この再発売は、Matadorの「Revisionist History」シリーズの最新作であり、記念すべき年にバックカタログから一連の再発売を行うことを慣例としている。最近の例では、Pavementの「Slanted and Enchanted」やYo La Tengoの「I Can Hear the Heart Beating as One」などがあります。
ニューヨークのポスト・パンクバンド、Interpolは、最新アルバム「The Other Side Of Make-Believe」の収録曲を、Daniel Avery、Makaya McCraven、Jeff Parker、Jesu、Water From Your Eyesといった魅力的なアーティストがリワークを手掛けたプロジェクト「Interpolations」を発表しました。現時点では発売日は未定ですが、今後数ヶ月でリリースされます。
また、バンドは、オリジナル・アルバムのレコーディング中にアティバ・ジェファーソンが撮影した新しいドキュメンタリービデオを公開しました。タイトルは「Interpol - Making 'The Other Side of Make-Believe'」で、この曲のオリジナルは昨年、同レーベルから発売された最新作『The Other Side Of Make Believe』に収録されています。
5人の才能あるアーティストに最新アルバム『The Other Side of Make-Believe』の楽曲を再構築してもらうというコラボレーションシリーズ、"Interpolations "プロジェクトを発表することを誇りに思います。その結果は、本当にインスピレーションに満ちたものでした。
Makaya McCravenが「Big Shot City」に適用したラテンドラムとベースのリズムから、Water From Your Eyesが「Something Changed」に作成した難解で推進力のあるサウンドスケープに至るまで、「Interpolations」は、我々の曲を再構築し、我々が賞賛する才能あるアーティストたちのビジョンと結合させる異国の旅なのです。
アップテンポなナンバーで始まる「I Am The River」は、彼女の故郷であるバージニアへの称賛と祝福に満ちあふれている。そしてそれらはエレクトーンの音色とシンセ・ポップのビートが組み合わさることで、軽快なオープニングとして機能し、アルバムの持つストーリーのようなものが転がり始めるのである。一曲目を受けて、「If I Had No Wings」は、よりロマンチックなナンバーとしてその序章を引き継いでいる。オルガンのサステインの上に乗せられるラエル・ニールの歌声は、カントリーミュージックを踏襲しているが、このシンプルな組み合わせは、バージニア農場の開放的な雰囲気や、それにまつわるロマンを象徴しているように思える。実際、彼女の歌声は教会音楽のゴスペルのような厳粛ではありながら優しげな雰囲気に充ち溢れ、オーケストラとポップスの融合であるチェンバーポップの核心を捉えようとするのである。
これらの2曲の後に、再び、音楽のストーリーは変化する。70年代のプリミティヴなオルタナティヴロックを踏まえたインディーロックソング「Faster Than Medicine」は、必ずしも、このシンガーソングライターがバラードばかりを制作の主眼に置く歌手ではないことを象徴している。さながらサーフロック時代のノスタルジア溢れるサウンドを回想するかのように、ラエル・ニールは、オルガンの持続音に合わせて痛快に歌う。それはまたVelvet Undergroungのような原始的なプロトパンクやオルトロックの要素を多分に含ませ、リスナーの心を捉えようとする。
さらに、それらの摩訶不思議な感覚は、続く「Must Be Tears」でより深度を増していこうとする。同じく、6、70年代の懐かしのチェンバーポップの鍵となるメロトロンの音色を最大限に活かし、また、それをフレンチ・ポップスを想起させる、おしゃれな感覚で彩ることにより、ラエル・ニールは心ほだされるような音響空間を生み出している。さらに中盤にかけては懐かしくもある一方、現今のインディーポップに近い雰囲気が綿密に掛け合わさることで、古いとも新しいともつかない奇妙な感覚が生み出される。曲自体はフランスのシルヴィ・バルタンを彷彿とさせるが、パティーシュに止まらない何かがこの曲には込められている。
あらかじめ「Faster Than Medicine」で手の内をみせておいたオルタナティヴ・ロックの趣味は、続く「No Hands Barred」でより顕著になる。
ここでは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの『Loaded』の時代の作風を彷彿とさせる温和でプリミディヴなロックサウンドを呼び覚ましてみせている。そのことは確かに、VUのファンにとどまらず、Guided By VoicesやGalaxie 500を始めとするそれ以後のUSオルタナティヴロックバンドのファンの心に何らかのノスタルジアをもたらすことだろう。
いわば都会の生活を経た後にもたらされる故郷への弛まない郷愁、それらのこの歌手らしいロマンチシズムはその後も薄れることなく、より深みを増していく。さながらラエル・ニールはそのロマンを心から寿ぐかのように、自然に、恬淡と歌おうとする。そしてそれは確かに長い都会の暮らしにいくらか疲れ、のびのびとした風景を渇望するリスナーの心にひとしずくの癒やしをもたらす。アルバムの最後に収録されている「Lead Me Blind」は、その夢見るような感覚を補足するために存在する、いわばコーダのような役割を担うトラックである。
それまでの10年間、『Tapestry』『Blue』『Horses』といった大作が音楽業界に残した傷の大きさを考えれば、この上ない快挙である。1985年、『She's So Unusual』でグラミー賞7部門にノミネートされ、2部門で受賞したことで、このアルバムの地位は確固たるものとなったが、その後、何度か成功したものの、ローパーが再び到達するには高すぎるハードルであったことが証明された。
多くの絶賛されたアルバムがそうであるように、このアルバムのレコーディング、認知、成功への道のりは簡単なものではなかった。「She's So Unusual」は1983年10月14日にリリースされ、当時30歳だったローパーは、その3年前、生活費を稼ぐために米国のレストランチェーン店"IHOP"でウエイターとして働くという一連の失敗から、歌手に戻ることができるかどうか悩んでいたのだ。
ローパーのバックにはチェルトフをはじめ、エリック・バジリアン、ロブ・ハイマン、リチャード・テルミニ、ピーター・ウッドなど、彼が最近一緒に仕事をしたミュージシャンがついていた。スタジオでは、ローパーはアルバムの方向性を明確にしていたが、当初、彼女はそのビジョンを拒否されたと伝えられている。ローパーは、自分がやりたくない曲の前座を頼まれ、意気消沈していたが、チェルトフ、ミュージシャン、ローパーが円満に折り合いをつけ、テープに曲を入れ始めることができた。「When You Were Mine」、「Money Changes Everything」、「All Through The Night」の3曲は比較的早く制作された。
このデビューアルバムには、ローパーとハイマンが共作した「Time After Time」、チェルトフとゲイリー・コルベットが参加した「She Bop」、ジョン・トゥーリが参加した「Witness」、ローパーとジュールズ・シアーが組んだ「I'll Kiss You」などのオリジナル曲がある一方で、彼女の解釈に合わせて歌詞やスコアを変えたカバー曲がいくつかある。
その中には、このアルバムからリリースされた4枚のシングルのうち、「Girls Just Want To Have Fun」と「All Through The Night」の2枚が含まれている。誰が何を書いたかにかかわらず、ローパーの比類ない4オクターブに及ぶ声域、そして爆発的な歌唱力が、このアルバムを決定づけたのだった。
当時の報道によると、ローパーが85年のアメリカン・ミュージック・アワードで披露した「When You Were Mine」は、1980年にジョン・レノンにインスパイアされたオリジナル曲を、アップテンポでより純粋なポップスに仕上げたもので、プリンスもその価値を認めていた。切なく、記憶に内在する感情の重さを類推させる「Mine」は、最も人間的な精神状態である「後悔」に突入する。ギター、シンセ/キーボード、ベースのマイナーコード・アレンジが、Figのパーカッシブなドラムを軸に、心の琴線に触れるような展開を見せる。ディフォンゾの絶妙なリバーブとピッチベンドを駆使したリード・ギター・リフが、色調をブルーに染め上げている。ローパーのオーバーダビング、エリー・グリニッジ、クリスタル・デイビス、ダイアン・ウィルソン、マレサ・スチュワートのバッキング・ヴォーカルが、不穏な音色を加えているが、マスタリングでヴォーカルのトラックを分離しているため、ミックスの中で簡単に区別がつく。
「Time After Time」は、マイナーコードのフィーリングを保ちながら、ローパーがこのアルバムで最も個人的な出来事について書いたと思われる曲で、当時の彼女の関係が崩壊したことを反映している。この曲は、ローパーとハイマンがスタジオでピアノの前に座り、お互いの破局について語り合いながら書いたと言われている。
「All Through The Night」は、フォークシンガー、Jules Shearのカバーで、キラキラしたシンセサイザーでアレンジされ、ポップバラードとしてきわめて完成度が高い。「Witness」と 「I'll Kiss You」は、スカの影響を受けたレゲエとストレートなシンセポップに寄り道しながら続く。ローパーがレコーディング中にバンドとバーで飲み明かしたという、20~30年代の映画スターへの皮肉を込めた "He's So Unusual "は、芸術的な浅瀬に飛び込むようなビンテージなサウンドの雰囲気が漂う。
このアルバムは、80年代ポップの誕生と成熟を音楽的、文化的に定義し、シーンに大きな活性化をもたらしただけでなく、この10年間の保守的な価値観を受け継ぐことにも貢献した。その価値観は、その後の数十年間の政治的な状況に激震を与えるきっかけともなった。どのように考えたとしても、シンディ・ローパーとShe's So Unusualなくして、80年代はあり得なかっただろうし、この時代のポピュラーミュージックに重要な貢献を果たしたレコード・コレクションのひとつだ。
彼らはRCA Recordsから2枚のスタジオ・アルバム『About U』(2017年)と『Saves the World』(2019年)をリリースした後、インディペンデント・レーベルSaddest Factory Recordsと契約し、2022年6月に3枚目のスタジオ・アルバム『Muna』をリリースしている。
Horsegirl
ホースガールは、イリノイ州シカゴ出身のアメリカのロックバンド。
バンドのメンバーは、ノラ・チェン、ペネロペ・ローウェンスタイン、ジジ・リースからなる。グループは現在、Matador
Records と契約している。グループは2019年に結成され、その年に最初の曲「Forecast」をセルフリリース。昨年には記念すべきデビュー・アルバム『Visions Of Modern Performance』を発表し、一躍国内外のロックシーンで大きな注目を受けるようになった。
その後、Lucky Numberと契約し、彼の初期のリリースである『Rules and Trick』(2012)をリイシューした。2015年、Domino Recording Companyと契約し、6枚目のスタジオ・アルバム『Beach Music』をリリース。続く2017年には『Rocket』を発表し、さらなる高い評価と評判を得た。8枚目のスタジオ・アルバム『House of Sugar』は2019年にリリースされ、9枚目のアルバム『God Save the Animals』は2022年9月23日にリリースされました。
The Murder Capital
The Murder
Capitalは、2018年にダブリンで結成されたアイルランドのポストパンクバンドである。
ワープ・レコードの新星、Yves Tumor(Sean Lee Bowie)は、フロリダ州マイアミで生まれ、現在はイタリアのトリノを拠点とする実験音楽のアメリカ人ミュージシャン兼プロデューサー。
2020年のデビューアルバム『Heaven To a Torturd Mind』はブレイクビーツとネオソウルを融合させたハイパーポップの画期的な作品として高評価を受けた。Yves Tumoeは3月、同レーベルからセカンド・アルバム『Praise A Lord〜』をリリースしている。明らかにオーディオよりもライブの方がそのキャラクター性が映える。生粋のエンターテイナーの一人である。
2018年には英語圏のアーティストとのコラボも果たし、中でも5月にリリースしたカーディ・BとJ・バルヴィンとのコラボ曲「I Like It」は、Billboard Hot 100で首位を記録。10月にリリースしたドレイクとのコラボ曲「Mia」は、自身がリードアーティストとなる楽曲でBillboard Hot 100で5位を記録。
2020年2月29日、2作目のソロアルバム『YHLQMDLG』をリリースし、全米2位を記録する。11月27日には3作目のアルバム『El Último Tour Del Mundo』をリリースし、収録曲「Dakiti」は全米最高8位を記録。 2021年2月に放送されたWWE・RAWでWWEの王座を戴冠した。同年リリースした「Yonaguni」では日本語を歌詞の一部に取り入れている。
「What More Do You Want」では、"あなたは、さらに何を望むのか?"というフレーズを四度連呼し、聞き手を震え上がらせた後、ノイズ・インダストリアルとフリージャズの融合を通じて空前絶後のアバンギャルドな領域に踏み入れる。これらのノイズは、魔術的な音響を曲の中盤から終盤にかけて生み出すことに成功し、ジャーマン・プログレッシヴの最深部のソロアーティスト、Klaus Schulze(クラウス・シュルツェ)のようなアーティスティックな世界へと突入していきます。
ドラムのビートとDJセットのカオティックな融合は、主にビートやリズムを破壊するための役割を果たし、キングズレイのボーカル/スポークンワードの威力を高めさえします。このあたりで、リスナーの五感の深くにそれらの言葉がマインドセットのように刷り込まれ、全身が総毛立つような奇異な感覚が満ちはじめる。そう、リスナーは、この時、これまで一度も聴いた事がないアヴァンギャルド・ミュージックの極北を、「What More Do You Want」に見出すことになるのです。
その表現は「Where were you be?」という形で、この曲の中で印象的に幾度も繰り返され、それはまた、日頃、私たちがその真偽すら疑わない政治的なプロパガンダのように連続する。次いで、これらの言葉は、マイクロフォンを通じ録音という形で放たれた途端、聞き手側の心に刻みこまれ、その問いに対して無関心を装うことが出来なくなってしまう。そして自分のなかに、その問いに対する答えが見つからないことに絶句してしまう。 これはとても恐ろしいことなのです。
ジョサイア・スタインブリックのピアノソロを中心としたアルバム『For Anyone That Knows You』の収録曲にはサム・ゲンデルが参加している。基本的には、ポスト・クラシカル/モダンクラシカルに属する作品ではあるが、スタインブリックのピアノ音楽は、モダンジャズの影響を多分に受けている。細やかなアーティスト自身のピアノのプレイに加え、ゲンデルのサックスは、簡素なポスト・クラシカルの爽やかな雰囲気にジャジーで大人びた要素を付け加えている。
『For Anyone That Knows You』は、人気演奏家のサム・ゲンデルの参加により一定の評判を呼びそうである。また、追記として、スタインブリックは、作曲家/編曲家/ピアニストとしても現代の音楽家として素晴らしい才覚を感じさせる。今作については、その印象は少しだけ曇りがちではあるけれど、今後、どういった作品をリリースするのかに注目していきたいところでしょう。
2月にTempestはNice Ideaのタイトル曲をリリースしました。昨年、最新アルバム『The Line Is a Curve』を発表しています。
「Love Harder」
Florence + the Machine
Florence + the Machine(フローレンス・ウェルチ)は、2022年に発表した『Dance Fever』の「完全版」と称される作品に収録されている新曲「Mermaids」を公開しました。
昨年10月には、IDLESがリミックスを手掛けた「Heaven Is Here」をリリース、12月には、フローレンス・ウェルチがEthe Cain(エセル・カイン)とコラボレーションし、ダンス・フィーバーの楽曲「Morning Elvis」の新バージョンを発表しています。今年の初めには、Showtimeのシリーズ「Yellowjackets」のためにNo Doubtの「Just a Girl」をカバーしています。
『One Wayne G』の全曲は下記でストリーミング可能です。デマルコは昨年7月に『Rock And Roll Club』を再発し、今年1月に最新アルバム『Five Easy Hot Dogs』(レビューはこちらからご一読下さい)を発表しています。この最新作は5月12日にヴァイナルで発売される。更にマック・デマルコはこの夏、このアルバム発売を記念した一連のライブを開催します。