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©Kaylene Widdoes


カナダのシューゲイズ・デュオ、Softcultは、5月24日にリリースされるEP『Heaven』からのニューシングル「One of the Pack」を発表した。このシングルは、前作「Shortest Fuse」「Haunt You Still」「Spiralling Out」、そしてタイトル曲に続く。以下からチェックしてほしい。


「この曲を書いたとき、私たちは女性をサポートする女性を大いに称えたかった。もちろん、そこには、POCやトランスジェンダーの女性も含まれている。しかし、フェミニズムや "女性 "という言葉から特定のコミュニティを排除しようとする”TERF”がいるのも事実。私たちは、私たちのやり方で、シューゲイザー・コミュニティにライオット・グラール・フェミニズムとアクティヴィズムを紹介したこともあり、交差するフェミニストであることに誇りを持っています。私たちの音楽を聴いている人々には、POC、トランス女性、ノンバイナリー・ピープルは、常に私たちのグラール・ギャングの歓迎すべき重要な一部であることを知っていてほしいです」



「One of the Pack」

 


Los Bitchosがニューシングル「La Bomba」をCity Slangからリリースした。ラテンの陽気なムードとディスコのリズムを織り交ぜたユニークなナンバー。今年の夏に流すのに最適な一曲だ。トム・ミッチェルが監督したビデオは、クイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」へのオマージュだ。

 

ロス・ビッチョスはロンドンの多国籍のバンドで、セラ・ペターレ、アグスティナ・ルイス、ホセフィーヌ・ヨンソン、ニック・クロショーの四人で構成される。ルイス、ホセという名前からみても分かる通り、南米系の移民が多いのかもしれない。彼らは、70、80年代のラテン音楽の一つである”クンビア”のスタイルを継承していると言われている。クンビアとはおそらくコロンビアが転訛したもの。カリブ海に位置する地域を指し示し、コロンビア、コスタリカ、チリの固有の民族音楽のことを意味する。ビッチョスの音楽はインストゥルメンタルのスリリングさに重点を置く曲構成だが、その中にはロックスタイルのニュアンスが含まれている。


この曲はオーリー・バートン・ウッドがプロデュースした。バンドは次のように語っている。


「”La Bomba”はエネルギーとパワーの爆発だ! 去年の夏、フェスティバルで演奏し始めたんだけど、そのエネルギーがとても気持ちよかった」


「冒頭のスタブは、キッチンで料理をしているとき、私(セラ)が最初に思いついたものなんだ。冒頭のギターのトーンとその下のスタブには、とても勇壮で力強いものがある。ツンとしたギターの音色が、クラップ、ポンピングするディスコ・ベースライン、夢見心地で渦巻くシンセ・サウンドの混沌とした風景を切り裂く」

 

「この曲にはディスコ時代の影響が色濃く出ており、ベースラインがこの曲のトーンを完璧なものにしていると思う。曲の構造的には、そのままコーラスに入る(ナイル・ロジャースが言ったように、なぜ待つのか?)。私たちは、この曲をできるだけクラシックなポップスの構成に近づけたいと思った」


この曲を盛り上げているのは、小さなピンポン・ドラムの音(Ring My Bell、Anita Wardを思い浮かべてほしい)だ。


彼らはミュージックビデオについてこう補足している。「この曲はハイ・エナジーで勢いのある曲なので、それにマッチさせるべく、曲に命を吹き込むようなダイナミックなビジュアルがぜひとも必要だった。このビデオには、キラキラした瞬間がたくさんあり、パフォーマンスとシュールな部分を行き来します。メイク・アップはとても楽しかったよ」

 

「La Bomba」

 

オーストラリアのロックバンドーーGirl And Girlが、デビューアルバム『Call A Doctor』から最新シングル「Oh Boy!」を配信した。「Hello」、「Mother」に続くシングルで、サーフミュージックを絡めたオルタナティブロックが展開。彼らの生み出すハーモニーにはロックのノスタルジックな魅力がある。テイラ・ローレン監督によるミュージックビデオは以下よりご覧下さい。


「"Oh Boy!"は、レコーディングに取り掛かる前に、数年前から半分くらい書いていた。前半は気に入っていて、完成させるのが嫌になってた。昨年初めにデモが完成した時、この混沌とした、広がるような大きな言葉の吐露が溢れ出てきて、それが全体をうまくまとめているように思えた」

 


大胆でアグレッシブな『Call A Doctor』は、Girl and Girlのデビュー作。起源は、ジェイムスとギタリストのジェイデン・ウィリアムスが放課後の午後に母親のガレージでジャムっていた時だった。

 

ある日の午後、ジェイムズの叔母さんが犬の散歩を終えて練習場に向かい、ドラムを叩いていいか尋ねた。「他のドラマーが見つかるまでここにいるわ』。結局、彼女はパーマネント・メンバーになった」


レコードは、頭の中に閉じこもりすぎたため、外に出ようとしている個人について描いている」とジェームズは『Call A Doctor』の全体像、クリエイターのスナップショットについて語る。

 

しかし、このアルバムが私たちの内面にある不安なトピックを扱っているのだとしても、Girl and Girlの音楽がいかに生命力に溢れているかを強調しすぎることはない。この作品には図太く大胆なユーモアのセンス、暗闇の中に紛れもない明るさがあり、リスナーとして惹き込まれないわけにはいかないだろう。落ち込んだ気分、実はそれはさして悪くないものだったのかも知れない。


 

「Oh Boy!」


ニューヨークを拠点に活動するギタリスト/ロックシンガー、Margaret Glaspy(マーガレット・グラスピー)は、明日(4月26日)にEP『The Sun Doesn't Think』をリリースする。昨年の『エコー・ザ・ダイアモンド』に続くこの作品集は、トラック「24/7′」がリードしている。


「”エコー・ザ・ダイアモンド”のツアー中に、このEPを書いていた。オーディエンスに囲まれ、彼らのカリスマ性やストーリーを体験することでインスピレーションを受けた。そのおかげで、彼らにもっと音楽を届けたい、彼らの創成期に近いレコードをリリースしたいと思うようになりました」


「この曲は、私の子供時代の糸が、私が着ている大人の衣装をいかに織り上げてきたかを理解しようとする私の試みを体現している」と彼女は「24/7′」について語る。「愛と人生に対する私の信念が、幼い頃から進化していないことを痛感しはじめた。それは、私自身の心配や不安の感覚と直接的な繋がりがあった」さらにグラスピーは続けた。「私は大人であることを愛している」

 


マーガレット・グラスピーは昨年、フルアルバム『Echo The Diamond』を8月にリリースした。レビューはこちらからお読み下さい。



Margaret Glaspy 『The Sun Doesn’t Think EP』


Label: ATO

Release: 2024/04/26


Tracklist:

 

1. 24/7

2. Bathtub

3. I Need Help

4. Would You Be My Man?

5. The Sun Doesn’t Think

 

ロンドンのシンガーソングライターNilüfer Yanya(ニルファー・ヤーニャ)がイギリスのレーベル、Ninja Tuneとの契約を結んだ。このニュースとともにアーティストは新曲「Like I Say (I runaway)」を発表した。

 

この新曲は、2022年リリースのアルバム『PAINLESS』以来となる。「Like I Say (I runaway)」は、ヤーニャの妹モリー・ダニエルが監督したミュージック・ビデオと共に発表された。

 

ニリュファーが家出した花嫁に扮しているこの曲は歪んだディストーションギターが特徴的。 90年代のオルタナティヴ・ラジオを彷彿とさせるゆるやかなコーラスの下で歪んだギターのクランチが強調されている。

 

シングルのテーマについて、ニリュファーは次のように語っている。


「時間は通貨のようなもの。二度と取り戻せない。それに気づくのはとても大変なこと」


このニューシングルは、ヤンヤのクリエイティブ・パートナーであるウィルマ・アーチャー(スーダン・アーカイブス、MFドゥーム、セレステ)との共同作業で書かれた。彼女とは過去に『PAINLESS』やデビューアルバム『Miss Universe』でコラボレーションしている。

 

 

「Like I Say (I runaway)」
©Louie Kovatch


今回、DIIVは、斬新なリリース方法に打って出た。ストリーミングで楽曲を配信せず、独自サイトでトラックを公開したのだ。謎のウェブサイトFIBW.orgを通じて、近日発売予定のアルバムのタイトル曲「Frog in Boiling Water」をリリース。

 

この曲は、先行配信された「Brown Paper Bag」「Everyone Out」のフォローアップとなる。試聴はこちらから。


DIIVのニューアルバム『Frog in Boiling Water』は、”茹でガエル”というメタファーがやや自虐的に機能する。しかし、彼らはそれを個人だけではなく、全体的なニュアンスと捉えているらしい。終末の世界をどのように生きるべきなのか。生きるというより、サヴァイヴァルに近い。答えは見つからないが、それぞれが自力で探していくべきなのか。

 

タイトルトラックは、自重作用により崩壊の最中にある世界のスナップショット。「残虐行為の連鎖が、あまりにも茫然自失で無力に見える人々の上に押し寄せてくる。富は引き出され、人々は苦しむ。唯一の明白な解決策は・・・」--と、メッセージの残りは黒く塗りつぶされている」


新作アルバム『Frog in Boiling Water』はファンタジー・レコードから5月24日にリリースされる。

Pillow Queens 『Name Your Sorrow』

 

Label: Royal Mountain

Release: 2024/04/23



Review



アイルランドの有望株、ピロー・クイーンズはデビュー当初から"クイアネス"という彼らの持ちうるテーマを通じて、真摯にオルタナティヴロック制作に取り組んできた。

 

彼らのサウンドにはモダンなオルトロックの文脈から、Queenのようなシアトリカルなサウンド、そしてシューゲイズを思わせる抽象的なギターサウンドと多角的なテクスチャーが作り上げられる。しかし、いかなる素晴らしい容れ物があろうとも、そこに注ぎ込む水が良質なものでなければ、まったく意味がないということになる。その点、ピロー・クイーンズの二人のボーカリストは、バンドサウンドに力強さと華やかさという長所をもたらす。そして、今回、コリン・パストーレのプロデュースによって、『Leave The Light On』よりも高水準のサウンドが構築されたと解釈出来る。そして、もうひとつ注目すべきなのは、バンドの録音の再構成がフィーチャーされ、それらがカットアップ・コラージュのように散りばめられていることだろう。


アルバムの冒頭に収録されている「February 8th」にはバンドの成長及びサウンドの進化が明瞭に現れている。ドラムのリムショットの録音をサンプリングのように散りばめた強固なビートを作り出し、そこにクランチなシューゲイズギターが散りばめられる。サウンドデザインのようなパレットを作り出し、勇ましさすら感じられるボーカルが搭載される。前作よりもボーカリストとして強固な自負心が感じられ、最終的にはそれがクールな印象をもたらす。トラックの背後に配置されるシンセのテクスチャーも、バンドの多角的なサウンドを強調している。いわば前作よりもはるかにヘヴィネスに重点を置いたサウンドが本作の序盤において繰り広げられる。


二曲目でも同様で、「Suffer」では、内的な苦悩を表現し、それらを音楽として吐露するかのような重厚で苛烈なバッキングギター、その上に乗せられるコーコランとコネリーのダブルボーカルがハードロッキングなサウンドに華やかさをもたらす。そこに、シアトリカルなロックの要素が加わり、時々、”オルトロック・オペラ”のようなワイアードなサウンドに接近する瞬間もある。ヘヴィネスという要素は、ベースラインにも適応され、オーバードライブのかかった唸るようなベースが苛烈なシューゲイズサウンドの向こうから出現した時、異様な迫力を呈する。


本作の序盤では外側に向かって強固なエナジーが放たれるが、他方、「Blew Up The World」では内省的なインディーロックサウンドが展開される。しかし、クイーンズは、それをニッチなサウンドにとどめておかない。それらの土台にボーカルやシンセテクスチャーが追加されると、面白いようにトラックの印象が様変わりし、フローレンス・ウェルチが書くようなダイナミックなポピュラー・ソングに変遷を辿る。これらの一曲の中で、雰囲気が徐々に変化していく点は、バンドの作曲の力量、及び、演奏力の成長と捉えることが出来る。反面、それらの曲の展開の中で、作り込みすぎたがゆえに、”鈍重な音の運び”になってしまっているという難点も挙げられる。これは、レコーディングでバンドが今後乗り越えなければならない課題となろう。

 

しかし、そんな中で、 ピロークイーンズが親しみやすいインディーロックソングを書いている点は注目に値する。「Friend Of Mine」は、boygeniusのインディーロックソングの延長線上にあるサウンドを展開させるが、ボーカリストとしての個性味が曲の印象を様変わりさせている。こぶしのきいたソウルフルなサングについては、従来のピロー・クイーンズにはなかった要素で、これが今後どのように変わっていくのかが楽しみだ。そのなかで、80年代のポピュラー・ソングに依拠したロックサウンドが中盤に立ち現れ、わずかなノスタルジアをもたらす。


続く「The Bar's Closed」ではアイルランドのパブ文化に触れており、閉店間近の真夜中の雰囲気をギターサウンドで表現する。ハードロックなサウンドが目立つ序盤とは対象的に、ピロー・クイーンズのポップセンスや和らいだインディーロックソングが中盤の聞き所。ボーカルの精細なニュアンスは、ナイーブさ、一般的に言われる繊細さという長所に変わり、これらがこの曲にフィル・ライノットの時代から受け継がれるアイルランド的な哀愁と切なさという叙情的な側面をもたらす。これらのエモーショナルな感覚とヒューマニティは、機械的な文化に対するバンドのさりげない反駁ともいえ、ぜひこれからも誰にもゆずってもらいたくないものだ。


ピロー・クイーンズがバンドとしてたゆまぬ努力を重ね、少しずつ成長を続けていることは、「Gone」を聴けば明らかである。ここではノイズロックに近いシューゲイズギターを録音で重ねながら、ボーカルはそれとは対象的にモダンなR&Bに重点が置かれる。一見すると相容れないと思われるこれらのコントラストはむしろ、それが対極に位置するため、強烈なインパクトをもたらす。次いでボーカルに関しては、背後のバンドサウンドに埋もれることはない。これはフロントパーソンとしての強固な自負とプライドがこういった勇敢な印象を形作るのである。




アルバムの後半では、シューゲイズサウンドとインディーポップサウンドが交互に収録され、バンドの両極的な性質が表れる。もうひとつ注目すべきは、ピロー・クイーンズがヴィンテージロックのサウンドの影響を受けている点である。これも以前にはなかった要素で、バンドが新たな境地を切り開きつつある。例えば、「So Kind」は、The Doobie Brothersに象徴されるウェストコースト・サウンドを踏襲し、それらをアイルランドらしいインディーロックソングに置き換えている。カッティング・ギターと抽象的なテクスチャーの組み合わせは、考え方によっては米国的なものと英国的なものを組み合わせ、新しいサウンドを生み出す過程が示唆されている。

 

ただ、新鮮なサウンドが提示されているからとはいえ、前作『Leave The Light On』の頃のバンドのシアトリカルなインディーロックソングが完全に鳴りを潜めたわけではない。例えば、旧来のピロー・クイーンズのファンは「Heavy Pour」を聴いた時、ひそかな優越感や達成感すら覚えるかもしれない。クイーンズを応援していたことへの喜びは、この曲の徐々に感情の抑揚を引き上げていくような、深みのあるヴィネットを聴いた瞬間、おそらく最高潮に達するものと思われる。これは間違いなく、新しいアイルランドのロックのスタンダードが生み出された瞬間だ。

 

アルバムの終盤は、セント・ヴィンセントや、フローレンス・ウェルチのようなダイナミックな質感を持つシンセポップソングをバンドアンサンブルの形式で探求する。「Notes On Worth」では、ネオソウルとオルタナティヴロックの融合という、本作の音楽性の核心が示されている。アイルランドのロックシーンで注目すべきは、Fountains D.C、The Murder Capitalだけにとどまらない。Pillow Queensがその一角に名乗りを挙げつつあるということを忘れてはならないだろう。

 

 

 

84/100

 

 

 

Best Track- 「Heavy Pour」

 

 

 

 


 

 

 

 


Episode of ”Name Your Sorrow”: 

 


どのようなバンドにも、自分たちが地平線上の新しい場所にいることに気づく時が来るはずだ。若さゆえの早熟な唸り声は消え、新人であることの無敵さ--ピロークイーンズは近年最も高く評価されている新人バンドのひとつ-は、今や別のものに取って代わられた。他人がどのように思うかという重荷を下ろした恐れのない感覚。これはバンドのサウンドが軟化したとか、彼らの名を知らしめた音楽を否定したという意味ではなく、むしろ、彼らをシリアスさと脆弱性に開かれた別の領域に基軸を置いている。

 

バンドの時間軸は、アイルランドの大きな社会的・文化的変化と並行しており、クィアネスとアイルランドの国家的なアイデンティティは常に彼らの楽曲の背景を形成してきた。要するに、彼らのようなバンドはアイルランドにはこれまでいなかったのだ。



2016年の結成後、バンドは一連のシングルをリリースし、技術を磨き、ファースト・アルバム『In Waiting』(2020年)に向けて取り組んだ。その過程で、イギリスとアメリカのプレスから称賛を受け、多くのライブがソールドアウトし、ジェームス・コーデンのアメリカのテレビ番組にも出演した。

 

カナダのロイヤル・マウンテン・レコードと契約した後、彼らは2022年にフォローアップ・アルバム『Leave the Light On』をリリースし、テキサス/オースティンのSXSWでの公演やグラスゴーでのフィービー・ブリジャーズのサポートなど、イギリス、アメリカ、ヨーロッパを幅広くツアーした。



3年間で3枚のフルアルバムを制作したことは、真剣な仕事ぶりを示しているが、『Name Your Sorrow』(2024年)では、彼らは厳格なスケジュールにとことんこだわった。


キャシー・マクギネスの説明によると、彼らは毎日9時から5時まで、窓のないダブリンの部屋で、ただ演奏したり、楽器を交換したり、実験を繰り返していたという。そこから、彼らはクレア州の田舎の隠れ家に移り住み、さらにアルバムの制作に没頭した。


「私たちは、ただ楽器を手に取るという、言葉を使わない波長のようなものに乗った。それは本能的なもので、私たちがこれまでに経験したことのない共同作業だった」



サウンドとトーンが明らかに変化したのは、boygenius、Lucy Dacus、Illuminati Hottiesをプロデュースしたナッシュビルのコリン・パストーレという新しいプロデューサーと仕事をした結果だろう。

 

バンドはニューリーにあるアナログ・カタログ・スタジオに3週間滞在し、シーンと人員の変化がレコードに影響を与えていることに気づいた。以前は、レコーディングする前に曲がどう聴こえるかを正確に把握していた。

 

「コリンの時は、録音して聴き返して "思っていたのと違う "と思ったけど、その方が良かった」とレイチェル・ライアンズは認めた。パストーレが来る前、そして9時5時のプロセスと隠れ家のおかげで、バンドがスタジオに着く頃、曲は完全に練り上げられ、レコーディングの準備が整っていた。

1日がかりのセッションの間、彼らは長いレコーディングを曲に分解し、パーツを組み立て直すという、一種のフランケンシュタインのような作業を行っていた。そして、この怪物性-心の痛み、喪失と痛みの肉体性-は、特にアルバムのサウンドにおいて理にかなっている。パメラ曰く、「最初は静かに始めて、後からラウドさが出てきた」そうで、より内省的な雰囲気を持つ「Blew Up the World」や「Notes on Worth」、荒々しいギターの「Gone」や「One Night」などに顕著に表れている。



新たな実験、心に響く歌詞、静寂とラウドを行き来するサウンドが組み合わさった結果、一種のカタルシスがもたられる。破片の中から希望のかけらを探し出す。これまでバンドは、新曲をライブで試聴し、観客に聴かせ、観客の反応を見て作り直してきた。今回は、すでに曲が完全に出来上がっていると感じられるため、そのようなことはしていない。アイルランドのバンドはまた、曲が「ピロークイーンズの曲」に聴こえるかどうかを疑うプロセスを学び直さなければならなかった。前2作とのリンクは確かにあるが、『Name Your Sorrow』は別の方向への勝利の一歩のように感じられる。



「このアルバムは、自分たちの能力をより確かなものにしたものだと思う。曲にも自分たちにも、ただ忠実でありたかった」とレイチェルは説明する。ヴァンパイア・ウィークエンド、バーバラ・ストライサンド、フランク・オーシャン、ラナ・デル・レイなどからの音楽的な影響を明かしている。

 


 4月22日のアースデイに合わせて、サーストン・ムーア(Thurston Moore)はニューシングル 「Rewilding」をリリースした。アース・デイとは環境保護の支援への支持を示すという意味があるのだとか。

 

このニューシングルは、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのデブ・グーゲがベース、ジェイムズ・セドワーズがギター/ピアノ/オルガン、ウォブリー(別名ジョン・ライデッカー)がシンセ/テクスチャー、それから、ジェム・ドールトンがポリリズムのドラムを担当している。


この新曲は、サーストンが『Washing Machine/A Thousand Leaves』時代のソニック・ユースのために書いたようなサウンド、素晴らしい内容となっている。以下から音源をチェックしてほしい。


サーストン・ムーアの次のアルバム『Samurai Walkman: Flow Critical Lucidity』の詳細は、リリース日やアルバムに参加するスペシャルゲストを含め、数週間以内に明らかになる予定だという。

 

 「Rewilding」

 



イギリスのノイズ・ロックの先駆者である”The Telescopes”は、Fuzz Club Recordsから2曲収録のニューシングル「Strange Waves」をリリースした。ソニック・ユースのプロトパンクを彷彿とさせる音源だ。主要なストリーミングでは一曲が配信、Bandcamp限定で2曲が配信されている。


『Strange Waves」は、バンドの初期の作品にあった歪んだガレージ・ロック・サウンドへの回帰を示す。一方、フリップサイドの「The Speaking Stones」は、The Telescopesの最も大胆な作品のひとつ。

 

ドローンとノイズを融合させながら14分半弱を記録したこの曲は、今なお妥協を許さないバンドの比類なきサウンドを記録している。何十年も前、スティーヴンの作品に不可欠で形成的な影響を与えたのは、スーサイドと13th Floor Elevatorsとの出会いで、ニューシングルが示すように、それらの不気味なロックンロール性は、今日でも彼の音楽に遍在するエナジーでもある。

 

ギタリスト/ボーカリストのスティーブン・ロウリーという比類なき原動力を中心に、ザ・テレスコープスは1988年に最初のリリース(ループとのスプリット・フレキシー盤「Forever Close Your Eyes」)を出して以来、たえず進化を続けている。

 

ローリーのアイデアを補完するミュージシャンの顔ぶれは常に変化し続けており、ザ・テレスコープスは立ち止まる暇も休む暇もない。バンドは今年2月に同レーベルからフルレングス『The Growing Eyes Become Strings』をリリースし、センセーショナルなインパクトを与えている。

 



 


ニューヨークのオルトロックの新星、Been Steller(ビーン・ステラ)は、デビューアルバム『Scream From New York, NY』からニューシングル「Sweet」をリリースした。このシングルは、先行カット「Passing Judgment」と「All in One」に続く。以下よりチェックしてみてください。


「ヴォーカルのサム・スローカムは声明の中で、「私たちは皆、シンプルなヴァースに興味をそそられました」と語る。


「音楽に歌詞を委ね、曲の自然な感じから来るものを考えすぎないようにしたんだ。最初に浮かんだセリフのひとつは、"何を言っていいかわからないときに話す "というもの。親しい間柄では、最も純粋な瞬間は語る必要がないはずだと思う。そして人生全般において、最も重要で人々をひとつにするようなことは、たとえあったとしても、多くの言葉を正当化すべきではない。言葉は時に気持ちを複雑にするものだから」


Been Stellerのニューアルバム『Scream From New York, NY』はDirty  Hitから6月14日に発売されます。


「Sweet」


アイルランドの5人組ロックバンド、フォンテインズD.C.がニューアルバム『Romance』を発表した。『Romance』はXL Recordingsから8月23日にリリースされる予定で、Partisanからの移籍第一作となる。

 

バンドはアルバムのリードシングル「スターバースター」を配信した。「Starburster」のビデオはオーブ・ペリーが監督を務めた。アルバムのトラックリストとジャケットアートワークは以下の通り。


『Romance』はバンドにとって4枚目のアルバムで、2022年の『Skinty Fia』(UKとアイルランドのアルバム・チャートで1位を獲得)、2020年のグラミー賞ノミネート作『A Hero's Death』、2019年のマーキュリー賞ノミネート作『Dogrel』に続く作品となる。本作で彼らは初めてプロデューサーのジェームス・フォードと仕事をすることになる。


バンドはダブリンで結成されたが、現在はロンドンを拠点に活動しており、グリアン・チャッテン(ヴォーカル)、カルロス・オコネル(ギター)、コナー・カーリー(ギター)、コナー・ディーガン(ベース)、トム・コル(ドラム)が参加している。アークティック・モンキーズのメンバーとして、アメリカとメキシコをツアーしている間に、ニュー・アルバムのアイデアが生まれ始めた。その後、メンバーはしばらく別々の道を歩んでいたが、北ロンドンのスタジオで3週間のプリプロダクションを行い、パリ近郊のシャトーで1ヶ月のレコーディングを行った。


プレスリリースの中で、コナー・ディーガンはアルバムタイトルについて次のように語っている。

 

「私たちは常に理想主義とロマンスを抱いてきた。アルバムごとに、ドグレルと同じようにアイルランドというレンズを通して、その観察から遠ざかっていく。セカンド・アルバムはその離隔について、そしてサード・アルバムはディアスポラのなかに取り残されたアイルランドらしさについてだ。今、私たちはロマンチックであるために他に何があるのか、どこに目を向けている」


グリアン・チャッテンは、このアルバムのテーマを1988年の大友克洋監督の名作アニメ映画『AKIRA』と関連付けている。プレスリリースによれば、この映画では、「登場人物の周囲には技術的劣化と政治的腐敗の渦があるにもかかわらず、愛の炎が燃え上がる」のだという。


「"世界の終わりに恋に落ちる "ということに魅了された。このアルバムは、その小さな炎を守ることをテーマにしている。ハルマゲドンが大きく迫れば迫るほど、それはより貴重なものになるはずなんだ」


カルロス・オコネルはこう付け加えた。「このアルバムは、現実の世界と心の中の世界、どちらがファンタジーなのかを決めるためのものだ。どちらがより現実を表しているか。それは僕らにとってほとんどスピリチュアルなことなんだよ」

 

 

 「Starburster」



Fountaines D.C 『Romance』



Label: XL Recordings

Release: 2024/08/23


 Tracklist:


1. Romance

2. Starburster

3. Here’s the Thing

4. Desire

5. In the Modern World

6. Bug

7. Motorcycle Boy

8. Sundowner

9. Horseness is the Whatness

10. Death Kink

11. Favourite

 



オハイオの伝説的なインディーロックバンド、Guided By Voices(ガイド・バイ・ヴォイセズ)の、特にここ数年の活動については多作という言葉では表現しきれないものがある。バンドは今回、40枚目のアルバムを発表した。意外なことに、2024年にリリースする唯一のアルバムになるという。


GBVの新作アルバム『Strut of Kings』は6月28日にRockathon Records / GBV Inc.からリリースされる。2023年の『Nowhere to Go but Up』、『Welshpool Frillies』、『La La Land』に続く。

 

このアルバムは「Serene King」でプレビューされている。アルバムのトラックリストも公表された。


フロントマン/ボーカリストのロバート・ポラードは、Stereogumに対して次のように説明している。「僕は集中力のないアルバムが好きなんだけど、このアルバムはより集中しているように思える。構成がまとまっているんだ。僕が好きなロックのジャンルのバランスもいい。素敵なパワーポップの曲もあれば、かなりクレイジーな曲もある。ヘビーとライトのバランスもいい」



「Serene King」

 

 

・カレッジロック特集:


College Rock Essencial Guide  オルタナティヴロックを形作るラジオカルチャー カレッジロックとは??  



 

Guided By Voices 『Strut of Kings』


Label: / GBV Inc.

Release: 2024/06/28


Tracklist:


1. Show Me the Castle

2. Dear Onion

3. This Will Go On

4. Fictional Environment Dream

5. Olympus Cock in Radiana

6. Caveman Running Naked

7. Timing Voice

8. Bit of a Crunch

9. Serene King

10. Bicycle Garden


キング・ハンナは、近日発売予定のアルバム『Big Swimmer』の新曲「Davey Says」を発表した。シャロン・ヴァン・エッテン(Sharon Van Etten)をフィーチャーした先にリリースされたタイトル曲に続く。バンドのクレイグ・ウィトルが監督したミュージック・ビデオは以下より。


"Davey Says "は、90年代のアメリカン・インディ・ガレージ・ロックへの頌歌です」とヴォーカルのハンナ・メリックは声明で語っている。

 

「私たちはこの曲を、アルバムの中で騒々しく、ファジーで、軽快な瞬間にしたかった。冒頭の "パーティーの前に会おう、一人で歩きたくない "という歌詞は、90年代のアメリカの古典的なイメージ、青春のノスタルジーとロマンス、未来が目の前に広がっている暖かな夏の夜更けのイメージに対する私たちの試み」


King Hannahによるニューアルバム『Big Swimmer』はCity Slangから5月31日にリリースされる。オルタナティヴロック好きは要チェック。

 


「Davey Says」


 

©Emily Cross


Lomaが3枚目のアルバム『How Will I Live Without A Body?2020年の『Don't Shy Away』に続くこの作品は、Sub Popから6月28日にリリースされる。Lomaはエミリー・クロス、ダン・ドゥジンスキー、ジョナサン・マイバーグによるトリオ。

 

アルバムのファーストシングル「How It Starts」は、エミリーが監督・出演したビデオとともに本日公開された。また、リサ・クラインによるアルバム・ジャケットとトラックリストは以下を参照のこと。


ニュー・アルバムを制作するため、バンドはイギリスの小さな石造りの家で再集結した。「重いコートを着て小さな電気ラジエーターを囲んで座っていると、私たちはお互いにどれだけ会いたかったか、そして一緒にいること自体が貴重なことだと気づいたのです」とマイブルグは回想する。


「”How Will I Live Without A Body?"は、ローリー・アンダーソンに触発され、彼女の作品のトレーニングを受けたAIと仕事をするチャンスを与えられた。マイバーグが2枚の写真を送ると、アンダーソンのAIが2つの詩を返信してきた。私たちはこれらの詩の断片を『How It Starts』と『Affinity』に使用しました」と彼は説明した。

 

「AIのセリフのひとつ、"身体なしでどうやって生きていくのか?"がアルバムの名前にぴったりだと気づいたんだ」

 

 

 「How It Starts」




Loma 『How Will I Live Without A Body?』



Label: Sub Pop

Release: 2024/06/28


Tracklist:


1. Please, Come In

2. Arrhythmia

3. Unbraiding

4. I Swallowed a Stone

5. How It Starts

6. Dark Trio

7. A Steady Mind

8. Pink Sky


LAのシンガーソングライター、Hana Vu(ハナ・ヴー)は、次作『Romanticism』からの新曲「22」を発表した。「Care」「Hammer」に続く新曲です。以下よりチェックしてみてください。


「若いということは、初めて経験することがたくさんある。でも、いろいろなことを経験するにつれて、そういうことに鈍感になってしまう」

 

「私はかなり賢くなっていると感じている。けれど、決して熱狂的で希望に満ちているわけではない。『22』は、悲しみや思い出、そして、22歳であることに麻痺していたことを歌っています。でも、今、私は23歳で、この曲をみんなに披露する頃には、たぶん24歳になっているはず」


Hana Vuによる新作アルバム『Romanticism』は、Ghostly Internationalから5月3日にリリースされる。

 


「22」

 


アイルランドのインディー・ロック・バンド、Pillow Queensが最新曲「Heavy Pour」を公開した。今週末に発売される次作アルバム『Name Your Sorrow』の最終プレビュー。発売日を前に是非チェックしてもらいたい。

 

彼らの作品はアイリッシュ・タイムズから称賛され、交差するクイアネスとツインボーカルによって唯一無二の音楽観を提示する。

 

この新曲は、彼らのユニークな個性の探求に加え、モノトーンのゴシック・テイストがテーマに縁取られている。リード・ギター&ヴォーカルのキャシー・マクギネスは次のように語っている。

 

「ちょっと奇妙な旅のような、あるいは熱病の夢のような感じ。ギターは中盤の8番で聴きやすくなり、それまでの不協和音の混沌とした部分とはまったく対照的だ。そして、楽器をサポートする "oohs "とともに輝かしいハーフ・タイムに入り、コーラスに戻る前に明瞭さと決意を感じさせる」


リード・ヴォーカル、ギタリスト、ベーシストのパメラ・コネリーは補足する。「この曲のセリフの多くは、ラブソングの典型的な甘さを伝えることができる。この曲は、喜びの瞬間がある一方で、最終的には個人的な不安を増大させる強迫観念としての "重い水 "を示そうとしている」


バンドはまた、"I want more, but I'm not man enough. "というセリフでジェンダーや一般的な誤解に触れている。ヴォーカル、ギタリスト、ベーシストのサラ・コーコランは、このセリフに関する話が、ジェンダー、特に男らしさと勇敢さを同一視する傾向についての会話を呼び起こしたと述べている。

 

「このダイナミックな動きに興味を惹かれた私たちは、性別の表現がその人が感じる勇気のレベルに影響されるという考えを掘り下げ、解剖したいと思った。そんなことはない。すべての性別が勇気を持つことができる」


ケイト・ドランが監督したこの曲のビデオは、『カリガリ博士の内閣』(ロベルト・ヴィーネ監督のドイツ映画)、『ファウスト』、『ノスフェラトゥ』(双方ともにF・W・ムルナウによるドイツ映画)等、古い無声映画にインスパイアされている。

 

ビデオのアイデアは、この曲を聴いてすぐにドランに浮かんだ。ドランは言う。「この曲は呪われたような感じがして、ビデオはスタイリッシュなものにする必要があると感じたんだ」

 

「ミュージックビデオは、長い間見ることのなかった無声映画、どこかの屋根裏部屋に埋もれている幽霊の出るような作品というアイデアを思いついた。そして、バンドが演奏すると、呪われたフィルムは浄化され、燃え尽きる。バンドはいつも楽しむことに夢中だから、撮影はとても楽しかったし、セットではたくさん遊んだよ」

 


「Heavy Pour」

 

©Shervin Lainez


オブ・モントリオールは、ニューアルバム『Lady on the Cusp』からニューシングル「Rude Girl on Rotation」をリリースした。このシングルは、リード曲「Yung Hearts Bleed Free」に続く。以下よりチェック。


「Rude Girl On Rotation」は、ジョージア州アテネからバーモントの新居への引っ越しを間近に控えていることからインスピレーションを得た曲だ。「ギターは、ニック・ドレイクが彼のジャマーでよく使っていたオープン・チューニングを使ったんだ。ベースラインは、キャンド・ヒートの'Poor Moon'に影響された60年代後期のウェストコースト・ロッカースタイルだ。この曲はルーズでアンダー・プロデュースなサウンドにしたかった。アルバムの全曲の中で、レコーディングに一番時間がかからなかった。気に入ってもらえるといいな。


2022年の『Freewave Lucifer f<ck f^ck f>ck』に続く『Lady on the Cusp』は、ポリビニル・レコードから5月17日にリリースされる。




 

©Caylin Ofsanko


ニューヨークのユニット、Lionlimb(ライオンリム)が、Angel Olsenをフィーチャーした新曲「Dream of You」を発表した。

 

ライオンリンブは、Stewart Bronaugh(スチュワート・ブローノフ)、Joshua Jaeger(ジョシュア・ジェーガー)により構成され、エンジェル・オルセン・バンドのメンバーとしても活動。リードシングル「Hurricane」に続くシングル。ミュージック・ビデオにはオルセンが出演している。以下よりチェックしてみよう。


シンガーソングライター/プロデューサーのスチュワート・ブロノーフは声明でこう語っている。「彼がまだ生きていて、もう一度抱きしめて、キスをして、匂いを嗅ぐ夢を繰り返し見た。とてもリアルで、曲には反映されていないかもしれないけど、最高に幸せな気分だったよ」


「2012年以来、私はライオンリムのファンで、一時期はバンドの一部が私と一緒にツアーをしたり、アルバム『Burn Your Fire For No Witness』や『My Woman』でレコーディングをしたこともあった」とエンジェル・オルセンは声明で述べている。

 

「だから、スチュワートから "Dream of You "で歌ってほしいと頼まれた時、ヴィヴィッドで美しい曲になると思った。私はレコーディングに没頭し、曲の夢のような背景とLimboの物語を引き立てるような歌い方をしようと試みた」

 


Lionlimbの次作アルバム『Limbo』は5月24日にBayonet Recordsからリリースされる。

 

「Dream of You」

 

サウス・ロンドンのトリオ、Goat Girl(ゴート・ガール)がニューアルバム『Below the Waste』のセカンド・シングル「motorway」のミュージックビデオを公開した。


プレスリリースの中でペンドルベリーは、"motorway "は「声を中心にした曲を書きたいという願望から生まれた」と語っている。

 

「ヴォーカル・ラインが予期せぬ展開やメロディーの展開によって注目を集める音楽をたくさん聴いているうちに、同じようなことをやってみたいと思った。シンプルなサブ・ベース・ラインに座って、声を好きなように動かして実験し、その瞬間をとらえるために自分のビデオを録画した」

 

「最初は「Driving on the motorway」しか歌詞がなくて、繰り返し歌ってみんなを困らせていた。それがとてもキャッチーなリフになり、この曲のオープニング・ラインとして、そしてもちろんメイン・テーマとして定着した。車の後部座席に座っている子供のような、どこに向かっているのかわからないけれど満足感を感じているような、あるいは新しい街で過ごすつかの間の瞬間のような、目的地よりもむしろ旅が主な要素のように感じられることがあるような、そんな気持ちを思い起こさせた」


「一緒に作曲しているうちに、自然とエレクトロニックなサウンドに惹かれるようになり、それがこの曲のポップなスタイルに合っていた。バンドとして、私たちは90年代のポップ・ミュージックへの愛を共有しており、Kid Cudiの'Pursuit of Happiness'や'Day n Ni'のようなトラックを参考にしている」

 

Goat Girlのニューアルバム『Below the Waste』はラフ・トレードから6月7日にリリースされる。

 

「motorway」

 

©Atiba Jefferson


Dehdは、近日発売予定のアルバム『Poetry』からのニューシングル「Alien」を発表した。このシングルは、前作「Light On」「Mood Ring」に続く配信曲となる。以下よりチェック。


バンドのフロントウーマンのEmily Kempf(エミリー・ケンプ)は声明で次のように述べている。

 

「この曲は、私が異世界のアーティストであり、光のアーティストであり、天使であり、エイリアンであり、あるいはある種のフェアリー・クリーチャーであり、この世界で私のような誰か、私と同種の誰かを見つけたいと思っていることについて歌っている」

 

「"私と同じくらい特別な人が、私を愛してくれるために現れてくれることを切望している。でもその代わりに、私は1000人の友人を持つ一匹狼の仙人のような人間になる運命にあり、自分自身を愛することが、私が一貫して取り組むことができる最も重要でやりがいのあることであり、永遠に行うことができるという同じ結論にいつも到達する」 

 

 

Dehdの新作アルバム『Poetry』はファット・ポッサムより5月10日に発売される。



「Alien」