ジョサイア・スタインブリックのピアノソロを中心としたアルバム『For Anyone That Knows You』の収録曲にはサム・ゲンデルが参加している。基本的には、ポスト・クラシカル/モダンクラシカルに属する作品ではあるが、スタインブリックのピアノ音楽は、モダンジャズの影響を多分に受けている。細やかなアーティスト自身のピアノのプレイに加え、ゲンデルのサックスは、簡素なポスト・クラシカルの爽やかな雰囲気にジャジーで大人びた要素を付け加えている。
『For Anyone That Knows You』は、人気演奏家のサム・ゲンデルの参加により一定の評判を呼びそうである。また、追記として、スタインブリックは、作曲家/編曲家/ピアニストとしても現代の音楽家として素晴らしい才覚を感じさせる。今作については、その印象は少しだけ曇りがちではあるけれど、今後、どういった作品をリリースするのかに注目していきたいところでしょう。
メラニー・チャールズのデビューアルバム『Y'all Don't (Really) Care About Black Women』、MdCLが2022年にドワイト・トリブルとテオドロス・アヴェリーを迎えてリリースした最後のロングプレイヤー『フリーダム - ファロア・サンダースの音楽を祝う』に続き、3人の先鋭ミュージシャンは、9トラックの音の探求と即興によるジャズ、ヒップホップ、ソウルなハウスにわたる芸術の旅に参加することになった。
また、ファラオ・サンダースが最近亡くなったことを受け、偉大なマスターの3つの再解釈、「The Creator Has a Master Plan」(ここでは2つのバージョンがある)と「Love is Everywhere」は、彼のメッセージと精神をそのままにこの曲を再創造する方法として機能している。
この旅は、2018年にアメリカのデトロイトで始まった。特別なデュオ・パフォーマンスと銘打たれ、コラボレーター/リミキサーMdCL(Nubya Garcia, Bugz In The Attic, Dwight Trible, Ge-Ology)が、デトロイト出身のザック・サギノーことShigeto(Andrés、Dabrye、Shlohmo)とともに地元の会場、モーターシティ・ワインを舞台にパフォーマンスを行うよう招待された。
MdCLのアルバム『Heritage』で初めて披露された『Bushido』は、70年代のジャズ・フュージョンに重きを置いており、MdCLのシンセの衝動とドナルド・バード寄りのソウル・ジャズのプロダクションが、雰囲気と実験の境界を這うように展開している。MFTでは、Charlesのボーカルが、大きなリバーブとディレイで処理され、Hotel San Claudio全体に存在する、広大な天空のようにゆったりとした質感を与えているのがわかる。
トリオのケミストリーは、どんな形であれ、新境地を開拓することに長けており、その勢いは現在のところ衰え知らずである。LA、デトロイト、ニューヨーク、そして日本からイタリアを経由し、Hotel San Claudioは、今まさに世界に飛び立とうとしているのである。
Shigeto/Mark de Clive-lowe/Melaine Charles
Mark de Clive-lowe、Shigeto、Melaine Charlesから成るトリオは、コラボレーションという本質に迫り、そして、ミュージシャンの異なる性質が掛け合わるということがなんたるかを今作においてはっきりと示している。
昨年9月に亡くなった米国アーカンソー州のジャズの巨匠、ファラオ・サンダースに捧げられた『Hotel San Claudio』は、少なくとも単なるトリビュート・アルバム以上の価値を持つように思える。それは固定化し概念化したジャズシーンに対して新風を吹き込むとともに、音楽の新たな可能性の極限をトリオは探求しようというのだ。
『Hotel San Claudio』は、イタリアにあるホテルを主題に据えた作品である。もちろんタイトルから連想される優雅さは全体に見出すことが出来るが、なんと言っても、巨匠のもたらした音楽の革新性を次世代に受け継ごうというトリオの心意気が全面に漲ったパワフルな一作と呼べるだろう。
最近、トリオは「Jazz Is Dead」というキャッチフレーズを掲げ、ライブ/レジデンスを定期的に開催している。ジャズは死すというのは真実ではあるまいが、少なくともトリオはジャズにあたらしい要素を加味し、フューチャー・ジャズ、ニュー・ジャズ、クロスオーバー・ジャズの時代を次へ、さらに次へと進めようとしている。
ニューエイジ/スピリチュアル・ジャズの系譜にあるオープニング・トラック「The Creator Has A Master Plan」において、トリオはくつろいだ雰囲気に充ちた音の世界を綿密に構築する。フルート奏者のメライン・チャールズの雰囲気たっぷりの演奏により、物質的な世界とも精神的な世界ともつかない音響世界へ聞き手をいざなう。そのスピリチュアルな音響空間に、ソウルフルなチャールズのメロウかつソフトなボーカルが乗せられる。
続く、カリブ音楽の変則的なリズムを交えた#2「Strings」は、ラップ、ディープ・ハウス、ジャズの合間を行くようなナンバーだ。前曲とは異なり、このトラックをリードするのは、DJのMark de Clive-lowe(MdCL)である。彼の独創性の高いベースラインとリードシンセが魅惑的なアンビエンスを形成し、それに合わさるような形で、シゲトのジャズ風のドラミングがトラックに力強さを付与する。さらに、メライン・チャールズのソウルフルなボーカルが加わることで、三位一体の完璧なジャズ・ソウルが組み上げられ、また、その上に爽やかなライムが加わる。
「Interlude(Degestivo)」は、5曲目の間奏曲の続きではなく、「The Creator Has A Master Plan」のテーマを変奏させたものと思われるが、それは別の意味が込められており、次の二曲目の連曲「The Creator Has A Master Plan Ⅱ」の呼び水ともなっている。
他にもカバーソングでは他ジャンルの曲をどのようにジャズギターとして魅力的にするのか、トラッド・フォーク「Danny Boy」やブルース「Fat Foot」といった曲を通じて試行錯誤を重ねていった様子が伺える。もちろん、それは実際、聞きやすく親しみやすいジャズとして再構成が施されているのである。他にも、ラルフ・タウナーのOregonにおけるフォーク/カントリーの影響を「Argentina Nights」に見い出すことが出来る。さらに、ディキシーランド・ジャズのリズムを取り入れた「Little Old Lady」もまたソロ演奏ではありながら心楽しい雰囲気が生み出されている。アルバムの最後を飾る「Empty Space」はラルフ・タウナーらしい気品溢れる一曲となっている。
『At First Light」は、ジャズ・ギターの基本的なアルバムに位置づけられ、その中に、フォーク/カントリー、ブルース、クラシックといった多彩な要素が織り交ぜられている。以下のドキュメントを見てもわかる通り、音楽家としてのルーツを踏まえたかなり意義深い作品として楽しめるはずだ。同時に、タウナーの先行作品とは異なる清新な気風も感じ取れる作品となっている。
シアトル出身で、現在、ブリックリンを拠点に活動するドラマー、プロデューサー、ラッパーであるKassa Overall(カッサ・オーバーオール)がWarp Recordsとの契約を発表し、ニューシングル「Ready to Ball」を公開しました。カッサ・オーバーオールはNYジャズシーンの最前線を行く才能とも称される。
「感情的なレベルで、この曲は本当に嫉妬の感情を扱っているんだ」とKassa Overallは声明の中で「Ready to Ball」について述べています。
ドラマーのビリー・ハートとピアニストのジェリ・アレンの弟子であるオーバーオールは、2019年の『Go Get Ice Cream and Listen to Jazz』と2020年の『I Think I'm Good』という2枚のスタジオ・アルバムをリリースしています。また、これまでにオノ・ヨーコ、ジョン・バティスト、フランシス・アンド・ザ・ライツらとコラボレートしている。
カクテルバーのピアニスティックと呟くようなヴォーカルという一見狭い範囲の中で、ウェイツとプロデューサーのジェリー・イエスターは、ジャジーな「Virginia Avenue」からアップテンポのファンク「Ice Cream Man」まで、そしてアコースティックギターのフォーク調「I Hope That I Don't Fall in Love With You」からサルーンソング「Midnight Lullaby」まで、驚くほど幅広いスタイルのコレクションを実現しており、フランクシナトラかトニーベネットのレパートリーに加えたいほどの完成度がある。ウェイツの音楽的アプローチは、もちろん様式化されており、時には派生的な内容もある。
2020年12月にロンドンのPaul Epworth's Church Studiosでレコーディングが行われた。3月31日に2xLP、2xCD、デジタルで発売される予定です。以下、トレーラーをチェックし、そのファースト・シングル「Miles Chases New Voodoo in the Church」を聴いてみてください。
ガルシアはプレスリリースでニューシングルについて次のように語っている。"このシングルは、マイルス・デイヴィスのジミ・ヘンドリックスへの頌歌('Miles Runs the Voodoo Down')を私たちが解釈したものです」
London Brewに参加したミュージシャンたちは、ギタリストのマーティン・テレフェとエグゼクティブ・プロデューサーのブルース・ランプコフによって、パンデミックのために結局中止となったBitches Brewの50周年を祝うライブのために集められた。「私にとって、ビッチェズ・ブリューとはそういうものだ」とシャバカ・ハッチングスは声明で述べている。
若い時代、ジャレットはマイルス・デイヴィスのバンドにも所属し、ECMと契約を結び、ジャズとクラシックの音楽を架橋させる独創的な演奏法を確立した。その後、90年代になると、難病の慢性疲労症候群に苦しんだけれども、最愛の妻の献身的な介抱もあってか、劇的な復活を遂げ、『The Melody At Night,With You」(ECM 1999)という傑作を作りあげた。ピアニストの過渡期を象徴するピアノ・ソロ作品には、その時、付きっきりで介抱してくれた最愛の妻に対する愛情を込めた「I Love You, Porgy」、アメリカの民謡「Sherenandoah」のピアノ・アレンジが収録されている。2000年代に入ってからも精力的にライブ・コンサートをこなしていたが、数年前に、ジャーレットは脳の病を患い、近年は神経による麻痺のため、新たに活動を行うことが困難になっている。そして、残念ながら、コンサート開催も現時点ではのぞみ薄で、昨年発売されたフランスでのライブを収録した『Bordeaux Concert(Live)』もまた、そういった往年のファンとしての心残りや寂しさを補足するようなリリースとなっている。
ジャレットの傑作は、そのキャリアが長いだけにあまりにも多く、ライブ盤、スタジオ盤ともにファンの数だけ名盤が存在する。ライブの傑作として名高い『ケルン・コンサート」は、もはや彼の決定盤ともいえようが、その他、『At The Deer Head Inn』がニューオーリンズ・ジャズのゴージャスな雰囲気に充ちており、異色の作品と言えるかもしれないが、彼の最高のライブ・アルバムであると考えている。また、ECMの”NEW SERIES”のクラシック音楽の再リリースの動向との兼ね合いもあってか、これまで、ジャレットは、バッハ、モーツァルト、ショスターコーヴィッチといったクラシックの大家の作品にも取り組んでいる。クラシックの演奏家として見ると、例えば、ロバート・ヒルのゴールドベルク、オーストリアの巨匠のアルフレッド・ブレンデル、その弟子に当たるティル・フェルナーの傑作に比べると多少物足りなさもあるけれど、少なくとも、ジャレットはジャンルレスやクロスオーバーに果敢に挑んだピアニストには違いない。彼は、どのような時代にあっても孤高の演奏家として活躍したのである。
今回、リリースされた70年代でのスウェーデンのフル・コンサートを収録した『Dramaten Theater,Stockholm Sweden September 1972』は、今作のブートレグ盤の他にも別のレーベルからリリースがある。私はその存在をこれまで知らなかったが、どうやらファンの間では名盤に数えられる作品のようで、これは、キース・ジャレットがECMに移籍した当初に録音された音源である。もちろん、ブートレグであるため、音質は平均的で、お世辞にも聞きやすいとは言えない。ノイズが至る箇所に走り、音割れしている部分もある。だが、この演奏家の最も乗りに乗った時期に録音された名演であることに変わりなく、キース・ジャレットのピアノ演奏に合わせて聴こえるグレン・グールドのような唸りと、演奏時の鮮明な息吹を感じとることが出来る。
Blue Note Recordsは、ロンドンの活気ある"Total Refreshment
Centre"のコミュニティに所属する幅広いジャンルのアーティストをフィーチャーした新しいコレクション、『Transmissions from
Total Refreshment Centre』を2月17日に発売すると発表しました。
このコンピレーションには、Byron Wallen, Jake Long, Matters Unknown, Zeitgeist Freedom Energy Exchange, Neue Grafik, Resavoirといったグループが参加しています。また、Soccer96が、MCのKieron Bootheをフィーチャーした「Visions」が最初の先行シングルとしてリリースされた。
Soccer 96 「Visions」
TRC(Transmissions from
Total Refreshment Centre)は、Lex Blondel(レックス・ブロンデル)が設立した音楽スタジオであり、ロンドンのジャズ・シーンの重要拠点となっています。このTRCを取り巻くグループは、大陸や世代を超えてつながり、豊かな人間関係を生み出しています。
Eric Dolphy(エリック・ドルフィー)はフルートの他にも、クラリネットとピッコロ・フルートを演奏した。当初は、ビバップ・ジャズの継承者として登場したが、のちにアヴァンギャルド・ジャズに興味を持つようになった。ドルフィーのフルートは、クラシックの影響を反映した卓越した演奏力と幅広いトーンを持つのが特徴である。36歳の若さで惜しくも死去したものの、生前、ジョン・コルトレーン、ミンガス、オリバー・ネルソンの録音に参加している。
オーネット・コールマンの最初のフリー・ジャズの発表から、およそ五年後に発表されたのが、フルート奏者、エリック・ドルフィーの1964年のアルバム『Out To Launch』である。一般的にはブルーノートの1960年代のカタログの中で、もっとも先進的なレコードと称される場合も。しかし、アルバムの冒頭は、ビバップの王道を行くような楽曲に回帰している。しかし、二曲目からは一転してアヴァンギャルドなリズムと無調に近いスケールが展開される。
Alice Coltrane(アリス・コルトレーン)はラッキー・トンプソン、ケニー・クラーク、テリー・ギブスのカルテットの演奏者として活躍し、スウィング・ジャズに取り組んできた。コルトレーンと出会った後は、互いに良い影響を与え合い、スピリチュアルな響きを追求する。夫の死後は、バンドリーダーとしても活躍した。ファラオ・サンダースとの共作もリリースしている。
バンドが3枚目のアルバムを出した後にラインナップの再編成を決めた際、アレクサンダー・ソウィンスキー(ドラムス)、チェスター・ハンセン(ベース)、マシュー・タヴァレス(キーボード)がサックスとギターでカルテットを完成させるためにWhittyにアプローチしてきた。Whittyは、Charlotte
Day Wilson, Kali Uchis, Kendrick Lamar, Ghostface Killah, Snoop Dogg,
Mary J. Blige, Earl Sweatshirt, Kaytranadaなどのアーティストとも仕事をしている。
2020年9月26日、パンデミックの真っ只中、ロイドはカリフォルニア州ソノマ郡のワインカントリー、ヒールズバーグのThe Paul Mahder Galleryでバーチャルオーディエンス向けのコンサートをストリーミング配信した。フサインとギタリストのジュリアン・ラージが加わり、ロイドは「ミュージシャンと観客の間のエネルギーや交流がなくなる一方で、拍手によって中断されることのない集中力と集中力がある」と観察している。
最初期のエズラ・コレクティヴの音楽性は、Nu Jazzの領域にありながら、レゲエの要素が強かった。そして、この最新作では、「Togertheness」、「Ego Killah」ではその影響が若干残っているが、レゲエやアフロ・ビートの要素が少しだけ弱められ、ヒップホップや、ベースライン、ダブの流動的なリズムを押し出した作風となっている。基本的には、即興演奏をもとにしたジャズ曲としてのキャラクター性が強いが、ザンビア出身のラッパー、Sampa The Great.Kojey Radicalら、秀逸なラップアーティスト、さらに、UKのシンガーソングライター、Emeli Sandeのゲスト参加により、ボーカル・トラックがインスト曲の合間に導入されることで、アルバムのアートワークからも見えることではあるが、華やかで陽気な雰囲気を持つ作品に仕上がっている。
エズラ・コレクティヴのメンバーは、最新作『Where I’m Meant To Be』において、ロンドンの最新鋭のジャズと、アフリカの音楽性を架橋するような作風を志したと説明しているが、他にもこのアルバムには、ラテン・ミュージック、特にカリブ音楽の影響が色濃く反映されており、それらが彼らの音楽性の根幹にあるアクの強いアフロビートと見事に合体を果たしている。常に、エズラ・コレクティヴの演奏は、最初のモチーフのようなものをバンドのセッションを通じて即興的に転がし、流麗な展開を形作って曲の構想を発展させていき、誰も予測のつかない着地点を曲のクライマックスで見出す。そして、このアルバムの楽曲の展開は、スリリングとしか言いようがない。エズラ・コレクティヴのメンバーは、ジャズの基本の型であるコールアンドレスポンスを通じて、彼ら五人は楽器で軽やかに会話をし、さらにそれらの会話を、大きな構成を持つ楽曲へと昇華させているのだ。
アルバムの中には、「No Confusion」「Words By Steve」の二曲に、語りのインタルードが導入されているが、これらが、キャッチーな印象を持つラップソング、ポップス/ソウル、そして、エズラ・コレクティヴの音楽性の基礎であるニュージャズの楽曲の中に、ストーリー性を付け加えている。今作において、エズラ・コレクティヴは、演奏の面白みを追求するだけではなく、万人に親しめる音楽性を示しつつ、音楽の持つ文学性や物語性を掘り下げようとしているように見受けられる。そして、それらを実際のセッションだったり、ボーカリストとの白熱した共演を通じ、このグループの最大の魅力である多様性をもとに一つのアルバム作品として組み上げているのだ。
その後に続く「Never The Same Agein」で、エズラ・コレクティヴは、エキゾチックジャズの新境地を勇猛果敢に開拓してゆく。イントロの哀愁あふれるピアノのフレーズから陽気で心楽しいカリブ音楽へ一挙に様変わりし、ジャズのアンセミックな響きを持つ、言わば、ダイナミックな展開へ導かれる。この刺激的なライブセッションにこそ、最新作『Where I’m Meant To Be』の最大の迫力が込められており、エズラ・コレクティブの晴れやかなジャズ・スピリットの真骨頂が体感出来る瞬間となるだろう。
このミニアルバムの中で特に聞き逃す事が出来ないのが4曲目収録の「A Japanese Garden in Ethiopia」で、題名にも表れている通り、日本の「四七抜き」音階を取り入れた落ち着いた侘び寂びの雰囲気を演出する。ハルソールのトランペットは、日本の民族音楽楽器の尺八のような枯れた響きを導入し、さらにハープのグリッサンドの劇的な使用は、 四度、七度の音階を避けていることもあってか、大正琴のような艷やかで色彩的な響きをもたらすことに成功しています。この曲で、ハルソールは、ノルウェー・ジャズのトランペット奏者、アルヴェ・ヘンリクセンのように、トランペットの前衛性を追求した最新鋭の演奏技法を組み入れていることに注目です。