ジャスティン・ティンバーレイクが6年ぶりのアルバム『Everything I Thought It Was』を発表しました。


2018年の『Man of the Woods』に続くこのアルバムは、RCAから3月15日にリリースされます。


リード・シングル「Selfish」は、ブラッドリー・J・カルダーが監督したビデオとともに本日公開。ティンバーレイク、ルイス・ベル、ヘンリー・ウォルター、セロン・マキエル・トーマス、エイミー・アレンが作曲し、ティンバーレイク、ベル、サーカットがプロデュースしました。以下よりチェックしてみよう。


Apple Music 1でのZane Loweとのインタビューで、ティンバーレイクは「信じられないほど正直な瞬間があると思う」と述べてています。


ティンバーレイクは、ダコタ・ジョンソンが司会を務める今週の『サタデー・ナイト・ライブ』に出演する予定。そして、"いや、このアルバムは僕にとって違う意味で特別なんだ "って思ったんだ」とティンバーレイクはザーン・ロウに語った。「でも、スケッチのひとつやふたつに引っ張りだこにならないとも思えない。当然のことだよ。僕はそのためにここにいる。いつだって楽しいよ。SNLは私にとって、どんな立場でも。司会は5回やったけど、出演したのは何回目かわからないよ」





 

 

2022年10月にリリースしたEP「Space Cowboy」、翌年5月にリリースしたどんぐりずとの「DOBINESS」で注目を集めるatiffとhyunis1000によるデュオ、Neibiss。神戸が生んだラップ界のニューライザーだ。


デュオは2023年7月のシングル「SURF'S UP」をリリース、8月に、「BOSSA TIME」、12月に、「FLASH」をリリースした。Neibissは、これら3曲を含む12曲収録のアルバムの完成を発表した。全トラックを手掛けたのは、Neibissのratiff。ミックスとマスタリングは、特能直也が担当した。アートワークはwackwack。さらに、Campanellaもゲストで参加している。


アルバムは、「Daydream Maker」と銘打たれたドリーミーなイントロで始まる。2曲目の「FAMILY RESTAURANT」はオープニングにふさわしいアッパーなラップで、ファミレスをテーマにしている。

 

3曲目の「Take It Easy」は、スロウテンポなレゲエ・トラックであり、歌詞は日常をラップしている。4曲目の「SURF'S UP」は、アルバムのリードシングルで、 2023年夏に発表された。MVも制作されており、「いい波が来てる」という予感を感じさせるサイケなサマーチューンだ。


5曲目「BUBBLE FACTORY」は、遊び心満載のフリースタイルで制作された楽曲だ。6曲目の「FLASH」は夜にぴったりなジャングル・トラップ。8曲目は次の9曲目の導入となるインタリュード。「BOSSA TIME」を再構築し、90年代のオールドスクールのブレイクビーツに変化させている。 

 

「BOSSA TIME」は軽快なボサノヴァギターとブラジル音楽を雰囲気を感じさせるユニークなブレイクビーツに、日常を綴ったラップが融合した楽園のようなチューン。10曲目「dig up dig down」はレトロゲームを思わせるトラックに「DIG」をテーマに縁取ったラップソング。11曲目「4 Season」にはCampanellaをフィーチャー、四季をテーマにしている。最後を飾るのは「lookinf 4u」。Neibissの初のラブソングで、アルバムの中でも幅広い層に聴いてほしい。

 

Neibissの活動における充実感は言わずもがな、各々のソロ活動にも注目が高まっている中、リリースされるアルバムだ。リリース後、全国でリリースパーティーも開催予定である。2024年、さらなる盛り上がりが予想される。全国のラップファンは、2月14日のアルバムの到着を期待せよ。



Neibiss  『Daydream Maker』ーNew Album



Neibiss「Daydream Marker」
2024.02.14 Release | NSP011
Released by SPACE SHOWER MUSIC

 

Pre-add/Pre-save:


https://neibiss.lnk.to/DaydreamMarker 

 

Tracklist:



1. Daydream Marker
2. FAMILY RESTAURANT
3. Take It Easy
4. SURF'S UP
5. BUBBLE FACTORY
6. FLASH
7. Soulful World
8. BOSSA TIME (interlude)
9. BOSSA TIME
10. dig up dig down
11. 4 season feat. Campanella
12. Looking 4u



Neibiss「4 season feat. Campanella」-Single

 
2024.01.31 Release | NSP010
Released by SPACE SHOWER MUSIC

 

Pre-add/Pre-save:


https://neibiss.lnk.to/DaydreamMarker

 

 

Neibiss:

ビートメイカー/DJ/ラッパーのratiff(ラティフ)とラッパーのhyunis1000(ヒョンイズセン)の二人組。共に2000年生まれ、兵庫県神戸市出身。Nerd Space Program。
2018年に結成、2020年01月「Heaven」でデビュー。


2022年10月にtofubeats、パソコン音楽クラブ、E.O.Uが参加したEP「Space Cowboy」をリリース。11月には、Campanellaとパソコン音楽クラブを迎え、WWWにてリリース・パーティー「Neibiss Space Cowboy Release Party」を行った。


2023年5月17日にどんぐりずと「DOMBIESS」をリリース。二組が出演するMVも公開され、話題となっている。


また、自らの所属するクルーNerd Space Programでの活動やソロとしてのリリースも活発に行うなどあらゆるカルチャーを巻き込み注目を集めている。2024年2月14日アルバム「Daydream Marker」をリリース。

 

Campanella: Rapper (MdM)


1987年愛知県生まれ。 音楽と言葉を変幻自在に操るRapper。2011年、RCSLUM RECORDINGSのV.A.『the method』 に参加。その後、C.O.S.A.とのユニットであるコサパネルラ名義の作品、 フリーミックステープ、CAMPANELLA&TOSHI MAMUSHI名義の作品などを立て続けにリリース。


2014年、ファースト・アルバム『vivid』をリリースし脚光を浴びる。2016年、セカンド・アルバム『PEASTA』をリリース。


2017年、中納良恵(EGO-WRAPPIN’)とのコラボ楽曲『PELNOD』、2019年に坂本龍一の楽曲”ZURE”をサンプリングした楽曲『Douglas fir』をシングルカット。2020年、サード・アルバム 『AMULUE』をリリース。


2021年、KID FRESINOを客演に迎えた『Puedo』、2022年には鎮座DOPENESSを客演に迎えた『RAGA』をシングルカット。2023年12月、最新EP『Mi Yama』をリリースし高い評価を得た。 

Selah Broderick & Peter Broderick





セラ・プロデリックの静謐なスポークンワード、ピーター・ブロデリックがもたらす真善美


 ある日、セラ・ブロデリックが、彼女の息子でミュージシャン兼作曲家のピーター・ブロデリックに、「詩を音楽にするのを手伝ってくれない?」と頼んだとき、ピーターは即座に「イエス」と答えた。ピーター・ブロデリックは、セラの美しく傷つきやすい言葉を聴くと、母のこのアルバムの制作を手伝うことに専念したのだ。


『Moon in the Monastery』を構成する8曲は、以後、2、3年かけてゆっくりと着実に作られた。ピーター・ブロデリックの膨大な楽器コレクションと、マルチ・インストゥルメンタリストとしての長年の経験(ヴァイオリン、ピアノ、パーカッションなど)を生かし、ブロデリック親子は試行錯誤のプロセスに着手し、それぞれの詩にふさわしい音楽の音色を辛抱強く探し求めた。


時には、ピーターが母親からフルートを吹いているところを録音してもらい、それをサンプリングの素材にすることもあった。例えば、オープニング曲『The Deer』は、オレゴンの田舎町の丘に日が沈むある晩、野生の鹿との神秘的な出会いを語る彼女の完璧な背景として、サンプリングされ、操作され、彫刻されたセラのフルートだけで構成されている。



ヒーリング・アートに30年以上携わってきたセラの詩は、彼女の職業生活の自然で個人的な延長線上にある。ヨガ、理学療法、マッサージ、ホスピスなど、さまざまな分野で経験を積んだセラは、自身の内面を癒す旅を続けながら、人々の癒しを助けることに人生の多くを捧げてきた。


彼女の文章は、極めて個人的なものから普遍的で親しみやすいものまで、時にはひとつのフレーズで表現される。彼女のペンは、感傷的というより探究心を感じさせる方法で、人間の経験の核心を掘り下げる。


アルバムの中盤、「Faith」という曲の中で彼女はこう言っている。「信仰...それは私の心をとらえ、刻み込み/そして溶けてなくなる/私がその瞬間ごとにそれを更新し続けることを求めそうになる/私がそれを手放し、再びそれを見つけたとき、おそらくそれは深まるのだろうか?」


7曲のスポークン・ワード・トラックの制作を終えたセラとピーターは、アルバムの最後を締めくくる瞑想的なサウンドスケープを作り上げた。


アルバムの8曲目、最後のトラックであるタイトル曲『Moon in the Monastery』は、セラの魅惑的なフルート演奏を再び際立たせ、前の7曲の内容を沈めるための穏やかで夢のような空間を提供している。



Selah Broderick & Peter Broderick 『Moon in the Monastery』/ Self Release




 オレゴン州の現代音楽家、ピーター・ブロデリックはこれまで、ロンドンの''Erased Tapes''から良質な音楽をリリースし続けて来た。ピアノによるささやかなポスト・クラシカルをはじめ、くつろいだボーカルトラック、フランスのオーケストラとのコラボレーションを行うなど、その作風は多岐に渡る。ブロデリックの作風は、アンビエント、コンテンポラリー・クラシカル、インディーフォーク、というように1つのジャンルに規定されることはほとんどない。

 

ニューアルバム『Moon in the Monasteryー修道院の月』は、40分ほどのコンパクトな作品にまとめ上げられている。その内訳は、7つのスポークンワードを基調とするバリエーションと、最後に収録されている20分の静謐で瞑想的な響きを持つ超大なエンディングで構成されている。


記憶に新しいのは、昨年、ピーター・ブロデリックはフランスのオーケストラ、"Ensemble O"と協力し、アーサー・ラッセルのスコアの再構成に取り組んでいる。本作の再構成の目論見というのは、米国のチェロ奏者/現代音楽の作曲家の隠れた魅力に脚光を当てることであったが、と同時に従来のブロデリックのリリースの中でも最も大掛かりな音楽的な試みとなった。

 

なおかつ、他のミュージシャンやバンドと同じように、1つの経験が別の作品の重要なインスピレーションになる場合がある。実際、このアルバムは、前作の『Give It To The Sky』と制作時期が重なっており、制作を併行して行ったことが、音楽そのものに何らかの働きかけをしたと推測できる。


とくに、ブロデリックは、2分、3分ほどのミニマル・ミュージックを制作してきたのだったが、この数年では、より映画のスコアのように壮大なスケールを持つ作曲も行っている。前作で「ヴァリエーション」の形式に挑戦したことに加え、「Tower Of Meaning X」では、15:31の楽曲制作に取り組んでいる。つまり、変奏曲と長いランタイムを持つ曲をどのようにして自らの持つイマジネーションを駆使して組み上げていくのか、そのヒントはすでに前作で示されていたのだった。

 

もうひとつ、ピーター・ブロデリックといえば、クラシックのポピュラー版ともいえるポスト・クラシカルというジャンルに新たな風を呼び込んだことで知られている。とくに、彼が以前発表した「Eyes Closed And Traveling」では、教会の尖塔などが持つ高い天井、及び、広い空間のアンビエンスを作風に取り入れ、Max Richterに代表されるピアノによるミニマル・ミュージックに前衛的な音楽性をもたらすことに成功した。これはまた、ロンドンのレーベル”Erased Tapes”の重要な音楽的なプロダクションとなり、ゴシック様式の教会等の建築構造が持つ特殊なアンビエンスを活用したプロダクションは実際、以降のロンドンのボーカルアートを得意とする日本人の音楽家、Hatis Noitの『Aura』(Reviewを読む)というアルバムで最終的な形となった。

 

『Moon in the Monastery』は、彼の母親との共作であり、瞑想的なセラのスポークンワード、フルートの演奏をもとにして、ピーター・ブロデリックがそれらの音楽的な表現と適合させるように、アンビエント風のシークエンスやパーカッション、ピアノ、バイオリンの演奏を巧みに織り交ぜている。アルバムのプロダクションの基幹をなすのは、セラ・ブロデリックの声とフルートの演奏である。ピーターは、それらを補佐するような形でアンビエント、ミニマル音楽、アフロ・ジャズ、ニュージャズ、エクゾチック・ジャズ、ニューエイジ、民族音楽というようにおどろくほど多種多様な音楽性を散りばめている。例えれば、それは舞台芸術のようでもあり、暗転した舞台に主役が登場し、その主役の語りとともに、その場を演出する音楽が流れていく。主役は一歩たりとも舞台中央から動くことはないが、しかし、まわりを取り巻く音楽によって、着実にその物語は変化し、そして流れていき、別の異なるシーンを呼び覚ます。

 

主役は、セラ・ブロデリックの声であり、そして彼女の紡ぐ物語にあることは疑いを入れる余地がないけれど、セラのナラティヴな試みは、飽くまで音楽の端緒にすぎず、ピーターはそれらの物語を発展させるプロデューサーのごとき役割を果たしている。


プレスリリースで説明されている通り、セラは、「オレゴンの田舎町の丘に日が沈むある晩、野生の鹿との神秘的な出会い」というシーンを、スポークンワードという形で紡ぐ。声のトーンは一定であり、昂じることもなければ、打ち沈むこともない。ある意味では、語られるものに対してきわめて従属的な役割を担いながら、言葉の持つ力によって、一連の物語を淡々と紡いでいくのだ。


シャーウッド・アンダソンの『ワインズバーグ・オハイオ』の米国の良き時代への懐古的なロマンチズムなのか、それとも、『ベルリン 天使の詩』で知られるペーター・ハントケの『反復』における旧ユーゴスラビア時代のスロヴェニアの感覚的な回想の手法に基づくスポークンワードなのか、はたまた、アーノルト・シェーンベルクの「グレの歌」の原始的なミュージカルにも似た前衛性なのか。いずれにしても、それは語られる対象物に関しての多大なる敬意が含まれ、それはまた、自己という得難い存在と相対する様々な現象に対する深い尊崇の念が抱かれていることに気がつく。

 

当初、セラ・ブロデリックは、オレゴンの、のどかな町並み、自然の景物が持つ神秘、動物との出会いといったものに意識を向けるが、それらの言葉の流れは、必ずしも、現象的な事物に即した詩にとどまることはない。日が、一日、そしてまた、一日と過ぎていくごとに、外的な現象に即しながら、内面の感覚が徐々に変化していく様子を「詩」という形で、克明にとどめている。


セラ・ブロデリックの内的な観察は真実である。それは、自然や事実に即しているともいうべきか、自分の感情に逆らわず、いつも忠実であるべく試みる。彼女は明るい正の感覚から、それとは正反対に、目をそむけたくなるような内面の負の感覚の微細な揺れ動きを、言葉としてアウトプットする。


その感覚は驚くほど明晰であり、感情を言葉にした記録のようであり、それとともに、現代詩やラップのような意味を帯びる瞬間もある。内的な感情が、刻一刻と変遷していく様子がスポークンワードから如実に伝わってくる。そして、それらの言葉、物語、感情の記録を引き立て芸術的な高みに引き上げているのが、他でもない、彼女の息子のピーター・ブロデリックである。彼は、アンビエントを基調とするシンセのシークエンスを母の声の背後に配置し、それらの枠組みを念入りに作り上げた上で、巧みなフルートの演奏を変幻自在に散りばめている。サンプリングの手法が取り入れられているのか、それとも、リアルタイムのレコーディングがおこなわれているのかまでは定かではないが、言葉と音楽は驚くほどスムーズに、緩やかに過ぎ去っていく。

 

ピーター・ブロデリックの作風としてはきわめて珍しいことであるが、アルバムの序盤の収録曲「I Am」では、民族音楽の影響が反映されている。


一例としては、''Gondwana Records''を主催するマンチェスターのトランペット奏者、Matthew Halsall(マシュー・ハルソール)が最新アルバム『An Ever Changing View』において示した、民族音楽とジャズの融合を、最終的にIDM(エレクトロニック)と結びつけた試みに近いものがある。


アフリカのカリンバの打楽器の色彩的な音階を散りばめることにより、当初、オレゴンの丘で始まったと思われる舞台がすぐさま立ち消えて、それとは全然別の見知らぬ土地に移ろい変わったような錯覚を覚える。


そして、カリンバの打楽器的な音響効果を与えることにより、セラ・ブロデリックのスポークンワードは、力強さと説得力を帯びる。それは、ニューエイジやヒーリングの範疇にある音楽手法とも取れるだろうし、ニュージャズやエキゾチック・ジャズの延長線上にある新しい試みであるとも解せる。 

 

 

 

少なくとも、ジャンルの中に収めるという考えはおろか、クロスオーバーという考えすら制作者の念頭にないように思えるが、それこそが本作の音楽を面白くしている要因でもある。その他にも旧来のブロデリックが得意とするアンビエントの手法は、序盤の収録曲で、コンテンポラリー・クラシック/ポスト・クラシカルという制作者のもうひとつの主要な音楽性と合致している。


ピーター・ブロデリックは、バイオリンのサンプリング/プリセットを元にして、縦方向でもなく、横方向でもない、斜めの方向の音符を重層的に散りばめながら、イタリアのバロックや中世ヨーロッパの宗教音楽をはじめとする「祈りの音楽」に頻々に見受けられる「敬虔な響き」を探求しようとしている。上記のヨーロッパの教会音楽は、押し並べて、演奏者の上に「崇高な神を置く」という考えに基づいているが、不思議なことに、「Mother」において、セラ・ブロデリックの語りの上を行くように、ヴァイオリンの響きがカウンターポイントの流れを緻密に構築しているのである。


同じように、Matthew Halsall(マシュー・ハルソール)が最新作で示したようなアフロジャズとオーガニックな響きを持つIDMの融合は、続く「Faith」にも見出すことができる。ここではセラのトランペットのような芳醇な響きを持つフルートの演奏、ジャズ的な音楽の影響を与えるスポークンワード、シンセのプリセットによるバイオリンのレガート、さらに、奥行きを感じさせるくつろいだアンビエントのシークエンスという、複合的な要素が綿密に折り重なることで、モダン・ラップのようなスタイリッシュな響きを持ち合わせることもある。


シンセのシークエンスが徐々にフルートの演奏を引き立てるかのように、雰囲気や空気感を巧みに演出し、次いで、最終的にはセラ・ブロデリックの伸びやかなフルートの演奏が音像の向こうに、ぼうっと浮かび上がてくる。アフロ・ジャズを基調とした彼女の演奏が神妙でミステリアスな響きを持つことは言うまでもないが、どころか、アウトロにかけて現実的な空間とは異なる何かしら神秘的な領域がその向こうからおぼろげに立ち上ってくるような感覚すらある。

 

アルバムの序盤は温和な響きを持つ音楽が主要な作風となっているが、中盤ではそれとは対象的に、Jan Garbarek(ヤン・ガルバレク)の名曲「Rites」を思わせるような独特なテンションを持つ音楽が展開される。

 

続く「Cut」では、映画音楽のオリジナルスコアの手法を用い、緊張感のある独特なアンビエンスを呼び覚ます。イントロのセンテンスが放たれるやいなや、空間の雰囲気はダークな緊迫感を帯びる。それは形而上の内的な痛みをひとつの起点にし、スポークンワードが流れていくごとに、自らの得がたい心の痛みの源泉へと迫ろうという、フロイト、ユング的な心理学上の試みとも解せる。それらはピーターによるノイズ、ドローン的なアルバムの序盤の収録曲とは全く対蹠的に、内的な歪みや亀裂、軋轢を表したかのような鋭いシークエンスによって強調される。 

 

Tim Hecker(ティム・ヘッカー)が『No Highs』(Reviewを読む)で示した「ダーク・ドローン」とも称すべき音楽の流れの上をセラ・ブロデリックの声が宙を舞い、その着地点を見失うかのように、どこかに跡形もなく消え果てる。そして、それらのドローンによる持続音が最も緊張感を帯びた瞬間、突如そのノイズは立ち消えてしまい、無音の空白の空間が出現する。そして、急転直下の曲展開は、続く「静寂」の導入部分、イントロダクション代わりとなっている。


「Silence」では、対象的に、神秘的なサウンドスケープが立ち上る。アンビエントの範疇にある曲であるが、セラの声は、旧来のアンビエントの最も前衛的な側面を表し、なおかつこの音楽の源泉に迫ろうとしている。2つの方向からのアプローチによる音楽がそのもの以上の崇高さがあり、心に潤いや癒やしをもたらす瞬間すらあるのは、セラ・ブロデリックの詩が自然に対する敬意に充ちていて、また、その中には感謝の念が余すところなく示されているからである。


続く「True Voice」では、精妙な感覚が立ち上り、声の表現を介して、その感覚がしばらく維持される。ピーター・ブロデリックの旧来のミニマリズムに根ざしたピアノの倍音を生かした演奏が曲の表情や印象を美麗にしている。これは『Das Bach Der Klange』において、現代音楽家のHerbert Henck(ヘルベルト・ヘンク)がもたらしたミニマル・ピアノの影響下にある演奏法ーー短い楽節の反復による倍音の強化ーーの範疇にある音楽手法と言えるかもしれない。


20分以上に及ぶ、アルバムのクローズ曲「Moon in the Monasteryー修道院の月」は、ニューエイジ/アンビエントの延長線上にある音楽的な手法が用いられている。一見すると、この曲は、さほど前衛的な試みではないように思える。しかし、ブロデリックは、パーカションの倍音の響きの前衛性を追求することで、終曲を単なる贋造物ではない、唯一無二の作風たらしめている。


その内側に、チベット、中近東の祈りが込められていることは、チベット・ボウル等の特殊な打楽器が取り入れられることを見れば瞭然である。なおかつ、クローズ曲は、ドローン・アンビエントの範疇にある、現代音楽/実験音楽としての最新の試みがなされていると推察される。しかし、その響きの中には真心があり、豊かな感情性が含まれている。取りも直さずそれは、音楽に対する畏敬なのであり、自然や文化全般、自らを取り巻く万物に対する敬意にほかならない。これらの他の事物に対する畏れの念は、最終的には、感謝や愛という、人間が持ちうる最高の美へと転化される。

 

音楽とは、そもそも内的な感情の表出にほかならないが、驚くべきことに、これらは先週紹介したPACKSとほとんど同じように、「平均的な空間以上の場所」に聞き手を導く力を具えている。抽象的なアンビエント、フルート、スポークンワード、鳥の声、ベル/パーカッションの倍音、微分音が重層的に連なる中、タイトルが示す通り、幻想的な情景がどこからともなく立ち上がってくる。その幻惑の先には、音楽そのものが持つ、最も神秘的で崇高な瞬間がもたらされる。それは一貫して、教会のミサの賛美歌のパイプ・オルガンのような響きを持つ、20分に及ぶ通奏低音と持続音の神聖な響きにより導かれる。極限まで引き伸ばされる重厚な持続音は、最終的に、単なる幻想や幻惑の領域を超越し、やがて「真善美」と呼ばれる宇宙の調和に到達する。

 

 



95/100






Selah Broderick & Peter Broderick 『Moon in the Monastery』は自主制作盤として発売中です。アルバムのご購入はこちら




先週のWeekly Music Featureは以下よりお読みください:
 




以下の記事もあわせてお読み下さい:




EXPERIMENTAL MUSIC : 2023: 今年の実験音楽の注目作 BEST 10

 


昨年11月、ラナ・デル・レイ、ザ・1975、ニック・ケイヴ、パフューム・ジーニアス、ブリーチャーズ、フローレンス・ウェルチ、ビーバドビーらが、Apple TV+で放送予定のシリーズ『The New Look』のサウンドトラックのために、20世紀初期から中期の楽曲のカバーをレコーディングしたことが報じられた。ブリーチャーズのジャック・アントノフがプロデュースとキュレーションを担当したサウンドトラックの全トラックリストが公開された。以下よりご覧下さい。


サウンドトラックからのファースト・シングル、フローレンス+ザ・マシーンの「White Cliffs of Dover」は1月31日(水)にリリースされる。


トッド・A・ケスラーによって制作された『The New Look』は、クリスチャン・ディオール役をベン・メンデルソーン、ココ・シャネル役をジュリエット・ビノシュが演じる歴史ドラマ。2024年2月14日にストリーミングサービスで初放送される。



The New Look (Apple TV+ Original Series Soundtrack)




1. Florence + The Machine – ‘White Cliffs Of Dover’

2. The 1975 – ‘Now Is The Hour’

3. Lana Del Rey – ‘Blue Skies’

4. Perfume Genius – ‘What A Difference A Day Makes’

5. Nick Cave – ‘La Vie En Rose’

6. Beabadoobee – ‘It’s Only A Paper Moon’

7. Joy Oladokun – ‘I Wished Upon The Moon’

8. Bartees Strange – ‘You Always Hurt The One You Love’

9. Sam Dew – ‘I Cover The Waterfront’

10. Bleachers – ‘Almost Like Being In Love’

©︎Kaio Cesar

Empress Of(エンプレス・オブ)がMUNAとコラボレーションし、ニューシングル「What's Love」を発表した。この曲は、3月22日にリリースされる『For Your Consideration』に収録される予定。

 

リナ・サワヤマをフィーチャーした先行シングル「Femenine」と「Kiss Me」も収録されている。


『For Your Consideration』は、2020年の『I'm Your Empress Of』、2022年の『Save Me EP』に続く作品。ローレリーは、ニック・レオン、ビルボード、ヴァレー・ガールズ、セシル・ビリーヴ、ウムルーを含むソングライターやプロデューサーと仕事をしながら、ロサンゼルス、マイアミ、モントリオールでアルバムを書いた。


ある映画監督に恋をしていたとき、彼がアカデミー賞のためのキャンペーン "For Your Consideration "を発表していたの。

 

彼は私を丘の上に連れて行き、感情的になれないと言った。私はその日スタジオに入り、グラムとハリウッドを反映した『For Your Consideration』という曲を書いたの。それがアルバムの入り口となり、より広いテーマを探求する機会を与えてくれた。

 

「What's Love」

 

 

 

 

 

 



Empress Of 『For Your Consideration


 

Label: Major Arcana / Giant Music

Release: 2024/03/22


Tracklist:


1. For Your Consideration

2. Lorelei

3. Preciosa

4. Kiss Me [feat. Rina Sawayama]

5. Femenine

6. What Type of Girl Am I

7. Cura

8. Fácil

9. Sucia

10. Baby Boy

11. What’s Love [feat. MUNA]

 

©︎Martyna Bannister 

 

アイルランド/ダブリンのオルトポップバンド、Pillow Queens(ピロー・クイーンズ)が3作目のアルバムの制作を発表した。『Name Your Sorrow』は4月19日にRoyal Mountainよりリリースされる。


2022年の『Leave the Light On』に続くこのアルバムには、初期のシングル「Suffer」と新曲「Gone」が収録される。アルバムのジャケットとトラックリストは以下の通り。


バンドによると、ニューシングル「Gone」は、束の間のロマンチックな出会いの下らない性質と、単調になりすぎて色あせるような大げさな表現に目を向けた曲だという。


リード・ヴォーカル、ギタリスト、ベーシストのパメラ・コノリーは、「"私はあなたのやりたいことベスト5に入っていた "というようなセリフは、アルバムを通して取り組まれている自己価値の欠如を伝えている。この曲は、その瞬間に誰かが感じている現実を歌ったものなのだから」


新譜は、北アイルランドのアナログ・カタログでコリン・パストーア(ルーシー・デイカス、ボーイ・ジーニアス)がプロデュースした。

 

ヴォーカルのキャシー・マクギネスは説明する。「このアルバムは、愛、喪失、悲嘆の段階と、それらがどのように絡み合い、厄介で、美しく、愛と喪失の両方が共存できるかを描いている」

 

 

「Gone」

 

 

Pillow Queens(ピロー・クイーンズ)は、アイルランド・ダブリンで2016年に結成された。バンドは、二人のリード・ボーカルのSarah Corcoran(サラ・コーコラン),Pamela Connolly(パメーラ・コノリー)、ギタリストのCathy McGuiness,(キャッシー・マクギネス)、ドラマーのRachel Lyons(レイチェル・リヨンズ)の四人組で構成されるインディーポップバンド。

 

ピロー・クイーンズは、コーコランとコノリーの楽器演奏の役割は、どちらがボーカルを務めるかによって流動的に変化する。リードボーカルをコーコランが担当する場合、コーコランはリズムギターを演奏し、コノリーはベースを演奏する。一方、コノリーがリード・ボーカルを務める場合、その逆となり、コノリーがリズムギターを演奏し、コーコランがベースを務める。


ピロー・クイーンズの叙情的な楽曲は、英国、アイルランドで、軒並み高い評価を受けている。このバンドの音楽性については、アイルランドのカソリック信仰、及び、バンドメンバーがLGBTを公言していることに少なからず影響があるという指摘もなされている。

 

イギリスの大手音楽メディア”NME”はこのバンドについて、「クイアネスの交差点を探求する」と述べている。また、”The Gurdian”は、「性別が反対の条件で一生を過ごすとしても、前向きな社会変化に適用しようとするバンドの心理的な挑戦を大いに讃えたい」と最大の賛辞を送っている。
 

2020年、ピロー・クイーンズは、ファースト・アルバム『In Waiting』をリリースし、デビューを飾った。アイルランドの新聞”Irish Times"は、この作品について「感動的な傑作」と手放しに絶賛した。最新作となる通算二枚目のアルバム『Leave The Light On』は、2022年4月1日にリリースされた。このアルバムはWeekly Recommendaitonとしてご紹介しています。

 



Pillow Queens 『Name Your Sorrow』

 

 

Label: Royal Mountain

Release: 2024/4/19

 

Tracklist:


1. 8th February

2. Suffer

3. Like A Lesson

4. Blew Up The World

5. Friend Of Mine

6. The Bar’s Closed

7. Gone

8. So Kind

9. Heavy Pour

10. One Night

11. Love II

12. Notes On Worth

 

 

Pre-order:

 

https://royalmountain.lnk.to/nameyoursorrow



BRITアワード2024の全ノミネートが決定した。英国音楽の最大のパーティー、BRITアワードが3月2日にロンドンのO2アリーナで開催される。この華やかな授賞式の模様は、ITV / ITVXで生中継される。


昨年は視聴者数が大きく伸びたが、2024年も好調の兆しであり、BRIT Awardsのソーシャルメディア・チャンネルでノミネートの全容が発表された。驚くべきは、昨年、最新作『Hackney Diamonds』をリリースしたローリングストーンズが47年目にして初のノミネートとなった。


中でも、ポップシンガー、CMAT、Rayeもイギリス国内における知名度が上昇中のアーティストだ。インターナショナル部門では、テイラー・スウィフト、ラナ・デル・レイ、キャロライン・ポラチェック、マイリー・サイラスなど大方の予想通りとなった。ノミネートは以下の通り。



・British Album of the Year


Blur. –The Ballad of Darren

J Hus – Beautiful and Brutal Yard

Little Simz – No Thank You

RAYE – My 21st Century Blues

Young Fathers – Heavy Heavy


・Song of the Year


Calvin Harris and Ellie Goulding – “Miracle”

Casso, Raye and D Block – “Europa” 

Central Cee – “Let Go”

Dave and Central C – “Sprinter”

Dua Lipa – “Dance The Night”

Ed Sheeran – “Eyes Closed”

J Hus, Drake – “Who Told You” 

Kenya Grace – “Strangers”

Lewis Capaldi – “Wish You The Best” 

Pink Pantheress – “Boys A Liar”

Raye and 070 Shake – “Escapism”

Rudimental, Charlotte Plank, Vibe Chemistry – “Dancing is Healing”

Stormzy and Debbie – “Fire Bae” 

Switch Disco and Ella Henderson – “React”

Venbee and Goddaed – “Messy in Heaven”



・British Artist of the Year


Arlo Parks

Central Cee

Dave

Dua Lipa

Fred Again

J Hus

Jessie Ware

Little Simz

Olivia Dean

Raye

British Group

Blur

Chase and Status

Headie One and K Trap

Jungle

Young Fathers

Best Pop Act

Calvin Harris

Charli XCX

Dua Lipa

Olivia Dean

Raye


・Best Rock/Alternative Act


Blur

Bring Me The Horizon

The Rolling Stones

Young Fathers

Yussef Dayes


・Best Hip Hop/Grime/Rap Act


Casisdead

Central Cee

Dave

J Hus

Little Simz


・Best R&B Act


Cleo Sol

Jorja Smith

Mahalia

Raye

Sault

Best Dance Act

Barry Can’t Swim

Becky Hill

Calvin Harris

Fred Again..

Romy


・Best New Artist


Mahalia

Olivia Dean

Pink Pantheress

Raye

Yussef Dayes


・International Artist of the Year


Asake

Burna Boy

Caroline Polachek

CMAT

Kylie Minogue

Lana Del Rey

Miley Cyrus

Olivia Rodrigo

SZA

Taylor Swift


・International Group of the Year


Blink 182

Boygenius

Foo Fighters

Gabriels

Paramore


・Best International Song


Billie Eilish – “What Was I Made For”

David Kushner – “Daylight”

Doja Cat – “Paint The Town Red” 

Jazzy – “Givinh Me”

Libianca – “People”

Megan Trainer – “Made You Look”

Miley Cyrus – “Flowers”

Noah Kahan – “Stick Season”

Oliver Tree and Robin Schulz – “Miss You”

Olivia Rodrigo – “Vampire”

Peggy Gou (It Goes Like) Na Na Na”

Rema – “Calm Down”

SZA – “Kill Bill”

Tate McRae – “Greedy”

Tyla – “Water”

Rising Star

The Last Dinner Party 

Caity Baser 

Sekou

 



レスターのローカルラップの体現者、Saintéがニューシングル「Tea Over Henny」をミュージックビデオとともに公開した。


グリッチ・サウンドとお馴染みの清涼感のあるフロウが融合を果たし、唯一無二のUKラップが登場した。サンテの曲を紹介するのは「Sade」以来のことだ。ストリーミングはこちらから。


Saintéの音楽は、彼の故郷、レスターを世界の中心のように感じさせてくれる。レスターは、多民族国家であること、レスター・シティ・フットボール・クラブの本拠地でもあり、さらに1967年に開局した英国で初めて独自のローカルラジオ局BBCラジオ・レスターの都市としても有名である。しかし、レスターがサンテのような才能を輩出することは、この街の文化の背景を見てみれば納得出来る。



2019年にデビュー・シングル「Envy Me」をリリースして以来、Saintéの名前はアンダーグランドで話題を呼び、今日、彼はUKラップシーンの超有望アーティストとして見なされているという。年明けに発表したLocal MVPプロジェクトで注目を集めたこのラッパーは、現在も量と質という両側面で高い水準を保持している。
 

ラッパー、サンテは、「Champagne Shots」で自身初のバイラルヒットを記録した。流麗かつ率直な語り口で、Saintéは二面性のある音楽プリズムを構築している。生意気なワンライナーとリリックの間に、サンテの創造的原動力の源泉が求められる。



Saintéの音楽は、UKのドリル、トラップ、同世代のラッパーとは共通点が少なく、Dom KennedyやIsaiah Rashadといったアメリカ国内の曇ったラッパーと類似点が多い。


Dave MeyersとHype Williamsにインスパイアされた "No Love "のビジュアルから、The SourceやXXL Magazineのバックナンバーに掲載されているような未来志向のワード・ローブに至るまで、Saintéは現在のイギリスの音楽シーンで他の誰とも明らかに一線を画しているのが特徴である。

 


 

シカゴ出身のJessica Viscious(ジェシカ・ヴィシウス)率いるインディーロックバンド”Bnny”の新作アルバム『One Million Love Songs』がFire Talkから4月5日にリリースされる。

 

彼女はアレックス・ファーラー(Wednesday, Indigo De Souza)とアッシュヴィルのドロップ・オブ・サン・スタジオで本作を共同プロデュースした。


最初のシングルは「Good Stuff」と題されている。ヴィシウスの息のあったボーカルとギターとシンセのきれいな層が組み合わされ、陶酔的なドリーム・ポップの雰囲気が生み出されている。「この曲は別れの曲なんだ」とジェシカ・ヴィシウスは語る。「別れの曲なんだけど、どこかしら希望に満ちていて、むしろ楽観的ですらある。あるいは、"次は違うことが起こるかもしれない"、"愛が救ってくれるかもしれない "と期待するような。ただの否定かもしれないけれど」

 

ジェスの双子の妹、アレクサと制作したミュージックビデオも同時公開された。下記よりチェックしてみよう。 

 

 

「Good Stuff」

 

 

 

 ■2nd Single 「Crazy, Baby」


 


Bnnyは、Fire Talkから4月5日にリリースされるアルバム『One Million Love Songs』の新曲「Crazy, Baby」を発表した。


ゆったりしたミドルテンポのインディーロックソングで、ペダルスティールこそ使用されないが、エレクトリックギターでカントリー/フォークのメロウさを表現しようとしている。この曲を聴いても分かる通り、現代のアメリカーナの概念の核心にはニール・ヤングの音楽的影響が含まれている。ヤングの名曲「Harvest Moon」は若いミュージシャンのお手本となるに違いない。


Bnnyはジェシカ・ヴィスキウスを中心にするバンドで、双子の姉妹、アレクサ・ヴィスキウスをメンバーに擁する、シカゴの魅力的なインディーロックソングだ。


Bnnyの前作のデビュー・アルバムは、Pitchforkにもレビューで取り上げられた。このアルバムは、ヴィスキウスのパートナーでバンドメイトでもあった愛する人をオーバードーズにより失ったことに対する喪失感がテーマに縁取られていた。それに続くアルバム『One Million Love Songs』もその延長線上にあり、ラブソングを中心として構成され、ラフなインディーロックの形で紡がれる。ジェシカ・ヴィスキウスは音楽制作や歌詞を介し、愛とは何であるのかを探求する。

 

セカンドシングル「『Crazy, Baby』は、恋愛の歴史や自分自身の行動パターンを認識することについて歌っている」とバンドのジェシカ・ヴィスキウスは説明している。アルバムのジャケットはアレクサ・ヴィスシウスがアラスカで撮影したものだ。

 


「Crazy, Baby」

 

 

■3,4th Single 「Something Blue」/「Changes」

 

©Alexa Visciu


シカゴのインディーロック・プロジェクト、Bnnyは、Fire Talk Recordsから4月5日にリリースされるニューアルバム『One Million Love Songs』から、2つの新曲をストリーミング配信した。


Bnnyの前作のデビューアルバムは、Pitchforkにもレビューで取り上げられた。このアルバムは、ヴィスキウスのパートナーでバンドメイトでもあった愛する人をオーバードーズにより失ったことに対する喪失感がテーマに縁取られていた。続くアルバム『One Million Love Songs』もその延長線上にあり、ラブソングを中心として構成され、ラフなインディーロックの形で紡がれる。ジェシカ・ヴィスキウスは音楽制作や歌詞を介し、愛とは何であるのかを探求する。

 

 

「Something Blue」



「Changes」

 

 

 

発売後に掲載されたWNFはこちらからお読み下さい。 

 

 

Bnny 『One Million Love Songs』


 

Label: Fire Talk

Release: 2024/04/05

 

Tracklist:

1. Missing

2. Good Stuff

3. Crazy, Baby

4. Something Blue

5. Screaming, Dreaming

6. Sweet

7. Nothing Lasts

8. Rainbow

9. Changes

10. Get It Right

11. No One

 

 

Pre-order:

 

https://firetalkrecs.com/shop/bnny-onemillionlovesongs 

©Murdo MacLeod


グラスゴー出身のミュージシャン/プロデューサー/ギタリストのMark Knopler(マーク・ノップラー)は、ソロ・アルバム『One Deep River』を4月12日にBlue Note/EMIからリリースすると発表した。ノップラーはダイアー・ストレイツのギタリストとしても知られている。

 

本日リリースされたファースト・シングル「Ahead of the Game」をチェックしてみよう。ギターを基調とする良質なポップ/ロックソングである。LPのカバー・アートとトラックリストは以下の通り。


「タイン川を渡ることはいつも念頭にあるんだ」とマーク・ノップラーは声明の中で述べている。「若い頃に旅立つときにやっていたことであり、その感覚はいつやっても同じなんだよ。出て行くときも、帰ってくるときも、子供時代とつながることができる。そのパワーは消えやることがない」 

 

 「Ahead of the Game」

 

 

 

Mark Knopler 『One Deep River』



 
Label: Blue Note/ EMI
Release: 2024/04/12
 
Tracklist:

1. Two Pairs Of Hands
2. Ahead Of The Game
3. Smart Money
4. Scavengers Yard
5. Black Tie Jobs
6. Tunnel 13
7. Janine
8. Watch Me Gone
9. Sweeter Than The Rain
10. Before My Train Comes
11. This One’s Not Going To End Well
12. One Deep River

元レディオヘッド、現在、スマイルのフロントマンであるThom Yorke(トム・ヨーク)は、イタリアの映画監督ダニエレ・ルケッティの新作『Confidenza(コンフィデンツァ)』の音楽を担当したと発表した。


『コンフィデンツァ』は英語で『信頼』と訳され、ドメニコ・スタルノーネの2019年の同名小説を映画化したもの。エリオ・ジェルマーノ、ヴィットリア・プッチーニ、イザベッラ・フェラーリが出演するこの映画は、ピエトロという名の教師と彼の元教え子テレサの不倫を中心に描かれる。


ルケッティは、『イエスマン』や『絆』などの名作で知られる。また、イタリアのHBOドラマ『マイ・ブリリアント・フレンド』のシーズン3の監督も務めている。コンフィデンツァ』は今週末、ロッテルダム国際映画祭でプレミア上映されるが、劇場公開日は未定。ティーザー映像は以下より。


2018年、ヨークはルカ・グァダニーノ監督のリメイク版『サスペリア』で初のオリジナル映画音楽を発表した。その1年後には、エドワード・ノートン監督のクライムドラマ『マザーレス・ブルックリン』のサウンドトラックに「Daily Battles」を提供した。


今週金曜日(1月26日)、ヨークのレディオヘッドのサイド・プロジェクト、ザ・スマイルが、2024年に最も期待されるアルバムのひとつであるセカンド・アルバム『ウォール・オブ・アイズ』をリリースする。

2024年2月14日にCDシングル発売となる筒美京平と橋本淳のゴールデン・コンビの新曲、平山みき&野宮真貴「アーティスト」、「ホットな地球よ」。本日、「アーティスト」のミュージック・ビデオがCD発売に先駆けて公開された。


「アーティスト」は筒美京平と妻の思い出を歌詞に綴ることで、橋本淳が筒美京平への限りない愛を伝えた作品。本ミュージック・ビデオは、歌詞になぞらえて筒美京平と橋本淳の思い出の地、湘南にて撮影された。ミュージック・ビデオの冒頭に「筒美京平に捧ぐ」表記されているように、平山みきと野宮真貴、そして橋本淳からの大作曲家・筒美京平へのオマージュとなっている。


ボーナス・ディスクとして、2023年9月18日ビルボードライブ東京にて行われた「野宮真貴、渋谷系歌謡曲を歌う。」から、筒美京平・橋本淳の名曲を野宮真貴とゲストの平山みきとの歌唱で収録。はっぴいえんど時代の細野晴臣の他、山下達郎、小西康陽ら、渋谷系人脈のミュージシャンも絶賛している西田佐知子「くれないホテル」。渋谷系アートディレクターとも言える信藤三雄率いるザ・スクーターズの「Hey Girl」。そして平山みきの大ヒット曲「真夏の出来事」など、筒美京平と橋本淳のゴールデン・コンビの名曲を最新のライブ音源で楽しめる作品となっている。


尚、本作発売日の2月14日にはビルボードライブ横浜にて野宮真貴がヴァレンタイン・ライブを行うが、ゲストのザ・スクーターズと筒美京平・橋本淳の曲も歌唱する予定である。





平山みき&野宮真貴「アーティスト/ホットな地球よ [2CD]」



2CD / 2024.02.14 Release / DDCB-12985(BIDDC-12985)

Released by SPACE SHOWER MUSIC / JAN [4543034052899] / 3,000 Yen+Tax


大作曲家・筒美京平へのオマージュ。平山みき&野宮真貴「アーティスト/ホットな地球よ [2CD]」2月14日リリース決定。


筒美京平の遺作を盟友・橋本淳が作詞、そして二人に愛された平山みきと野宮真貴がデュエットした新曲がCDシングルリリース。筒美・橋本の名曲を歌ったライブ音源も収録。


Disc1


1. アーティスト  作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 編曲 船山基紀 歌 平山みき&野宮真貴

2. ホットな地球よ  作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 編曲 本間昭光 歌 平山みき&野宮真貴


Disc2(Bonus Track)

2023年9月18日開催・ビルボードライブ東京「野宮真貴、渋谷系歌謡曲を歌う。」からのライブ音源


1. MC

2. くれないホテル (1969年リリース/西田佐知子のカバー) 

作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 歌 野宮真貴

3. Hey Girl (2012年リリース/ザ・スクーターズのカバー) 

作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 歌 野宮真貴

4. 真夏の出来事 (1972年リリース) 作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 歌 平山みき

5. いつか何処かで (1974年リリース) 作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 歌 平山みき

6. フレンズ (1974年リリース) 作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 歌 平山みき&野宮真貴

7. アーティスト (2023年リリース) 作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 歌 平山みき&野宮真貴

8. ダンシング・セブンティーン (1968年リリース/オックスのカバー) 

作詞 橋本淳 作曲 筒美京平 歌 野宮真貴


All Songs Written by 橋本 淳 & 筒美京平


[Disc-1]


「アーティスト」


Vocal:平山みき & 野宮真貴

Arrange:船山基紀、与田春生

Guitar:和田建一郎

Bass:目黒郁也

Chorus:坂田麻美

Other Instruments:船山基紀、与田春生

Recording Engineer:与田春生、藤原暢之

Mixing Engineer:藤原暢之



「ホットな地球よ」


Vocal:平山みき & 野宮真貴

Arrange:本間昭光

Sound Produced by 本間昭光

Guitar:林部直樹 (by the courtesy of Sony Music Records)

Bass:安達貴史

Strings:室屋光一郎ストリングス

(Vl) 室屋光一郎、徳永友美、村田晃歌、浮村恵梨子、小寺里奈、柳原有弥、松井利世子、山本理紗

(Vc) 堀沢真己、水野由紀

All Other Instruments:本間昭光


Recording Engineer:大久保孝洋 (Victor)

Mixing Engineer:伊東俊郎


[Disc-2]


『野宮真貴、渋谷系歌謡曲を歌う。』


Vocal:野宮真貴

Guest Vocal:平山みき

Arrange:スパム春日井

Keyboards:スパム春日井

Bass:川崎哲平

Drums:海老原諒

Piano & Chorus:永山恵理

Recording & Mixing Engineer:藤原暢之



Mastering Engineer:小泉由香 (Orange)


Produced by 橋本 淳


Dedicate to 筒美京平



平山みき&野宮真貴


筒美京平が愛した唯一無二の歌声の持ち主、秘蔵っ子と呼ばれる平山みきと、60年代の洋楽、そして70~80年代のはっぴいえんど人脈やシティポップなどをルーツとする渋谷系のピチカート・ファイヴで時代を作った野宮真貴による「筒美京平・橋本淳プロジェクト」のために結成された新しいユニット"平山みき&野宮真貴"。平山みきが、野宮真貴とデュエットしたら面白いことができそう、と声をかけて実現したユニットである。


平山みき


東京生まれ 1970年「ビューティフル・ヨコハマ」でデビュー。


「筒美京平の秘蔵っ子」的存在として1971年に2作目の「真夏の出来事」をリリースし一躍注目される歌手となり、現在も独特の歌声は変わらず、ライブやショーに出演している。1989年から京都に移住 自称「滞在型観光客」と自身のことを呼ぶ程の京都愛好家である。2020年他界された作曲家/筒美京平の遺作を、作詞家/橋本淳と平山みきが3人の絆としてセレクトしたアルバム「トライアングル」(全22曲収録)と同時に新曲「jazz伯母さん」を筒美京平を偲んだメモリアルアルバムとして2022年にリリースされている。

平山みき公式ホームページ  http://www.yellowlion.jp

平山みき公式YouTube  https://www.youtube.com/c/mikisantatv


野宮真貴


1960年生まれ。1981年「ピンクの心」でソロ・デビュー。1982年結成のポータブル・ロックを経て、1990年ピチカート・ファイヴに加入。元祖“渋谷系の女王”として「渋谷系」ムーブメントを世界各国で巻き起こし、以来、音楽・ファッションアイコンとしてワールドワイドに活躍。現在は“渋谷系とそのルーツの名曲を歌い継ぐ”音楽プロジェクト「野宮真貴、渋谷系を歌う。」を行うなど、ソロアーティストとして活動。現在、デビュー40周年を迎え、音楽、ファッションやヘルス&ビューティーのプロデュース、エッセイストなど多方面で活躍している。40周年記念アルバム『New Beautiful』、ポータブル・ロック結成40周年アルバム『PAST & FUTURE ~My Favorite Portable Rock』が好評発売中。

野宮真貴公式ホームページ www.missmakinomiya.com

野宮真貴公式インスタグラム www.instagram.com/missmakinomiya



【ライブ情報】野宮真貴、3都市ビルボードライブツアー決定!


*野宮真貴 Valentine Day's Live 2024~Be My Baby~


【ビルボードライブ横浜】(1日2回公演)

2024.02.14(水)/ 1stステージ 17:00 開演 18:00 / 2ndステージ 開場 20:00 開演 21:00


http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14648&shop=4


 *野宮真貴 Birthday Live 2024~Glamorous Night~


【ビルボードライブ大阪】(1日2回公演)

2023.03.09(土)1stステージ 15:30 開演 16:30 / 2ndステージ 開場 18:30 開演 19:30


http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14649&shop=2



【ビルボードライブ東京】(1日2回公演)

2023.03.12(火)1stステージ 17:00 開演 18:00 / 2ndステージ 開場 20:00 開演 21:00


http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14650&shop=1


Alex-Kurunis

 

ロンドンのポストパンクバンド、Squid(スクイッド)が新曲「Fugue (Bin Song)」を発表した。昨年、バンドは渋谷WWWXと京都メトロで待望の来日公演を行った。


この新曲は、昨年リリースされた2ndアルバム『O Monolith』を引っ提げた北米ツアーに先駆けて発表された。(Reviewを読む)この曲は、ピーター・ガブリエルの所有する「リアル・ワールド・スタジオ」で、長年のコラボレーターであるダン・キャリーとアルバムのセッション中に録音された。


ニューヨークのデュオ、Water for Your Eyesが、今後開催されるスクイッドのツアー日程のサポートアクトを務める。このツアーでは、両バンドのコラボレーション・ツアー・ポスターやスクイッドのカセット・ミックステープなど、ツアー限定グッズが販売される。


バンドのオリー・ジャッジはプレスリリースの中で、「これは昨今の音楽消費の即時性に対する解毒剤なんだ。友人や尊敬する人たちの音楽が収録されている。夜、お気に入りの椅子に座りながら聴くのがベストかもしれない」


 


2023年、アメリカ、中国ツアー、韓国・インドネシアのフェスに出演し、活動のフィールドをワールドワイドに広げるLuby Sparksによるレジデント企画「One Last Night」の開催が発表された。チケットは、eプラスにて受付中。日程、シックなフライヤーとあわせて下記よりチェックしておこう。

 

”One Last Night”は、過去には、DYGL、THE NOVEMBERS、昨年10月には、Dirty HitよりPretty Sickを迎えたレジデント企画の最新版である。本イベントは、SATOH、NTsKiの両アーティストをゲストアクトに迎え、2月29日(木)に''渋谷WWW X''にて開催される。チケットも現在発売中だ。

 

ルービー・スパークスは、昨年11月にインドネシア公演を行った。バンドにとって初の記念すべきアジア・ツアーとなった。彼らは一連のツアーの中で、ジャカルタで開催された音楽フェス、Joyland Festival、次いで、ジャワ州バンドンのローカル・イベント、Acid Reflux Musicに出演している。


Joyland Festivalのステージにはそのほか、Interpol,Squid,Bloc Party、Alvvays、Mew、おとぼけビ~バ~、Campanella,Last Dinasoursなど、世界各国の注目のバンド/アーティストが勢揃いした。




Luby Sparks Presents 'One Last Night'

 




[ https://www-shibuya.jp/schedule/017441.php ]
 

Date: 2024.02.29 [Thu]
Open/Start: 18:00/19:00
Venue: WWW X
Acts: Luby Sparks / GUEST ACT : SATOH / NTsKi
Adv.: 3,500 Yen [+1D]
Door: 4,000 Yen [+1D]
Information: WWW X [03-5458-7688]


Ticket: e+ [ https://eplus.jp/lubysparkspresents-onelastnight]


Luby Sparks Presents 'One Last Night'

 

・2022.02.19 [Sat] 

 

WWW X (DYGL / CEMETERY) *SOLDOUT


・2023.06.23 [Fri] 

 

WWW X (THE NOVEMBERS) *SOLDOUT


・2023.10.19 [Thu] 

 

BASEMENTBAR (Pretty Sick) *One Last Night – Extra



Luby Sparks: 



Natsuki (ba/vo)、Erika (vo) 、Sunao (gt) 、Tamio (gt)、 Shin (dr)によって2016年3月に結成された。

 

2018年1月、Max Bloom (Yuck) と全編ロンドンで制作したデビューアルバム「Luby Sparks」を発売。2019年9月に発表したシングル「Somewhere」では、Cocteau Twins(コクトー・ツインズ)のRobin Guthrie(ロビン・ガスリー)によるリミックスもリリースされた。

 

2022年、My Bloody Valentine、Rina Sawayamaのプロデュース/エンジニアを手掛けるAndy Savoursを共同プロデューサーに迎え、セカンドアルバム『Search + Destroy』をリリースした。

 

同年6月には、初のワンマンライブ「Search + Destroy Live」(WWW X) も行い、ソールドアウト。10月にはタイ・バンコクでの海外公演を行った。

 

2023年3月17日より、NY、ボストン、フィラデルフィア、サンフランシスコ、シアトル、サンディエゴ、LAの全7都市にてUSツアーを開催した。


9月には中国「Strawberry Music Festival 2023」を含む、全7都市を回る「China Tour 2023」、10月には韓国のストリートカルチャー・コンベンション「FLOPPY 1.0 - Let’s FLOPPY」を開催。さらに、11月にはインドネシア「Joyland Festival」へ出演を行い、海外での展開も積極的に行っている。



SATOH:

 

Linna Figg(Vo)、Kyazm(Gt/Manipulator)によるロックデュオ。  2023年3月に1st Album “BORN IN ASIA”をリリースし、Apple MusicのUP NEXTに選出されるなど話題を呼ぶと、4月に渋谷WWW、大阪CIRCUSでのリリースツアーを、9月にはO-EASTでの主催イベント”FLAG”を成功させた。



NTsKi
:

京都出身のアーティスト、ミュージシャン。優しくもどこか不気味さの漂うボーカルと多様な音楽性が混在するトラックを制作する。

 

アートワークやMVにおけるスタイリング、ディレクション、編集までを自ら担当。2021年には〈美術手帖〉が選ぶ2020年代を切り開くニューカマー・アーティストに選出。国内外の著名アーティストからの注目度も高く、Giant Claw、食品まつり a.k.a foodman、田我流やKMなどの作品へも参加。

 

その他に、〈Dirty Hit〉の新人シンガーWalliceへの作詞協力、落合陽一氏が統括ディレクターを務めSXSW2019に出展した経済産業省主催日本館や、ヴァーチャル・シンガーte'resa、ファッション・ブランドへの楽曲提供などがある。

 

2021年8月6日、ファースト・アルバム『Orca』を米オハイオのレーベル、Orange Milk”EM Recordsよりリリースし、Bandcampの「Album Of The Day」に選出されたほか、Apple Music Japanのエレクトロニック・アルバム・チャートにて3位を記録、Apple Vinegar Awardにて特別賞を受賞するなど好評を得た。SXSW 2023に出演し、開催地の米テキサスのほか、ニューヨークでも自身初のライヴを実施した。2022年12月9日、新曲『If』を配信リリース。2023年11月10日、セカンド・アルバム『Calla』を〈EM Records〉からリリースした。

 

©Kirk Lisaj


モントリオールのインディー・ポップ・バンド、TOPSのヴォーカリスト、キーボーディスト、共同創設者でもあるJane Benny(ジェーン・ペニー)が、ソロ・デビューEPを発表した。

 
『Surfacing EP』は4月5日にLuminelle Recordingsからリリースされる。そのファースト・シングル「Messages」が本日リリースされた。Otiumが監督したビデオは以下からご視聴下さい。
 

「この曲は、あなたが連絡を取りたい一人の人以外からの通知を受けることについて歌ったポップ・ソングで、当時私に起こっていたことでした」とジェーン・ペニーは声明で説明している。
 
 
「オープニング・サンプルの "There is a message for you "は、モントリオールのタクシーにあるクレジットカードの機械が発する不思議なメッセージでもあるんだ」
 

付属のミュージックビデオは、マヤ・デレンの1943年の映画『Meshes of the Afternoon』にインスパイアされた。「このコンセプトは、私がソロ・プロジェクトを持つに至った旅の瞑想から生まれた。自分自身を探し求め、ある真のエッセンスを求めて努力し、それが自然に起こるものであり、強制する必要のないものであることに気づいた旅だった」と彼女は付け加える。

 

プロジェクトについて、ペニーはこう語る。 「TOPSの文脈では不可能な、サウンド的にもクリエイティブ的にも探求したいことがあった。全部のパートを書き、ドラムをプログラムし、すべてのサンプルを選び、ベースラインを書く。自分が創り出す音楽の世界全体をコントロールすることで、孤独から生まれる感情的な空間、官能性、直感が大きく開かれると感じた。このようなことが、私の音楽制作の原点であると感じるようになるまでには、しばらく時間がかかった」
 
 
 「Messages」
 
 
 
 
 
Jene Benny 『Surfacing EP』
 



Label: Luminelle Recordings
Release: 2024/04/05
 
Tracklist:

1. Darkness Can Wait for a Night
2. Messages
3. Wear You Out
4. Stream
5. Artificial Genuine
6. Beautiful Ordinary
7. Accelerate Slowly

 

リーズを拠点とするアートロックバンド、Drahla(ドラフラ)が2019年のデビュー作『Useless Coordinates』に続く作品を発表した。

 

ニューアルバムは『angeltape』と銘打たれ、Captured Tracksから4月5日に発売される。新曲「Default Parody」のビデオとアルバムのジャケット、トラックリストは以下をチェックしよう。


Drahlaは、ヴォーカリスト兼ギタリストのルシエル・ブラウン、ギタリストのユアン・バー、ベーシストのロブ・リッグス、そしてドラマーのマイク・エインズレーからなる。バンドは、マシュー・ベンとジェイミー・ロックハートと共に『angeltape』をレコーディングした。

 

「自分たちが持っていたものをどう再燃させればいいのかわからない、という不安と不確実性があった。絶え間ない変化、相反するアイデアや構成、曲のエネルギーや推進力。再接続、励まし、自由という感覚もあると思う。私たちが再び一緒に何かを見つけることから生まれる興奮があるんだ」


ニュー・シングルについて、ルシエル・ブラウンはこう語っている。

 

「コントロールされたカオスで、たくさんの異なるアイディアが奇妙な調和を生み出している。ギターにユアンが加わったことで、相互作用がより自由になり、これまでのバンドでの役割から、最初から最後まで何かを書くということに初めて気づいた」

 

「リリックは、シェイクスピアの『to be or not to be』からインスピレーションを得ている。人生の喪失と喪失を伴う人生をナビゲートしている。『To be, I see, what is, to be』は、自分自身との一方通行の解体された会話なんだ。このビデオは、弟のジョージ・ブラウンの協力を得て、僕らが自宅で制作した」

 

 

アルバムからは「Under The Glass」、「Default Parody」「Second Rhythm」が先行配信されている。

 




Drahla 『angeltape』


Label: Captured Tracks

Release:2024/04/05



Tracklist:


1. Under The Glass

2. Default Parody

3. Zig-Zag

4. Second Rhythm

5. Talking Radiance

6. Concrete Lily

7. Lip Sync

8. A

9. Venus

10. Grief In Phantasia

 

 

Pre-order:

 

https://drahla.ffm.to/angeltape.oyd