現時点でのLate Show with Stephen Colbertの王者とも言えるセイント・ヴィンセントは、火曜日にはCBSに出演し、Daddy's Homeの曲 "Down" を披露しました。


アニー・クラーク出身のこのアーティストは、新しく命名されたレイトショーバンドと、ジョン・バティストの退任後にバンドリーダーを引き継いだルイス・ケイトの助けを借りて演奏しました。St. Vincentはギターの間奏でCatoと対決し、ロックな時間を共有しました。パフォーマンスのリプレイは以下からご覧ください。


今年の初め、セントヴィンセントはコルベールで1週間のレジデンシーを行い、番組のハウスバンドと毎晩演奏しました。


その際、フリートウッド・マックの "Dreams "をグルーヴィーにカヴァーしている。 その前には、アニー・クラークが『ミニオンズ』のオールスター・サウンドトラックに提供した "Funkytown "のカヴァーを披露している。







リード・シングル「Atopos」を発表してからわずか1週間で、ビョークは待望のニュー・アルバム『Fossora』からのセカンド・シングルをリリースしました。新曲のタイトルは「Ovule」で、この曲についてビョークは次のように語っています。


私にとっての "Ovule "は、私の愛の定義です。

この世界を歩く私たち恋人についての瞑想です。

2つの球体や衛星が私たちの後をついて回っていると想像しています。

私たちの上にあるのは、理想的な愛を表すもの。

私たちの下にあるのは、愛の影を表すものです。

そして私たち自身は、本当の愛の第三の球の中を歩き回っています。

月曜の朝にキッチンで会う日常的な愛が住んでいる場所。



この曲はビョークのプロデュースで、トロンボーンとティンパニのアレンジも彼女によるもので、追加プロダクションはエル・ギンチョ、ビョークはsideprojectと共にビートを制作しています。前シングル同様、クラシックなサウンドのビョークの曲で、とても鮮やかなビデオ付きです。下記よりご覧ください。アルバムは、One Little Independentから9/30にリリースされます。


 Ozzy Osbourne  「Patient Number 9」

 

 


Label: Epic/Sony Music Entertainment

 

Release: 2022年9月9日


Listen/Stream


 

Review

 

なぜ、オジー・オズボーンという人物が神格化されるのか、そして、米国のNFLのオープニングセレモニーに出演するまでのスターになったのか。

 

それは取りも直さず、このアーティストの生命力の強さ、そして、生来のエンターテイナーとしての輝きそのものにあるものと考えている。オズボーンは、ライブステージに投げ込まれた生きた鳩をレプリカと思い込んで、それをかじった後に奇跡的に生還した。その後、交通事故にあっても、病室でのビートルズの音楽の支え、家族、友人たちの支えにより二度目の生還を果たし、そして、今回はパーキンソン病の大手術から3度目の奇跡的な生還を果たしたのでした。


オジー・オズボーンの最新作「Patient Number 9」は、そういった人間としての生命力の強さ、そして、彼の生粋のエンターテイナーとしての輝きを余すところなく体現させたアルバムと言えます。このアルバムには、ブラック・サバス時代からのバンドメイト、トニー・アイオミ、そして、ソロバンド時代のザック・ワイルド、さらには、イギリス国内の最高峰のギタリスト、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ガンズ・アンド・ローゼズのダフ・マッケイガンもアルバムレコーディングに参加しています。しかし、これは、単なる友情共演と捉えるべきでなく、正真正銘のコラボレーション、白熱したオズボーンとの共演を心ゆくまで楽しむことが出来るはずです。

 

最新アルバムにおいても、オズボーンは「ヘヴィ・メタル」という形に頑なにこだわっています。彼は、ブラック・サバスとともに、ヘヴィ・メタル音楽の先駆者である。メタルの流儀をやめるときは、プロのミュージシャンとしての看板を下ろすときなのかもしれません。そして、アメリカの作家、ウィリアム・バロウズが初めて考案した「メタルー鉱物的な音楽」という概念を最初に体現したアーティストとしての強い自負心のようなものも、この最新アルバムには反映されているように見受けられます。

 

オズボーンが精神病患者を舞台俳優のように演じることにより、ゴシック/コミックホラーのような雰囲気を演出するタイトルトラック「Patient Number 9」は、引き立て役に回ったジェフ・ベックのタイトなギター・プレイに支えられ、このアーティストらしい相変わらずのコミカルさ、ユニークさを見せつつ、多くのリスナーの共鳴を獲得するような王道のヘヴィ・メタル/ハード・ロックサウンドとなっています。この曲で、オジー・オズボーンは、持ち前のポピュラー性を維持しつつ、ストーナー・ロックのように、重く、図太いヘヴィ・ロックサウンドで聞き手を魅了してみせます。

 

アルバムの注目曲は他にも目白押しで、トニー・アイオミが参加した「Degradation Rules」では、ブラック・サバス時代の、泥臭い、ブルース・ハープを取り入れた渋いハードロック・サウンドに回帰を果たしていますが、以前よりもアイオミのギタープレイは刺激的で円熟味を増しているように思える。

 

さらに、ザック・ワイルドと共演を果たした「Nothing Feels Right」では、「Shot In The Dark」を彷彿とさせる抒情性あふれるメタルバラードを聴かせてくれます。この曲では、オズボーン自身が”ザ・ガーディアン”のインタビューで話していたとおり、パーキンソン病における苦しい闘病時代の経験に根ざして書かれたもので、その時代の感情を真心を込めて歌っている。このメタルバラードは、このアルバムではハイライトであるとともに、きっと、新時代のクラシックソングとなるはずです。ザック・ワイルドのギタープレイは相変わらず、世界で最も重く、低く、誰よりもタフですが、やはり、このギタリストの弾くフレーズは繊細さと淡いエモーションを兼ね備えている。

 

その時代の流行の音楽を巧みに融合させることで、今日まで伝説でありつづけてきたオズボーンは、本作のクローズ・トラックにおいて、意外な作風「ブルース・メタル」に挑戦している。この曲は、デルタ・ブルースのように、渋く、ワイルドな雰囲気を漂わせている。「Darkside Blues」において、オジー・オズボーンは、米国の文化に多大な敬意と感謝を表するとともに、住み慣れたもうひとつの故郷に友好的な別れを告げる。これは、いかにもオズボーンらしい、ヘヴィ・メタルの「フェアウェル・ソング」とも言えるのではないでしょうか?

 

このアルバムは発売当初から、英国では売上が好調で、オジー・オズボーンのこれまでのキャリアでチャートの最高位を獲得していて、それも頷けるような内容となっています。


また、本作は、「Diary Of A Madman」を始めとする最初期の名盤群に匹敵するようなセンセーショナル性は乏しいかもしれませんが、幅広い年代のリスナー層が安心して聴くことの出来るヘヴィ・メタルの良盤と言えそうです。


オジー・オズボーンは、73歳という年齢になっても、若い時代からそうであったように、今もなお、清涼感のあるハイトーンの声質を維持しているのはほとんど驚異です。そのボーカルは、彼がこれまでの人生で関わりをもって来た素晴らしい友人たち、そして、伝説的なロックミュージシャンたちの支えもあってか、以前よりもさらに力強い性質が引き出されているように思えます。


85/100


 

Featured Track 「Patinet Number 9」


 

©︎Pooneh Ghana


テキサス州のサイケロックバンドThe Black Angelsが、ニューシングル「Empires Falling」のPVを公開しました。

 

この曲は、今週金曜日(9/16)にPartisan Recordsから発売される『Wilderness of Mirrors』からの最新シングルとなっています。Craig Staggsが監督したミュージックビデオは以下からご覧下さい。


バンドはプレスリリースを通じて以下のようなメッセージを送っている。「"Empires Falling "は、暴力的な大量破壊を繰り返す人類の歴史を再度検証しなおそうという、批判的で反射的な訴えが込められている」

 

 サビで言っているように、『それは何度の繰り返される負の歴史』である。私たちは、常に、”Wilderness Of Mirrors”の中に生きている。何が正しくて、何が間違っているか、上と下、真実と嘘を見極めることさえ難しい。この時代を、人類の運命を左右するパニック状態から別の状態にナビゲートしていこうという意図がある。

 

 現在の世界は言わば「血を流す動物」に堕しており、私たちは常にそういったものに振り回されるのに疲労困憊し、否定と肯定の両側面で二極化し、「血まみれの通りから通りへ懇願する」状態に置かれている。

 

 今後、指導者、政治、ひいては、私たち自身が思い切った変身を遂げなければ...『自分が助かるか、すべてが地獄に落ちるのを見るか』の究極の選択に迫られることになる。そのことは、これまでの人類の歴史が何度も何度も証明してきたことなんです。

 


 



今年デビューを飾ったばかりのシンガーソングライターEtta Marcus(エタ・マルクス)が最新シングル「Crown」のPVを公開しました。Jesse May Fisherが監督したこの映像は、下記からご覧いただけます。


「Crownは、はっきりいうと、復讐心に包まれている」とエタ・マルクスは説明しています。「この曲のすべてがとてもしつこくて、時に圧倒されるようだわ。この曲は、腐敗し、混雑した関係を丹念に少しずつ摘み取ってゆく。私にとってはかなりプライベートなものに聞こえる。私はここで大量の破壊と怒りを表現しているの。誰だって時には本当に怒るに値するときだってあるわ」 

 



ポリドール・レコードとライセンス契約を結んだばかりのエタ・マルクスは、今年初めにデビューEP「View From The Bridge」を自主制作でリリースしている。今後の活躍が期待されるシンガーの一人です。

 

Credit: Yasser Abubeker

新世代R&Bシンガー、Kelelaが5年ぶりのニューシングル「Washed Away」を発表しました。

 

この曲は、エチオピアのダナキル窪地で撮影されたYasser Abubeker監督のミュージック・ビデオとともに公開されています。


Kelelaはプレスリリースでこの曲について、「私は、バンガーが大好きですが、私の活動休止から最初の起点を作るため、アンビエントな曲でリードすることがより正直だなと感じました」と語っています。

 

「私は特に、疎外された黒人の民衆に語りかけ、私たちにとって不十分だと感じるように作られた世界で蘇りを見つけるために行う作業だと強調したい。この曲は、私たちが内側に向かった後に見つける安堵感に満ちたものになっています」




 


米国のシンガーソングライター、Angel Olsenは最新アルバム『Big Time』のタイトル曲の新バージョンを制作しました。Sturgill Simpsonがゲスト参加しています。下記よりご覧ください。


「この曲の歌詞を書いた後、あなたが本当に尊敬している他の人があなたの歌詞を歌うのを見るのはかなりクレイジーなことです。この曲はすでに大好きなんだけど、スタージルが歌う "Big Time "を聴いて、耳から笑みがこぼれたわ」


シャロン・ヴァン・エッテンとジュリアン・ベイカーと共に行ったワイルド・ハーツ・ツアーに続き、オルセンは、今年後半、トムバーリンのサポートでヨーロッパとイギリスでのツアーを開催する予定となっている。


 

Photography by Sophie Gransard / Emma Wondra


John Carpenter(ジョン・カーペンター)は、音楽担当のCody Carpenter(コーディ・カーペンター)とDaniel Davies(ダニエル・デイヴィス)と共同作業を行い、10月14日にSacred Bonesから発売される映画『Halloween Ends』の公式サウンドトラックのリリースを発表しました。

 

このサウンドトラックから新しい楽曲「The Procession」 と、ノーサンプトンを拠点とするエレクトロニック・デュオ、Boy Harsher (Jae Matthews と Augustus Muller) によるオリジナル曲「Burn It Down」も併せて公開されました。両曲の試聴は以下よりお願い致します。


Boy Harsherは、プレスリリースでこう述べている。「ツアーの間の非常に短い休息期間中に、私たちは『ハロウィン・エンド』の音楽監督からこの電話を受けました」

 

 監督のDavid Gordon Green(デイヴィッド・ゴードン・グリーン)は、私たちの音楽を聴いて、3部作の最終作である『Halloween Ends』に何かサントラを使いたいと言ってきました。翌日、私たちは、ニューヨークへ飛び、チームに会って可能性を話し合いました。とてもシュールな話でした。

 

 もちろん、私たちは、ジョン・カーペンターの大ファンで、このシリーズは大好きなのですが、ゴードン・グリーンと一緒に仕事ができたことは特別なことで、彼の初期の作品(ジョージ・ワシントン、アンダートウ、スノーエンジェル)は、私たちの作品に大きな影響を与えました。さらに、『ハロウィン・エンド』がジョージア州サバンナで撮影されたことは、ボーイ・ハーシャーの生まれ故郷であり、僕らが出会った場所でもある。信じられません。すべてがシンクロしているように感じられ、その週には数ヶ月に及ぶツアーに出発するところでしたが、何かを作り上げなければならないと思いました。

 

 マサチューセッツに飛んで帰って、古いデモを掘り返し、「Burn It Down」を見つけた。結局、アリソンとコリーのほろ苦い恋愛にぴったりのエネルギーだったから、数日間のオフの間に、それをクリーンアップして、生き生きとしたものにしてみたんだ。


昨年10月、カーペンターは映画『ハロウィン・キルズ』のサウンドトラックをリリースした。彼の最新のインストゥルメンタル・アルバム「Lost Themes III: Alive After Death」は、今年初めにSacred Bonesから発売されました。

 

 

 「The Procession」

 

 

 「Burn It Down」

 

 

©︎Bret Curry


Okkervil RiverのフロントマンであるWill Sheff(ウィル・シェフ)は、10月7日にATOよりソロ・デビュー・アルバム『Nothing Special』をリリースする予定です。このレコードは、ロックダウンの初期に亡くなった友人のドラマー、トラヴィス・ネルセンを追悼する一作ということです。

 

今回、彼は、Cassandra Jenkins(カサンドラ・ジェンキンス)をフィーチャーしたアルバムのサード・シングル「In the Thick of It」を公開しています。ウィル・シェフはプレスリリースでこのニューシングルについて次のように語っています。

 

「In the Thick of It」は、物事の熱狂的な最中にある恵みの瞬間について歌った曲です。L.A.から砂漠に向かう必死のフライトの中で、Will Graefeとリモート作業を通じて書いたんだ。Zac Raeがピアノでリードし、Cassandra Jenkinsに一緒に歌ってもらいました。

 

大掛かりなミュージックビデオを計画していたんだけど、そのビデオを作るはずだった人がみんなCOVIDになってしまった。そこで私はカメラを借りて、愛犬のラリーを散歩させながら、街のお気に入りのスポットを巡って歌を歌ったんです。すごく楽しかったし、200ドルしか使わなかったよ。


『Nothing Special』は、ギタリストのWill Graefe、ベーシストのBenjamin Lazar Davis、Christian Lee Hutson、DawesのドラマーGriffin Goldsmith、Death Cab For CutieのピアニストZac Raeが音楽参加しているのが特徴です。

 

また、Fruit BatsとBonny Light HorsemanのCassandra JenkinsとEric D. Johnsonがゲストヴォーカルとして参加。エンジニアはJohn Congleton、Matt Linesch、Marshall Voreが担当した。


以前のプレスリリースで、ウィル・シェフはこの新しいアルバムについて次のように語っています。「私はまだ子供だった頃、ロックンロールのスターになるという夢にとりつかれていました」

 

他の多くの若者と同じように、私は普通の生活の外にあるこの輝かしい道に呼ばれているという考えに恋をしてしまった。そして、同じように呼びかけられたと感じる人たちとバンドを組むことになった。

 

特に、優秀なドラマーのトラヴィス・ネルセンは、私にとって兄弟のような存在だった。私たちは、陽気なおふざけや、とんでもない過剰な行為、悲劇的な死の話を、まるでお経のように交わしたものです。トラヴィスと私は激しく対立し、彼は、ロックダウンの初期の数週間で亡くなりました。『Nothing Special』の大部分は、彼を悼み、友人たちが失ったものを悼み、ロックとロックンロールの神話を悼み、より超越した現実に目を開こうとすることを中心に据えていると思う。


 

 

 

 Will Shef 『Nothing Special』

 


 
Tracklist:

 

1.The Spiral Season

2.In The Thick Of It

3.Estragement Zone

4.Nothing Special

5.Holy Man

6.Like The Last Time

7.Marathon Girl

8.Evidence

  



Dehdは、5月にリリースしたアルバム『Blue Skies』に続き、『Eggshells』というタイトルの単独シングルを発表しました。

 

Eggshells "は、Dehdが5月にアルバム『Blue Skies』をリリースしてから初めての新曲で、今月初めに、SiriusXMUでMarcy Playgroundの "Sex & Candy "をカバーしています。


この新曲のリリースに合わせて、DehdのEmily KempfとKevin Veselkaが監督したMVも公開されています。

 

 

©︎Hollie Fernand


ウェット・レッグは、デンバーとニューメキシコでのツアー日程がキャンセルされたことについて、自分たちの精神衛生に集中する必要があることを理由に釈明を行なった。


「やあ、みんな!デンバーとニューメキシコを逃してしまって申し訳ないって言いたかったんだ。そして、コヴィッドのせいでもないんだ!」と、二人は自身のソーシャルメディアページに書き込んでいる。「真実は、その原因がすべて私たちにあり、私たちはちょうど飛行機に乗るための日程を合わせることができなかったことにあるんです」


「世界中で自分たちの音楽を演奏する素晴らしい1年だったけれど、多忙なツアースケジュールが今回ついに限界に達してしまったんだ 」デュオは続いて次のように率直に書いている。


「このことはみんなに知ってほしいんだけど、全然簡単な決断じゃなかったし、もっと早く何も投稿しなくてほんとにごめんね!!」


「私たちの精神的、肉体的な健康についての問題というなは、すべてがとてもエキサイティングでとても忙しいときに、かろうじて自分自身を確認する瞬間があるような、すごく見過ごしやすいものです」と続けている。


「とにかく、多くの醜い叫び声とたくさんの熟睡の後、私たちは戻って来て、ガタゴトやる準備が整いました。つまり、ソルトレイクシティ、フェニックス、ライフ・イズ・ビューティフル・フェスティバル、ニューヨーク、シーヒア・ナウ・フェスティバルに行く予定だよ」


ワイト島のバンドは、精神的な緊張による一連の有名なツアーのキャンセルを発表している。さらに、今週初めには、サム・フェンダーが燃え尽き症候群を避け、精神衛生状態を良くするため、アメリカでの最後のツアー日程をキャンセルすると発表している。


ウェット・レッグは、4月にセルフタイトルのデビュー作をリリースして以来、事実上ノンストップで過酷なツアーサーキットを行ってきた。彼らは、声明で、今週末にラスベガスで開催されるLife Is Beautiful FestivalとSea Hear Now Festivalに出演する予定であることを確認している。ソルトレイクシティ、フェニックスで予定されているコンサートは予定通り行われるとのことです。


 


ロンドンのエレクトロ・ロックバンド、PVAは、80年代のニューウェーブやインダストリアル・サウンドを現代的にアレンジしたサウンドで、今、クラブで最も注目を集めるバンドの一つである。


Black Country、New Roadの台頭に続き、PVAはエレクトロニカに特化したレーベルであるNinja Tuneと契約した最新のバンドで、そのことは、何かを雄弁に物語っているかのようだ。


「Bunker」は10月14日にリリースされるデビューアルバム『BLUSH』の最新曲で、洞窟のようなミッドテンポのストンパーに、話し言葉のボーカルと、クールでトランス風のブレイクダウンが彩りを添えている。


「"Bunker"はバンドを始めてすぐに演奏し始めたんだ」とPVAはコメントしている。


「元々はループしただけのグルーヴだったけれど、様々な作曲とライブでの出番を経て、今のライブトラックへと進化してきた。この曲は、最終的に孤立につながるものを追いかけたい気持ちを克服するためのリマインダーとして機能しようとしている」


「Bunker」のMVは以下よりご覧ください。


 


1965年に録音された「The In Crowd」がトップ10に入るヒットとなった著名なシカゴ出身のジャズピアニスト、ラムゼイ・ルイスさんが死去した。このニュースは、ルイスの妻ジャンによって発表された。87歳だった。


ルイスは1935年にシカゴで生まれ、4歳のときに初めてピアノを習った。高校生のときに最初のジャズ・グループ、クレフズに入り、その後、徴兵されなかったエルディ・ヤングとレド・ホルトの2人のバンド・メンバーとラムゼイ・ルイス・トリオを結成した。


1965年、「The In Crowd」のバージョンがクロスオーバー・ポップスのヒットとなり、ルイスは初のゴールドレコードとグラミー賞のベスト・ジャズ・パフォーマンス賞を獲得しました。ホルトとヤングが自分たちのバンドを結成するために脱退した後、ルイスはベースのクリーブランド・イートン、ドラムのアース・ウィンド&ファイアーのモーリス・ホワイトと新しいトリオを結成しました。


ルイスはそのキャリアを通じて合計80枚のアルバムをレコーディングした。2007年には全米芸術基金からジャズ・マスター賞を受賞し、翌年、ロヨラ大学シカゴ校から名誉博士号を授与された。ルイスの最後のアルバムは2021年の『Manha de Carnaval』である。来年には回顧録の出版が予定されている。


"ラムゼイの音楽への情熱は、まさに世界中のファンの愛と献身に支えられていました。"ジャン・ルイスは声明でこう書いている。


「彼はツアーをすること、そして多くの文化や人生の歩みを持つ音楽愛好家に会うことが大好きでした。ラムゼイの神から与えられた才能を賞賛するすべての人々と、この特別な方法でラムゼイを共有できたことは、私たち家族にとって大きな喜びでした。皆様のご支援に心より感謝申し上げます」

 

©︎Yoshino Shigihara

Rozi Plainは、サックスにAlabaster dePlume、バッキング・ヴォーカルにThis Is The KitのKate Stablesを迎え、2023年1月13日にMemphis Industriesからリリースされるニューアルバム「Prize」を発表しました。


Plainは、Alabaster dePlumeがサックスで、This Is The KitのKate Stablesがバッキングボーカルで参加した新曲「Agreeing for Two」で、アルバムの下準備をしました。


この曲はエッグアイランドで1週間過ごした時に書いたんだ」とAlabaster dePlumeは言う。アラバスター・デプルームが加えたサックスのラインは、彼のトレードマークであるハートと希望に満ちた雰囲気をもたらしていて、とても気に入っています。"


PrizeはPlainの2019年のレコード『What a Boost』に続く作品となる。


 



 Rozi Plain 『Prize』




Label: Menphis Industries


 Release: 2023年1月13日


Tracklist:


1. Agreeing For Two

2. Complicated

3. Help

4. Prove Your Good

5. Conversation

6. Painted The Room

7. Sore

8. Spot Thirteen

9. Standing Up

10. Blink




渋谷慶一郎 「ATAK026 Berlin」

 


 

Label:  ATAK 

Release:  2022年9月11日

 



 

Review

 

本作「ATAK026 Berlin」は、渋谷慶一郎が主宰するATAKの設立20周年を記念してリリースされました。2008年にドイツ・ベルリンのメディアアートの祭典「Transmediale」で行われたライブパフォーマンスのために作曲された楽曲群を2022年に再構成、細部に至るまでエディットしなおしたという。また、このアルバムでは、ドイツの生物学者、カオス理論のレスラーアトラクター、オットー・E・レスラーとの2008年当時にベルリンで行われた対話から引用されたサンプリングも「War Cut」に導入されているのに注目です。

 

これまで、最愛のパートナーであったMariaの死去に捧げられた美麗なピアノ曲、Alva Notoを彷彿とさせるようなノイズ・グリッチ、さらに、その他、初音ミクとの大掛かりなコラボレーション・ミュージカル、常に前衛性に重点を置いた実験音楽に挑戦してきた渋谷慶一郎氏は、この作品において、ノイズ・グリッチの先鋭的な方向性を探っている。この新作アルバムに収録されているサウンドは、東京大学教授の池上高志とのコラボレーションを元に生み出されたもので、サイエンスデータをコンピューター内部で変換し、再生されたノイズをかけ合わせたものとなっています。

 

ここで、渋谷慶一郎は、最新鋭のグリッチ作品を提示しており、それらは数学と映像を融合させた池田亮司のアプローチに近い音楽性を選んだようにも見受けられる。元々、グリッチはコンピューターの誤作動、エラーにより発生した電子音楽の一つなんですが、そのノイズを物理的あるいは数学的に組み直そうと、これまでに存在しえなかった実験音楽にチャレンジしています。


物理学には疎いので、どういった意図でテクノロジーのエラーが作製されたものなのかを指摘することは難しい。しかし、これは、どちらかと言えば、これは、Ovalの最初期のグリッチの流れを汲むもので、徹底して感情性を排したかのような無機質なミニマル・ミュージックが展開されている。「ATAK026 Berlin」は、決して人好きする音楽を狙ったわけではないし、一般的な音楽とも言いがたいものの、日本の電子音楽アーティストとしてヨーロッパの最前線の電子音楽に勇猛果敢に挑戦していることは、正当に評価されるべきでしょう。明らかにノイズ性を突き出した前衛的なアプローチを、渋谷慶一郎は今作において追究しているように思えますが、それは、この上なく洗練された形で提示されている。これは、レコーディングやミキシングを深く知悉した音楽家・プロデューサーだからこそ生み出すことが出来る実験音楽とも言えるのです。

 

アルバム全体は、SF調の雰囲気が漂い、各々の楽曲は精細な音によって構成されている。これらのノイズが既存の音楽と異なる点は、分子や粒子ひとつひとつが集積し、「音」というエネルギーを構成するという、科学の神秘を解き明かしているように思えます。さらに、精細なノイズにより、どのような音響空間を演出するのか、また、サウンドスケープを描くのかが、この作曲者が念頭に置いていたテーマだったと推察される。であるとするなら再構成によりその意図はほぼ完全な形として昇華されている。

 

アルバム全編には、一貫して、ノイズ・グリッチのアプローチが取り入れられていますが、それは必ずしも単調なものであるとは言いがたく、わずかに電子音楽としてのストーリー性を感じさせるものとなっています。例えば、「Metaphysical Things」では、それらの手法の延長線上にあるアシッド・ハウスにたどり着く。さらに、クローズ・トラックの「Near Death Experience」はその手法を受け継いだ上、ドローンに近い音楽性へと転化する。これはノイズの連続音の行き着く先がアンビエントと証明づけた音響学の発見と称するべきでしょう。そして、これほどまでに緻密で物理的なアプローチをこの作曲家が取ったことは近年なかったようにも思える。もっと言えば、既存のATAKの作品の中で、もっとも先鋭的な作風として位置づけられるかもしれません。 

 

物理学や工学の要素を大々的に宣伝するまでもなく、今作は、ノイズ/グリッチとして画期的な作品であることに変わりありません。そして、おそらく、現在の日本のミュージック・シーンを見渡すかぎり、「ポスト・サカモト」のポジションを引き継ぐ人物がいるとするなら、バイオグラフィーの観点から言っても、渋谷慶一郎氏をさしおいてほか誰も見当たらないという気もします。

 

 

85/100 


 


 

オーストラリアのジャズ・ファンク・バンド、Surprise Chef(スーパー・シェフ)は、ブルックリンの”Big Crown Records”と契約を結び、最新アルバム『Education & Recreation』をリリースすると明らかにしている。

 

『Education & Recreation』は10月14日にリリースされる予定。アルバム前の最新シングルとして、軽快なグルーヴの 「Iconoclasts 」が公開された。この曲は、LPのための8日間の集中レコーディングの最後、バンドが落胆して、ため息をつきそうになっていたことを反映しているという。

 

「この曲はレコーディングの約1年前に書いたものなんだけれど、当時はそのアイデアを実質的なものにアレンジするのにかなり苦労していた」と、バンドのLachlan Stuckey(ラクラン・スタッキー)は語っている。

 

「その時、僕らの精神状態は不安定で、スタジオで曲を組み立てようとしたんだけど、またしても上手くいかなかった。

 

でも、ありがたいことに、パーカッショニストのHudson Whitlock(ハドソン・ウィットロック)と、レコーディングエンジニアのHenry Jenkins(ヘンリー・ジェンキンス)は、当時の僕達よりも曲の形式を理解してくれていた。彼らはバンドの曲を仕上げるために曲のある部分の文脈をより深く掘り下げ、洗練性を高めてくれたんだ」


ニューシングル「Iconoclasts」は、子守唄のようなキーボードで始まり、柔らかいギターリフとともに、ヒップホップに近い独特のグルーヴに曲調を移行させていく、という内容となっている。

 

「この曲は、レコーディング中に個性的なエネルギーを持つようになった。それは、私たちが非常に苦心していたことと、この曲を完成させたらセッションを終了しても良いというような最後のひと押しのような考えがあったからなんだと思っている」