ニューヨークのシンガーソングライター、Mitskiが「Love Me More」のイギリス人エレクトロニック・ミュージシャン、Clarkによる新しいリミックスバージョンを公開しました。
現在、クラークは、母国のイギリスからドイツに移住し、ワープ・レコーズからドイツ・グラモフォンに移籍し、2021年には、これまでのテクノの方向性とは打って変わって、モダンクラシカルの領域を切り開いた話題作「Playground In A Lake」を発表しています。
本日、発表された「Love Me More」のオリジナルは、Mitskiが二月にリリースした最新作アルバム「Laurel Hell」に収録されています。世界的なシンガーソングライター、および世界的な電子音楽家のコラボレーションが実現したリミックス作品について、ミツキ、クラークは次のように述べています。
Total joy spending time with one of my favourite artists of the last decade for the cover of @HUCKmagazine. It’s one of the most honest, candid chats I’ve had in a while, so I’m hyped to share this one.
Dead Oceanから2月4日にリリースされたMitskiの「Laurel Hell」は、彼女のキャリアで初めてトップ40入りを記録し、またインディーズレーベルからプレスされた作品でありながら、アメリカの音楽市場で好調な売上を記録しており、USビルボードの発表するトップアルバムチャートで見事初登場一位を獲得しています。
さらに「Laurel Hell」は、この主要部門の他にも「Top Alternative Album」「Top Rock Album」「Vinyl Album」「TasteMaker Album」「Top Current Album」と複数部門で一位に輝き、アメリカの音楽業界にMitski旋風を巻き起こしています。グラミー賞のノミネートアーティストThe Weekndの「Dawn FM」と共に、アメリカ国内の音楽市場で大きな話題を呼び、トップセールスを競い合っており、次回のグラミー賞の候補にノミネートされることは間違いなしと言えるでしょう。
アメリカの音楽メディア”Pitchfork”は、楽曲「Your Best American Girl」Best New Trackに選出し、いち早くこのアーティストのスター性を見抜いた。その後、Rolling Stoneで知っておくべき10人のアーティストに選出され、シンガーソングライターとして注目を浴びる。スタジオ・アルバム「Puberty 2」はTime誌や主要な音楽メディアの「Best Album of 2016」に選出されている。2016年に行われたUSツアーは好評を博し、ニューヨーク、ボストン、フィラデルフィアの公演すべてソールドアウトとなった。
この作品では、ミュージックスターとして注目を浴びることへのミツキの戸惑い、大衆という得体のしれぬものに対する恐怖を克服しようとする試みが音楽を介して表現されているように感じられます。それは、言い換えるなら、ディスコポップ/シンセポップというキャッチーな形質を表向きには取りながらも、その深淵を覗き込んでみると、哲学的なメタファーに近い概念に彩られています。「Love Me More」「The Only Heartbreaker」「Stay Soft」といったシンセ・ポップの色合いが強い楽曲群は、表面上では親しみやすいポピュラー・ミュージックでありながら、その内奥には、音楽という抽象概念を通して、生々しい内的世界が描き出されているのです。