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Romy ©︎Vic Lentagne


 The xxのRomyが、Fred Again.をフィーチャーしたニューシングル「Strong」を発表しました。Fred Again.とStuart Priceとともにプロデュースしたこの曲は、Romyの妻で映像作家・写真家のVic Lentaigneが監督したビデオも公開されている。こちらは下記よりご覧下さい。


「Strong」は、Romyの2020年のシングル「Lifetime」、ソロ・デビュー作、そしてFred again...とのコラボレーション「Lights Out」に続く作品となる。

 

ロミーは、声明の中で、「『Strong』は、私が過去の悲しみを処理している時に生まれた」と述べている。

 

「歌詞を書きながら、いとこのLuisのことを考えてたの。私たちは、幼い頃に母親を亡くしたという共通の経験を持っている。私たちは、幼い頃に母親を亡くしたという共通の経験を持っています。彼は、感情を抑え、勇敢な顔をしようとする私と同じような性質を持ってます。この曲は、このような感情とつながり、サポートを提供し、最終的には音楽の幸福感の中で解放感を得るための方法だったのです。シングルのジャケットとミュージックビデオには、ルイスが一緒にいてくれて、本当に特別な気持ちになりました」


ロミーはさらに続ける。「フレッドとの友情は私にとってとても大切なもので、私たちの距離が近いからこそ、安心して正直で傷つきやすい歌詞を書くことができるし、ソングライティングやダンスミュージックにおける感情への愛で、私たちは間違いなくつながっているのよ。フレッドがソロでやっていることを見たり聞いたりするのは素晴らしいことだし、刺激になるし、一緒にこの曲をリリースできることにとても興奮している」






昨日、米国のシンガーソングライター、Sharon Van Etten(シャロン・ヴァン・エッテン)は最新アルバム『We've Been Going About This All Wrong』のデラックス・エディションをリリースしました。アルバムのレビューは下記よりお読み下さい。

 

リリースに合わせて、このアルバムの収録曲「When I Die」のリリックビデオが公開されました。この曲のリリック・ビデオも公開されています。


Sharon Van Ettenは以前のプレスリリースで、リスナーがアルバム全体を一度に聴くことを望むことについて、次のように語っている。

 

「最初から最後まで、このアルバムは、私たちがそれぞれの方法で経験したこの2年間のジェットコースターを記録した感情の旅です。その旅に一緒に乗っていただければと思います。私の側にいてくれてありがとう」


以前、ヴァン・エッテンがアルバムの予告編を公開していた。このアルバムには彼女の2022年のシングル「Used to It」は収録されておらず、またデラックス・エディションにも収録されていない。


『We've Been Going About This All Wrong』は、Jagjaguwarから2019年にリリースされた『Remind Me Tomorrow』に続く作品である。


ヴァン・エッテンは『We've Been Going About This All Wrong』をダニエル・ノウルズと共同制作し、ロサンゼルスの実家に新設した特注スタジオでそのほとんどを自らレコーディング、エンジニアリングしている。Van Ettenはこのアルバムでギター、シンセサイザー、ピアノ、ドラムマシン、ウーリッツァー、鍵盤などを演奏していますが、ドラムにJorge Balbi、ベースにDevon Hoff、シンセサイザーとギターにライブ音楽監督のCharley Damskiという彼女の通常のツアー・バンドが参加しています。


ヴァン・エッテンは、前回のプレスリリースで、「今回のリリースでは、アルバム全体をひとつの作品として提示するために、これまでとは異なるアプローチで、意図的にファンを巻き込みたかった」と語っています。「この10曲は、希望、喪失、憧れ、回復力といったより大きな物語が語られるように、順番に、一度に聴くことができるように設計されている」


アルバム・ジャケットについて、ヴァン・エッテンはこう語っている。「必ずしも勇敢ではなく、必ずしも悲しくもなく、必ずしも幸せでもない、全てから立にち去る私をイメージして、それを伝えたかった」

 

 

 

 

 

 Sharon Van Etten  『We've Been Going About This All Wrong』 deluxe edition



 

Label: jagujaguwar

 

Release: 2022年11月11日

 


Review 

 

オリジナル盤は5月に発売され、軒並み、海外のレビューは概ね好評であったものの、傑作以上の評価まで到達したわけではなかった。この作品のレビューを飛ばしたのは、その週に多くの注目作がリリースされたことがあったのが1つ、そして音楽性の本質を掴むことが出来なかったという理由である。

 

アルバムは、ロックダウン中、LAの自宅のスタジオでレコーディングされた。5月に聴いた際には、オープンニングトラック「Darkness Fades」を始め、重苦しい雰囲気に充ちた楽曲が印象的であった。これは、シャロン・ヴァン・エッテンが、この作品に、家族との生活を通して見る、内面の探求というものがテーマに掲げられているからだと思う。このアルバムは非常に感覚的であり、抽象的な音楽性であるためか、第一印象としては影の薄い作品の一つだった。


ところが、このアルバムは聴いてすぐ分かるタイプの作品ではないのかもしれないが、少し時間を置いて改めて聞き返したとき、他のアルバムより遥かに優れた作品であることが理解出来る。アルバムの出足は鈍さと重々しさに満ちているが、徐々に作品の終盤にかけて、このシンガーの存在感が表側に出てきて、クライマックスでは、このアーティストらしい深い情緒が出てきて、その歌声に、神々しい雰囲気すら感じられるようになるのである。特に、オリジナル盤の収録曲として、#7「come back」と#8「Darkish」が際立っている。この2曲は、このアーティストのキャリアにおける最高傑作の1つと言っても差し支えなく、ダイナミックさと繊細さを兼ね備えた傑出したポップミュージックであるため、ぜひとも聞き逃さないでいただきたい。

 

しかし、全般的に高評価を与えられたにも関わらず、傑作に近い評価が出なかったのには原因があり、全体的に素晴らしい作品ではあるものの、オリジナル盤は、展開が盛り上がった来た時に、作品の世界が閉じてしまうというような、いくらか寂しさをリスナーにもたらしたのも事実だったのだろうと思われる。これらは5月の始めに聴いた時も思ったことで、オリジナル・バージョンについては作品自体が未完成品という感もあり、聞き手が、この音楽の世界にもっと浸っていたいと思わせた瞬間に、作品の世界が終わり、突如として遠ざかっていってしまったのである。つまり、この聞き手の物足りなさや寂しさを補足する役目を果たすのが、今回、4曲を新たに追加収録して同レーベルからリリースされたデラックスバージョンなのではないかと思う。

 

オリジナルアルバム発売の直前に公開された、Covid-19のロックダウン中の閉塞した精神状態からの回復について歌った「Porta」や、同じく発売以前に公開された「I Used To」といったスタイリッシュな現代的なシンセ・ポップが追加収録されている。二曲目は、曲名が似ているが、昨年リリースされたエンジェル・オルセンとのフォーク・デュエット曲「Like I Used To」とは別作品となっている。これらの曲については、アーティスト本人が、この最新アルバムの収録曲にふさわしくないと考えたかもしれない。


しかし、改めてこのデラックス・バージョンを聴くと、作品の印象が一転しているのに気がつく。不思議なことに、オリジナルバージョンでなくて、今回発売されたデラックスバージョンこそが完成品なのではないかと思えてくる。デラックスバージョンとして見ると、名盤に近い、傑出した作品である。

 


95/100

 

 

Feature Track 『Come Back』

 



 

The Regrettes

LAのポップバンド、The Regrettesは、昨日、最新アルバム「Further Joy」のデラックス盤のリリースした。更に、3曲のリリックビデオを公開している。


この12曲収録のオリジナル・アルバムは4月にワーナー・レコードから発売され、Dorkの4つ星レビューでは「正直であることを恐れないアルバムだが、だからといって将来への希望を排除すべきとは考えていない」と評されている。シンガーのリディア・ナイトは、サード・アルバムのリリースは「恐怖と解放が同居している」と、最近のDorkの特集で認めており、この特集はオンラインで読むことができます。


本日発売となった「Further Joy (Deluxe)」にはオリジナル盤の収録曲に加えて、「Dummy」「Shapeshifter」「Answer」の3曲が収録されており、LAのカルテットは、「皆さんと共有することにとても興奮していた、本当に特別な曲ばかり」だと述べている。

 

 

 「Answer」  Lyric Video 

 

 

 

「Dummy」Lyric Video


 

 

「Shapeshifter」 Lyric Video

 

 

 

The Regrettesの「Further Joy (Deluxe)」の全曲ストリーミングはこちらで聴くことができます。




The Regrettes  「Further Joy (Deluxe)」

 

 

Label: Warner

Release:2022年11月11日

 

 

Tracklist:

 

1. Anxieties (Out of Time)
2. Monday
3. That’s What Makes Me Love You
4. Barely on My Mind
5. Subtleties (Never Giving Up On You)
6. La Di Da
7. Homesick
8. Better Now
9. Rosy
10. You’re So Fucking Pretty
11. Step 9
12. Nowhere
13. Show Me You Want Me
14. Dummy
15. Shapeshifter
16. Answer




Listen/Stream:



https://theregrettes.lnk.to/FurtherJoyDeluxe

Låpsley
 

 イギリスのシンガーソングライターLåpsleyが、3rdアルバム『Cautionary Tales Of Youth』の4thシングル「Hotel Corridors」を発表しました。


「Hotel Corridors(ホテル・コリドー)」は、20代のキャリアや友人関係、激しい恋愛関係における予期せぬ紆余曲折のメタファーである」とLåpsleyは説明している。

 

「あるドアは新しいポジティブな経験につながり、あるドアはあなたをスタート地点に連れて行き、あるドアはあなたが想像するよりもずっと後ろに後退させる。部屋へと続く果てしない廊下の地雷原で、無数のキーカードを渡され、どうにかして大人になってからどうすればいいのか考えることになるんだ!」と説明しています。


「このトラックは、私とコラボレーターであるジョー・ブラウンのトッテナムのシェアスタジオでロックダウン中に”Smoke and Fire”と同じ週に作られました」と彼女は付け加えます。「彼がUKサウンドのガレージ・ビートをセッションに持ち込んで、私たちはピアノでジャムって、すぐにこのトラックを完成させたの。ロックダウンのアイソレーションは思いがけない内省の時間であり、最終的には現代生活のカオスを受け入れるためのポジティブな触媒になったと思う」

 

「今後数ヶ月の間に、このレコードの様々な物語を案内する」と、Låpsleyは今後発表される更なる作品について約束している。「私は自分の芸術性の中で、これほどまでに本当の自分らしさを感じたことはありません」


「Hotel Corridors」のストリーミング試聴はこちらから、オフィシャルミュージックビデオは以下からご覧いただけます。

 


 

Blair Lee


 カナダの新人シンガーソングライター、Blair Lee(ブレア・リー)は、最新シングル 「Flower Mind」で人生の小さな瞬間を音楽の魔法に変え、より良い、より明るいオンラインを探すのではなく、細やかな日常を祝福しています。

 

レビュアーは「心にしみる」「催眠術のようだ」という言葉を陳腐なまでに使いたがるが、これらは間違いなくカナダのシンガーソングライター、ブレア・リーに当てはまるといえよう。彼女の音楽を聴くと、ソーシャルメディアの熱狂的な世界など存在しないかのように感じられる。彼女のニューシングル「Flower Mind」は、人生の小さな瞬間の素晴らしさと、ピクセル単位のファンタジーに固執するのではなく、それをいかに享受するかということを歌っています。


「私はどこにも行かない路面電車に座っていました」とBlair Lee(ブレア・リー)は振り返ります。

 

「アパートを出る以外の予定はなかったんです。水辺を自転車で走っている女の子が、ハンドルから花かごをぶら下げているのを見て、『うーん、あんな風になりたいな』って思っていた。

 

この曲は、私が出会う、とても明るくて気立てがよくてカリスマ的で魅力的に見える特定のキャラクター/人々に対して強い羨望を抱くことについて歌っているのよ」


ブレア・リーのデビューEP『The Puppy Game』は12月2日にリリースされる予定である。この曲のビジュアルは、シンガーの若い頃のホームビデオをつなぎ合わせたもので、甘美でありながら決して甘ったるくはない。

 

続く 「Peachy World」は、Andy SummersがThe Policeの名曲 "Every Breath You Take "で用いたような脈打つギターをフィーチャーしている。この曲のビデオでは、ブレア・リーがカーニバルの夜を、謎めいたベールに包まれた仲間と楽しむという内容である。両曲とも、Leeの親しいコラボレーター、ModMaxxがプロデュースし、彼はこれまでにもDrakeやRoy Woodsと仕事をしている。


特に最新曲の「Flower Mind」では、内省的な雰囲気と風通しの良さを強調し、リーのキャリアに天井はないように見える。テイラー・スウィフトのように、彼女の息の長いボーカルは絶妙な表現力を持つ。

 

そして、これまでの彼女のレコーディング作品では、キーボードのスキルがほとんど生かされていない。彼女はクラシック音楽のトレーニングを受けたピアニストであり、80年代、90年代のリズムギターをこよなく愛することから、音楽的な寄り道をすることはほとんど疑いがない。


 

Kate Davis

 NYCを拠点に活動するミュージシャン、ソングライターのKate DavisがANTI-と契約し、新曲 "Consequences" をリリースしました。

 

この曲は、悲しいけれども、キャッチーで、ブリッジでサイケデリックなサウンドに浸るインディー・ロック・ジャムです。Kateは、傷つきやすく生々しいサウンドと、クールで楽しいサウンドをうまく使い分けており、歌詞もそれにマッチしています。「感情的になることなく/ただひたすら/自己破壊をする空っぽの女/自分が死にたい理由と/その結果を免れることを理解するのは恐ろしいことだ"と、このシンガーは唄っている。”Consequences "の試聴は以下より。


ケイト・デイヴィスは、シャロン・ヴァン・エッテンの2019年のシングル「Seventeen」を共同作曲し、同年、ジャズ界で活動後初のインディー・ロック・アルバム『Trophy』をリリースした。それに続いて昨年、ダニエル・ジョンストンの『リタイアド・ボクサー』をフルアルバムでカバーした『ストレンジ・ボーイ』を発表している。

 

 

Taylor Swift

世界的な人気を誇るシンガーソングライター、テイラー・スウィフトが、Bleachersをフィーチャーした『Midnights』のリード・シングル「Anti-Hero」の新バージョンを配信しました。

 

『ミッドナイツ』の楽曲のアップデート版には、スウィフトの頻繁なコラボレーターでミッドナイツのプロデューサーであるジャック・アントノフが率いるバンド、ブリーチャーズがフィーチャーされている。

 

テイラー・スウィフトはソーシャルを通じて、"ジャックの「セクシー・ベイビー」のバージョンは「アート・ブロ」。"同じように多くの人を混乱させることを心から願っている "と綴っている。


この曲の新版は、テイラー・スウィフトの公式のUSストアを通じて1.29ドルで購入することも出来る。また、先週、ブルース・スプリングスティーンはスウィフトの10枚目のアルバムについて話しながら、「とてつもない作家」と称賛を送っている。

 

 

Sigrid

 

ノルウェーのシンガー、Sigridは、今年5月6日にリリースされた最新アルバム「How To Let Go」のスペシャルエディションが11月4日にIsland/Universal Musicから発売となりました。

 

この二枚組アルバムには、オリジナル・アルバム収録曲のアコースティックバージョン、アップクローズバージョン等が追加収録されています。さらに、このリリースと同時に、シクリッドは収録曲「Everybody Says They're Fine」のMVを公開しています。


「Everybody Says They're Fine "はAskjellと私が約2年前にアルバムのために書いた曲なんだけど(!)、特別な瞬間のためにとっておきたかったから、ここにあるんだ!」とシグリッドは語っている。

 

「プレッシャーや、ベストな状態でないことを歌ってるの。私はいつも、自分の曲をライブで歌うことに喜びと解放感を感じ、物事に対する解決策や良い収穫があるように感じるから、サビで何らかの結論を出そうとするんだけど、この曲では、その感覚そのままに、ありのままを言うことにしたわ」

 

 

 

Sigrid 『How To Let Go』 Special Edition

 

 

 

Label:  Island

Release: 2022年11月4日

 

Tracklist:

 

Disc 1


1. It Gets Dark
2. Burning Bridges
3. Risk Of Getting Hurt
4. Thank Me Later
5. Mirror
6. Last To Know
7. Dancer
8. Everybody Says They’re Fine
9. A Driver Saved My Night
10. Mistake Like You
11. Bad Life
12. Grow
13. High Note



Disc 2


1. It Gets Dark [out in space, acoustic]
2. Burning Bridges [up close, acoustic]
3. Risk Of Getting Hurt [up close]
4. Thank Me Later [up close]
6. Last To Know [up close]
7. Blue
8. Dancer [up close]
9. Everybody Says They're Fine [up close]
10. A Driver Saved My Night [up close]
11. Mistake Like You [up close]
12. Bad Life [acoustic]
13. Grow [up close]
14. High Note [up close]



Listen/Stream :


https://sigrid.lnk.to/htlgspecialedition

Samia

 
 Samiaが新作アルバム『Honey』の第2弾シングルとして、新曲 「Mad At Me」を発表しました。
 
9月にリード曲 "Kill Her Freak Out "でHoneyを発表したSamiaは、アルバムからのセカンド・カット "Mad At Me "を公開し、SamiaとMuriel Knudsonが監督したビデオと一緒に発表している。


『Honey』は、Samiaの2020年のデビュー・アルバム『The Baby』に続く作品で、Sylvan Esso(シルヴァン・エッソ)のノースカロライナ州のスタジオ”Betty's”でレコーディングが行われた。
 
ケイレブ・ライトがプロデュースしたこの新譜には、クリスチャン・リー・ハットソン、ブリストン・マロニー、ジェイク・ルッペン、ラファエラが参加している。
 

 

Talor Swift

テイラー・スウィフト(Taylor Swift)のニューアルバム『Midnights』は、大ヒットを記録している。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダなど14カ国で初登場1位を獲得したスウィフトの10枚目のアルバムは、世界中で数々の記録を塗り替えたのです。


スウィフトは、ニールセンの歴史上、5枚のアルバムが初週100万枚以上の売上を記録した唯一のアーティストとなりました。現時点で、『ミッドナイト』は157万8000枚を売り上げており、ビルボード史上、女性アーティストによる最大のデビュー作となったアデルの「25」に次ぐ記録となった。


157.8万枚の売り上げのうち、100万枚は純粋なアルバム・セールスで、これは2017年以来の初めての大記録達成となった。さらに、『ミッドナイツ』は、ビニール盤だけで57万5000枚を売り上げているが、これは1991年にトラッキングが始まって以来、ビニール盤アルバムとしては最大の記録であった。


スウィフトのミッドナイトは、Spotifyの5日間のグローバルストリームと1日のストリーミングの記録を更新。また、シングル曲「Anti-Hero」は、Spotifyの世界チャートで1739万回の最多曲ストリーム数を記録している。


『ミッドナイツ』は、スウィフトにとって11枚目のNo.1アルバムであり、バーブラ・ストライサンドに並ぶ女性による最多No.1アルバムを記録したことが、歌手としての地位を強固にしている。全キャリアを通じて10枚以上のNo.1アルバムを獲得したアーティストとしては、ビートルズ(19)、ジェイ・Z(14)、ドレイク(11)、ブルース・スプリングスティーン(11)、そしてストライサンドに続いて、史上6人目となる。

 Benjamin Clementine 『And I Have Been』

 



Label: Preserve Artists

Release: 2022年10月28日

 


Review

 

このレコードは、パンデミック中に作られ、UKのアーティストの長期にわたる内省的な期間から生まれた。先ずはベンジャミン・クレメンタインのコメントを紹介しておきましょう。

 

「And I Have Been "はCOVID中に構想された。みんなと同じように、私も特別な人と道を共有することに関わる多くの教訓、複雑さ、そして啓示に直面した。パート1はシーンの設定に過ぎず、より深い「パート2」の舞台となる氷山の一角なんです」

  

クレメンタインは、ホームレスからスターダムへと駆け上がった人物であり、トーキング・ヘッズのデイヴィッド・バーンは、このアーティストのステージを見た際にニューヨーク・タイムズ誌に、「ステージにふらりと現れたベンジャミン・クレメンタインは、裸足でロングコートの下にシャツも着ていなかった。彼はそのまま高いスツールに腰かけ、ほぼ立ったままでピアノを弾いた。彼はまるで、その場にいる1人1人に直接聞かせるような歌い方をしていたよ。その素晴らしい『声』に、私は驚きを隠せなかった」と説明している。彼は大きな注目を浴びたとしても、それを全く意に介さぬふてぶてしさを持つ。クレメンタインは、はなからスターになど興味はないのかもしれません。

 

2ndアルバム『And I Have Been』の音楽は、オープニングからミュージカルの雰囲気を帯びている。「Residue」 からして、展開力のある音楽が提示される。クレメンタインのボーカルは、古い時代のブルースのように泥臭く、アフリカの民族音楽のような迫力に満ちており、そして、舞台音楽の語りのように物語性を併せ持っている。それらがエレクトロニクス、映画音楽を彷彿とさせるオーケストラストリングス、R&Bや今日のラップミュージックの要素と複雑に絡み合ってストーリーは展開されていく。それは、何らかの音楽を意図して展開させるというより、何らかのヴォーカルトラックをバックミュージックにあわせて、即興演奏で繰り広げるというような雰囲気に満ちている。『And I Have Been」の中に内包されているストーリーテリングはなんの停滞もなく、ほとんどなめらかな質感を持って次から次へと移り変わっていく。それは、ベンジャミン・クレメンタインの人生の一側面を表した何らかのシーンの切り替わりのようでもあります。しかし、上記のデイヴィッド・バーンの言葉も分かる通り、クレメンタインの音楽にはふてぶてしさがあり、まるで裸足で弾き語りを演奏するようなワイルドさが感じられるのです。

 

こうして、オープニングトラックと二曲目の「Delighted」で、音楽を聴くというスタンスでリスニングに臨むリスナーを幻惑し、まるでみずからの世界に満ちる特異な煙幕の中にクレメンタインは私達を引き込んでみせる。続く三曲目の「Difference」は全2曲と打って変わってラップミュージックや現代的なR&Bの音楽へとシフトチェンジを果たす。この曲は、豪奢なストリングスアレンジと女性コーラスを交えたアルバムの中では比較的親しみやすいが、そこにはこのアーティスト特有の哀愁と繊細さがないまぜとなっている。さらに続く4曲目の「Genesis」では、ジャズやブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのようなエキゾチックな雰囲気を持ったカリビアン調の楽曲が展開される。これらの曲は、古い時代のアプローチを感じさせるが、それはアナクロニズムを志向しているわけではなく、クレメンタインの本能的な感性によって哀愁のある音楽へと導かれている。続く「Gypsy,BC」ではスパニッシュ音楽やジプシー音楽の影響を感じさせる音楽性に取り組んでいる。クレメンタインのピアノの弾き語りは、哀愁に満ちていますが、途中からストリングス・アレンジや、女性のコーラスワークにより物語性を帯びてくるのです。

 

他にも意外な癒やしがある「Last Movement of Hope」では、エリック・サティのような近代フランス音楽のピアノ曲にクレメンタインは挑戦しています。全体的にはソナタの構成が取り入れられている。アルバムの前半部のボーカルトラックとは一変して、この曲はキリコの絵画のようなシュールレアリスティックな響きにあふれている。ピアノの演奏はすごくシンプルでミニマルへの傾倒を感じさせますが、表面的な暗鬱な響きの中に奇妙な明るさが感じられる。まるで曲の途中から内的な空虚さの中に明るい兆しが表現されているようにも思える。この曲でのクレメンタインの演奏は即興的ですが、そこには凛とした気品があり、奇妙な美しさがこのクライマックスにかけて広がりを増していくように感じられます。

 

その後も渋さと哀愁を擁する「Copeing」でクレメンタインは、 内的な悲しみを吐露しながら、ピアノの弾き語りを続ける。前半部の楽曲と同じようにストリングスを交えた楽曲ですが、同じような手法でありながら新鮮味を感じさせる。それは、聞き手に聴かせるというより自分の内面の奥深くに静かに語りかけるような歌であるため、短い曲ではありながら聴き応えがあります。続く、「Weakend」では、ミステリアスなピアノの響きによって、クレメンタインの歌が引き継がれていく。やはり、曲の抑揚や起伏は、シンプルなストリングスのビブラートにより増幅されるが、この曲では、古い時代のフランスの映画音楽、あるいはその時代のポピュラーミュージックやカリブ音楽の影響をモダンな雰囲気を持った美麗なボーカルトラックへと昇華させている。

 

アルバムの終盤に差し掛かると、これらのミュージカルの音楽の色合いはさらに強くなっていく。「Auxiluary」では、1960-70年代のポピュラーミュージックを下地にしたより多彩なアプローチが取り入れられ、その音楽の持つ物語性を増していく。フランク・ザッパほどにはマニアックではないが、それに近いコアな雰囲気もある。メロトロンなどを卒なく楽曲のなかに取り入れたり、さらに民族音楽的なコーラスを取り入れたりと、ここで時代を超越したような楽曲を生み出しています。そして、クローズを飾る古典音楽のワンフレーズをピアノ音楽のモチーフとし、このアーティストらしい哀愁に満ちた南欧の民族音楽の性格を取り入れた「Recommence 」も新たな発見に満ちている。ミニマルへの傾倒を見せつつ、そこには複雑なこのアーティストのバックグランドが垣間見える。ピアノ演奏は一貫して抑制され冷静さに満ちているが、時に、クレメンタインのボーカルは、時に、内的な感情を吐き出すような本能がむき出しになる場合もある。これらの楽曲は、アンドリュー・バードのシュールさに近い方向性を感じさせる。


全体を見渡すと、クレメンタインの楽曲は、一見、シンプルで親しみやすく、スタイリッシュな雰囲気すら感じられますが、他方、その音楽の奥深くにあるのは、岩のように硬質な表現性、形而下のなにかを音として表側に引き出すかのような強烈さが込められている。そして、クレメンタインの音楽は哀愁に満ち、シュールさを感じさせるが、その表現はきわめて暗示的な示唆に富んでおり、一聴しただけで、その内奥を理解するのは困難をきわめる。この作品自体の好みや評価もかなり分かれると思いますが、少なくとも、このセカンド・アルバムは、他のどこを探しても見つけることの出来ないベンジャミン・クレメンタインの創造性と個性が発揮された一作で、彼の人生の精神的な部分が音楽として表側に表出したのかもしれません。体系的に音楽を学んだふうには見えないのに、このようなコンセプチュアルなミュージックを生み出すというのは、ほとんど驚愕に満ちている。

 

 

86/100

 

 

 

Featured Track 「Last Movement Of Hope」

 



  

昨日、BBCで放映中の国内で大人気ダンス番組「Strictly Come Dancing(ストリクトリー・コム・ダンシング)」の音楽ゲストに、リナ・サワヤマが初登場し、「This Hell」を演奏しました。


この曲は、今年初めに発売されたRina Sawayamaのセカンドアルバム「Hold The Girl」に収録されています。

 

東アジアのミュージシャンとして、彼女は自分自身を一つのレッテルに閉じ込めることを拒絶してきた。彼女の音楽は、ディアスポラに溶け込み、イギリス系アジア人として疎外感を感じながら直面してきた苦悩に触れる一方、シングルマザーに育てられた娘というユニークで深い、しかし、孤独でもろい経験も取り上げる。もちろん、これらすべては、自分のクィアネスを受け入れ、子どもの頃に感じた疎外感を認め、「選ばれた家族」を迎え入れるというテーマと複合的にに絡み合っている。サワヤマは多くの人生を生きており、彼女の音楽の中で、それぞれの経験を振り返りながら、自分の物語は彼女自身の手によって、まだ書き続けることを認めている。


 

Morrissey


 モリッシーは、新しいソロ・アルバム『Bonfire of Teenagers』を2023年2月にキャピタル・レコードからリリースすると発表しました。この新作の告知自体は6月の上旬に公表されていたものの、肝心の発売元が明らかにされていなかった。


『Bonfire of Teenagers』は、プロデューサーのAndrew Watt(アンドリュー・ワット)とともにロサンゼルスでレコーディングされた。

 

アルバムの11曲を通して、MorrisseyはMiley Cyrus、Iggy Pop、Red Hot Chili PeppersのChad SmithとFlea、Josh Klinghoffer、Jesse Tobiasといった大物コラボレーターと一緒に参加しています。


キャピトル・レコードは『Bonfire of Teenagers』を全世界でリリースする予定だが、現在シンガーがレーベル契約を結んでいない英国は除く。さらに、キャピトルはモリッシーの過去のアルバム(Southpaw Grammar、You Are The Quarry、Ringleader of the Tormentors、Years of Refusal、World Peace is None of Your Businessなど)の再発売権をライセンス供与しています。


来月、モリッシーは14日間の北米ツアーを開催する予定。今回のアルバムのタイトル曲はラスベガス公演ですでに披露されている。この新曲のライブパフォーマンスの模様は以下で御覧ください。

 





Morrissey 『Bonfire of Teenagers』

 

 


 


Tracklist:

 

01. I Am Veronica

02. Rebels Without Applause

03. Kerouac’s Crack

04. Ha Ha Harlem

05. I Live in Oblivion

06. Bonfire of Teenagers

07. My Funeral

08. Diana Dors

09. I Ex-love You

10. Sure Enough The Telephone Rings

11. Saint In a Stained Glass Windo


 

Stella Rose
 

NYのシンガーソングライターStella Rose(ステラ・ローズ)が、Yves RothmanのKRO Recordsと契約を交わし、Rothmanがプロデュースと共同作曲を手がけたデビューシングル「Muddled Man」をリリースした。

 

ステラ・ローズは、デペッシュ・モードのフロントマン、デイヴ・ガハンの娘である。彼女は、ダークで激しくシンキーなこの曲に父親の影響を受けているようですが、彼女は自分なりの音楽のスタイルを見出そうと努めているようにも窺える。Stella Roseのスモーキーなボーカルにぴったりのナンバー。

 

この曲について、彼女はこう語っています。


「怒りを母に持ち、無秩序にひざまずきながら

泥まみれの男

櫛に入った油

ジャケットの左ポケットにはカウボーイ・キラー

あなたの最も貴重な財産の殺人"


 

Adele

"I Drink Wine "は、Adeleが『30』の中で初めて撮影したミュージックビデオで、アルバム発売から約1年、ついにこの曲のビジュアルが到着しました。以下よりご覧ください。


このビジュアルでは、アデルがインナーチューブに乗り、蛇行する川を下っていく様子が描かれており、片手にワイングラスを持ち、川岸で再現される自分の思い出に目を向けています。途中、シンクロナイズドスイマーと一緒に泳いだり、ノーシャツのイケメンや酔っぱらいに誘惑されたりという内容。以下、ご覧ください。


昨年11月に発売された「30」は、売上記録を更新し、CDの売上がほぼ20年ぶりの高水準に達する記録に貢献した。11月18日、アデルは、COVIDの遅延と劣悪なセットアップを理由に、昨年の冬から再スケジュールされた彼女のラスベガスでのレジデンス、「アデルと週末」を開始する予定です。

 

Taylor Swift

  

 ニューアルバム「Midnights」をリリースしたばかりのTaylor Swiftが、収録曲「Bejeweled」のPVを公開しました。


ハイム、ローラ・ダーン、ジャック・アントノフ、ディータ・フォン・ティースらが出演しているこのミュージックビデオには、テイラー・スウィフトの次の再レコーディング作品が2010年のサード・アルバム「スピーク・ナウ」であることを暗示するヒントも隠されているそうです。


©︎ Emma McIntyre


 U.S. Girls(通称:メーガン・レミー)が、ニューシングル "Bless This Mess" のPVを公開しました。RemyとアーティストのEvan Gordonが監督したこのビデオは、以下からご覧いただけます。


レミーはプレスリリースで、このビデオについて次のように述べています。「カメラ付き携帯電話が登場する以前、家庭用ビデオカメラは、10代の白昼夢や不安を自撮りで撮影するための鏡のようなツールでした。最近、1998年の自分がその日のお気に入りの曲に合わせて歌っている映像や、2000年の自分が初めて公に音楽を演奏している映像、その他様々な赤面するような自画像の入ったVHSテープが発掘されたんです。この鋭利な映像を放映することにしたのです。2020年の自分が書いた曲を1998年の自分が歌うという、メタなミュージックビデオのビジョンです」


ゴードンはこう付け加える。「私は腰を据えて、8分間の映像を曲の各単語の上に、前方から後方へと丹念にドラッグし、部分的に一致するものや直接一致するものを切り離しました。予想以上に、各フレーズに複数のマッチングを見つけることができたのです。ここから、ボーカルテイクのコンプを作るように、一致したクリップを選んでつなぎ合わせて、完全なフレーズを作る作業を行いました。この映像は、リアルフェイクです。偽物のようでありながら、自然に本物である。その意図は、騙したり納得させたりすることではなく、内省と追憶を誘発することなんだ。」


7月、メーガン・レミーはシングル "So Typically Now "をシェアした。


 

©︎Tatjana Ruegsegger

 ロンドンを拠点に活動するシンガーソングライター、Sophie Jamieson(ソフィー・ジェイミーソン)が、Bella Unionから12月2日に発売予定のデビュー・アルバム『Choosing』から最新の先行曲「Runner」を公開しました。このシングルは、前作「Sink」、「Downpour」に続く作品です。この曲は、ジェイミーソン自身にたいするメッセージ代わりとなっているようです。


「この曲は、物事が難しくなってきたときに体から離れないようにという自分へのメモなんです」とJamiesonは声明の中で新曲について述べている。

 

「そして、その正直な瞬間に、本当の人生、本当の解放、本当の喜びが生まれるのです。この曲は、心が開いて、すべての色彩が溢れ出てくるような感じにしたかったんだ 」と説明している。

 


 

Sopie Jamisonのニューアルバム『Choosing』は12月2日にBella Unionから発売されます。

 

Olivia Dean


待望のデビュー・アルバムを来年リリースするOlivia Deanは、最新シングル「Danger」を公開しています。以下よりPVをチェックしてみて下さい。


"Danger "は、自分にとって本当に良い人と恋に落ちることで、自分が犯しているリスクに気づいた時のための歌なんだ」と彼女は説明する。

 

「この曲は、遊び心と毒舌、そして、オキシモロン(撞着語法)なんだ。この曲の主な目的は、自分自身に楽しみと解放を与えることでした。ラバーズロックやボサノバに影響された曲を作りたかったの、私が大好きで聴いて育ったジャンルなんだけど、そういうのを今まで探求してこなかったから」

 

Macie Stewart


シカゴを拠点に活動するシンガー/コンポーザー/マルチ・インストゥルメンタリスト、Macie Stewart(フィノム、旧称オーム)が新曲「Defeat」を公開しました。Sid Brancaが監督したミュージックビデオも公開されています。以下よりご覧ください。


「”Defeat "は、過剰な拡張と過剰なコミットメントに立ち向かうための曲だ」とMacie Stewartはコメントしています。と、スチュワートは語っています。

 

「仕事でも恋愛でも、何度もイエスと言っているうちに、すべての面でベストを尽くせなくなることがある。しかし、そうなっても、どうしてそうなったのかを認めるのは難しいものです。そんなとき、私は自分に忍耐強くなり、いつ、どこで限界が来るのか、常に学ぶように心がけています。この曲で、VVライトボディがフルートで参加してくれているのはとてもありがたいことだった」


メイシー・スチュワートのソロ・デビュー・アルバム『Mouth Full of Glass』は、2021年9月に到着した。今年初めには、アルバムの英国でのリリースに合わせて「Maya, Please」という曲をシェアしています。