングス・エックスはキャリア・ベストを目指しており、13枚目のスタジオLP『Three Sides Of One』が、彼らにとって初のUKトップ40アルバム(35位)となる見込みだ。


最後に、カナダ・オンタリオ出身のカントリー歌手、Shania Twain(シャナイア・トゥエイン)の『Not Just A Girl - The Highlights』は、彼女の同名のNetflixドキュメンタリー関連のアルバムで、このカントリー・ミュージックのアイコンにとって6枚目の全英トップ40入りを果たしそうだ(36)。

 

 

スコットランドのSimple Mindsはニューシングル「First You Jump」のPVを公開しました。シンプル・マインズはニュー・ウェイヴ初期の1979年にデビュー、実験的なポストパンクバンド時代を経て、1980年代半ばにスタジアム・バンドとして全米でもブレイクを果たしたグループです。

 

このニューシングル「First You Jump」は、10月21日に発売されるアルバム『Direction of The Heart』からの第2弾先行曲となります。全9曲入りのアルバムで、スパークスのRussell Maelがゲスト参加しており、緊迫した状況の中でバンドが高揚感を与えることを目的としている。

 

Simple Mindsのボーカリスト、Jim Kerr(ジム・カー)は次のようにコメントしている。

 

「この最悪の時代に、どうしたら気持ちの良いエレクトロ・ロックのレコードを作ることができるだろう? 「Direction Of The Heart」は、そのチャレンジの成果となっている。誰がこんなに楽しく作れると思っただろうか?」

 

「First You Jump」は、現代の不安を克服するための学習について歌った曲で、シンプル・マインズの長年のベーシスト、ゲド・グライムスとカー・バーチルが共作し、シチリアの古代劇場で撮影したミュージックビデオとなっている」

 

Ancient Theatre Taormina(イタリア、タオルミーナの古代劇場)で撮影されたこの素晴らしい映像は、記録破りのスコットランド人アーティストにとってふさわしいバックグラウンドとなっています。 

 

 



 


アイスランドのチェロ奏者、Hildur Guðnadóttir(ヒドゥル・グドナドッティル)は、今年10月にドイツ・グラモフォンから『Tár』のオリジナルスコアをヴァイナルとCDの二形式でリリースします。

 

Hildur Guðnadóttir(ヒドゥル・グドナドッティル)は、ゴールデングローブ賞、グラミー賞、アカデミー賞を受賞した「JOKER」のスコア、HBOのヒットミニシリーズ「CHERNOBYL」のエミー賞とグラミー賞を受賞したサウンドトラックに続く、初のエキサイティングな新しい映画プロジェクトを手掛けます。

 

映画「TÁR」は、クラシック音楽の国際的な世界を舞台に、現存する最も偉大な作曲家/指揮者の一人として広く知られており、ドイツの主要オーケストラの史上初の女性首席指揮者である架空の人物、リディア・タール(ケイト・ブランシェットが演ずる)を中心にストーリーが描かれます。2001年に「In My Bedroom」で監督デビューを果たし、作品賞を含む5部門でアカデミー賞にノミネートされ、高評価を受けたトッド・フィールド監督による新たな映像作品です。

 

2006年に発表した「リトル・チルドレン」は、アカデミー賞で3部門にノミネートされ、注目を浴びました。2022年9月1日、ベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映される予定です。



「TÁR」のサウンドトラックは、マーラー、エルガー、ギュンドナドッティルなどの作品を含む、映画からインスピレーションを得た音楽で構成されたコンセプトアルバムとなります。ヒルドゥル・ギュンドナドッティルのほか、マーラーの交響曲第5番のリハーサルを指揮するケイト・ブランシェット、20歳のイギリス・ドイツ人チェリスト、ソフィー・カウアーが参加しています。


このサウンドトラックには、映画の音楽と映画にインスパイアされた音楽、そしてケイト・ブランシェット指揮によるマーラーの交響曲第5番のリハーサルが収録されています。以下のアートワークもチェックしてみてください。






「Mahler Guðnadóttir Elgar」 Cate Blanchett Sophie Kauer 
 
Artwork

 


 

Photo: Niall Lee

 

イギリスの大人気シンガーソングライター、Sam Fender(サム・フェンダー)が今夏開催されたFinsbury Parkでの大規模なヘッドライン・ショーを収録したライブ・アルバムのリリースを発表しました。

 

ライブアルバム『Live From Finsbury Park』は単体のダブル・カラー・ヴァイナルとして12月9日に”Polydor”からリリースされる予定です。

 

このライブコレクションは、ストリーミング・プラットフォームや、フェンダーの2枚目のレコードである昨年の「Seventeen Going Under」の「Live Deluxe Edition」でも聴くことが出来ます。


本日(9月5日)、サム・フェンダーは新しいビデオ「Getting Started (Live From Finsbury Park)」を公開し、次作のレコードを告知しています。


「このショーは僕と仲間達にとって本当にハイライトだったから、みんなと共有できて嬉しく思う」とサム・フェンダーはソーシャルメディアにメッセージを書いている。

 




さらに、サム・フェンダーは、イングランドのフットボールクラブ、ニューキャッスル・ユナイテッド FCの本拠地である”St. Jame’s Park”でのライブ開催が決定しました。ニューキャッスルはフェンダーの出身地でもあり、彼が若い時代を過ごした思い入れの深い土地でもある。本公演は2023年6月9日に開催され、Inhaler、Holly Humberstoneがサポートアクトを務める予定です。
 

サム・フェンダーは、このフットボールの聖地でのライブ開催について次のようにコメントしている。「このバンドを始めたときから、いつかニューカッスルのセント・ジェームズ・パークで演奏する日が来るかもしれないと、いつも少年たちと冗談を言っていたんだ。遂に子供の頃の夢が叶って、6月9日に演奏することになったんだ。初めてのスタジアム・ライヴということで、とても奇妙な感じがするんだけどね。待ちきれない、最高に盛り上がるだろうし、みんなに会える日を楽しみにしてるよ」

 
セント・ジェームス・パークのライブ公演チケットは現地で9月9日午前10時から一般発売予定です。




 BRIT Awardsの2023年の開催日が決定しました。


来年、BRITアワードは創設以来初めて土曜日に開催されることになった。2月11日に開催されるこの授賞式は、ITVとITVXで独占放送され、放送局としては30年目のプラットフォームとなる予定です。

 

2022年は、Adeleのような大物アーティストに加え、Ed Sheeran、Dave、Sam Fender、Little Simzの熱狂的なパフォーマンスにより、成功を収めたと言える。YouTube Shorts、TikTok、Roblox、Serenadeとのパートナーシップを図ることにより、アワードはデジタルコンテンツとして成長を遂げつつあるようです。

 

2月11日に開催されるBRIT Awardsは、アトランティック・レコード(ワーナーミュージックUKの一部)のマネージング・ディレクター兼プロモーション担当社長ダミアン・クリスチャンが新しい議長に就任します。

 

「BRITsは、英国の音楽業界にとって1年で最大の夜であり、最高の、そして最も多様な英国の才能を紹介するため、できるだけ多くの人の目に触れさせたいと考えています」とダミアン・クリスチャンは述べています。「このショーを土曜日に開催することで、この象徴的なセレモニーに新たな息吹を吹き込み、同時に、より熱心な新しい視聴者を導入することができるでしょう」


 Christina Vanzou 「Christina Vanzou,Michael Harrison,and John Also Benett」

 


 

Label:  Seance Centre

Release:  2022年9月2日
 
 
 
 
 
 
Review 
 
 
現在、ベルギー、ブリュッセルを拠点に置いて活動する現代音楽家クリスティーナ・ヴァンゾーは、元々、Stars Of The LidのAdam Witzieとのアンビエントプロジェクト、Dead Of Texanとしてミュージック・シーンに登場した。
 
 
その後、ソロアーティストに転向し、近年ではアンビエントの領域にとどまらず、モダンクラシカルの領域にまで音楽のアプローチの幅を広げつつある。昨年には、鳥の声や自然の環境音のサンプリングを取り入れたベルギーのぶどう農園をストリーテリング調にアンビエント・ミュージックとして表現したアルバム「Serrisme」をリリースしている。
 
 
今回、クリスティーナ・ヴァンゾーは、指揮者としての役割を果たし、二人のコラボレーターとの共作に挑戦している。
 
 
マイケル・ハリソンは、作曲家兼ピアニストとして活躍し、2018年-2019年のグッゲンハイムフェローに選出されている。ハリソンは作曲家、ピアニストであり、ジャスト・イントネーションと北インド古典音楽の熱心な実践者に挙げられる。ラ・モンテ・ヤングの弟子で、「ウェル・チューンド・ピアノ」時代にはピアノ調律師、インド古典声楽キラナ流派の師範であるパンディット・プラン・ナートの弟子として活躍し、その後は独自の調律システムを開発している。
 
 
もうひとりの共作者のジョン・アルソ・ベネットは、シンセサイザー奏者として活躍している。クリスティーナ・ヴァンゾーの2020年の作品『Landscape Archtieccher』にも参加し、このアンビエント作品に新鮮な息吹を吹き込んで見せた。既にお馴染みのコラボレーターとなっている。


既に、全ての音楽は出尽くしたと一般的に言われる現代音楽シーンであるが、それはおそらく多くの場合、音楽における無理解あるいは、想像力の欠如を表すシニカルな批評の言葉でしかない。なぜなら、この最新作「Christina Vanzou,Michael Harrison,and John Also Benett」で、クリスティーナ・ヴァンゾー及び二人の共作者は、全く新しい音楽を出現させているからであり、これまでになかったインド音楽に根ざした西洋音楽の方向性を急進的に推し進めているのだ。
 
 
このアルバムでは、バッハの「平均律クラヴィーア」に近い教会音楽の時代から続く西洋音楽の1つの象徴でもある対位法的なアプローチが取り入れられているが、それは西洋音楽を肯定するものであるとともに、それを否定しもする二律背反とも言うべきインド思想的な作品となっている。おそらく、アルバムの全体的な構想としては、クリスティーナ・ヴァンゾーが最初期から得意としてきたピアノと環境音、そしてシンセサイザーの融合というきわめてアンビエント音楽としてはごくシンプルなものである。しかし、マイケル・ハリソンのピアノは明らかに西洋の純正律の音階にはない東洋的な音響ーー「微分音」を劇的に取り入れている。この微分音というのは、インドネシアの「ガムラン」に象徴される西洋の平均律には存在しない音階で、平均律の音階(スケール)を細かく微分したものとなる。日本の作曲家としては、若い時代の西村朗が尾高賞を獲得した「二台のピアノためのヘテロフォニー」において、微分音をミニマルミュージックとして取り入れている。 
 
 
ピアノ、環境音、シンセサイザーとの組み合わせは、かつてブライアン・イーノとピアニストのハロルド・バッドがアンビエント・シリーズにおいて取り組んだ主なテーマでもある。つまり、この三者の共作による「Christina Vanzou,Michael Harrison,and John Also Benett」はブライアン・イーノ&ハロルド・バッドの最初期のアンビエントの系譜に位置づけられると思われるが、そこにマイケル・ハリソンのラーガへの傾倒を顕著に表すこれまでの西洋の音楽にはなかった要素が込められているのも事実である。

 
 
ピアノの旋律は常に単旋律を元に教会旋法のような対位法によって組み上げられていくが、その手法は、どちらかと言えばかつてモーリス・ラヴェルがシェーンベルクの前衛的な音楽を称して言ったように「建築物」のごとく堅固だ。和音というのは常に縦向きの構造であるが、マイケル・ハリソンが組み上げる横向きの和音は、実際の音の反響音(倍音)を活かすものとなっており、実際の音を組み上げるというより、ピアノハンマーが鍵盤を叩いた後に減退していく「サステイン」の過程で生ずる倍音を縦向きな対旋律として組み上げていく。例えば、エストニアのアルヴォ・ペルトが「Fur Alina」という曲で、独特な倍音を単音の旋律進行の倍音によって生み出したように、インド音楽「ラーガ」に象徴されるような東洋的な和音が、倍音として緻密に建築物の一つずつ礎石のごとくハリソンの優雅な演奏によって積み上げられていくのである。
 
 
この作品に見られるインド、チベットの瞑想的な響きについて評論的な言辞をいくら弄したところで無益に等しい。それは、ピアノの旋律、倍音、ドローンに近い環境音を実際に聴いてみてもらいたいとしか言いようがない。


シンセサイザー奏者としてのジョン・アルソ・ベネットの関わり方も素晴らしいもので、マイケル・ハリソンの繊細かつ格調高いバッハ風の演奏の雰囲気をシンセのシークエンスによって調和的に引き立ててみせている。 それはアンビエントの究極的なテーマであるその場の雰囲気を常に尊重するもので、沈思的であり、瞑想的な音響をベネットは強化させることに成功している。
 
 
これらの二方向からのアプローチをひとつに取りまとめるのが指揮者のような役割を果たす、クリスティーナ・ヴァンゾーである。これらの電子音楽的なアプローチを、ヴァンゾーは、モダンクラシカルの「芸術的領域」まで引き上げている。ピアノとシンセサイザーを融合した革新的な音楽に流れる気風は、消え入る寸前で保持される静寂及び東洋的な音響に象徴されるが、それはかつてアーノルト・シェーンベルグのもとで学んだジョン・ケージの最初期の調性を限界点で保持する繊細なピアノ音楽を想起させる。もちろん、その上で、セバスチャン・バッハのように緻密な数学的設計がなされることで、本作はまったく非の打ち所のない傑作として組み上げられたと言える。



100/100(Masterpiece) 
 
 









・9月9日発売のニューアルバム

 

Jock Strap  「I Love You Jennifer B」

 


新たに2021年にラフ・トレードと契約を交わしたロンドンのデュオ、ジョック・ストラップ。Georgia ElleryとTaylor Skyeは、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校で出会い、その後2016年にJockstrapを結成する。ベル・アンド・セバスチャンの初期のように、素朴な味わいのあるインディーポップサウンドを特徴とします。

 

このアルバム「I Love You Jennifer B」は彼らにとって記念すべきデビュー作となります。既に先行シングルとして「50/50」「Concrete Over Water」の二曲が公開されている。演劇を学校時代に学んだ二人組による新時代のオルタナティヴポップ作がどのような内容になるのか注目したいところです。



Ozzy Osbourne  「Patient Number 9」

 


 

難病パーキンソン病から大手術により奇跡的な回復を見せたメタルレジェンド、オジー・オズボーンの最新作。

 

アルバムのレコーディングゲストには、ブラック・サバス時代の盟友トニー・アイオミ、ザック・ワイルド、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、錚々たるギタリストが参加。既に公開されているタイトルトラック「Patient Number 9」「Degradation Rules」の2つのシングルを聴くかぎりでは、サバス時代の原点に回帰したかのような芯の太いハードロックサウンド。「来年には必ずツアーに戻る」と勇猛果敢に宣言するオズボーンの最新作は新旧の全世界メタルファンが待ち望むものとなるはずです。



Son Little  「Like Neptune」

 


 

オルタナティヴなR&Bを掲げてフィラデルフィアに彗星のごとく登場したサン・リトル。2015年から三作のフルアルバムをリリースしている。最新作「Like Neptune」は、サンリトルが少年時代にうけた心の傷を癒やすため、アイデンティティを探る作品となっています。先行シングル「inside out」がリリースされているが、これはクラシック・ソウルとモダンソウルを架橋するような楽曲で、ブルージーな雰囲気も漂う一方、チルアウトのような安らぎも込められる。

 

新作アルバムの先行シングルとして「deeper/stoned love」「6AM」「Inside out」の三曲が公開されている。これらの曲では艶のあるサンリトルのボーカルから分かる通り、クラシカルなソウルミュージックへのリスペクトが込められている。新時代のR&Bシーンを牽引するような存在となるか、R&Bファンにとって「Like Neptune」は重要な意義を持つ作品となるでしょう。

 

 

 

・9月16日発売のニューアルバム


Death Cub For Cutie 「Asphalt Meadows」

 


 

USインディー/オルタナティヴの象徴的なロックバンド、ベンジャミン・ギバード率いるデス・キャブ・フォー・キューティー。

 

これまで、彼らは2000年代始めから「Transatlantism」を中心に良質なリリースを続けてきたが、今作もまたインディーロックの金字塔となりそうな作品のひとつです。「Roman Candle」「Here To Forever」「Foxglove Through The Clearcut」と3つの先行シングルが公開されています。上記のシングルでは、00年代のUSインディーロックに音楽性の重点を置きながら、よりアリーナロックバンドとしての風格を感じさせます。これは現在もバンドとしての成長を遂げている証拠でもあるのでしょう。

 

 


Rina Sawayama 「Hold The Girl」

 


 

サマーソニックで来日公演を果たしたロンドンを拠点に活動するシンガー、リナ・サワヤマ。The 1975の所属するダーティー・ヒットと契約を結んで第一作(実質的には『Sawayama』以来の2ndアルバム)となる。

 

現時点では、先行シングルとして「This Hell」「Catch Me In The Air」「Hold The Girl」「Phantom」が公開されている。既に先行シングルだけでも大きな期待を感じさせるものとなっており、ポピュラー・ソングとしてクオリティがきわめて高いものとなっています。

 

センセーショナルなアルバムアートワーク、アーティスト写真、Instagramのインフルエンサーとしての底力がシンガーとして実作にどのように現れるのか。次世代のレディー・ガガとも称されるロンドンのシンガーの最新作「Hold The Girl」はポピュラーミュージックの潮流を変えるものになるでしょうか。



Mars Volta  「Mars Volta」

 


 

10年ぶりの長い眠りから覚めたマーズ・ヴォルタ。彼らの再結成は、ファンにとっては「百年の眠り」にも思えたはずです。

 

最初期にはサイケデリックなハードロックをリリースしていたマーズ・ヴォルタではありますが、LAでのアルバム発表とともに公開された先行シングル「Blacklight Shine」ではラテンミュージックやソウルの影響をロックソングとして落とし込んでいる。バンド名をアルバムのタイトルに持ってきたことからも分かる通り、バンドがこの新作を記念碑的なアルバムとして位置づけているように思える。ファンとしてもこのアルバムが重要な作品となることを願うばかり。



・9月23日発売のニューアルバム

 


Alex G 「God Saves the Animals」

 


 

 

この週にリリースが予定されているのは、今後スターになる可能性を秘めた複数のアーティストの作品で、その筆頭格として挙げられるのがアレックス・GのGod Saves the Animals」となる。先行シングルとして「Blessing」「Runner」「Cross The Sea」がリリースされています。

 

アレックス・Gの音楽性はマニアックなインディーロックとして位置づけられるが、これらのシングルにおいてもその点に大きな差異はないように思えます。ただ、以上の先行シングルを聞くかぎりでは、ポップス、インディーロック、オルタナティヴフォークと3つの楽曲の中でバリエーションを感じさせる流れが形作されている。これらの多彩で芯の強い性質を持った楽曲が、他の収録曲にも複数見られるようであれば、この新作「God Save The Animals」は聴き応え十分のものになるだろうし、スマッシュヒットを記録する作品となる可能性も高い。



Maya Howke 「Moss」

 


 

マヤ・ホークは女優としても活躍する米国のシンガーソングライター、 今後知名度が上がっていきそうな気配もありそうです。この最新作「Moss」は2020年のデビュー・アルバムに続く2ndアルバムとなる。

 

「Therese」「Sweet Tooth」といった先行シングルでは、自然味あふれる北欧のフォークトロニカに近い童話的なフォーク・ミュージックを展開している。上記の二曲を聞くかぎりでは、良作以上の作品が期待出来るが、これらの穏やかな雰囲気を擁す牧歌的なフォーク音楽に加え、強烈なキャラクターを持つ名曲が収録されているのかがこのアルバムの完成度を占うものとなる。 米国のモダン・フォークミュージックの潮流を変えるような作品になるかに注目です。




Bjork「fossora」

 


アイスランドの世界的なシンガーソングライター、ビョークの最新作「Fossora」は、当初、英国の新聞The Gurdianの記事でアルバムのリリースが公表された。当初、ガーディアンの記者はこのアルバムの中に東洋的なエキゾチックな要素が込められていると説明していた記憶がある。

 

その後、ビョーク自身もこの新作アルバムについて、ポッドキャストを通じて言及を行いましたが、1つ言えることはアルバムの詳しい内容はまったく分からないということ。現時点では、先行シングルが発表されていないが、明日にリードシングルが発表されるとのことなので楽しみに待ちたい。刺繍やテキスタイルなど独特な観点から、このアルバムの音楽性を組み上げていった、と話すビョークですが、実際の音楽性がどのようなものになるか、全然読めないという点では、今月発売されるアルバムの中で、最もミステリアスな雰囲気に包まれています。予感としては、アーティスト写真に象徴されるカラフルな作品となるのではないでしょうか。



Pixies 「Doggerel」

 


今年末に来日公演を控えている偉大なオルタナティヴ・ロックバンド、ピクシーズもこの週にアルバムの発売を予定しています。

 

ちょうど、ロシア軍のウクライナ侵攻とリンクするような形で単独のシングル「Human Crime」がリリースされているのはなんらかの因果があってのことなのか。少なくとも、この後、発表された新作アルバム収録の二曲のプレビューシングルを聴くかぎりでは、このバンドの90年代の全盛期を彷彿とさせるひねりの効いたオルタナティヴ・ロックの原型が見いだせます。それに加え、ブラック・フランシスのボーカルには大御所の風格のようなものが備わっています。最初期のような過激さは望むべきもないかもしれませんが、1990年代の原点回帰を果たした作品としてビョークの作品と並んで、この週において最注目の作品のひとつになるでしょう。

 


Yeah Yeah Yeahs 「Cool It Down」

 



さて、上記の2つのアルバムのリリースに並んで、9月の最終週に発売が予定されているのが、ニューヨークのガレージロック・リバイバルシーンの旗手、ヤー・ヤー・ヤーズの最新作「Cool It Down」です。

 

トリオはどことなくSF調のアーティスト写真でアルバムリリースを大々的に予告し、最初のシングル「Spitting off The Edge Of The World」を公開し、世界の音楽メディアを騒然とさせました。

 

既に公開された先行シングル「Spitting off The Edge Of The World」「Burning」は、これまでよりもはるかに大きなスケールを持ったアンセミックなロック/ポピュラーソング、バラードソングが提示されている。九年ぶりのアルバムリリース告知により多くのロックファンの度肝を抜かせたヤー・ヤー・ヤーズですが、9月最終週に発売される新作『Cool It Down」』もファンの期待に違わず、良質なアリーナクラスのポップ/ロックアルバムとなることが期待される。




 

Photo: Lauren Maccabee

 

ケンブリッジ大学で結成されたポストパンクバンド、Sports TeamがIsland Recordsからリリースされる2ndアルバム「Gulp!」に先駆けて、先週末にニューシングル「Dig」を発表しました。

 

バンドは、この曲について「今日のポップカルチャーの薄い粥に必要な塩のピンチ」と表現している。

 

新作「Gulp!」は、10曲収録のアルバムとなり、9月23日にアイランドレコードからリリースが決定している。スポーツ・チームは、最初の先行シングル「R Enterainment」において、ファンに、この新作アルバムの雰囲気を伝えようとしている。パンクであり、ローファイであり、ポップであり、ディスコでもあり、SFチックでもある。このなんともカオスにまみれた音楽性については、全てこの六人組が意図的に計画したものであり、これは、まさに現代の文化、デジタル文化についての痛撃な皮肉、イングリッシュージョークが込められているのだ。もちろんそれをユーモアのセンスで否定的ではなく肯定的に捉えているのがこのバンドなのである。

 

「Gulp!」には、現代のSNS文化等に対するシニカルな風刺が込められている。多彩化する情報、増加しすぎた情報の限界性のようなものが、現実の社会、人々にどのような影響を及ぼすのかに着目している。

 

この六人組のポストパンクバンドは、現代の問題を的確に把握し、その問題を軽やかに我々の前に提示する。この先、さらに時代が進み、デジタル情報の供給が限界に達すれば、その先にはSFの世界しか存在しえないとの暗示を込めている。2000年以後から、世界中の人々は、多くの情報、多くの考え、多くの快楽を求め、デジタルの無限の海の中を行くあてもなく漂ってきたが、このオックスフォードの六人組、スポーツ・チームはそのことが既に限界点に達していることを教唆し、警鐘を鳴らしている。デジタル社会を生き抜かねばならぬ私たち現代人にとって、ほんとうに大切なものはなんなのか・・・、今一度、再確認するべき時機が到来しているのだ。

 

スポーツ・チームは、今月下旬にリリースされるニューアルバム『Gulp!』について以下のように語っている。

 

「ソーシャル・フィードの無限スクロール・・・、毎日検索した後にヒットする画像の無形性に突き動かされた全ての人間の経験を、ある種のエンターテインメントとしてパッケージすることを私達は試みている。それらは、例えば、ボディーガードのシーズン17の広告で中断されるグラフィック・ニュース・・・、野次馬そのものでしかない実に空虚なニュースのようなものだ・・・」

 


「Dig」

 


北アイルランドのエレクトロ・ポップ/インディーロックバンド、Two Door Cinema Clubが最新アルバムの『Keep On Smiling』収録の「Everybody's Cool」のミュージック・ビデオを公開しました。


新曲「Everybody's Cool」は、先週末、9月2日(金)にデジタルリリースされ、11月4日にフィジカルリリースされるニューアルバム『Keep On Smiling』の収録曲です。アルバムのストリーミング試聴は下記よりどうぞ。


5枚目のスタジオ・アルバム『Keep On Smiling』の曲作りとレコーディングに完全に没頭するための時間と空間を与えられたバンドは、クリエイティヴなプロセスに、より自由で、より協力的なアプローチを採用した。

 

ロックダウン中もロックダウン後も、バンド自身がアルバムの作曲とプロデュースを行い、Jacknife Lee(BLOC PARTY、THE KILLERS、Taylor Swift)とDan Grech Marguerat(HALSEY、LANA DEL REY、George Ezra)が追加のプロダクションを担当した。

 

アルバムのアートワークは、80年代にインスパイアされた鮮やかなスタイルとポップ・カルチャーのリファレンスで高い評価を博すイギリスのアーティスト、Alan Fearsによるもので、Fears特有のカラフルでシアトリカル、そして、しばしユーモラスで本質的にポジティヴな絵は、アルバムのテーマを視覚的に包み込むのに最適となる。

 

 「Everybody's Cool」




 

KATHRYN VETTER MILLER


LAを拠点に活動するこのソングライター、Marina Allen(マリーナ・アレン)は、2021年にデビュー・アルバム「Candlepower」をFire Recordsからリリースし、デビューを飾ったばかりだ。

 

カレン・カーペンター、ジョニ・ミッチェル、キャロル・キング、ローラ・ローニといった往年の女性名シンガーの影響を受けており、70年代のジャズやフォークに触発された良質なポピュラー・ソングがその音楽性の主要な特徴である。マリナ・アレンは、個人的な事柄について熟考しつつ、ユニークでしばしば声高に歌われるボーカルが常に前面に出るような繊細な楽曲をこれまで制作して来ている。9月16日に発売予定の新作アルバム『Centrifics』の場合、特にCovid−19のパンデミックに触発された自己改善に関する考察が曲をまとめられているようだ。


このニューアルバムからの最新シングル「Halfway Home」は、ソングライターであるアレン自身が率直に語るように、ヒップホップ用語でいうところの「ハイプマンソング」として作曲された。

 

「自分の考えに囚われている、本当に信じている友人のために書いた」とアレンが語るこの曲の特徴は、穏やかでありながら、愛する人が前進し続けるためのインスピレーションの源泉となるような、ドライブ感あふれるものである。

 

「これは目覚めの歌であり、友情の歌であり、私もそれを聞く必要があったから書いた歌よ」と彼女は語っている。


新作アルバム『Centrifics』は9月に発売される。

 


 デヴィッド・バーンは、現代において最も重要なミュージシャンの一人です。彼は後進のアーティストに模範的な姿勢を示してきた真のイノベーターであり、彼の作品に出会ったすべての発展途上のミュージシャンに素晴らしいインスピレーションを与えている。アーティストとして、彼のタップは常に流れており、現在活動している中で最も疲れを知らずのクリエイターでもある。


デヴィッド・バーンは、ニューヨークのニューウェーバーのパイオニアであるトーキング・ヘッズのフロントマンであり原動力として有名である。バンドでは、同じく尊敬するティナ・ウェイマス、クリス・フランツ、ジェリー・ハリソンとともに、かつてないほどの刺激的なノイズを生み出してきた。シンコペーションが効いた爽快なサウンドは、今後のすべてのオルタナティヴ・アクトの水準を引き上げることになった。



トーキング・ヘッズの創造的なビジョンは、音楽界のトップに君臨するブライアン・イーノの知性によって大いに豊かにされたことは特筆に価するだろう。イーノは、1978年の『More Songs About Buildings and Food』、1979年の『Fear of Music』、1980年の『Remain in Light』という3枚のトーキング・ヘッズの名盤の制作を促進させた人物である。



この提携は、ロック史上最も豊かなものであったことが証明された。この3枚のアルバムがリリースされた後、主にフェラ・クティ風のダイナミクスを流用したおかげで、彼の作品はより啓発された状態で残された。


しかし、デヴィッド・バーンがその卓越した才能を発揮したのは、トーキング・ヘッズだけにとどまらない。近年では、ミツキやX-PRESS 2など、様々な若いアーティストとコラボレーションを行い、後者によるヒット曲「Lazy」はハイライトのひとつに過ぎない。デヴィッド・バーンは、そのキャリアの中ですべてをやり遂げただけでなく、そのクリエイティビティーは衰える気配がない。


デヴィッド・バーンはその高い創造性において比類なく、一貫して進化し続ける彼のキャリアは、現在も驚異的な上昇軌道をたどっている。ブロードウェイ・ショーからビル全体のインフラを楽器に変えるプロジェクトまで、彼の作品には数え切れないほどの斬新かつ空前絶後のプロジェクトが含まれている。お金や名声のためではなく、「好きだから音楽を作る」というストイックかつシンプルな姿勢が、長年にわたって数知れないファンを魅了してきたわけです。


そんなバーンさんですが、多くのファンが何よりも望んでいるのは、トーキング・ヘッズの再結成でしょう。2002年のロックの殿堂入りを記念しての再結成を最後に、ダイナミックなニューウェーバーが一緒にステージに立ってから20年が経つ。バンドの再結成を望む声はかつてないほど強まっているようだ。


バンド内の複雑な人間関係も再結成を断念した大きな要因に挙げられるが、デヴィッド・バーンはバンドの再結成とそれがしばしばもたらす悪弊を彼は軽蔑しきっており、そのことがリユニオンを遠ざける決定的要因ともなっている。彼は、2018年にローリング・ストーン誌の取材で再結成を嫌う理由を次のように明かしており、彼の話を聞くかぎりにおいては、ティナ・ウェイマスとCo.に参加することはなさそうである。


"他の人たちがリユニオンする時にどうなるかを傍らから見て来ている"と、彼はインタビューで説明している。"2度目の再結成、3度目の再結成という具合になる。…でも、多くの(他のバンドの)再結成では、新しいことを何も言わないように見えるし、"OK、これは単なるノスタルジアの練習のようなものだ "と言うんだろう。僕は初っ端からそんなことに興味はないんだ」