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©Pat Piasecki

 

日本人ギタリスト、安江さんを擁するデトロイトのシューゲイザーバンド、ドロップ・ナインティーンズ(Drop Nineteens)は、デビューアルバム『Delaware』の再発リリースを発表した。このアルバムは6月21日にWharf Catからリリースされる。バンドは2曲の新曲「Nest」とラナ・デル・レイ(Lana Del Rey)の「White Dress」のカバーを公開した。試聴は以下から。


「バンドリーダーのグレッグ・アッケルは声明の中で、「私はラナに遅れをとったんだ。それでも、この曲は僕の心を掴んで離さなかったから、バンドに持ち込むことに決めた。ラナ・デル・レイの'White Dress'をカヴァーしようと提案した時、バンドは少し横目で僕を見たんだけど、僕が考えていたことを一緒にやり始めた瞬間、彼らはこの曲にロックオンしてくれたんだよ」


『Nest』については、次の通りである。「『Nest』はもともと、最新アルバム『Hard Light』のオープニングかエンディングを飾るつもりだった。より良いオープニングとクローザーがあることに気づいたとき、アルバムに収めるのに最適な場所が見つからなかったんだ。この曲は、『White Dress』のB面として適切なクローズだよ。なぜなら、この曲はドロップ・ナインティーンズがしばらくの間、いや、おそらくこれまでリリースする最後の曲なのだからね」


バンドは再発のため、アルバムのカバー・アートも変更し、少女が手に持っている銃を花に置き換えた。

 

「これは自己キャンセルのためというよりも、今日の情勢において、銃を手にした若者のイメージを世に出すわけにはいかなかったというのが理由なんだ。公正を期しておくと、1992年のリリース当時でさえ、このコンセプトは誇張されすぎていたかもしれない。私たちは、この新しいジャケット・デザインをものすごく気に入っている。このデラウェアの再発盤の売り上げの一部を慈善団体、Artist For Action To Prevent Gun Violenceに寄付できることを誇りに思っています」


昨年、ドロップ・ナインティーンズ(Drop Nineteens)はカムバック・アルバム『Hard Light』をリリースした。

 

 

 





Drop Nineteens 『Delaware』 ーReissue



Label:  Wharf Cat

Release: 2024/06/21

 

Tracklist:


1. Delaware

2. Ease It Halen

3. Winona

4. Kick the Tragedy

5. Baby Wonder’s Gone

6. Happen

7. Reberrymemberer

8. Angel

9. My Aquarium

10. (Plus Fish Dream)


 


カナダのシューゲイザーデュオ、Softcultが新作EP『Heaven』の詳細を発表した。この発表に伴い、彼らは新曲「Spiralling Out」とビデオを公開した。

 

「この曲は、ある状況を何度も何度も反芻してしまう時のことを書いた。そのスパイラルから抜け出すには、いくらセルフトークをしても無駄だと感じることがある。すべてがコントロール不能で、世界がカーニバルの乗り物のようにぐるぐる回っているように感じる」


ビデオについて、ソフトカルトのメルセデスは「モーションはミュージック・ビデオの大きな要素でした。不安なスパイラルに引き込まれていく感覚を呼び起こしたかった。世界が自分の周りで制御不能に回転している感覚を再現したかった」と説明している。


"スパイラル・アウト "は、資本主義に対する批評である "Shortest Fuse"、デュオが過去の人間関係で受けた影響の余韻を解き明かした "Haunt You Still"、そしてEPのタイトル・トラックである "Heaven "に続く、4曲目のトラックである。


EP全体について、バンドは次のように語っている。「このEPには根底にあるテーマがある。私たちは、私たちの社会の中の矛盾や、理想的な世界がどのようなものなのか、そして私たちがその現実にどれだけ近づいているのか、あるいは遠ざかっているのかについて書きたかったのです。そもそも「天国」とは何なのか?それはおそらく、誰に尋ねるかによる...。天国はご褒美?この惑星で生きている間、カードを正しく使い、決められたルールのリストに従って生きていれば、いずれは行ける場所なのか?そのルールは誰が決めたのか?そのルールは私たちにどのような影響を与えるのか?」


「もしかしたら天国は、気まぐれに入る価値があると判断された人々のためのユートピア的な目的地ではないのかもしれない。もしかしたら、現在この地球上で生きている私たちの人生は、私たちがその存在を知ることのできない死後の世界を保証する、つまらないテスト以上のものなのかもしれない」


「私たちの人生の総和は、私たちが残した遺産であり、生きている間に起こした変化であり、私たちが触れた人々と私たちが起こした影響なのかもしれない。私たちは、自分が死んだ後により良い場所を望むのではなく、生きている間に、自分の住む世界を人類にとってより良い場所にすることにもっと集中すべきなのかもしれない。天国」とは、私たちがまだここにいて体験できる間に、私たちの生活や愛する人たちの生活の中に、地上に存在する場所になり得る。死後の世界で何が待っているかに執着するのではなくて、私たちはこの地上にあるものに注意を払うべきなのかもしれない」


「Spiralling Out」



新作EPからタイトル曲「Haunt You Still」が先行シングルとして公開されています。



Soft Cult 『Heaven』

 

Tracklist:


Haunt You Still

One Of The Pack

Spiralling Out

9 Circles

Shortest Fuse

Heaven

 Whitelands 『Night-bound Eyes Are Blind To The Day』

 


 

 

Label: Sonic Cathedral 

Release: 2024/02/23


Purchase /Listen



Review

 

「黒人のミュージシャンがシューゲイズをやってはいけない」などと考えるのは、Whitelandsの音楽を聴けば、迷妄であり、アナクロニズムや過去への埋没に過ぎないとわかる。ロンドンから登場したホワイトラインズは、ポリティカル・コネクトネスが持つ意味合いとは裏腹に、音楽そのものがもつ未知の可能性を呼び込み、将来のロックバンドの理想像がどうあるべきかを示す。

 

スペシャルズ、リバティーンズ、ブロック・パーティを筆頭に、ロンドンのロックミュージックは、いつも人種の融和によって新しい表現性が生み出されてきたということを、彼らはありありと思い出させてくれる。上記の偉大なロックバンドが示したのは排他ではなく、融和だった。ホワイトランズもまた無限の可能性に充ちている。


驚くべきことに、ホワイトランズは四人組で活動しているというが、そのうち3人が黒人のミュージシャンだ。彼らの音楽は、実際の音そのものが持つ響き以上に何らかの共鳴を呼び起こし、そして、何らかのメッセージ性を孕み、示唆に富んでいる。もちろん、すでにその予兆は見られる。ニューヨークのLutaloのような優れたソロアーティストの台頭はオルタナティヴロックがすでに白人だけのものではなく、人種的に開かれた音楽になりつつあることを示している。


ヴァネッサはオルタナティブ・ロックに隠されたレイシズムに関して言及する。「白人男性がロマンチックで、繊細で、感情的で、ドリーミーな音楽を作るのはOKなのに、対照的に、若い黒人男性は怒りに満ちた音楽を作るべきという物語が根底にある。私たちは皆、このようなステレオタイプで育ってきたから、ホワイトランドを目にした時、人々は不思議に思うのだと思う」

 

「私は多くのメディアを消費している」とエティエンヌは幅広い影響について言う。「テレビゲーム、音楽、ニュース、絵画、漫画、アニメ、映画、特に、アニメが私のお気に入り。表現の重みを理解し、感じたい欲求がある。だから、曲は、他の曲、絵、美学、「バイブス」であるべきで、誰かが感じた感情をベースにしている。基本的にあなた自身はあなたが食べたもので出来ているのです」

 

ヴァネッサは続ける。「私たちは、建前主義、微々たる行動、妬み、憤りを経験してきた。だから私たちは、自分たち自身を証明し続けなければならないと感じています。自分たちが良い影響を与えていることは分かっていますが、ホワイトランズには本当に壁を打ち破ってほしいのです」

 


オープニングを飾る「Setting Sun」が示すように、ボーカルそのものは失意や哀愁を元にして、JAPANの音楽性を思わせるようなニューロマンティック調の夢想的なメロディーがゆるやかな速度で流れていく。

 

ボーカルは、理想的な高所に手をのばすかのように歌われ、その合間をシューゲイズ・ギターがぼんやりと彷徨う。しかし、それらの空白や隙間は、ため息をつくほど深く、どれほど手を伸ばそうとも、理想的な領域には近づきがたい。一見すると、出発点の失意や絶望を生み出すように思えるが、必ずしもそうではない。理想的な場所に近づこうとするリスナーの心に、それらの哀愁のあるボーカルが定着して、共鳴的な感覚を呼び起こす。何より頼もしいのは、彼らの音楽が、高い場所から見下ろすのではなしに、自分たちと同じ立場にいる人々に向けて発信されていることである。このことは、モグワイがその才覚を見出したbdrmmと共通している。

 

繊細かつきらびやかなギターラインと甘美的なボーカルのメロディーの融合は「Prophet &Ⅰ」にも共通している。一曲目と比べると、ポピュラーな印象があり、ジョニー・マーのギターのように抒情的なフレーズが光っている。しかし、それらは必ずしも80年代に埋没することもなく、はたまたアナクロニズムに堕することもなく、比較的モダンな印象に彩られている。それはアンセミックなボーカルのフレーズを配し、そして、リズムに重心を置いているからである。


バンドは、時々、ハウス・ミュージックの要素を取り入れ、バスドラムのシンプルな4つ打ちを織り交ぜ、効果的なビートを生み出す。これはMBVが志向していたギターロックとハウスの融合という、このジャンルの重要な核心を受け継いでいるといえる。ただ、ホワイトランズの場合は、轟音性は少しだけ控え目である。アイルランドのNew Dadのような夢想的な旋律性を擁しながらも、アンダーワールドのようなクラブ・ミュージックを基調としたリズムを取り入れることにより、楽曲そのものに、親しみやすさやわかりやすさを付与している。良いメロディーだけではなく、曲の節々に溜めを作ることで、トラック全体に起伏をもたらそうとしている。

 

「Cheer」はよりドリーム・ポップに近いアプローチが敷かれ、その中にニューロマンティックやブリット・ポップ前夜の雰囲気が漂う。どちらかと言えば、ノスタルジックな楽曲となっているが、冒頭の2曲と同じく、Mewのような透き通るようにクリアなボーカルの声質が存在感を放つ。スロウバーナーのタイプの曲であるが、注目すべきは、そこには90年代から00年代のクラブ・ミュージックからのリズム的な引用が精彩な感覚の揺れ動きを反映させていることだろう。

 

続く「Tell Me About It」は、アルバムのハイライトで、ポストシューゲイザーの名曲である。ハウスを反映したイントロから始まり、4ADの幻のドリーム・ポップバンド、Pale Saintsの「Kinky Love」を彷彿とさせる夢想的な感覚へ続く。ホワイトランズは、この曲でツインボーカルのスタイルを取っているが、これがより抽象的な音像の領域に差し掛かる。それはリスニングの背後にある音楽の源に近づくことであり、それは人種的な超越と性別の超越によって発生している。曲は、Cocteau Twinsのドリーム・ポップの核心に迫るかのようで、RIDEのダンスミュージックの影響も反映されている。混合のボーカルのユニゾンは、声の性質の違いにより、むしろその美しさが強調され、冬の夜空を舞う粉雪を眺めるような美しさが留められている。


「How It Feels」はシューゲイズのメインストリームにある曲で、アルバムの中では、フィードバック・ノイズと、シャリシャリとしたパーカッションの硬質な響きが強調される。ただ、他に比べると、ギターノイズは苛烈なのだが、効果的なサウンド・デザインには至っていない。メロディーや音像は一見するとクリアなようだが、音の流れが相殺されてしまっている。これはもしかすると、作曲よりもミックスやマスタリングソフトの選別に原因があるかもしれない。

 

しかし、続く「Chosen Light」では、美しいメロディー性とギターサウンドの幻惑が還ってくる。フィードバックノイズをベースにしたギターラインはアイルランド的な哀愁に彩られており、他方、ボーカルのフレーズは、現行のロンドンのポストパンクバンドに比する才気煥発さがある。そして、その中にはバンドやアーティストとしての奇妙に光るセンスも含まれている。しかし、それはまだはっきりした完成形になったとまでは言いがたいものがある。シューゲイズバンドとしての本領発揮とまでは至らず、暗闇の向こうに、かすかにぼんやりと揺らめくに過ぎない。一方で、その弱点を補って余りあるのが、「Tell Me About It」と同じように男女混合のボーカルである。これらは二人のボーカリストの声質も相まって、見事なハーモニーを作り出す。それはもちろん、このジャンルの重要な要素である聞き手を酔わせる情感を擁している。

 

「Born In Understanding」は、ハルのbdrmmがデビューアルバムで示したようなポストシューゲイズの範疇にある音として楽しめる。これらはモダンなUKロックの一角を捉え、それらをキュアーやライドのような象徴的なバンドのフォロワー的な立場を示そうとしている。夢想的なメロディー、浮遊感のある、ふわりと浮き上がるような感覚には心惹かれる。バンドは、以上のように、シューゲイズ/ドリーム・ポップを主体とする幾つかの手法を示した上で、クローズ曲「Now Here's The Weather」で目の覚めるようなナンバーを書いている。このことは注目に値する。

 

ミニマルなフィードバックギター、夢想的でアンセミックなボーカル、そして、重力を備えるベースラインという、バンドの中核を担う3つの要素はそのままに、ホワイトランズはこの曲で彼らにしかなしえないキャラクター性を発現させる。現在のポストシューゲイズ・シーンは世界的に見ても飽和状態にあるため、頭一つ抜けるのは相当困難となっている。しかしそれでも、このバンドは、ロンドンやイギリスのシーンにたいして良いエフェクトを及ぼす可能性が高い。それが憎しみや怒りではなく、より融和的な考えであったら、とても理想的なのだが。。。

 

 

80/100


 

 

Best Track- 「Tell Me About It」

 

©Shervin Lainez


ポストシューゲイザー、DIIVが4枚目のアルバムを発表した。『Frog in Boiling Water』は5月24日にファンタジー・レコードからリリースされる。本日、アンドリュー・ベイリー、コリン・コールフィールド、ベン・ニューマン、ザッカリー・コール・スミスの4人は、ニュー・シングル「Brown Paper Bag」を発表した。アルバムのジャケットとトラックリストは以下を参照のこと。


2019年の『Deceiver』に続くこの作品は、クリス・コーディがプロデュースした。プレスリリースによると、アルバム完成までの4年間のプロセスはバンドを壊しかけたという。「この旅は、家族、友情、経済という多くの複雑な力学が絡み合い、疑惑、憤り、傷ついたエゴ、不安な疑問と相まって、互いの関係にほころびを残した。」


アルバム・タイトルは、ダニエル・クインの1996年の小説『Bの物語』にちなんでいる。「しかし、ぬるま湯の鍋にそっと入れ、弱火にすると、カエルは、まさに熱い風呂に入った私たちのように、静かな昏睡状態に沈み、やがて、微笑みを浮かべながら、抵抗することなく、茹で殺されるのを許すだろう。


「私たちは、この比喩を、末期の資本主義の下での、ゆっくりとした、病的な、そして圧倒的に平凡な社会の崩壊についてのものだと理解している。それは沸騰したお湯で、僕らはゆでカエルみたいなものなんだ」

 

「Brown Paper Bag」




DIIV 『Frog in Boiling Water』

Label: Fantasy

Release: 2024/05/24



Tracklist:


1. In Amber

2. Brown Paper Bag

3. Raining On Your Pillow

4. Frog In Boiling Water

5. Everyone Out

6. Reflected

7. Somber the Drums

8. Little Birds

9. Soul-net

10. Fender on the Freeway

 

 

Pre-order(INT):

 

https://found.ee/FrogInBoilingWater/ 

 



伝説のブリティッシュ・シューゲイザー、ライドが3月29日にウィチタとPIASからニュー・アルバム『Interplay』をリリースする。今回、彼らはセカンド・シングル「Last Frontier」を発表し、今年5月の北米ツアーを含む新しいツアー日程を発表した。曲とツアー日程は以下をチェック。


ライドは1988年に結成され、現在もギタリスト/ヴォーカリストのアンディ・ベルとマーク・ガーデナー、ドラマーのローレンス・"ロズ"・コルバート、ベーシストのスティーヴ・ケラルトが在籍している。


ベルはプレスリリースで『ラスト・フロンティア』についてこう語っている:「この曲は、マークのOX4スタジオで行われた最初のジャム・セッションの中で一番小さい曲だった。この曲の可能性を見出したのは、プロデューサーのリッチー・ケネディだった。バッキング・トラックとアレンジの全面的な見直しが必要だったので、基本に立ち返り、ジョイ・ディヴィジョンのようなドキドキするフィーリングに近づけた。


「トップラインは、マイクで即興的に歌ってみたり、いろいろな歌い方をしてみたり、その場で新しいパートを思いついたりした。でも、友達の中にいるんだから、新しい書き方を試すのはいいことだ "って自分に言い聞かせたんだ。今までやってきたどのボーカルとも違う感じ。僕にとってはまだ新しいやり方だけど、より良いヴォーカル・ラインになると思うから、これからも試していきたい。書いたものと即興のいいとこ取りだ」

 

「Last Frontier」


 

Ride Tour Dates:


5/11 - Boston, MA @ Big Night Live

5/13 - Montreal, QB @ Theatre Fairmount

5/14 - Toronto, ON @ Concert Hall

5/15 - Detroit, MI @ Majestic Theatre

5/16 - Chicago, IL @ Metro

5/17 - Minneapolis, MN @ Fine Line

5/19 - Denver, Colorado @ Gothic Theater

5/22 - Vancouver, BC @ Commodore Ballroom

5/23 - Portland, OR @ Mission Theater

5/25 - Seattle, WA @ Showbox

9/2 - Belfast, UK @ Limelight

9/3 - Dublin, Ireland @ Olympia 

9/4 - Cork, Ireland @ Cyprus Avenue 

9/6 - Sheffield, UK @ Leadmill

9/7 - Newcastle, UK @ Boilershop

9/8 - Glasgow, UK @ SWG 3 TV Studio

9/10 - Liverpool, UK @ Invisible Wind Factory

9/12 - Leeds, UK @ Stylus

9/13 - Manchester, UK @ New Century 

9/14 - Bristol, UK @ SWX

9/16 - Falmouth, UK @ Princess Pavilions

9/17 - Portsmouth, UK @ Guildhall 

9/18 - Brighton, UK @ Chalk 

9/20 - London, UK @ Roundhouse

9/21 - Wolverhampton, UK @ Wulfrun Halls 

9/22 - Cambridge, UK @ Junction


 

©Mel Butler

スコットランド/グラスゴーのギターロック/ネオアコースティックの祖であり、シューゲイザーの先駆者でもあるJesu And  Mary Chain(ジーザス&メリー・チェイン)が待望の新作『Glasgow Eyes』の制作を発表した。3月8日にFuzz Clubからリリース予定。次作のリード・シングル「jamcod」とアルバム・ジャケット、トラックリストを以下をチェックしてみよう。


2017年の『Damage and Joy』に続く『Glasgow Eyes』は、グラスゴーにあるMOGWAIの所有するキャッスル・オブ・ドゥーム・スタジオでレコーディングされ、ジム/ウィリアム・リード兄弟は、「スーサイド、クラフトワーク、そしてジャズに見られるような規律に縛られない姿勢への新鮮な評価からインスピレーションを得た」とプレスリリースを通じて説明している。

 

「しかし、メリー・チェインがジャズになると期待してはいけない」という。「人々はジーザス・アンド・メリー・チェインのレコードを期待すべきで、”Glassgow Eyes”がそうであることは確かなんだ」

 

「僕らのクリエイティブなアプローチは、1984年当時と驚くほど変わらない。たくさんの曲を持ってスタジオに入り、成り行きに任せる。ルールはなく、必要なことは何でもやる。そして、そこにはテレパシーがある。私たちは、互いの文章を完成させる奇妙な双子みたいなものなんだ」 

 

 

「jamcod」




Jesus & Mary Chains『Glasgow Eyes』

Label: Fuzz Club

Release: 2024/3/8 


Tracklist:


1. Venal Joy

2. American Born

3. Mediterranean X Film

4. jamcod

5. Discotheque

6. Pure Poor

7. The Eagles and The Beatles

8. Silver Strings

9. Chemical Animal

10. Second of June

11. Girl 71

12. Hey Lou Reid

 


デトロイトの伝説的なシューゲイズバンド、Drop Nineteensが、近日リリース予定のフルアルバム『Hard Light』のラスト・プレビュー「The Price Was High」を公開しました。


Drop Nineteensの30年ぶりとなるアルバム『Hard Light』は、Wharf Cat Recordsより11月3日に発売される。すでにシングル「Scapa Flow」「A Hitch」でプレビューされている。

 

 新作アルバム『Hard Light』は、Wharf Cat Recordsから11月3日にリリースされます。バンドにとって30年ぶりとなる新作アルバムには、バンド・リーダーのグレッグ・アッケル、スティーヴ・ジマーマン、ポーラ・ケリー、モトヒロ・ヤスエ、ピーター・ケプリンのオリジナル・メンバー員が参加しています。Drop Nineteensの新作アルバム『Hard Light』はWharf Catより11月3日発売される。

 

「The Price Was High」

 

Drop Nineteens

ボストンのシューゲイザーの大御所、日本人ギタリストを擁するDrop Nineteens(ドロップ・ナインティーンズ)が昨年、ニュー・アルバム制作のために再結成すると発表していたが、その旨が今年8月に正式に発表されました。もちろん、30年ぶりのニューアルバムというプレゼントを引っ提げて。今回、ドロップ・ナインティーンズは、この待望の復帰作からセカンド・シングル「A Hitch」を公開している。リード・カット「Scapa Flow」に続くシングルだ。


「”A Hitch"はバンドが再結成して最初に書いた曲なんだよ。この曲は、新しいドロップ・ナインテンスの曲がどのようなサウンドになり得るか、アルバムの残りの曲調を決めていったんだ」

 

 

新作アルバム『Hard Light』は、Wharf Cat Recordsから11月3日にリリースされます。このアルバムには、バンド・リーダーのグレッグ・アッケル、スティーヴ・ジマーマン、ポーラ・ケリー、モトヒロ・ヤスエ、ピーター・ケプリンのオリジナル・メンバー全員が参加しています。 Drop Nineteensの新作アルバム『Hard Light』はWharf Catより11月3日発売される。

 

「A Hitch」

©Ingrid Po


Slowdiveは、ニューアルバム『everything is alive』からの最終シングル「alife」を公開した。このシングルは、前作「the slab」「kisses」「skin in the game」に続くものである。以下のミュージック・ビデオをチェック。




「alife」は、このアルバムのために完成させた最初の曲のひとつだ。「ショーン・エヴァレットがミックスで本当にいい仕事をしてくれた。ショーン・エヴァレットがミックスを担当してくれたんだ。もし彼がこのミックスをこなせるなら、きっと全曲をこなせると思ったんだ。友人のジェイク・ネルソンは、この曲のためにとても素晴らしいアニメーションを作ってくれた。

 

ファン待望のニューアルバム『everything is alive』は、明日、9月1日にDead Oceansよりリリースされる。


「alife」



 


Hotline TNT(ウィル・アンダーソンのプロジェクト)はサード・マン・レコードと契約を交わしたと発表しました。

 

同レーベルからの初リリースは剣を振り下ろすことについて歌ったシューゲイザー・ノイズ・ポップ・ソング 「Protocol」です。「関係性を守ることに専念するのは非難を受けるに値することなんだ」

 

この曲には、フィオナ・ケインが監督したミュージック・ビデオが付属しており、彼は「夏のためのロックンロール・プッシュ&プル・サイレント・コメディです。ぜひ以下よりチェックしてみて下さい。

 

©Ingrid Pop


Slowdive(スロウダイヴ)が新曲「skin in the game」を発表した。これは、先月リリースされた「kisses」に続く、アルバム『everything is alive』からのセカンド・シングルである。以下よりチェックしてほしい。


スローダイヴの6年ぶりとなるアルバム『everything is alive』は、9月1日にDead Oceansからリリースされる。

 

「skin in the game」

 



4ADは、イギリスの幻のシューゲイザー/ドリームポップバンド、Lushの3作のスタジオ・アルバム『Spooky』、『Split』、『Lovelife』を8月11日に再発する。

 

バンドのフロントパーソン/ヴォーカリスト、ミキ・ベレーニは、ハンガリーと日本人のハーフ。彼女はバンドを結成する以前、ロンドンの大学で英文学を専攻していた。バンドはRIDEとともにUKのオルトロックシーンの一角として90年代に活躍した。バンドはこの数年間で、『Gale』(90年)、『Spooky』(92年)、『Spilit』{94年)、『Lovelife』{96年)、『Topolino』{96年)の4作のアルバムを発表した。96年、メンバーのクリスが自殺をし、翌年、Lushは解散することになった。その後、ミキ・ベレーニは元ウィーザーのマット・シャープのレンタルズの作品に参加している。バンドは2015年に再結成し最終ライブを行った。

 

2023年現在の4ADの幅広いレーベルのラインナップからは想像できないが、当初このレーベルには、Cocteau Twins、Pale Saints、LUSHを含め、秀逸なドリーム・ポップ/シューゲイズバンドが活躍し、インディーズシーンを牽引した。無論、オルタナティヴロックバンドとしては米国/ニューポートのThrowing Musesもレーベルの歴史を作った最重要バンドの一つに挙げられる。

 

90年代以来、入手不可能だったLUSHの再プレス盤は、レーベルのドリーム・ポップ/シューゲイズの音楽性に再度脚光を当てる内容と言っても差し支えないだろう。エンジニア兼プロデューサーのケヴィン・ヴァンバーゲンのオリジナル・テープからリマスターされて発売が決定した。

 

『Spooky』と『Split』はオリジナル・アートワークをそのままに、『Lovelife』は2016年のボックスセットのアートを使用し、1996年のオリジナル・プレス専用の印象的な集合トレーシング・ペーパー・スリーブをそのまま残して発売される。

 


「Hypocrite」

 

 


Spooky


 



 

A1. Stray


A2. Nothing Natural


A3. Tiny Smiles


A4. Covert


A5. Ocean


A6. For Love


B1. Superblast!


B2. Untogether


B3. Fantasy


B4. Take


B5. Laura


B6. Monochrome

 


『Split
』

 



 

A1. Light From A Dead Star


A2. Kiss Chase


A3. Blackout


A4. Hypocrite


A5. Lovelife


A6. Desire Lines


A7. The Invisible Man
B1. Undertow


B2. Never-Never


B3. Lit Up
B4. Starlust


B5. When I Die



『Lovelife
』



 

A1. Ladykillers


A2. Heavenly Nobodies


A3. 500
A4. I’ve Been Here Before


A5. Papasan


A6. Single Girl


A7. Ciao!


B1. Tralala


B2. Last Night


B3. Runaway


B4. The Childcatcher


B5. Olympia






Lush  Biography(Wikipediaより)
 
 
 イングランドのクイーンズカレッジで、14歳だったハンガリー人と日本人のハーフであるミキ・ベレーニと、エマ・アンダーソンが知り合う。
 

1988年にロンドンのPolytechnic Universityで英文学を勉強していたミキは、そこでクリス・アクランドとスティーヴ・リッポン、メリエル・バーハムと知り合い、エマと一緒に「The Baby Machines」というバンドを結成する。



 

エマの友人であるケヴィン・ピカリング (Kevin Pickering)がバンドを「ラッシュ (Lush)」と命名する。1988年の3月に最初のライブを行い、プレスから好意的な評価を受けた。しかし、当時ボーカルだったメリエルが脱退してペイル・セインツに加入したため、代わりにミキがボーカルを取ることになる。
 

1989年に4ADと契約して、ジョン・フライアー (John Fryer)のプロデュースで6曲入りミニアルバム『Scar』をリリースする。翌1990年、コクトー・ツインズのロビン・ガスリーによるプロデュースでシングル「Mad Love」をリリースし、続けてティム・フリーズ・グリーンのプロデュースで「Sweetness and Light」をリリースする。また、これまでの3つのリリースの曲をまとめた編集盤『ガラ』がアメリカでリリースされる。このタイトルは、画家のサルバドール・ダリの妻ガラ・エリュアールの名前から取っている。 
 

1991年にはライドと共にアメリカ・ツアーを行う。同年末にスティーヴが小説を書くことに専念するために脱退し、代わりに元『NME』誌の記者であるフィル・キングが加入する。1992年、ロビン・ガスリーのプロデュースでファースト・アルバム『スプーキー』をリリースし、全英アルバムチャートで7位に入るヒットとなる。
 

1994年、マイク・ヘッジ (Mike Hedges)のプロデュースとアラン・モウルダーのミックスによるセカンド・アルバム『スプリット』をリリース。また、同時に『Hypocrite』と『Desire Lines』の2枚のEPをリリースする。
 

1996年、最後のアルバムとなる『ラヴライフ』をリリースする。シューゲイザー的なサウンドは薄れ、パルプのフロントマンであるジャーヴィス・コッカーが参加するなど、当時流行していたブリットポップの影響を受けた作風に変化し、全英アルバムチャートで8位に入っている。



同年10月、クリスが実家で首を吊って自殺。残されたメンバーは長い間悲嘆に暮れ、翌1997年2月に解散(公式に解散が宣言されたのは翌年2月)

 


解散後、ミキは、レンタルズのアルバム『セヴン・モア・ミニッツ』や、コクトー・ツインズのサポートメンバーだったタテ・ミツヲのソロユニットFlat7の『Lost in Blue』にゲストとして参加している。エマは、リサ・オニール (Lisa O'Neil)とSing-Singを結成する。フィルは、ジーザス&メリーチェインに参加している。
 

2015年、20年ぶりに再結成を発表。翌年5月6日にロンドンのラウンドハウスにて、再結成後初ライブを行った。ドラマーには元エラスティカのジャスティン・ウェルチが参加した。10月18日にベースのフィル・キングが抜け、モダン・イングリッシュのマイケル・コンロイのベース演奏による最終ライブを11月25日にマンチェスター・アカデミーで行った。


©︎Parri  Thomas


今年、フジロックで来日公演を行う、Slowdiveがニューアルバムを発表しました。9月1日、Dead Oceansから『everything is alive』をリリースします。彼らが公開した最初のシングルは「kisses」という曲で、以下よりミュージックビデオをご覧ください。


ニール・ハルステッドは声明の中で、「今、本当に暗いレコードを作るのはしっくりこないだろう」と語っている。「このアルバムは感情的にかなり折衷的なものだが、希望を感じることができる」

 

「kisses」



Slowdive 『everything is alive』





Tracklist:

 

1. shanty
2. prayer remembered
3. alife
4. andalucia plays
5. kisses
6. skin in the game
7. chained to a cloud
8. the slab




Tour Date:


July 26 – Auckland, NZ @ Powerstation
July 29 – Niigata Prefecture, JP @ Fuji Rock Festival (フジロック公演)
Aug. 5 – Mysłowice, PL @ Off Festival
Aug. 11 – Sicily, IT @ Ypsigrock Festival
Aug. 18 – Brecon Beacon, GB @ Green Man Festival
Sep. 23 – Toronto, CA @ Queen Elizabeth Theatre
Sep. 25 – Boston, MA @ House of Blues
Sep. 27 – New York, NY @ Webster Hall
Sep. 28 – New York, NY @ Webster Hall
Sep. 29 – Philadelphia, PA @ Union Transfer
Sep. 30 – Washington, DC @ 9:30 Club
Oct. 2 – Cleveland, OH @ The Roxy
Oct. 3 – Chicago, IL @ Riviera Theatre
Oct. 4 – St. Paul, MN @ Palace Theatre
Oct. 6 – Denver, CO @ Cervantes Masterpiece Ballroom
Oct. 7 – Salt Lake City, UT @ The Union Event Center
Oct. 9 – Portland, OR @ Crystal Ballroom
Oct. 10 – Seattle, WA @ Showbox Sodo
Oct. 12 – San Francisco, CA @ Warfield Theatre
Oct. 14 – Los Angeles, CA @ The Bellwether
Oct. 30 – Glasgow, UK @ QMU
Oct. 31 – Manchester, UK @ Ritz
Nov. 1 – Bristol, UK @ SWX
Nov. 3 – London, UK @ Troxy
Nov. 5 – Belfast, UK @ Mandela Hall
Nov. 6 – Dublin, IR @ National Stadium

Weekly Music Feature 

 

Bodywash 






モントリオールのデュオ Bodywashが見据える未来の音


モントリオールのデュオ、ボディウォッシュのセカンドアルバム『I Held the Shape While I Could』では、"故郷"とは移ろいやすいもので、完全にそうでなくなるまで心に長く留められている場所であるということが示されている。ボディウォッシュのメンバーであるChris Steward(クリス・スチュワード)とRosie Long Decter(ロージー・ロング・デクター)は、アルバムの12曲を通して、場所の感覚を失ったという、別々の、そして共通の経験、一度固まったものが指の間をすり抜けてしまう過程、そして、その落差から新しい何かを築こうとする試みについて考察しています。

クリス・スチュワードとロング・デクターの二人は、2014年に大学で出会いましたが、すぐに音楽言語を共有したというわけではなかった。クリスはロンドンでブリティッシュ・ドリーム・ポップとクラシックなシューゲイザー、ロージーはトロントでフォークとカナディアンを聴いて育った。彼らが最初に出会ったのは、カナディアン・フォークの血統を持つドリーム・ポップ・バンド、Alvvays(オールウェイズ)だった。風通しの良いボーカル、複雑なギターワーク、雰囲気のあるシンセサイザーという独自のブレンドを目指して、2016年にBodywashとしてデビューEPを発表、さらに2019年に初のフルレングスとなる『Comforter』をリリースしました。

『Comforter』の制作段階において、ロング・デクターとスチュワードともに私生活で疎外感のある変化を経験し、お互いにズレたような感覚を持つようになりました。彼らは、『Comforter』の心地よいドリーム・ポップよりも、よりダークで実験的で爽快な新曲を書き始めた。2021年、これらの曲をスタジオに持ち込み、ドラマーのライアン・ホワイト、レコーディングエンジニアのジェイス・ラセック(Besnard Lakes)と共有した。

最初の先行シングル「Massif Central 」では、”官僚的な煉獄”の経験(政府からの手紙のタイプミスにより、スチュワードは一時、カナダでの合法的な労働資格を失った)を語るStewardのささやくようなボーカルに、荒々しいギターと執拗なドラムのビートが寄り添っている。

「Perfect Blue」は、スチュワードの日本人とイギリス人の文化的アイデンティティをサイケデリックに探究しています。

日本のアニメイター、今敏(こん さとし)監督の1997年の『パーフェクト・ブルー』がプリズムのような役割を果たし、スチュワードは自分の混血を二面性に投影し、複雑に屈折させている。波打つシンセのモチーフは、スチュワードの歌声に合わせて弧を描き、内側に渦巻くかのように複雑に折り重なっていきます。ここで「半分であることは、全体でないこと」と、スチュワードは英国と日本という自分のルーツについて歌っている。

また、先行シングルのプレスリリースでは、スチュワードが体験した重要な出来事が語られています。このときに彼が感じざるをえなかった疎外感や孤独が今作のテーマを紐解く上では必要性不可欠なものとなっている。

「カナダに8年間住んでいた後、2021年の春に、政府の事務的なミスにより、私はここでの法的な地位を失うことになりました」

 

実は、英国人として、私は労働ビザの権利を失ってしまったんです。しばらくアパートの隅を歩き回ることしかできない月日が続いて、私の貯金はついに底をついてしまった。
独力で築き上げようと思っていた人生が、一瞬にして奈落の底に消えていくような気がしたため、私は、すぐに荷物をまとめて出て行く覚悟を決めました......。「Massif」は、たとえ、底なしの崖の底に向かって泣き叫んでも、反響が聞こえるかどうか定かではないような茫漠とした寂しい音なんです。
この曲は、私のベッドの後ろの壁に閉じ込められて、救いを求めて爪を立てていたリスを目にした時、インスピレーションを受けました。
友人、家族、音楽、そして、数人の移民弁護士(と残りの貯金)の助けを借り、私は幸いにも、今、この国(カナダ)の永住権を持っています。しかし、この曲は、その出来事とともに私が搾取的な国家制度に遭遇したことの証立てとして、今も深く心に残りつづけているのです。

 


 「I Held The Shape I Could」 Light Organ



 
 
2019年のデビューアルバムからそうであったように、Bodywashが掲げる音楽は、基本的にはドリーム・ポップ/シューゲイズに属している。もしくは、現在のミュージックシーンのコンテクストを踏まえて述べるなら、Nu-Gazeと称するのがふさわしいかもしれません。しかし、このジャンルは、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ジーザス・アンド・ザ・メリーチェイン、コクトー・ツインズ、チャプター・ハウス、ライドといった草分け的なバンドがそうであったように、(全てが現実を反映したものでないわけではないものの)いわゆる”夢見るような”と称される現実逃避的な雰囲気やアトモスフィアに音楽性の基盤が支えられていました。
 
以後の時代になると、2010年を通じて、日本人ボーカル擁する米国のドリーム・ポップバンド、Asobi Seksuや、Captured Tracksに所属するWild Nothing,DIIV,Beach Fossilsが米国のミュージックシーンに"リバイバル"という形で、このシューゲイズという音楽を復刻させ、そしてその後ほバンドがShoegazeのポスト・ジェネレーションに当たる”Nu-Gaze”という言葉をもたらした時でさえ、また、いささか古臭く時代遅れと思われていた音楽に復権をもたらした時でさえ、その音楽の持つ意義はほとんど変わることはなかった。いや、どころか、音楽の持つ現実逃避的な意味合いはさらに強まり、より現代的に洗練された感じや、スタイリッシュな感じが加わり、現実から乖離した音楽という形で、このジャンルは反映されていくようになったのでした。

しかし、カナダのドリーム・ポップ/シューゲイズディオ、bodywashはその限りではありません。現実における深刻な体験を咀嚼し、爽快なオルタナティヴ・ロックとして体現しようとしている。それは2010年以降何らかの音楽のイミテーションにとどまっていたシューゲイズというジャンルの表現性を、スチュワードとデクターは未来にむけて自由な形で解放しようとしているのです。

ボディウォッシュは新作を制作するに際し、19年のデビュー作よりも”暗鬱で実験的でありながら、痛快な音楽を制作しようとした”と述べています。例えば、ロンドンのJockstrapのように、エレクトロの影響を織り交ぜた前衛的なポップ、アヴァンギャルド・ポップという形で二作目の全体的な主題として還元されていますが、これらの暗澹とした音の奥底には、日本の今敏監督の筒井康隆原作のアニメーション『パプリカ』のように全般的には近未来に対する憧れが貫流しているのです。
 
アルバムのオープニングを飾る「Is As Far」は、その近未来に対する希望を記した彼らの声明代わりとなるナンバーです。アヴァン・ポップという側面から解釈したエレクトロとダイナミックなシューゲイズの融合は、このジャンルの先駆者、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが到達しえなかった未知の領域へ踏み入れたことの証立てともなっている。リラックスして落ち着いたイントロから、ドライブ感のある新旧のクラブミュージックの影響を織り交ぜたエネルギーに満ちたエレクトロへの移行は、ボディウォッシュが飛躍を遂げたことを実際の音楽によって分かりやすい形で示しています。
 
それに続く、「Picture Of」は、Bodywashが2010年代のWild Nothingとは別軸にある存在ではなく、ニューゲイズの系譜にある存在であることを示唆しています。ここで彼らは、90年代、さらに古い80年代へのノスタルジアを交え、甘美なオルタナティヴロック/インディーロックの世界観を組み上げていきます。彼らの重要なバックボーンである80年代のディスコポップやエレクトロの融合は、ロング・デクターの甘美なメロディーを擁するボーカル、彼女自身のコーラスワークにより、聞き手の聴覚にせつなげな余韻を残してくれるのです。

夢想的なドリーム・ポップとアヴァン・ポップの中間にあるサウンドの渦中にあって、現実的な視点を交えて書かれた曲が、「Massif Central」となる。前の2曲とは少し異なり、クリス・スチュワードがメインボーカルを取っていますが、彼はWild Nothingに代表されるスタイリッシュなシューゲイズサウンドの中にポスト・トゥルース派としての現実的な夢想性をもたらしています。さらに、この曲では、デュオが共有してきた孤立した感覚、居場所を見出すことができないというズレた感覚、そういった寂しさを複雑に絡めながら、そして、今敏監督のアニメーション作品のような近未来的な憧憬を緻密に織り交ぜることによって、オリジナルのシューゲイズとも、その後のリバイバル・サウンドとも相異なる奇妙な音楽を組み上げようとしているのです。

こういった、これまでのどの音楽にも似ていない特異な感覚に彩られたロックサウンドがなぜ生み出されることになったのかと言えば、スチュワードが日本にルーツを持つことと、彼自身がアルベルト・カミュの作品のような”異邦人”としての寂しさを、就労ビザの失効という体験を通じて表現していることに尽きる。彼の住んでいる自宅で起こったと思われる出来事ーーベッドの後ろの壁に押し込められたリスが壁に爪を立てている様子ーー、それは普通であれば考えづらいことなのですが、スチュワードは、この時、小さな動物に深い共感を示し、そして、その小さな存在に対して、自己投影をし、深い憐れみと哀しみを見出すことになった。カナダの入国管理局の書類のタイプミスという見過ごしがたい手違いによって起きた出来事は翻ってみると、政府が市民を軽視しすぎているという事実を、彼の心の深くにはっきりと刻むことにも繋がったのです。
 
アルバムのハイライトである「Massif Central」に続く「Bas Relief」で、他では得難い特異な世界観はより深みを増していきます。それ以前のドリーム・ポップ/シューゲイズサウンドとは一転して、デュオはアンビエント/ドローンに類する前衛的なエレクトロ・サウンドを前半部の最後に配置することによって、作品全体に強いアクセントをもたらしています。「Bas Relief」において、前曲の雰囲気がそれとは別の形で地続きになっているような感を覚えるのは、かれらが前曲の孤立感をより抽象的な領域から描出しようと試みているがゆえ。これはまた、かれらがアヴァン・ポップと同時に現代的で実験的なエレクトロニカに挑戦している証でもあり、先週のティム・ヘッカーの『No Highs』の音楽性にも比する表現性を見出すことが出来る。つまり、ここで、ボディウォッシュは、現実という名の煉獄に根を張りつつ、 ディストピアとは正反対にある理想性を真摯に描出しようとしているようにも思えるのです。
 
さらに、それに続く「Perfect Blue」において、デュオは、イギリスのUnderworldの全盛期の音楽性を踏襲した上で、アヴァンギャルド・ポップとシューゲイズサウンドの融合に取り組み、清新な領域を開拓しようとしています。

スチュワードのボーカルは、この曲にケヴィン・シールズに比する凛とした響きをもたらしていますが、その根底にあるのものは、単なるノスタルジアではなく、近未来的への希望に満ちた艶やかなサウンドです。ここには三曲目において深い絶望を噛み締めた後に訪れる未来への憧憬や期待に満ちた感覚がほのかに滲んでいますが、これは後に、スチュワードがカナダ国内での永住権を得たことによる安心感や、冷厳な現実中にも癒やしの瞬間を見い出したことへの安堵とも解釈出来る。そしてデュオは、暗黒の世界にとどまることを良しとせず、その先にある光へと手を伸ばそうとするのです。


「Perfect  Blue」




その後、アルバムの中盤部においては「Kind of Light」「One Day Clear」と、アルバムの暗鬱とした雰囲気から一転して、爽やかなシンセ・ポップが展開されてゆく。

この2曲では、クリス・スチュワードからメインボーカルがロング・デクターへと切り替わりますが、これが煉獄に閉じ込められたような緊迫した感覚をインディーロックとして表現しようとするスチュワード、さらに、それとは対象的に、開放的な天上に至るような感覚を自身のルーツであるカナダのフォーク・ミュージックとシンセポップを織り交ぜて表現しようとするデスター、この両者の性質が交互に現れることによって、作品全体に見事なコントラストが生み出されています。

そして、一方のデクターのボーカルは、単なる歌にとどまらず、ラップやポエトリー・リーディングの影響をわずかに留めている。スチュワードと同様、ドリーム・ポップの甘いメロディーの雰囲気を擁しながらも、Jockstrapに比する前衛的で先鋭的な感覚をかなり際どく内在させている。この奇妙な感覚の融合がより理解しやすい形で表されているのが、後者の「One Day Clear」となるでしょう。デスターはスポークンワードを交え、アンビエントポップとポストパンクの影響を融合させた”未来の音”を生み出そうとしている。これは同国のハードコアバンド、Fucked Upと同様、表向きには相容れないであろうアンビバレントなサウンドをあえて融合させることで、固定化されたジャンルの既存の概念を打ち破ろうとしているようにも思えるのです。
 
さらに続く、「sterilizer」は、どちらかといえば、二曲目の「Picture Of」に近いナンバーであり、懐かしさ満点の麗しいシューゲイズサウンドが繰り広げられている。この段階に来てはじめて、デュオはデュエットの形を取り、自分たちがマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの系譜にあるバンドであることを高らかに宣言している。アンニュイな感覚という形で複雑に混ざり合う二人の雰囲気たっぷりのボーカルの掛け合いは、ブリストルのトリップ・ホップの暗鬱で繊細な感覚に縁取られており、聞き手を『Loveless』に見受けられるような甘い陶酔へといざなってゆく。そして、マッドチェスター・サウンドを反映したRIDE、slowdiveと同じように、この曲のサウンドの奥底には、80年代のフロアに溢れていたクラブミュージックのロマンチズムが揺曳している。いいかえれば、80年代-90年代のミュージシャンや、その時代に生きていた音楽への憧憬が、この曲の中にはわずかながら留められているというわけです。
 
三曲目の「Bas Releif」と並んで、アルバムのもう一つのハイライトとなりえるのが、終盤に収録されている「Acents」です。

ここでは、ロング・デスターが単なるデュオの片割れではなく、シンガーとして傑出した存在であることを示してみせています。アルバムの中で最もアヴァン・ポップの要素が強い一曲ですが、この段階に来て、1stアルバムのドリーム・ポップ/シューゲイザーバンドとしてのイメージをデスターは打ち破り、まだ見ぬ領域へ歩みを進めはじめたことを示唆しています。この曲はまた、「Dessents」の連曲という形で繰り広げられ、アンビエント/ドローンを、ポップスの観点からどのように再解釈するかを探求しています。彼らの試みは功を奏しており、四年前のデビュー作には存在しえなかった次世代のポピュラーミュージックが生み出されています。この曲を聴いていてなぜか爽快な気分を覚えるのは、デュオの音楽が単なるアナクロニズムに陥ることなく、未来への希望や憧憬をボディウォッシュらしい甘美的なサウンドを通じて表現しようとしているからなのです。
 
これらの強固な世界観は、まるで果てなく終わりがないように思えますが、クライマックスにも、ふと何かを考えさせるような曲が収録されており、きわめて鮮烈な印象を放ち、私たちの心を作品の中に一時でも長く止めておこうとする。新作発売前に最後のシングルとして公開された「No Repair」において、ロング・デスターは、内面の痛みを淡々と歌いながら、何らかの形で過去の自己をいたわるようにし、また、その内なる痛みをやさしく包み込むように認めようとしているのです。
 
 
 
90/100
 
 

 Weekend Featured Track 「Massif Central」
 

 
 
 
Bodywashの新作アルバム『I Held the Shape While I Could』は、バンクーバーのレーベル、Light Organ Recordsより発売中です。
 

 

puleflor

シューゲイザー/ポストロックトリオ、puleflorが、1月22日(日)にニューシングル「余熱」を発表しました。今回のニューシングルは自主制作盤として発売された。

 

puleflorは群馬で2021年に結成。9月に、茜音(Vo.g)、山口(g)、久保(ds)の現ラインナップとなっている。2021年の11月には、早くもデビューEP『timeless」をリリースして話題を呼んだ。また翌年には、三曲収録のシングル「Fragment」をリリースしている。

 

ベース無しの編成とは思えないサウンドの重厚さはもちろん、ドリーム・ポップのような浮遊感あるボーカル、そして、トレモロアームを駆使したギターサウンド、それを支えるタイトなドラムが魅力のバンドである。彼らは、羊文学の次世代のオルタナティヴ・サウンドを担うような存在だ。最新シングル「余熱」では、近未来のJ-Popサウンドを予見させる音楽性を生み出しており、ツイン・リードのギターの叙情的な調和と美麗なボーカルが絶妙な合致を果たしている。

 

今回のニュー・シングルについて、puleflorのボーカル/ギターを務める茜音は次のようなコメントを寄せてくれました。

 

”余熱”のデモが出来たのは昨年のあまり暑くない日のことで、環境が変わっていく中でも心にはずっと残っていてほしい温度について書きました。

 

puleflorは、昨年末に東京/横浜でのライブ・ツアーを敢行し、横浜のB.B. Street、新宿Nine Spice、下北沢Club Que、渋谷La.Mamaで公演を行った。下北沢の公演では、同日、対バンしたFall of Tearsのゲストとして春ねむりが出演している。さらに、バンドは2023年、三公演を予定しており、その中には東京公演も含まれている。

 

彼らのライブ・スケジュールの詳細は下記の通り。

 

 

・puleflor  -Live Schdule- 

 

2023年

 

・1月28日 横浜 B.B. Street

・2月4日 中野 Moonstep

・2月11日 Gunma Sunburst

 

チケットの詳細はこちら

 


puleflor 「余熱」 New Single


 

Label: puleflor

Release: 2023年1月22日


Tracklist: 

 

1.余熱


楽曲の購入/ストリーミング:

 

 https://linkco.re/4Td2Rczd


 

韓国のシューゲイザー・プロジェクト、파란노을(Parannoul)が、フルレングス『After the Magic』を発表しました。この新作アルバムは1月28日にTopshelf Recordsからパッケージ版で発売されます。


パラノウルは、ニュー・アルバムについて、「このアルバムは、あなたが期待するものではなく、私がいつも望んでいたものです」と語っています。


パラノウルは2021年に彗星の如く登場したプロデューサーで、現在、インターネット上でカルト的な人気を獲得しています。リリース形態は、デジタルストリーミング、フィジカルほか、アナログ・カセット・テープでも展開している。


ソロの最新作は、2021年の『White Ceiling/Black Dots Wandering Around EP』。また、昨年には同郷のアジアン・グロウとコラボレーションEP『Paraglow』を発表している。

 

 

 

Parannoul 『After the Magic』 

 




 

©︎Zachery Chick


ノースカロライナ州、アッシュビルのシューゲイザー・バンド、Wednesdayがニューアルバムの制作完了を発表しました。『Rat Saw God』は、Dead Oceansから4月7日に発売されます。

 

この発表と同時に、リード・シングル「Chosen to Deserve」が公開された。(ストリーミングはこちら)スペンサー・ケリー監督によるミュージック・ビデオも公開されています。また、アルバムのカバーアート、トラックリストについては、下記をご覧ください。


「Chosen to Deserve」は、Drive-By Truckersの代表曲「Let There Be Rock」を再現するために、自分自身に課した作曲の練習でもある。

 

「スペンサー・ケリーが監督したビデオでは、自分の生い立ちとおふざけの舞台であるノースカロライナ州グリーンズボロの両親の近所とレイク・マイヤーズRVリゾートが映し出されている」


『Rat Saw God』には既発シングル「Bull Believer」が収録される。10曲入りのLPは、2021年のレコード『Twin Plagues』が完成した直後の数ヶ月間に書かれ、アッシュヴィルのDrop of Sunスタジオで1週間で寝かされた。「"Twin Plagues "では、繊細であることについて全く心配していなかったハードルを本当に飛び越えたんだ--、やっとそれに心地よくなれたし、本当にそのゾーンに居続けたいんだ」とハーツマンは、リリックのアプローチについて語っている。


"誰の物語も価値がある "と彼女は付け加えた。「文字通り、すべての人生のストーリーは書き留める価値がある、なぜなら人はとても魅力的だから」と。


「Chosen to Deserve」

 



Wednesday 『Rat Saw God』

 

 
Label: Dead Oceans

Release Date: 2023年4月7日


Tracklist:

1. Hot Grass Smell
2. Bull Believer
3. Got Shocked
4. Formula One
5. Chosen To Deserve
6. Bath County
7. Quarry
8. Turkey Vultures
9. What’s So Funny
10. TV in the Gas Pump

 



Softcultは、MercedesとPhoenix Arn-Hornの双子の兄弟によるプロジェクト。シューゲイザー、ドリームポップ、パンクなどのグランジテイストを持ち、90年代のオルタナティブな美学への愛とDIY精神を絶やすことがない。


ニューシングルで、Phoenixはプロダクションとエンジニアリングを担当し、Mercedesは、若さ、女性らしさ、世界が崩壊していく中で成長していくことを反映したハードなリリックを提供している。


バンドは今年初めに最新EP『Year of the Snake』を発表し、最新作の「Drain」を含む一連のシングルを発表している。そして本日、新曲「Someone2Me」と、ミュージックビデオを初公開した。


リバーブのかかったギター、夢のようなハーモニー、歪みのあるサウンドに包まれたこの曲は、バンドのレイヤーで刺激的なスタイルを表している。

 

2人は90年代のシューゲイザー全盛期を丹念に再現し、軽やかな絹のようなメロディーと暗く砕けたノイズのレイヤーを混ぜ合わせる。この組み合わせは、バンドにとって常に成功をもたらすもので、特に、より内省的なコア・サウンドと組み合わせたときに、その効果が発揮される。


バンドはこの曲について、次のように説明している。

 

「女性として、私たちはしばしば有害な行動を我慢して、ただそれを払いのけたり、無視したりするように教えられてきたわ。でも、私は無視することに嫌気がさしたんです。ハラスメントは決して許されるものではないし、暴力の脅威があるほど深刻に受け止めるべきものでもない。


この曲は私たちの経験についてだけではありません。怒りとフラストレーションの対処法としてインセルのイデオロギーを取り入れた男性からのハラスメントや虐待に対処しなければならない無数の女性についての歌なんだ」



曲とビデオは以下からチェック。Softcultの新作EP『see you in the dark』はEasy Life Recordsより3月24日発売予定。


cruush 


 マンチェスターのシューゲイザーバンド、cruushがニューシングル「Sombre By The Weekend」を発表しました。楽曲のストリーミングはこちらから。

 

バンドは2019年から数作のシングルを発表している。今回のリリースにあたって、Heist Or Hitと契約を結んでいる。プロデューサーには、bdrmmやWorking Men's Clubで知られるAlex Greavesを迎え、来年早々には新作アルバムの全貌を明らかにする予定だという。

 

11月23日に発表されたニューシングル「Sombre By The Weekend」は、SwervedriverやRideを彷彿とさせる暗鬱なシューゲイザーな作品です。ギターのエフェクトを上げ、エネルギーを注入したcruushは、高らかなハーモニーを奏でながら、喧騒に塗れたライブサウンドを維持している。

 

NewDad、bdrmm、The Lounge Society、Ian Sweetなどのサポートを務めたばかりのcruushは、まだまだこれからが楽しみなバンド。

 

 

DIIV


 DIIVが新しいライブ・アルバム『Live at Murmrr Theatre』をリリースした。本作は、2017年にニューヨーク・ブルックリンのMurmrrで行われた公演のライブ音源を収録している。本作は、キャプチャード・トラックスに象徴される2010年代のニューヨークのアンダーグランドのミュージックシーンの息吹が感じられる快作となっている。

 

このMurmrrの公演では、バンドの最初の2枚のアルバム『Oshin』と『Is The Is Are』の楽曲が収録されており、Alex Gの "Hollow "とMy Bloody Valentineの "When You Sleep "のカバーも含まれている。DIIVは、"Dopamine "のライブ・パフォーマンス・ビデオも公開している。Jim Larsonが撮影したビデオの視聴と、アルバムのストリーミングは以下でお願いします。


バンドのZachary Cole Smithはプレス・リリースで次のように述べている。

 

「2017年8月、私は5ヶ月間禁酒しており、DIIVはほぼ1年間ライヴをやっていなかったんだ。友人のRicが地元ブルックリンの劇場で親密なアコースティック・ライヴをセッティングしてくれたんだ。ステージには僕らの家にあるものを飾り、テレビでホームビデオを流したんだ。友人や家族を招待して、最初の2枚のアルバムからの曲と、バンドとして重要だと思われる他のアーティストの曲を演奏しました。ある種のリセットのような感じだった。その番組を録画して、何年も忘れていたんだ。

 

最近になって録音したものを見つけて、みんなに聴いてもらいたいと思ったんだ。これは公式ブートレグのようなものだと思う。友人のジャーヴィスがミックスしてくれて、友人のパーカーとジムがアートを作ってくれたんだ。楽しんでほしい」

 

 

 「Dopamine」 Live at Mumrr Theatre

 

 

 

 

 DIIV 『Live at Murmrr Theatre』